情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[|<] [<<] [<] [1] [2] [>] [>>] [>|]
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『つまりみんなの秘密ということですね』 『トットくんもきっと善意でやっていることですから…』 淹れたてのお茶の香りを纏いながら文字を綴る。 どこか心が落ち着く匂い。 書き終えると、表情と不釣り合いに溢れ出る言葉を 聞きながらカップを傾けた。 「………」 『神隠しと噂は立っていますが、 大半は学舎に戻ってきていますからね』 『そうではない何かだと思います』 『一部では隠れて行われる治療という話もありますし』 元々、この生徒はオカルト的なものを 手放しに信じない性質だった。 幼気な外見が与える印象とは正反対に、論理的なものを好む。 実態を僅かながら知っているというのも 理由の一つだったけれど。 ただ、己が関与していない失踪については 少女も確証が持てなかった。 (-108) 2022/05/05(Thu) 19:23:03 |
【赤】 高等部 ラピス/* 待てよ狼吊りということは………合法的に連行ロールできるということ? トットくんは墓落ちプランありまして?あれば連行せずとも大丈夫そうですけれど! 希望があればラピスが何か良い感じに何かをします (*22) 2022/05/05(Thu) 19:47:04 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『バレンタインくんも、言葉が止まらない感覚がわかりますか?』 『私はそういうときは延々と文字を書いています』 まるで自分もそうであるかのような。 この生徒の場合はそれが病気ではないのだが。 試してみる価値はあるのかも、なんて付け加えた。 『戻ってくるだけ幸いではありますが』 『手荒なことをされるのだとしたら頂けませんね』 ぼんやりと森の方へ視線を向ける。 そよ風が立ち昇る湯気の行方を歪ませた。 無邪気さを少しずつ取り戻す声に耳を傾けて、 『バレンタインくんは、病気が治る可能性があっても治療は嫌ですか?』 そんなことを聞いた。 (-116) 2022/05/05(Thu) 20:21:49 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテようやくその顔にほんの少しでも笑顔が戻って、 安堵を表すように微笑みを返した。 何か一つでも選べるかもしれない道を見つけられたのなら、 二人で悩んだ甲斐もあったというものだ。 こくり、と頷く。 お互いそろそろ部屋に戻らなくてはならない時間だから。 不安になったときにはいつでも頼って。 そんなことを最後にまた伝えて、 小さく手を振ってその日はお別れをしただろう。 (-117) 2022/05/05(Thu) 20:28:29 |
【赤】 高等部 ラピス/* 特にギスギス不穏にはならないふんわりとした流れのアレ想定ですので、周囲を叫喚地獄に落とすソロール浮かびそうならそちら優先で構いませんことよ! こちらも希望あれば詳しく構想を練る感じですので! (*24) 2022/05/05(Thu) 21:15:50 |
【赤】 高等部 ラピス/* 了解致しましてよ〜! では連れ去りまでを担当させていただきますわ ゆっくりお花の世話をして秘話配達をお待ちくださいまし……。 (*26) 2022/05/05(Thu) 22:14:09 |
【人】 高等部 ラピス「?」 「!」 「♪」 すんすん、いつかの夜みたいに優しい甘い香りに誘われて 小動物がやってきた。 甘いものにつられやすいのかもしれない。 デスクの上に、スフレがどうやら人数分置いてある。 そういえば先程誰かが 47回ほど キッチンを使っていたような、いないような。何も書き置きが無いけれど、これだけあるということは 皆のために作られたもの……だろうか。 一皿取って、それから同室の下級生の分も手に取った。 甘いものは勉強にも疲れにも良い。 (31) 2022/05/05(Thu) 22:15:50 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『ストレスを解消する方法はいくつもある方が良いです』 徐々に眠気が蝕んでくるあなたに気づき、 睡魔を妨げないようにチョークが黒板と触れ合う音を小さくする。 