168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[死にたくない怖いお願い一人にしないで
廃病院で出会っただけの人らへの精神的依存
こんなの知らない分からないとの現実逃避
色んな感情を綯交ぜにして、
蹲り絶叫する己に注がれるものがある
視線であろう。或いは気配であろうか
怖い、見ないふりして耳を塞いでしまえばいい
なのにふと、一瞬だけ顔をあげてしまった
みてしまった
どうして、それが笑んでいるようだ
なんて、思ってしまったのだろうか
ああまるで許されたみたいに!
―――そんなことはありえないというのに
]
[ふと、嫌な予感がしたのだ。
頭をぽんと、手が撫でて、それから]
(それから?)
[ぐちゃぐちゃと音を立て、彼女の腹の内をかき混ぜる。
冷ややかな身体を抱きしめて、名前を呼んで。
互いに貪るように繋がりを深め、最奥に何度も契りを打ちつける]
・・・かれん、はぁ・・・、かわい・・・
[至近の瞳は胡乱を称え、彼女はうっとりと微笑んでいた。
はくはくと蠱惑的に漏れる吐息ごと、溢れるぼくの名前に口付けをした。
名前を呼んで、欲するままに与え合い奪い合って、
それでも、彼女は(ぼくは)
互いの本質を分け合う事はできない、そんな気がした
あまりに近すぎるのに、あまりに遠くて、
欲しいのに、手にすると壊れそうな、
輝きのように思えた]
── 名もなき病室 ──
[目覚めた時は一人だったか、意識は保てているが記憶の混濁が激しい。ズキリ、とこめかみに走る痛みを抑えて身体を起こした。
生を全うし寿命を終えた夢が真か。怪異を貪り半ば人ならざるものに近づいた現が真か。鼓動は変わらず時を刻んでいるのに、意識がふわふわと定まらないのだ。自分自身の存在がひどく曖昧になっている気がする。
黒いシャツにかけられた黒いカーディガンを羽織り直し、ふらふらと部屋を出るだろう]
・・・ぼくは、何を・・・
誰を?探していたんだっけ
[何を、探していたんだったか。
生と死の狭間で、部屋に満ちる甘い香りは柔らかに思考を溶かして行く]*
[誰が
殺
した?
それは、"俺"だと───家畜は言った。]
[俺の持つ、この
ナイフで
"俺"が、
殺
した───
両親を。]
| ― 院内廊下 ― [病院すべてを覆い尽くす黒が、 腰まで伸びた髪の先へ縋るように絡みついてくる。 身体の延長線上みたいに闇を引きずる姿は、 さながら黒いヴェールを纏っているようだった。] ……。 [しかし白いパジャマは胸元に穴こそ開いてはいるが、 それ以外は至って普通の質素なもの。 神聖なヴェールには似つかわしくなく、 色の名残さえ匂わせない。 積み重ねた負の感情が表情を陰鬱にし、 逃れられない怨霊の性が死の匂いを甘く漂わせた。] (21) 2022/08/13(Sat) 13:05:13 |
| [唯一の痕跡は腹の中に残っている。 元より遅かった歩みを更に緩め、 真白い手が下腹部をゆったりと撫でた。
注がれた瞬間、死ぬことが約束されている 意味を成さない命のはじまりが、たっぷりと。]
ん……。
[まだ快感の切れ端が残っていたのか、 鼻にかかった声を漏らし、身を震わせた。 この身にそれを刻んだ男は、 今頃ベッドで眠っているだろう。] (22) 2022/08/13(Sat) 13:05:31 |
| [夢を見ているようだった >>2。 その表情は満たされたようにも見えたし、 どこか寂しそうにも思えた。 自身を空っぽだと評し、 何事にも希薄さを覗かせていた彼が見る夢は 空虚を埋めるに足るものだっただろうか。 無防備な首を絞めて殺すことは簡単だった。 けれど、彼に与えたのは耳元の囁きだけで 種≠セけを残して闇に溶ける。 夢の果て、彼の零した願望が耳にこびりついている。 何かを堪えるように震える瞼を閉じた。] (23) 2022/08/13(Sat) 13:05:47 |
| [己の感情を思い出す。 自身の存在理由を確かめる。 たとえ望んだものではなかったとしても、 自分が得た唯一のもの。 生きている間には手に入らなかった、たった一つの。 悲しみが、怒りが、憎しみが、恨みが 黒く、黒く……渦巻く感情が、 怨霊を怨霊たらしめているのだと。 生まれてはいけなかった。 死ななければならなかった。 だから私は 両親を――] (24) 2022/08/13(Sat) 13:06:16 |
| (25) 2022/08/13(Sat) 13:07:01 |
| あれ……?
