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【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+1 貴戸 貴方が再び訪れた頃には、もう少年の涙は引っ込んでいた。 乱雑ではあるが、中途半端に下ろしていたズボンも上げている。 逆に言えば、それ以外はそのままだった。 「……」 行きたい所。 そう言われた真っ先に思い浮かんだのは、 最も行きたくない所だった。 「オレの部屋は絶対行きたくない。 それ以外だったら、どこでもいい」 あの性悪なルームメイトは、きっとこのことを知れば揶揄うはずだ。 加害者 『同じ』になれて良かったな、と。 (+2) 2021/09/23(Thu) 22:08:23 |
迷彩 リョウは、端末から号外記事を眺めている。漢字だらけで、母の名前があること以外は殆どわからなかった。 (c4) 2021/09/23(Thu) 22:43:52 |
迷彩 リョウは、母を愛している。今までも、これからも。 (c5) 2021/09/23(Thu) 22:53:28 |
迷彩 リョウは、母が二人いる。尤も、母と慕うのは片方だけだが。 (c6) 2021/09/23(Thu) 22:59:09 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ (+5) 2021/09/24(Fri) 8:14:15 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 4432 貴戸 高志部屋に入れば、引き摺っていた鞄を床に置く。 服も着替えず、シーツも広げず、ベッドの上に寝転んだ。 「……ツッキーの側にいてあげて」 枯れた声で小さく告げる。 四つ折りに畳まれたままの掛け布団を引き寄せ、中途半端に包まった。 「起きた時ひとりだったら、寂しいでしょ」 「オレを叱るのは、ツッキーが落ち着いたらでいい」 (-26) 2021/09/24(Fri) 8:15:11 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 4432 貴戸 高志きちんと掛け布団に包まれた。 が、すぐにそれで頭を覆ってしまう。布団越しに感じる手付きが優しいものだから、鼻の奥がつんとした。 鼻を啜り、咳払いをしてようやく言葉を発した。 「……ん、オレは平気」 貴方の声で、友人が愛されていることに安堵した。 しかし、同時に罪悪感も強まっていく。 霞む景色に響いた声は、やめろと言っていた。あんなに酷いことをしたのに、許すと言った。 「……、……ごめんなさい。 オレ、あの……もうあんなこと、しない」 こんな時、どうして良いかわからなかった。友達なんてここに来て初めてできたし、 友達に酷いことをしてしまったのも初めてだから。 (-44) 2021/09/24(Fri) 15:37:18 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ普段なら教誨で使われる部屋に、ニュースキャスターの音声が反響する。 設置されたテレビには、夕方のニュース番組が流れていた。 それをただ眺めている。 観るのではなく、瞳に映しているだけだ。 笑顔のリポーターが、百貨店の催事場から中継をしている。 画面の中は、見たこともない果物でいっぱいだった。 (+14) 2021/09/24(Fri) 15:50:22 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+15 カガミン 声に振り返る。いつも通りの態度に安堵した。 「んーん。今日だから見てただけ」 再び視線は画面に戻る。興味も無いのに、少年はニュースを見ている。普段ならばすぐに寝てしまうだろう内容だが、眠気も見せない。 「今日、母さんの裁判なんだ。最後のやつ」 何の感慨も無く、唇を動かした。 (+18) 2021/09/24(Fri) 16:40:28 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 4432 貴戸 高志体温が徐々に移る布団の中、母親を思い出した。 あの時、母親に怒られたと思っていたのは間違いだった。あれは、叱っていた。 「……『たすけて』って言ったら、見ないフリされないの?」 そろり、と布団から目元だけを出した。 貴方の問いに答える前に、尋ねたいらしい。 尤も、そちらへの返事はもう決まっている。 「聞こえないフリされない?」 ここに来て色んな境遇を知った。必ずしも助けてもらえるわけではないと、理解している。 「ほんとうに?」 (-67) 2021/09/24(Fri) 19:28:36 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ (+22) 2021/09/24(Fri) 21:21:36 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+22 ……果物はミキサーに詰め込まれると、 粉々に砕かれスムージーへと生まれ変わる。 リポーターが試飲を始めた直後、 画面が慌ただしいスタジオに切り替わった。 若いアナウンサーがスタッフからコピー用紙を受け取っている。 コメンテーターたちにも同じ物が配られているらしい。腰を低くしながら走るスタッフが、カメラの前を横切った。 (+23) 2021/09/24(Fri) 21:24:04 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ (+24) 2021/09/24(Fri) 21:26:48 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+26 カガミン 「 そりゃそうだよ、他人だもん 」目線はテレビに向けたまま。 「でも血の繋がった家族だよ」 口角は上がったまま。 「どんな事……うーん、たくさんあるからなぁ」 コマーシャルはまだ続く。夕方という時間帯故か、家族向けの内容が多かった。 スーパーで買い物をする家族。 新居で暮らす家族。 食卓を囲む家族。 全ての笑顔が、似ていない。 (+27) 2021/09/24(Fri) 23:27:18 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+26 >>+27 それでも少年は笑う。 「ね、カガミンはさ。 どんなオレのことも 友達 って言ってくれる?」「仲良くしてくれる?」 大人たちからの口止めは、少年にとってあまりにも曖昧だった。 母の罪を言うなとは言われていないし、 己の異能について言うなとは言われていない。 ……それは明言されていないだけで、全て言外に示されていたが。 そんな遠回しな言いつけが、少年に伝わる筈もない。 (+28) 2021/09/24(Fri) 23:28:49 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+29 >>+30 カガミン 「そっか、そうだよね。ヘンなこと聞いてごめんな?」 貴方に顔を向ける。 可笑しそうに笑って、また正面を向く。 「オレね、いつも誰かの身体にいるんだ」 「その身体ね、母さんがいつも用意してくれてた」 「母さんはすごいんだ」 チャンネルを回す。既にどのチャンネルも似たようなものだ。 目的の内容を見つけたのか、リモコンから手を離す。 その番組では、犯人の動機についての解説がされていた。 貴方にちら、と目線をやる。 見ろ、ということらしい。 (+31) 2021/09/25(Sat) 1:01:06 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c15) 2021/09/25(Sat) 1:01:28 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c16) 2021/09/25(Sat) 1:01:45 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c17) 2021/09/25(Sat) 1:02:07 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+29 >>+30 「別に誰の体でもいい。 ……ああいや、今より小さいのはヤダな。 今より大きい体なら、誰だっていいんだ」 椅子に背を預け、僅かに遠くなった画面を眺めた。 「もしこの身体を着替えたくなっても、 カガミンとカガミンの友達には手を出さない。 約束するよ」 少年の言い分を信じるなら、相手は誰でも良いのだろう。 わざわざ知人友人に恨まれる人間を選ぶメリットもない。 (+32) 2021/09/25(Sat) 1:03:08 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+33 カガミン その笑顔を見れば、目を細める。 少年は友人関係に疎い。それよりも、利害関係の方がずっと単純だ。 貴方との関係は、無知な少年にも分かり易い。 「よかった〜。皆さぁ……あ、母さん以外だけど。 身体が違うだけでオレだって信じてくれないんだもん。 でもカガミンなら大丈夫だね。またすぐ友達になれる」 心底安心した、という口振りで笑い続ける。 が、問い掛けには目を丸くする。 笑顔が消え、数秒間の無言。質問の意味をすぐに理解できなかったらしい。 「……うーん?どうだろ。 どっちも……みたいなこと言われたかも。 身体調べた時にオッサンたちが色々話してたけど、 何言ってんのかよくわかんなかった」 恐らく。 貴方は、人格について尋ねたのだろう。 しかし意図を測り切れなかった少年からは、ズレた返答が返ってきた。 ひとつの身体にひとつの人格。 この少年の中で、それは当然であり、前提であったから。 (+40) 2021/09/25(Sat) 7:48:38 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c18) 2021/09/25(Sat) 7:49:07 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c19) 2021/09/25(Sat) 7:49:31 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c20) 2021/09/25(Sat) 7:49:54 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c21) 2021/09/25(Sat) 7:50:12 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 4432 貴戸 高志貴方の冷淡にも思える言葉に、少年は安堵し、喜んだ。 自分に関係無いことなのに。 他人の気持ちを、こんなに嬉しいと思ったのは初めてだった。 緩む口元を隠しながら、相槌を挟む。 「うん、……うん」 貴方の手が額を滑る間、気持ち良さそうに目を閉じていた。目蓋の裏にかつての日々を見る。 目を開けた。 「……ふふ。うん、わかった。 ちゃんとツッキーにごめんなさいって、言うね」 布団から一本の腕が伸びる。 傷ひとつ無く、指先も荒れていない、綺麗な腕だった。 「あのね。 別に、助けてくれなくて良いんだよ。 自分のことは自分でやる。もう失敗しない。自分の夢は、自分で叶える」 貴方の小指に、少年の小指が触れる。 「だから、」 指が絡む。 (-118) 2021/09/25(Sat) 9:54:14 |