眠たげな声と、簡素な物音が重なる。 なんとも無機質な子守唄だ。 『できることなら、正当な治療法を使うべきですが』 『それで皆が良くなるのならと、私は思ってしまいます』 『治療で改善した後に、それを自分で良い方向に導けたら。』 治ることが全員にとっての幸せではない。 それもまたわかっていることだけれど。 ただ、自分に課せられた役割と願いがたまたま一致してしまっただけ。 それを受け入れてしまっただけだ。 『眠くなってきましたか?』 『やはり疲れているのでしょう』 『少し休んでも良いと思いますよ』 (-132) 2022/05/05(Thu) 22:51:29 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット園芸部が使用する花壇。 トットが花の世話をしているときに、こんこん、音が転がる。 どうやら花壇のブロックをノックのように叩いた音だ。 そちらを見ればラピスが佇んでいる。 手には二つ折りにしたメモ紙。 大人たちが選んで連れて行く生徒は、 此方でわかるときとわからないときがある。 今回は前者だった。 『こんにちは』 いつもの簡素な挨拶を黒板が伝える。 (-133) 2022/05/05(Thu) 22:58:56 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 こくん。 普段より動き少なく首肯をして、メモを手渡す。 そこにはラピスのものではない文字。 【本日の治療予定者:トット ○日○○時迄に所定の場所へ誘導すること。 手段は一任します】 ラピスに宛てられたものだろう。 それをわざわざ見せに来たことは、 彼女なりの真摯さであったのかもしれない。 (-144) 2022/05/05(Thu) 23:50:59 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット部屋の住人は青年が扉を叩く頃に丁度居合わせていた。 つつがなく仕事を終えたからだろうか。 「?」 ドアに挟まった手紙の内容に目を通す。 といっても、中身はとても簡潔に済まされた文字だけだった。 よく共に勉強をしていたおかげか、 手紙の主が誰かはすぐに気づくことができただろう。 何か書くよりも、扉を開ける方が話が早い。 ドアノブが捻られて、少女が顔を覗かせた。 少なくとも体調が悪そうには見えない。 用件を尋ねるように首を少し傾げる。 (-148) 2022/05/06(Fri) 0:20:37 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トットもう一度、頷く。 何度読んでも、書いてある文字は変わらない。 今日居なくなるのは、トットなのだと。 いつか来るかもしれないと、薄々は考えていたこと。 青ざめるその顔を、それよりずっと深い青色の瞳が見つめている。 『決まってしまったことです』 無慈悲に、そう伝えるしかできなかった。 (-150) 2022/05/06(Fri) 0:25:48 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 誰もが、病を治したいと考えているわけではない。 誰もが、治療を受けたいと考えているわけではない。 それはよくわかっていた。 花飾りを掴み頭を抱える様子を見る。 『無理をしなくても大丈夫です』 "あなたたち"にとっては、受け入れ難いことなのだろうから。 子どもらしく、我がままを言ってほしかった。 子どもらしく、弱音を零していてほしかった。 「………」 『花を』 『花のお茶を、飲みましょう』 『森に行く前に』 紙袋でもらった花弁。 一度、仕事をこなすために使った。 まだ余りはあるから、あなたと一緒に飲みたかった。 (-157) 2022/05/06(Fri) 1:11:35 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バットここ暫く、前よりも遠巻きに周囲と接しているところを見ていたから、心配する気持ちがあったのは少女も同じで。 久し振りに近くに感じる青年の姿に、安堵する気持ちがあった。 受け取った手紙を自分の言葉代わりに掲げて、『大丈夫?』と同じように尋ねる。 あちこちに視線を巡らせるのを見て、 気を遣ってくれているのだろうなと少し嬉しくなる。 後ろ暗い役目を背負ってしまったものだから。 「!」 提案に頷きを返して、部屋を出る。 