[今のは何だろう。よく思い出せない。 私は正しいこと≠したはずだ。 必要ないものを片づけ……いやでも、それは同じ、]
……あたま、…………いたい。
[途切れた快感がいつもの痛みを取り戻した。 足取りがぶれて、よろよろと蛇行しながら進む。
きっと、どこかで何かが混じっただけだ。 ただそれだけ。これは私のものじゃない。
どれだけ言い聞かせても、否定しても、 喉の奥が狭くなったような気がして。 必要ないはずの息が苦しくなった。 目頭が痺れを訴え、熱を帯びた。ねえ、どうして。] (26) 2022/08/13(Sat) 13:08:20 |
| [頭が痛い。息が苦しい。 闇を引きずる女から、地を這う呻き声が広がる。]* (27) 2022/08/13(Sat) 13:08:57 |
| (a6) 2022/08/13(Sat) 13:17:16 |
大丈夫、きっと呼んでくれるよ
[不安そうに漂う泡沫をよしよしと撫でて、
(もしかしたらそんなものはないのかもしれないけれど)
]
おとうさんがきみに気づいてくれたら、
「大丈夫だよ」って、笑ってあげてね
[おまじないの言葉に、頭痛の種ほどの力はないかもしれないけれど、四谷くんの枷が少しでも解けますようにと願いを込めた。誰かに甘えて、自らを晒してしまってもいいんだよという夢を込めて。
ぼくを探してくれてありがとう、の感謝を込めて]*
| [かれん、と。私の名前を呼ぶ声が聞こえる。
母ではない。 彼女が娘の名を呼ぶことなんて滅多になかった。 他人がいる時だけ取り繕うように紡ぐ響きは、 何かが切れてしまうより前から他人事のようだった。
私だけを見て、私だけに注がれる名は、 彼が抱いた欲に満ちていた。 欲するままに与え合い奪い合って、 教えてもらった彼の名前ごと口づけられて、 交わした熱い吐息にどろどろに溶けてしまうような。
――夢のようだった。 あの時だけは、たとえどんなに愚かだったとしても、 本物になれたような気がしたから。
私の名前を呼ぶ声が聞こえる。 何度も思い返そうとする頭の中で、 思い出の彼が私の名前を呼んでいる。] (32) 2022/08/13(Sat) 17:24:01 |
| [過ぎてしまったもしも程、愚かなものはない。 母の元に生まれたのが私じゃなかったら、 あの子たちの誰かだったのなら、彼だったら、 運命のあの日、救いがあったなら >>L0。 一人で抜け出せなかった地獄から連れ出してくれて、 一緒に暮らして、家族から守ってくれて、 家事を失敗しても怒られず、二人並んで笑い合って、 誰にも言えなかったことを打ち明けて >>L2。 叱責≠ノ怯えなくていい、二人きりの生活なんて。] (33) 2022/08/13(Sat) 17:24:20 |
| [本当はもう少し生きてみたかった >>1:114。 誰も助けてくれない、誰も許してくれないと 長い時間をかけて理解したはずなのに、 甘えた私の心がもしもを手放せなかった。 生きている限り、いつか報われるんじゃないかって。 それがたとえ限りなくゼロに近い可能性でも、 望まれずとも、生まれることすらなくとも、 命は命だろうに。心は心だろうに。 やがて絶望し、私のすべてがそれを否定しても、 正しさが遂行されるその瞬間まで、 私の心には欠片がひとつ突き刺さったままだった。] (34) 2022/08/13(Sat) 17:24:35 |
| [過ぎてしまったもしも程、愚かなものはない。 じゃあ、これから起きるかもしれないもしもなら? もし、私という存在が彼の欲に塗りつぶされたら。 私の知らない幸せを注がれ、満たされてしまったら。 もし、彼の知らないことを教えてしまったら。 無抵抗の首に手をかけ、未練なく殺してしまったら。 私が消えてしまうんじゃないかと、 それが……どうしようもなく怖ろしい。 しかし彼 >>31はこちらへ躊躇なく踏み込んでくる。 怖くないのだろうか。 やり直しも後戻りもきかないのに、 どうしてそんなに強いんだろう。] (35) 2022/08/13(Sat) 17:25:19 |
| [空っぽだって言ったくせに、 私の持っていないものをたくさん抱えた彼が、 生者の輝きを持つ彼が、憎くて、羨ましくて。 独り占めしそうになるくらいおいしそうで、 どちらかが消え、触れられなくなるのが怖ろしくて。
――だから、殺してやらないことにした。]
(36) 2022/08/13(Sat) 17:25:45 |
| [己が画策せずとも、異界化したここから 容易に逃れることなどできはしない。 けれど、異界化が終わったのなら。 彼が望むなら外に出ることだってできるだろう。 何も阻みはしない。 >>1: *57 快楽が途絶えれば痛みが生まれ、 彼の理性を試そうとするだろうけれど。 抜け出しさえすれば、痕跡すら消えてなくなる。 彼がもう死に触れすぎてしまった事実に 気づくことは未だない>> *3。 ] (37) 2022/08/13(Sat) 17:26:34 |
| [だから、逃げてしまえばいい。 ひとときの夢と、欲に溺れて生を投げ出さず、 どこかで幸せに生きてくれたなら。 だって―― 生きていたら、いつか報われるはずでしょう? 思いが怨霊のそれから逸脱し始めていることに 女はまだ気づかない。 自分に価値などないから、己を省みる時はなく。 矛盾から目を逸らすように頭の痛みに呻く。] ぅ……。 [折角逃げられたんだから、幸運を逃してはいけない。 あなたに駆け寄ってくれる人がいた >>1:110。 あなたを呼んで探してくれる人がいた >>1:13。 彼らとの関係も、どんな理由があるのかも知らない。 それでも心配してくれる誰かがいる。] (38) 2022/08/13(Sat) 17:27:24 |
| [この場に溜まる怪異は、あらゆる手段を用いて 求める者を手に入れようとする。そういうモノだ。 生者の延長線にいたとして、境界は存在する。 だから、]
ぅ……ぁ゛… ァ……。
[幸運を逃してはいけない。 もし、次にその姿を捉えることがあったなら、
今度はもう、手放すことはできないだろうから。]** (39) 2022/08/13(Sat) 17:28:38 |
| (a9) 2022/08/13(Sat) 17:33:02 |
知ってるでしょ?
人間はいずれ100%死ぬんだから
急ぐ必要もないんだって
[少し意地悪な笑みで、彼女の言葉の音を辿った。
救えたはずの彼女の過去を悔いても、
今のぼくには取り返せない。
彼女の生きた苦しい境遇を、
同じ怨霊や境遇の者たちのように
一片でも共感することはぼくには出来ない。
それなら、今から生きていられるぼくの時間をつかって
新たにできることを増やす方が、きっと建設的だろう]
ぼくは、かれんのことをもっと知りたい。
外には出られないのかな・・・
こんな所でデートだなんて
ムードが足りない。
お腹もすいたな
個室で何か作っちゃう?
