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【人】 希壱[表紙に描かれた少年を見たことがある。 ……というより、 見た事ない人の方が少ないんじゃないだろうか。 見たことはあっても、読んだことは無い。 強請って買ってもらう、なんて事が出来なかったから。 ストーリー その物語だって未知数だ。 彼がいったいどんな話を繰り広げていくかが全くわからない。 …なんとなく、海賊がどうの、って話を聞いたことはあったけど。 だから、とりあえずと、一冊だけ手に取った。] (59) 2020/09/22(Tue) 13:30:12 |
【人】 希壱泥棒なんてしないよ。 そんなことしたら、なずなに顔向けできねぇしな。 [欠伸をする店員に向かって苦笑する。 たとえ、もう死んでたとしても。 俺はいつまでもあの子の兄なんだから。 悪いことはしちゃダメだぞって 普段から言って聞かせてたんだ。 死んだらセーフ、なんて甘い事言えないさ。 …というか、死後の世界にも泥棒なんて概念があるんだな なんて、ほんの少し関心してしまった。 もしかすると、 過去に誰かが盗みを働いたのかもしれないな。 …それが誰かは皆目見当がつかないけれど。 ] (60) 2020/09/22(Tue) 13:30:44 |
【人】 希壱教えてくれてありがとう。 ソファ、借りるな。 [ひと言断りを入れてから、本を片手にソファに座る。 辺りはとても静かで、 誰かが捲ったページの音が聞こえてくるくらいだろう。 目を閉じて、深呼吸をして。 その音に耳をすませた。] (61) 2020/09/22(Tue) 13:31:03 |
【人】 希壱[久しぶりの一人の時間。 久しぶりの読書の時間。 ほんの少しのわくわくと、ほんの少しの罪悪感。 …けれど、気持ちは驚くほどに穏やかだ。] (63) 2020/09/22(Tue) 13:31:57 |
【独】 希壱/* ほんと……めちゃくちゃ…返事が遅れてしまってごめんなさいでゅーすくん……… 出力低すぎて申し訳ないです…… 明日の朝に終了しちゃうから、それまでには〆を書きたいところ…頑張る…! (-165) 2020/09/22(Tue) 13:35:37 |
【人】 希壱[どれくらいの時間が経ったかわからない。 ふと、読んでいた本から顔を上げた。 本の中では、ノコギリ鼻の鮫人間が 主人公にぶっ飛ばされていた辺り。] (89) 2020/09/23(Wed) 3:01:39 |
【人】 希壱────? [辺りを見回しても、もちろん近くには誰もいない。 相変わらず店員がカウンターの向こうで本を読んでいて、 誰かの捲ったページの音が静かに聞こえてくるだけだ。 でも、確かに今、 声が聞こえた気がしたのだ。] (90) 2020/09/23(Wed) 3:02:28 |
【人】 希壱…………なんだよ、 [突然現れた漫画喫茶はホラー仕様なのか? と、疑いたくもなる。 ……だって、明らかに普通じゃないからさ。 パタン、と本を閉じて。 それをソファの上に置く。 ゆっくりと目を閉じて、 今度こそ、言葉を聞き取ろうと耳をすませた。] (91) 2020/09/23(Wed) 3:02:52 |
【人】 希壱[もう一度、と思ったのだけれど、 どうしたって同じ声は聞こえてこなかった。 ため息を吐いて、置いた本へと手を伸ばす。 どこか聞き覚えのあるような声。 どこか馴染のあるような声。 ……でも、それも、今は思い出せない。 だから、もう一度。 俺を一人きりにはしない本の世界へ浸ろうとした。] (93) 2020/09/23(Wed) 3:03:58 |
【人】 希壱[だって、ここには沢山本がある。 だって、ここでは誰にも気を遣わなくたっていい。 だって、一人じゃない。 だって、本を捲れば誰かがいる。 だって、ここは自由だ。 だって、だって、だって、 だって、] (94) 2020/09/23(Wed) 3:04:54 |
【人】 希壱ガタ────、と立ち上がる。 目を開き、汗が垂れ落ちる。 今、何を考えていた? 今、誰を忘れていた? 久しぶりの一人の時間。 それを味わえて、幸せで、 ずっと、この時間が続けばいいって、 あの子を忘れかけてまで、そんな、願いは──] (96) 2020/09/23(Wed) 3:06:36 |
【人】 希壱[名前を呟いて、唇を噛む。 あぁ、そうか。 結局虚しいだけだった。 一人の時間はたしかに大切だ。 とても楽しくて、幸せで、 店員が誘惑めいたことを言ったのも頷ける。 でも、ダメなんだ。 俺だけ楽しく過ごしたって意味がないんだ。 だって、俺はあの子といる事が何より一番幸せで。 あの子が楽しく話してくれる事が何より一番幸福で。 笑いかけてくれる、ことが…… なにより、嬉しくて……] (98) 2020/09/23(Wed) 3:08:16 |
【人】 希壱…………泣いてたな、なずな。 [最後に見た光景を思い出す。 赤く染った水の中、 醜く集まった野次馬の音と共に、 大粒の涙を零して俺を呼ぶ、あの子の姿。 安心させるように笑ってみたけれど、 血に埋もれた表情では、 怖いだけだったかもしれないな。] (99) 2020/09/23(Wed) 3:09:13 |
【人】 希壱[もし、ここに来たことに意味があるのなら。 きっと、少し休め、という意味だったのかもしれない。 誰かに自分を認めて欲しいと望んでいた。 あの修学旅行をキッカケに、 そんな感情、無くなったと思っていた。 けれど、心の奥底では全然消えていなくて。 そんな感情に雁字搦めにされて、 たぶん、自分を見失っていたんだ。 雨の中、レインコートを着たあの子を見た時。 俺はもう要らないんじゃないかと思った。 そこまで気が回らなかった自分を、 ずぶ濡れで、周囲に好奇な目でみられる自分を、 あの子に嫌われたんじゃないかと思ってしまった自分を、 自分自身で" 呪っていた "んだ。] (101) 2020/09/23(Wed) 3:10:17 |
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