いつも持ち運んでいる黒板を肩から提げて、 歩き出す青年にちょこちょことついて外に向かうのだった。 (-159) 2022/05/06(Fri) 1:26:52 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット『何もありませんでしたよ』 何も、疑われることはなかった。 あなたが庇ってくれたことも理由の一つだし、 森に居ても"不自然ではない"生徒だから。 少なくとも、青年が見かける範囲で少女の扱いが何か悪くなったような兆候は見当たらない筈だ。 同じように、少女の中で青年の扱いが何か変わることもなかった。 それは充分に真実を理解していないからであるかもしれないのだけれど。 『バットくんは』 『バットくんではなかったのですね』 あの森での出来事。 その時に聞いたもう一つの名前のことを指しているらしい。 ただの確認以上の意味は込められていない言葉。 つられて歩みが遅くなる。 風に合わせて、草木の枝葉が微かに揺れるのを眺めた。 (-166) 2022/05/06(Fri) 2:50:16 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ泣きじゃくる身体をぎゅっと抱きしめて、 あやすように背中を叩いた。 心の中に溜まったものが全部吐き出されるように。 涙の沁み込んでいく服が、悪い感情も全部奪い取ってくれたら良い。 ──しっかりしなくていいよ。 甘えたいときに、弱音を吐きたいときに、我慢なんかしなくていい。 小さな身体でも、誰かを支えるくらいの力はあるのだと伝えたかった。 私は大丈夫だから、あなたがつらいときに頼ってほしい。 落ち着くまでは、ずっとそうして待っている。 (-198) 2022/05/06(Fri) 13:56:28 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『絶対などは無いのだろうと思っています』 善意というものは時に悪手となる。 だから、これはきっとただの傲慢なんだ。 不安を押し退けて、治療を押しつける。 許されない時が来るんだろう。 『バレンタインくんが、良いことが悪いことに勝てると信じられる時が、来てくれると嬉しいです』 『不安を見ないようにするのではなく、 不安を正面から見据えられる時が来てほしい』 それは全部、願望なんだけれど。 僅かに持ち上がる口角を見て、反対に此方は眉を下げた。 こうして罪悪感を覚えることすら、白々しい行いをしている。 背中を押すよりは、突き落とすと形容されるべきなのだろうか。 『片付けは私がやっておきます』 『もう寝てしまっても、大丈夫ですよ』 おやすみなさい。 心の中でそう呟いて、その意識が眠りという名の海に沈むのを少女はただ見つめている。 (-199) 2022/05/06(Fri) 13:57:27 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット真新しい包帯が目に止まった。 袖を引くあなたを安心させるように微笑んで、そのまま手を引いて歩き出す。 生徒を"連れて行く"ときには、 ある程度行動に自由が与えられる。 とことこ、小さな足音が向かった先は 誰もいない調理実習用の教室。 鍵で施錠を解いて、その中へ。 「………」 広い教室の中、調理台の一角にトットを座らせると 鍋にミルクを注いで火にかける。 沸くのを待つ間に、花弁を紙製のティーバックに詰めた。 紅茶でミルクティーを作るのと同じ手順。 ▼ (-200) 2022/05/06(Fri) 14:05:24 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 後はカップに注ぐだけというところで少し考える。 ポケットから小瓶を取り出して、 あなたに見えるように持ち上げた。 入っているのは真っ白な粉末。 一見しただけだと塩や砂糖にしか見えないそれは、 何度も"仕事"で助けられている睡眠薬。 ──使う? 麻酔と同じだ。 眠っている間に運ばれてしまう方が楽なら、そうする。 自分で向かうのなら、やめておく。 その確認を取るために、掠れた息だけであなたに尋ねた。 入れてしまえば、飲み終わる頃には睡魔が意識を奪っていくだろう。 (-201) 2022/05/06(Fri) 14:06:37 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ幼い笑顔を見れば、 両手を頭に差し込んでわしゃわしゃ、頬を挟んでむにむに ここ数日していなかった戯れるような仕草。 