[お金持ちが入院する一人部屋なら、きっと生活設備もあるのではないかと考えて。彼女のお腹は空かないのだろうけれど、お腹が膨れるぼくをあとで食べれば結果彼女の飢えも満たされるだろうと安易に考えて。
彼女が嫌がらないのならその手を取って病棟を移動し始めるつもり。
(他の怪異に出会うとどうなるのだろう)
]**
[それと同時に、負の感情を塗りつぶすよう、徐々に快感が体の内側から湧き上がってくる。
いつか見た悪夢と同じように]
[どうせ死別する相手だ、と
何処か他人事と思っていたのだ。
そう。それは───
他所で起きた事件に、無関心な人々のように。]
[例えば、知らない芸能人の訃報のニュースを見ても
ふぅん、とポテトチップス齧りながら
人というのは聞き流し、数分後には忘れ去るだろう
――でも、俺にとっては、あなたは
知らない人じゃない。
この恐怖に塗れた世界で、手を差し伸べてくれた優しい人
一緒にチハヤさんを探してくれて
俺の懴悔にも、嫌悪も見せずに
……そして、死にに来たのだと告げる姿が
悲しい位に胸を軋ませる人だった]
| [痛くて、苦しくて、どうにかなりそうだった。 生者を死へ誘う程の強く暗い感情が、 今日ばかりは自分すら傷つけるように荒れ狂う。
生者の目を多く見てしまったから? 注いだ痛みを他人事だと思えなかったから? それとも異界化の影響だろうか。 彼女の口にした救いは、生者だけに与えられるのか。
いや、一度両手に抱えてしまったからだろうか。 少しでも、欲しいと思ってしまった命を。] (63) 2022/08/13(Sat) 22:35:25 |
| ……どうして、ここにいるの。 [耐えきれない感覚によろめき、蹲っていたせいか、 結 >>43が近づいていることに気づかなかった。 髪の隙間から瞳を覗かせ、ずろりと相手を見る。 尋ねた声は背中と同じく、か細く震えていた。 彼に肩を支えられるまま手を引かれ、立ち上がる。 得た質量を支えきれず、 彼へよりかかるように身体が傾いだ。] ぁ……、 [あたたかい。 死んだ者にはないぬくもりが触れた場所から広がる。 決して熱が移る訳ではないけれど、 己を苛んでいた痛みが和らいだ気がして 身を離そうとした意思も忘れ、身を任せる。 彼は、寄り添うことを許してくれるだろうか。 拒まれない限りはそのままの体勢で、 彼の言葉と心音に耳を傾けるつもりだ。] (64) 2022/08/13(Sat) 22:35:48 |
| [彼の提案はそう長くなかった。 けれど私より雄弁で、私よりずっとまっすぐだった。
人の言葉をなぞる悪戯にはじとりと視線を向けたが、 おぞましさよりも拗ねたような色が宿る。 最初からこちらを怖れもしなかった彼にとっては、 何の牽制にもならないだろう。]
なんで……、
[また彼に理由を尋ねようとして、口を噤んだ。 「あなたには他にも幸せがあるのに」なんて、 傲慢にも過ぎる言葉だったからだ。
私の地獄が世間にとって甘えであるように、 私の思う彼の幸せも、彼には空虚なんだろう。
それを贅沢だとは思わない。 正しい選択ではないのかもしれないけれど、 正しさが幸福を保証しないことは ずっと前から分かっていたのだから。] (65) 2022/08/13(Sat) 22:36:10 |
| [彼が私の名前を呼ぶ。 そう長く離れていた訳でもないのに、 頭の中で繰り返していた声 >>32よりも鮮明な響きが 澱んだ何かを流してくれるようだった。 髪の先に縋っていた闇 >>21がほどけていく。] ……結、むすぶ、 むすぶ? [存在を確かめるように空いている方の手を伸ばす。 色に浸る時よりもぎこちない、頬を撫でる仕草。 寄りかかっていた身体を少しだけ起こして、 彼の目が見える位置に顔を上げる。] ……ぁ、…… っ、 わたし で、 …………わたしで、 いい ……の? [もし心臓が残っていたら、 鼓動の激しさに破裂していたかもしれない。 無価値の真実を植えつけられた女には、 求めた者が自分を欲してくれるなんて未来が 訪れるとはどうしても信じられなかった。 緊張に口の中が渇いて、何度も生唾を飲み込む。 今にも「そんな訳ない」と返って来やしないかと いいや彼に限ってそんなはずはないと、 正反対の感情に心がバラバラになる。] (66) 2022/08/13(Sat) 22:37:02 |
| [でも、私を知りたいと言ってくれた。 手を離そうとしたのに、また見つけてくれた。
期待するのは怖くて、信じるのは恐ろしくて、 喪ってしまうのはきっと耐えられない。
言葉で返事をするより先に、 闇の拘束を解いた身体が彼に抱き着こうと跳ねる。] (67) 2022/08/13(Sat) 22:37:15 |
| [生者と死者の間には大きな隔たりがあり、 お互いの望みを阻む理由も気づいている >>44。 この場所で生き続けるのは決して楽ではないだろう。 けれど、不可能ではない >>0:69。 時を司る強い力はないけれど、 もう二度と離してはあげられないから。 諦めて、一緒に 地獄へ沈んでもらおう。 少しでも多く未練を育んで、彼の好まない絶望で 死んでも私から離れられないように。 私の選んだまことはここにある。 結が取ってくれた手を、己の意思で握り返した。]* (68) 2022/08/13(Sat) 22:39:31 |
| ― 選択の先/院内廊下→ ― ……出たいの? [廃病院に似合わないデートという単語に面食らう。 それから彼の外を望むような様子に、 じとりとした視線を向けた。] ダメ。結は私の傍を離れちゃダメ。 [繋いだ手を引き寄せ、 引き連れた闇が紐のように細く伸び、 二人の腕の周囲にぐるぐると巻きついた。 まだ恐る恐るといった域を出ないが、 これまでよりずっと露骨に彼への執着を示す。] (69) 2022/08/13(Sat) 22:39:52 |
| ……少なくとも今は絶対に出られないよ。 外とは別世界だから。