迷彩 リョウは、指切りをする。……小指に込められた力は、指切りにしては少し強かった。きっと、不慣れなのだろう。 (c22) 2021/09/25(Sat) 9:56:31 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+41 カガミン 「なんにも……?」 砕かれた言葉を、さらに咀嚼する。 少年には常識というものが欠けていて、自分の知識は全て常識だと思っている。 息の仕方を教えるのが難しいように、無意識下の行いを説明するのは難しい。 「元の人には戻らないよ。 だから母さんは殺されるんじゃないの?」 それは即ち、殺すことと同義だ。 貴方の想定とこの少年の前提はすれ違ったまま、 しかし少しだけ噛み合ってしまう。 「えっとお……んー、アンパンのアンコだけ食べて、中身をクリームにしたら、それってもうアンパンじゃなくね? それってもうクリームパンじゃん?ってオレは思う」 少年なりの例え話であるが、不可逆的なものであることを伝えたいらしい。 (+43) 2021/09/25(Sat) 14:15:55 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁先月発行された週刊誌だ。 しかし所々切り取られ、閲覧できない記事がある。 裁判を間近に控えているというのに、 迷彩親子に関する詳細な記事だけが無い 。あったとしても、号外記事の内容と概ね同じだ。 ……それでも、探し続ければ。 とある評論の一部に、目的の名前が見える。 検閲から漏れたのだろう。 (-126) 2021/09/25(Sat) 14:32:36 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁【週刊新世界】[現代異能倫理] (中略) 迷彩母子のケースも類似している。 被告の息子は世界的に見ても希な異能、又は障害だ。 息子(Aとする)は骨と皮膚を持たずに生まれたことが、●●クリニック院長S氏の遺書にて明らかとなっている。 S氏は内臓だけで生まれたAを、死産により命を絶った赤子の中へ入れた。 もしもこの時S氏が何も処置していなければ、Aは間違いなく絶命していただろう。 これを生まれてすぐに死ぬべきであった淘汰と見做すか、医療行為とするか。 どちらにせよ、S氏の処置を否定する倫理は存在していないと同じ医者として私は考える。 (中略) 彼ら親子はこうしてこの世で出会ったわけであるが、彼らの人生は大よそ差別と貧困に満ちていたと推測する。 人工皮膚の移植、人工骨の生成、人工筋肉の移植。それらを成長する度に行えば、当然費用は嵩むだろう。 行政の支援が得られないのならば、自ずと手段は限られてくる。 彼らに人道から外れるなと諭すことは簡単だ。 では、彼らの生存権はどうやって保障されるのだろうか。 社会保障の限界は、もう訪れている。 (-128) 2021/09/25(Sat) 14:35:20 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁(中略) 科学の進歩により異能と障害の区別は概ね可能になったが、境界線というものは必ず存在する。 知的ボーダーという言葉が未だ存在するように、区別をする以上、境界線は続いていくのだ。 使用者及び被使用者に有益な能力を異能とする風潮は、これを後押ししているだろう。 我々には、自身の異能を制御する義務がある。その制御が難しい場合の社会保障は我が国にも存在する。 では保障が無く、自身や家族の協力のみで制御が難しい場合でも、この義務は全うすべきか。 当然保障が実現するならば、全て解決する。 しかしただでさえ圧迫している国家予算の中から、研究費用、及び保障費用を捻出するのは、あまりにも空想的であると言わざるを得ない。 (中略) 異能進化説 (注釈:異能は人間の進化であるという説) がある。もしこれが正しいとすれば、彼らは淘汰されるべきなのだろうか。 それとも我々は、机上の空論の実現を目指すべきなのだろうか。 (-129) 2021/09/25(Sat) 14:40:08 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 4432 貴戸 高志同じだけの力が小指に伝わってくる。 気持ちが伝わったような気がして、嬉しかった。 自分が色を持てたような気がして、嬉しかった。 「カガミンにも言われたけど、大丈夫だよ。 コジコジの周りには良い人しかいないでしょ? オレの夢は、悪い奴がいなきゃ叶えられないことだから」 良い人の周りには良い人が集まっている。 少年の少ない人生経験の中でも、少しずつ学んでいることだ。 蛙の子は蛙。類は友を呼ぶ。 「覚えててね、オレのこと。……できれば、母さんのことも。 無かったことにされるのは、イヤだから」 指を離し、布団の中へ戻す。 目を細めて貴方の瞳を見る。