後ろ髪を引くような感情がまだその内側に残っているようにも思えたけれど、僅かでも心を軽くできたのならそれで良い。 幼い良心が、都合よく利用されなければいいなと思った。 『どういたしまして』 お礼への返答だけ書いて、手帳を見せる。 (-211) 2022/05/06(Fri) 16:50:01 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノお返しをされてふふ、と満足そうな顔をした。 こくり。 『いってらっしゃい』 またペンを走らせて、送り出す言葉をかける。 散歩に出掛けるクロノに手を振って、 その場はお別れをしただろう。 (-221) 2022/05/06(Fri) 19:00:53 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 頷かれれば、淹れたてのお茶に匙ですくって粉を入れ溶かして、片方をトットの前に置いた。 からん、とティースプーンが乾いた音を立てる。 しあわせな夢を見るための片道切符。 怖いことが何もなければいいのにと思う。 いつも元気なその姿が今は見えないのが寂しかった。 どうぞ、と身振りで促して、自分は両手でカップを包むように持つ。 手袋越しにじんわりと温かさが移った。 (-227) 2022/05/06(Fri) 19:42:37 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット何度、微睡みに浸かっていく姿と向き合っただろう。 甘さを口の中で転がして、問い掛けに耳を傾ける。 「………」 少年にとっては、咲くことが、 使われることが存在意義なのかもしれない。 静かに黒板をチョークがなぞる。 『咲かない花があっても、良いと思います』 『世の中全てのものに、使い道は必要ないと思います』 花はただ、咲けるときに咲くだけ。 咲かないなら、そういう花だっただけ。 それが自然なことだと少女は思っていた。 使われなくても、誰が見ていなくても、花はそこにあっていい。 そこにあったことを覚えている人がいれば良い。 『私は、許しますよ』 それが答えだった。 (-240) 2022/05/06(Fri) 20:19:09 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット『では、私は今まで通りバットくんと呼んで良いのですね』 人によって違う。 そこにどんな意味や目的が隠れているのかはわからない。 でも、今まで接してきた"少女にとっての青年"はバットだから、これからもそのままで良いかなと思った。 『呼び方がいくつかあるのは不思議な気分です』 『なぜ、咎められてしまうのでしょうか』 同じように、適当な木の根元にちょこんと座る。 小さな体躯はすぐに木々や茂みに紛れてしまいそう。 普段より更に低くなった目線で、また頭上の枝葉を眺める。 ぼうっと過ごす時間は嫌いではない。 (-242) 2022/05/06(Fri) 20:20:30 |
【赤】 高等部 ラピス「………。」 夕方、誰もいない空き教室。 静かに席に腰掛けて、壁掛け時計の針が進むのを見ていた。 今日は珍しく黒板に文字を書き殴っていないらしい。 淹れた花のお茶のおかげだろうか。 手元にあるマグカップはとっくに冷めていたけれど。 少しの間ぼうっとして、中身を全て飲み干してから教室を後にした。 (*28) 2022/05/06(Fri) 20:47:54 |
【秘】 高等部 ラピス → はなわずらいの トット寝息を立てる姿を見て、黙り込む。 最初からそこに声は無かったけれど。 ゆっくり、手袋を外す。 その下にあったのは、所々が青い鉱石で覆われた肌だった。 夜空を映したようなそれは、まるで ラピスラズリ だ。眠りに沈んでいくあなたの頭にそっと、その手を置く。 きっと記憶にも残らないかな、なんて思いながら数度撫でて。 カップの側に置かれた花を指先で拾い上げて、大事に抱える。 大人たちが迎えに来るまで、少女はずっと側にいた。 ありがとう。良い夢が見られるといいね。 ………おやすみ、トット。 (-251) 2022/05/06(Fri) 20:55:26 |
[|<] [<<] [<] [1] [2] [>] [>>] [>|]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新