[結局は正直に答えてしまうのだけど。 彼がお腹が空いたというのなら、 購買部や食堂の話をするつもり。]
あ……料理、したこと ない。
[監視で母の時間を奪う手伝いは許されていなかった。 だからきっと上手にできない。 代わりに食器はすごく綺麗に洗うはずだ。 まるで生きた人間みたいに手が荒れてしまったら ハンドクリームを塗ってくれたら嬉しい。
もしかしたら、愚かだと切り捨てた過去の夢が、 未来へ形を変えて蘇ることもあるかもしれない。]
(70) 2022/08/13(Sat) 22:40:35 |
| 何……食べたい? 食べ物の味、もう忘れちゃった。
[結に手を引かれるまま病棟の廊下を歩く。
引きずる闇こそ離れたが、 黒い髪に紛れて細い闇が揺らめいている。 むしろ彼の片腕は解こうとしない限り捕らえたまま。 さながら捕食でもされているような有様だろう。
他の獲物にちょっかいを出す怪異は多くないはず。 けれどもし彼に手を出そうとするのなら、 威嚇くらいはするかもしれません。ね。]*
(71) 2022/08/13(Sat) 22:41:27 |
彼女の胎の中で、『私』が震える。
なだれ込んでくる彼女の恐怖が、『僕』を大きくする。
まるで、「赤子が育つ」かのように。
何故そうなったのか、それは『アタシ』自身もわからない。
すくすくと膨れ上がる『俺』に、彼女は気が付くだろうか?*
| (a14) 2022/08/13(Sat) 22:46:23 |
[ 黒い影と同調した
どす黒い感情
が、霞む程に。]
(……。)
(そっと、足から手を離した***は
ふよりとその場所を離れて彷徨う
軈て生きながら常世を見る
おとうさんの、おともだちを見つけることになるのだけど)
[お腹の中で何かが大きくなる感覚。
それさえも、こんな絶望の中では気になるものではない。
むしろ何かが育つごとに心地よささえ感じる。この心地よさに身をゆだねれば、きっとこの絶望も悪夢も無くなってくれる……そう感じていた]*
| ― →購買 ― [結と己を捕らえた影は痛みこそないが、 身じろぎを封じる程の圧迫感を与える。 触れ合った腕、服越しでも彼の体温を感じた。 どれだけ触れ合っても同じ温度にはなれずとも、 彼の生きたぬくもりが何度も滲んで溶けていく >>79。 長らく感じていなかった、 あるいは初めて感じる心地よさだった。 肌を重ねる鮮烈な快感とは違う穏やかさが、 永久に己を苛み続ける痛みから遠ざけてくれる。 今この瞬間は、頭痛が心を乱すことも 混じった誰かの情景が全身を傷つけることもない。 だから彼が噴き出して懸念が杞憂だと分かっても、 片手の不便を訴えられるまでは 拘束が緩まることはなかっただろう。] (92) 2022/08/14(Sun) 1:55:22 |
| [道中、結の語る展望は、 生者らしく陽光の下を歩くような光景だった。 当たり前のようにここを離れることを口にする彼。 想像もしなかった内容に死を湛えた目を見開く。] どう……かな。 [命ある彼はどこへ行っても息ができるだろうけれど、 本来ここに在るべきでない自身は この病院に渦巻く怨念や邪気によって力を得た身だ。 もちろん、己の感情ありきではあるけれど、 ここを離れても今の質量を保てるとは思えない。 ――それに、強い力を持つ彼女 >>0:1と 彼女が寄りそう彼 >>0:0が逃がしてくれるかどうか。 死者との交流をあまりしてこなかった自身には どうにも判断がつかなかった。 つくづく、何もかも違う存在なのだと実感する。 捕らえたままの腕の先、繋いだ手を強く握った。] (93) 2022/08/14(Sun) 1:55:42 |
| そうだな……うん。 …………結となら、いいよ。 [自分のために生きたままの結をここに閉じ込めたら、 病気を患っているという彼 >>1:2の余命を待たずに その命を取りこぼしてしまうかもしれない。 もしくは精神の方がやられてしまうかも。 彼の全部が欲しいけれど、 好まない苦痛を与えたいとは思わなくなっていた。 だから事実も感情も偽らず、口を閉ざさず、 ありのままの想いを彼に告げよう。 痛くないように、少しずつ。 私を分け与えると約束したのだから。] (94) 2022/08/14(Sun) 1:55:58 |
| だから……離れるのだけ、やだ。
[どこにもいかないで。一緒にいて。 やがて新鮮な気持ちがなくなっても飽きないで。 ずっとずっと、死ぬまで、死んでも、 私以外を選んではいけない。
だって、あなたは私だけの獲物だから。
いつかはこの感情のすべてを彼に明かすのだろう。 しかし、今はこわごわ様子を伺いながら 距離を縮めて甘えるだけだ。]
(95) 2022/08/14(Sun) 1:56:19 |
| [普段精神病棟ばかりを彷徨い歩いているが、 さすがに食堂や購買といった目立つ場所は分かる。 結を案内しながら、彼の話 >>82に耳を傾けた。] んー……もうよく覚えてないけど、 ナポリタンは子どもの頃食べてたな。冷凍のね。 [仕事が忙しい母だったが、 自身が台所に立つことは許されなかった。 必然的に出来合いの物が食卓に並ぶ機会も増える。 冷凍食品のナポリタンはメニューのひとつだった。 なお、女自身に自覚はないが、 死して既に20年近く経っている。 つまり女の死と彼の生がほぼ同時期な訳で、 話の内容によっては時代の齟齬が生まれたかも。 ところどころ記憶が曖昧なので、 そう起きることではなかったはずだ。 ]* (96) 2022/08/14(Sun) 1:56:52 |