他人の色だ。 それでも自分を、その瞳の端に映してくれるだけで。 オレたち 迷彩にとっての、救いになる。 (-154) 2021/09/25(Sat) 20:42:27 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+48 カガミン 「うん。ま、空っぽになったら死んじゃうよね」 からりとした感想を返す。貴方の感想は、きっと正しい。 少年は母親の手伝いをしていたにも関わらず、人を殺めたことがない。 息子の為に人を殺める程の母親に育てられたのが、 大事に大切に目を塞がれ育てられたのが、 貴方の隣にいる子供だ。 「夢はね、そう。今までも、そのつもりで動いてたけど。 ……早くここを出なきゃなぁ」 夕方のワイドショーは慌ただしく、しかし徐々に落ち着きを取り戻していく。 画面の中には、かつての類似事件について言及が始まった。 (+50) 2021/09/25(Sat) 21:42:17 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c28) 2021/09/25(Sat) 21:42:50 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c29) 2021/09/25(Sat) 21:43:13 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c30) 2021/09/25(Sat) 21:43:37 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c31) 2021/09/25(Sat) 21:44:00 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c32) 2021/09/25(Sat) 21:44:16 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c33) 2021/09/25(Sat) 21:44:27 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c34) 2021/09/25(Sat) 21:44:38 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c35) 2021/09/25(Sat) 21:44:50 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c36) 2021/09/25(Sat) 21:45:04 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+48 カガミン いつのまにか、視線は貴方へ向けられていた。 どこかの誰かの朽葉色が、何の因果か栗色の髪を映す。 ゆらり、立ち上がる。 「ね、カガミン。オレさ、今スゲー最悪な気分なんだ」 どこかの誰かの指が、貴方の頬をなぞる。 「滅茶苦茶にしてよ。どんな酷いことしてもいいからさ」 どこかの誰かの掌が、貴方の項に触れる。 「痛くてもいい。なんかもう、どうでもいい」 (+51) 2021/09/25(Sat) 21:46:46 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+55 『トモダチ』 テレビの向こう側はどんな世界だろう。 想像してみても、複数本のケーブルと埃っぽいテレビの裏側しか思い描けなかった。 「叩くのが嫌だったら殴って。 殴るのが嫌だったら、んー……鞄にさ、道具入ってたよね。 それ、何でも使っていいから」 最後の言葉を聞けば、周囲を見渡した。誰もいなければここでもいい。 「……」 視界の中に、黒髪の男を二人見る。 背丈の近い男>>a4を見た瞬間、自然な笑みが浮かび── 上背の男>>a11を視界に捉えた瞬間、その笑顔は失せた。 「場所、変えようか。適当な部屋でいいよね?」 液晶画面が歪んで映り込む眼鏡へ、視線を戻す。 鞄を片手に抱えると、先導するように歩き出した。 机と椅子の間を縫うようにすり抜け、出入り口で一度振り返る。 貴方を待っていた。 (+56) 2021/09/26(Sun) 0:04:23 |
迷彩 リョウは、普川にだけ笑いかけ、手を振り返した。 (c40) 2021/09/26(Sun) 0:33:38 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 0251 鏡沼 創ベッドへ倒れ込むように沈む。靴を乱暴に脱ぎ捨て、ベッドへ上がった。 「うん、酷くしてくれるなら何でもいい。 ……あ、でも。意識が薄れた時何するかわかんないから、縛った方がいいかも」 廊下での一件を思い出せば、眉間に皺を寄せながら付け加える。 鞄から拘束具を幾つか取り出し、ベッドの上に放った。 拘束具に続けて、貴方が顔を顰めた玩具を始め──えげつない形の道具だけを選び出していく。 そして、思い出したように潤滑剤を最後に引っ張り出した。 「尿道?とか痛そう。ほらこれ」 細長いブジーの先に電源と思しき部分がある玩具を、貴方へ見せるように摘み上げる。 最終的にベッドには、SM用と思しき道具だけが並んだ。 (-188) 2021/09/26(Sun) 9:35:47 |
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