| ― 特別個室病棟 ― [特別個室病棟は病室エリアの上階にあった。 お金持ちという存在は高い場所が好きなのだろうか。 当時であれば階下の景色を見下ろせただろうが、 異界化した今は満足に外を見ることも叶わない。] わぁ。 [ある程度整った部屋を見たのは久しぶりだった。 通常個室より上等なベッドは他より形を保ち、 食事のとれそうなテーブルや椅子も並んでいる。 洗面台や専用のシャワールームもあったか。 理由は分からないが、 生活に必要な最低限のライフラインは なぜか今も機能していた。 さすがに電子レンジまであったかは定かではない。 故に、購買部にも冷凍の商品は少ないかもしれない。 運搬のために離した両手には、 結の腹を満たすための食事が抱えられている。] (97) 2022/08/14(Sun) 1:57:19 |
| [テーブルの汚れを払って商品を置くと、 興味深そうに室内を見回した。]
わぁ。……広い。 わぁ。……ここはクローゼット。 わぁ。シャワールームも狭くないね。
[入院していた頃の記憶は曖昧だが、 どう考えてもこんな豪華な場所ではなかった。 専用のシャワールームなんて初めて見た。
長い間ここにいたのに、知らなかった場所。 やはり彼と己は何もかもが違う存在だ。 しかし、今度はどこか嬉しそうな空気を滲ませ 黒い髪と闇を揺らして部屋の中を探索した。]** (98) 2022/08/14(Sun) 1:58:11 |
| (a25) 2022/08/14(Sun) 2:04:31 |
[誰がこの
血
を受け止めた?
それは───…
四谷だった
]
「やっと、見つけた。」
彼女の上半身に唯一残っていた下着に手が掛かり、躊躇いなく左右へ裂いた。
そうして、彼女の下半身にも腕が集い、服の下にも潜り込んで下着に手をかけ――一息に引き裂いた。
「『アタシ』を、生んでくれる人。
『俺』の、お母さん。」
露わになった秘裂に、そっと口付ける。
体温の無い、氷のように冷たい口づけ。
血色の悪い舌が這う、『僕達』を生んでくれる大切なお母さんを、慈しむような穏やかな愛撫を与えていく。**
[離れてはダメだとぼくを縛る彼女の闇は心を表す鎖のようだ
時折翳り、困惑を湛え問いかける瞳は、彼女自身を縛る「執着」を意味しているのではないのだろうか
無意識下には気付いているのかもしれないけれど。
少しずつ、少しずつ、
闇の枷がぼくに向けられて行く。
その意味を面映ゆいと例えるのは胸に潜めて]
[もっと、心の中まで溶かして
きみのすべての闇を喰らい尽くしたい
なんて
口にしてしまうと
きみはいとも容易く溶けてなくなりそうだから]
お行儀がわるいかな
[唇を寄せられるなら、ウインナーを啄むように
彼女と「味」を共有しようと。
拒まれないなら、戯れの甘い口付けを]*
まっ……て、いったい何が……
[あれよあれよという間に残りの下着も引きちぎられる。
あらわになった秘裂に彼が口づける。
霊らしい冷たい口づけでも絶望で染まった私の体は、穏やかな愛撫によってだんだんと昂ぶっていき、蜜を内側から溢れ出していく。
なぜこんなに気持ちよくなってしまうのか、霊的な存在に襲われているという恐怖は確かにあるが、それ以上に打ち消すように溢れる快感が私をおとしていく]
(……また、大きく?)
[少しずつではあるが、快楽に飲まれていくごとに、お腹にある存在が大きくなっていくのを感じる。
姉失格となったのに、母になるのかもと思うと不思議な気持ちになりながら快楽に飲まれていく]**
[どこまでなら許されるのかを探るように、
少しずつ彼の身体に闇を這わせていく。
一生をかけても手に入ることのなかった
私だけを見てくれる目が、
いつ覚めてしまうのかと怯え、縋り、求める。
これまでの現実がありえないと否定しても、
彼が育んだ欲が恐怖も真実も塗り潰していった。
彼がこれまでの人生で知るのなかった特別を
命尽きるまで与え続けるのだろう。]
[もっと、心の内まで入り込んで
あなたのすべての関心を奪い尽くしてしまいたい。
なんて、
口にしてしまうと、
あなたは未練なく旅立ってしまいそうだから。]
| [私たちは きっと、 今にも崩れそうな薄氷の上に立っている。] (119) 2022/08/14(Sun) 16:08:57 |
| ─ 特別個室病棟 ─ [向かい合わせて一対ある二人掛けのソファは、 二十年余りの月日を考えれば十分しっかりしている。 電子レンジ >>114と同じく生者を招き入れる妄執が 異界化したこの場所を保っているのかもしれない。] みんな、お気に入りの場所があるから。 お気に入りというか、引き寄せられるの……かな。 [推定お金持ちの入院患者は喰われてしまったか 他に気になる場所でもあるのだろう。 しかし別の怪異が突然入って来てもおかしくはない。 ただ、今はどこか場違いにも聞こえる 電子レンジのぶうんという音だけが響いていた。] (120) 2022/08/14(Sun) 16:09:24 |
| [彼も好きだと言うナポリタンがテーブルに置かれる。 湯気の立つ様を見る瞳は、 この部屋を探索した時のように新鮮な色を乗せた。] ……。 [暫くは黙って彼の横顔を眺めていた。 彼に乗って見下ろしたことも 覆いかぶさる彼を下から見上げたこともあるのに、 ここから見るのは初めてだなと思った。 柔く齧りついた鼻筋や、瞬きする度に震える睫毛、 胸に穿たれた空虚にも触れた唇が 赤いソースの絡んだ麺を飲み込んでいく。 咀嚼して、嚥下して。 喉仏が鷹揚に上下する様子まで、すべて。] ……え? [故に彼のフォークがこちらに向けられた時 >>114、 ピントを合わせるのに数秒を要した。] (121) 2022/08/14(Sun) 16:11:12 |
| [最初、その動作の意味を考えるように瞬きをして、 分かった後は迷いと戸惑いに唇を噛んだ。 確かめるように彼の方を見て、手元を見て、 意を決したように小さく口を開ける。
雛鳥のように餌を待つ姿からは、 彼の問いにすら答えなかった頃とは違う 従順さのようなものが覗いているだろう。
彼が私だけの獲物であるように、 私は彼の内を埋め尽くす存在になるのだから。
あなたにとって私がとびきりおいしくなるよう 感情ひとつひとつを捧げていく。] (122) 2022/08/14(Sun) 16:11:34 |
[フォークから一房解いて口に含んでは見たが、
残念ながら味はよく分からなかった。
飲み込み切れない物体が口腔内に居座る。]
ん……。
[蝶が花に吸い寄せられるように唇を合わせた。
途端、彼の感じた味が僅かに染みた気がする。
いつか、もっと彼の中まで入り込んだら
味を思い出す日も訪れるんだろうか。
それは満たされる日が近いことに他ならないけど。
口の中の物を咀嚼するためか、彼の唇を啄むためか、
食事でもしているような口づけを贈った。]
んぅ……ふふ。だいじょうぶ。
ここに叱る人は……誰も、いないから。
[そう、誰も。私を許してくれない人はもういない。
あなたの願いを阻む人もいない。
戯れの合間、離れた唇から擽るような返答をして。
食事の邪魔をすると理解しつつも首に腕を回し、
おかわり≠ねだった。]*
| (a33) 2022/08/14(Sun) 16:19:51 |
溢れる蜜を、舌で舐めとる。
わずかにぬめりを帯びていて、甘やかな味と濃い「お母さん」の匂いが頭の奥を痺れさせる。
氷のような指にお母さんの蜜を絡めて、ゆっくりと、お母さんの中へ差し入れる。
まずは中指、少ししてから薬指、それから人差し指。
緩く抜き差しさせて、お母さんを慣らしていく。
「――いっぱい、してあげる。
『僕達』みんな、お母さんが大好きだから。」
影が揺らめいて、人の形を取り始める。
『私』と同じ見た目の、『アタシ達』。
1人、2人、3人――…いっぱい。
1人が、お母さんと唇を重ねた。
体温の無い舌でお母さんの唇を舐め上げて、隙間に舌を差し入れる。
お母さんの体温を貪るように。
お母さんの両胸にも、『僕達』が群がる。
片方の胸を、『私』の両手で包む。
柔らかく揉み込んでみるけれど、胸の大きさはどのぐらいだろう。
『アタシ』の小さい両手だと、覆いきれないだろうか?
もう片方の胸へと、『俺』が吸い付く。
冷たい舌で先端を転がして、口付けながら刺激する。
――不意に、お母さんの秘裂の上。
秘豆へと、軽く歯を立てた。
「お母さんは、こういう事は初めて?」
お母さんの中に潜らせた3本の指を、大きく広げてみせる。
お母さんの膣内が、外に晒される。
「――うんと、優しくしてあげるから。
安心して。」
履いているズボンのチャックを降ろして、『私』も下腹を露わにする。
――そこは、割れ目も、肉の禊もない、なだらかな腹部があった。
けれど、すぐに黒い影が集まって、肉杭を形作っていく。
大人のそれと比べても遜色のない、黒い先走りを垂らした凶悪なもの。
その先端が、お母さんの秘裂へと添えられる。
「お母さん、一緒に気持ちよくなろう?」
ゆっくりと、腰が進み始める。
お母さんの中に、硬く猛った、けれど冷たい肉杭が飲み込まれ始めた。*
食べたいのかと思っちゃった
そんなに見てたら、
ぼくの顔にも穴が空いちゃうよぉ
[濡羽の瞳は食事の様子を余す事なく魅入るようで、その視線の先がぼく自身に向いている事に気づいて思わず顔が赤らんだ
お返しと言わんばかりの「あーん」に対する反応は、絶望と過去への妄執に塗れた彼女とは打って変わり、庇護欲を唆る稚けなさに満ちていた。
ぼくが彼女を満たしている。彼女の生を脅かした過去などすべて塗りつぶしたい。ぼくで満たして全てを喰らい尽くしたい。
与えて与えられて狂おしいほど一つになりたい。
ケチャップの甘みに潜むごく僅かな酸味ごと、食事もそぞろに啄み合う唇は深さを増して]
・・・かわいい・・・、
ねぇ、もっと見せて、かれん
[プラスチックのフォークは音もなくトレーに忘れ去られたまま。しなやかな腕に引き寄せられるまま彼女の身体をソファへと沈めた。
彼女の掌にキスをしてパジャマのボタンを自ら解くよう視線は熱を送る。叶えてくれるのならぼくも彼女を見下ろしながら、自らのシャツを脱いで行こう。
頭痛が走る訳でもないのに、喉の奥が乾いたようにぼくの身体がきみを求めているみたいだ]
腰、浮かせて・・・
全部見せて。さっきは、暗かったから・・・
[あらわになるきみの肌を、ぼくのてのひらが触れて行く。
幻惑の灯りの下で触れる素肌は滑らかで
白く冷ややかだけれど、どこか温かさも感じる気がした]
まだ、のこってるかな、
[互いに、するりと最後の布地を床に落とした先
素肌を味わう掌は、きみの柔らかな下腹部に触れながら。
唇はキスを離れて顎の裏から鎖骨へと。ゆっくりゆっくり、味わうように胸の膨らみを食みはじめるだろう]*
[それは、
母親を……
強く、突き
刺
した時のように。]
[鮮烈な快楽だけが、
荒れ狂う痛みを消してくれるのだと思っていた。]
[戯れに啄む甘い口づけは深いものへ変わっていく。
甘酸っぱいソースは瞬く間に彼の舌に攫われて、
恐怖も不安も痛みも全部彼に塗り替わってしまった。
腹の底から湧き上がる何かが全身を駆け巡る。]
ぁ……、 うん。
[彼の手からフォークが離れるのを横目に見ていた。
今、その手は自身を横たわらせるためだけにある。
仄暗い悦びが目元を溶かし、笑みを滲ませた。
右手を持ち上げ、彼の方へと伸ばす。]
……おいしそう、だったの。
[穴がないか確かめるように彼の顔へ触れようとした。
行為においしそうが何を指すかも伝わっただろうか。
本来持ち得た、あるいは当時出せなかった幼さも
彼の前では隠すことをしない。
時折様子を伺いはするも、
彼が嫌がる素振りを一切見せないものだから、
満ちる日を遠ざける努力が泡になってしまいそうだ。
甘えも、妬みも、怒りも悲しみも、恨みさえ、
己の持つ何もかもを彼に注ぎ、爪痕を立てる。
希薄さなんて一度だって感じさせたくない。
顔を確かめた手は、彼の左胸へと下りる。]
[掌を当てることを許されたなら、
冷たい手が彼の心臓の上に乗るだろう。
体温も心音もまだ正常に機能していたか。
己と違い穴は開いていないが、その場所はどこか
空虚であったように感じられた。]
……っ!
[やがて右手は捕らえられ、掌にキスが落とされる。
名前を呼ばれて、視線で求められて。
瞳に宿る欲に気づけば身体の奥がじんと疼いた。]
むすぶ、
[解放された手は胸元へと落ち、ボタンにかかる。
初めて攫った時の獣のような脱ぎ捨て方とは違い、
これから成される行為を突き付けられるようだった。]
[上から順にボタンが外れ、
ワイヤーすら入っていない簡素な下着が現れる。
何もかも無気力だったあの頃、
不幸にしてしまった家族から与えられたものだ。
死んだ時の形がそのまま残っているのか
パジャマ同様左胸に穴が空き、
左の肩紐は今にもちぎれてしまいそうだった。
問うように彼の名前を呼び、反応を見る。
少し迷うような素振りを見せた後に
鎖骨の辺りまでずり上げることにした。]
……ぜんぶ?
[真白く、冷たい肌が露わになる。
心臓の位置にはぽっかり穴が空き、
背中に敷かれたパジャマの白が覗いている。
そのせいか左胸のボリュームは右より劣り、
仰向けなこともあってなだらかなラインを作った。
右もまた決して大きい訳ではないが、
女性らしいふくらみが顔を覗かせている。
その肌が熱を帯びることはない。ないはずだ。
それなのに、彼の眼前に晒された二つの蕾は
淡く色づくように存在を主張していた。]
……ぁ ッ、 むすぶ、 や、
[肌を顕わにする度、褒めてくれるかのように
彼のてのひらがあちこちを撫でていく。
それに対する反応すら、灯りの下、
彼の視界にすべて曝け出してしまい、
恥じらいに何度か身を捩らせた。
けれど、ベッドよりも狭いソファでは限界がある。
彼の手から逃れることなど不可能に近かった。
結局ふれられ、なでられ、ふるえてないて。
彼に言われるがままに腰を持ち上げる頃には
食べ頃の肢体が出来上がっていたことだろう。]
[彼がシャツを脱ぎ捨てたところまでは覚えていたが、
いつの間にか彼もすべてを曝け出していた。
力の抜けきった表情で彼を見上げる。
細身だろうか。肌も生者にしては白いように思う。
比較対象のほとんどが己に怯える人間ばかりだから
正確なところは分からない。
それ以上を考える前に、
最後の布が取り払われる感覚に意識を戻した。]
……あっ 、あ
[温度のない太ももに、何かが触れる感覚がした。
すっかり出来上がった身体は蜜を滲ませており、
離れていく布に引いた糸が肌を濡らしたのだ。
彼の掌が下腹部に振れる。
いつかの自分と同じように。
こぷりと溢れた蜜がひと掬い、足の間を伝う。
目にすることはできないが、
普段より白く濁っていることは想像に容易い。
彼の掌の下で、奥がきゅうと締まるのが分かった。]
[死の甘い香りを彼に浴びせる余裕もなかった。
植えつけた種≠熏。はまともに機能しないだろう。
それなのに彼がここまで貪欲に求めてくれるのは
この地に溜まり切った怨念や淫欲のせいか。
あるいは、]
――ん、
[何度だってキスをした。何もかも足りなかった。
彼の唇が離れると、喉を寂しそうに鳴らす。
しかし、下へ辿るように唇が滑るのを感じれば、
感じた肩を跳ねさせることしかできない。]
あ…… ぅ そこ、
[淡い蕾を二つ咲かせた胸元は期待に震えていた。
空虚な穴ではなく、放置された食事でもなく、
白い膨らみに彼の口が吸い寄せられる。
唇で柔く食まれると、それだけで背がしなった。]
あっ ぁ、 あ ……ッ
[うれしい。きもちいい。もっとほしい。
彼に対する欲望で頭がいっぱいになる。
ひんやりとした両腕で彼の頭を掻き抱いた。
頭頂部に顔を押し当て、口端から甘い声を漏らす。]
ね、 ぁっ、 むすぶ 、
[自分の知る、彼の唯一のこと。彼の名前。
求める時も呼ぶ時も願う時も唱える、
一生を超えてたったひとつの響きだ。]
わたし……も、 して…… いい?
[冷たい脛が彼の太ももを撫でる。
その先にある熱はどうなっていただろう。
最初と違い、
彼の欲を追い立てる画策はしていないから。]
もっと……ぁっ、 いっぱいに…… ッ
[してほしいし、したい。
奪うだけではダメだ。与えるだけもダメだ。
お互いにお互いがなくてはならないと
永遠に縛って、捕らえてしまえるように。
あの時無意識に零した言葉を、
明確な意思と欲望を持って告げる。]*
| [彼を求める行為が、彼の命だけでなく 誰かの希望 >>84すら奪うものだとしても >>134。 もう、後戻りはできない。 ここは怨念渦巻く、現世と切り離された場所。 とびきりの奇跡がなければ生きられないし >>0:69、 私は所詮人を恨むばかりの怨霊だ。 不用意に足を踏み入れたのはあなたたちの方。 だから諦めてさっさと逃げ出せばいいのに。 人間は諦めの悪いものだって >>137、 そんなの最初から分かっている >>34。] (146) 2022/08/14(Sun) 23:26:21 |
| [あなたたちは被害者で、私は加害者で。 それでも手に入れた 獲物を手放せない。 もう、顔も思い出せなかった。 ただ異なる感情を湛えた瞳 >>1:155>>1:157だけが 微かに記憶の端へ引っかかっている。] (147) 2022/08/14(Sun) 23:26:34 |
| (148) 2022/08/14(Sun) 23:26:48 |
| [床に落ちた痕跡 >>118のように形もなければ、 また彼らの奥底に入り込もうとするつもりもない。 これは本来持つ必要のない干渉だ。 だから、ここで切り捨てる。 だってこの身のすべてを彼に与えるのだから。 もう決して手放せはしないのだから。 私は――人を恨む怨霊なんだから。 恨まれたっていいけれど、 怖がられていいけれど、 人を気に掛けることはあってはならないのだ。] (149) 2022/08/14(Sun) 23:27:01 |
| [目に見える変化はないだろう。 けれど、 もし彼らが望む未来を阻む悪意があったなら。
たった一度だけ、 細く広がる闇が脅威を引き裂くかもしれない。
それは誰かを攫った女の黒く長い髪に、 ほんの少しだけ似ていた。]* (150) 2022/08/14(Sun) 23:27:30 |
| (a43) 2022/08/14(Sun) 23:33:10 |
ぜんぶ。すべてを見せて。
[鎖骨の上まで手繰られた下着すらも、長い髪を引っ掛けないよう丁寧に解いてから。白い指先がぼくのために晒してくれた布地を全て取り払った。
彼女の掌が触れていたぼくの心臓は未だ静かに刻を刻んでいる。苦しさや、悲しさや、耐えがたい苦痛から、砕けてしまったようなきみの
「穴」 とは対の、
空虚な音を奏でて来ただけのぼくの
「心」 欠けたもの同士だなんて未来予知をしていた存在がいるなんて今は知らないのだけれど
きみにだけさらけ出せる寂しさを
吐露するように抱きしめる
]
[髪を掻き抱くきみの腕が心地良くって、ぼくはうっとりと薄い蕾を啄んだ
口腔に含めば甘い吐息が部屋に響く。ひくりと震え仰反る背を逃さないよう、膨らみの曲線から穴の隅迄───触れられる限りきみの柔肌へ舌を這わせていく
甘い声が漏れるたび、名前を呼ばれるたびに、
そこがきみの気持ちのいい場所なのだと覚えるように]
ぁ・・・、ふふ・・・、うん、さわって
もう、こんなに
[下腹を辿る指先がくちりと蜜の溢れる場所に触れると、まだあたたかな滴が掌に伝わる。水音をかき混ぜるように指先をひとつ、ふたつと深めながら
ぼくの欲はひどく熱を持っていて甘えるような先走りで掌を汚してしまう]
かれん・・・、は、かれ、ん・・・
、きもちぃ 、いれたい
[満たしたい、満たしてほしい、
重なる言葉に混じる熱は次第に色に染まって。
痛みも闇もなく、ただひとつになっていく]
[言葉にするときみが消えてなくなる気がして言えない、
好きだよ、愛してる、
その一言が。
いつかきみの全ての苦しみが満ち足り足りて
消えてしまうその寸前までとっておこうと思う。
きみという未練がなくなってしまったぼくも
共に消えてしまえるように]*
[体の奥から滾る欲という熱と対照的に冷たい指や舌で秘裂を弄られれば、熱は冷めることなく逆に強くなっていく。
何かを差し入れ慣れていない中でも、慣らされ続ければやがて拒むようなキツさではなく、咥えて離さないような締めつけへと変化していく。
そうなっていくうちに私も感じる快楽は増していき、ねだるように腰を彼へと押し付けていく]
へへ……もっと、ちょうだい……?
[現実から逃れる快感を得られるならばと、溺れるように求めていると、目の前でさらに不可思議な事が起こった]
ひーちゃんが……いっぱいいる……
[幻覚ではないのだろう。やはり、触れる体は冷たいけれど、口づけや胸への愛撫は現実で。
こちらを優しく、それでいて貪るように群がる彼ら。
それらに応えるように舌を絡めたり、頭を撫でたり、指を重ねたり。
私の胸は小ぶりではあるから、小さい彼らにとっては丁度いいかもしれない]
ちゅ……ん……っ!
[彼らの愛撫を堪能していると、敏感な秘豆を刺激され、思わず体が跳ねる。
初めて?と聞かれれば、他人に愛撫されることとか未経験だったのでコクリと頷く。
まぁ、同じ容姿の子達に囲まれるというのも初めてではあったけれど。
秘裂を広げられ、中をさらされれば流石に羞恥で顔が赤く染まるけれど、それさえも新しい快感の呼び水になっているような気がして、未知の恐怖と一緒に快感への期待も高まっていくのを感じていた]
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