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【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓” たとえば、たとえばですけれど。 お友達の可愛がっている犬を食べては、いけないのでしょう? [拗ねるような口調になったことには、自分では気づかなかった。 それがなぜいけないのかは、椿には良くわからない。今の言葉は、それを暗に示していた。 それがわからないから、やはり自分はヒトではなくて、ここにいてはいけないものなのだと、それだけがわかる。それが悲しくて、それを悲しむことすらもきっといけないことで、考え始めると出口のない迷路に迷い込んだような感覚に陥ってしまう。 彼はどうなのだろう。あのとき聞こえた“内緒話”で、彼らも自分と似た存在なのだと知った。 そう、思い出した。だから、逢いたいと思ったのだ。 人間ではない彼らがどうやって生きているのかを知りたくて。] (-162) 2023/03/02(Thu) 16:11:16 |
【人】 片連理 “椿” 美味しい。 [小さく切った肉を口に入れる。 さほど料理の腕がいい方ではない椿ではあったが、素材が良いものだったのだろう。シンプルに焼いただけの肉は素直に美味いと感じた。]** (250) 2023/03/02(Thu) 16:26:43 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”[おかしな話だ、とも思う。 自分の命はもうじき尽きる。 それだというのに、なぜ今更生きていい理由を探しているのか。]** (-166) 2023/03/02(Thu) 16:58:35 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓” 生きて、ほしい…… [近づいてきた楓の手に、椿もまた手を伸ばす。 触れた掌が温かい。良く知っているあの手に似ている気がして、思わずじっと見つめた。 目の前で砂のように崩れて消えた片割れを思い出して、喉の奥に突き上げるような痛みを覚える。ならばこの感じが、“生きてほしい”だろうか? 否、彼が生きていた間にこんな痛みを感じることはなかった。彼はもういないのだから、これはただ彼の不在を寂しく思うだけのこと。 帰ってこないのはいけないことだろうか。どんなに願っても、いつかは必ずいなくなるのに。] (-204) 2023/03/02(Thu) 20:53:14 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”[椿は少し困った顔をして、上目がちに楓を見た。 ——やはりわたくしは、ヒトではないようです。 わかってはいても、はっきり声にしてしまえばそれが本当のことになる気がして、躊躇われた。 だから代わりに、こう尋ねてみることにした。] (-205) 2023/03/02(Thu) 20:55:04 |
片連理 “椿”は、メモを貼った。 (a24) 2023/03/02(Thu) 20:58:01 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓” わたし。 [思ってもみなかった言葉に、呆けたような声が漏れた。 いてはいけないものに、生きていてほしいとはどういうことなのだろう。 重ねた手は大きく、温かい。はじめは全く違うと思ったのに、やはりどこか似ている、と、椿は思う。 また喉の奥に痺れるような痛みが走る。 それ以上は何も言えないまま、彼女はただ戸惑っていた。]** (-226) 2023/03/02(Thu) 22:22:48 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓” いいえ、いいえ。 決して、そのようなことは…… [椿は叱られた子供のように身を震わせ、首を振った。] ただ……すこし、驚いたのです。 わたくしに、生きていてほしい、などと…… [目を伏せ、視線を彷徨わせたのち、再び楓の目を窺う。 そこに嘘がないことはわかる。だから余計に戸惑う。重ねた手に縋るように力を込め、頼る相手に恐れを抱いていることを思い出し、それでもどうすることもできなくて。]** (-274) 2023/03/03(Fri) 7:18:53 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓” ありがとう、ございます [俯き、呟く。 いなくなった片割れと同じようなことを言いたいのだろうと理解した。全てをわかるわけではないが、少なくともそれは己に対する肯定だ。たとえそれが誤りであったとしても。] (-284) 2023/03/03(Fri) 10:38:09 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”[椿にとっては、自分が不要物《いらないもの》であることはこの世に存在し始めた時に受け取った自明の理だった。それは誰が彼女を認めても、愛したとしても変わらない。それでも、そのような誰かが存在することは恵まれた幸運であると、彼女はそう考えた。] (-285) 2023/03/03(Fri) 10:38:53 |
【人】 片連理 “椿” せっかくのお食事が冷めてしまいます。 食べましょう、楓様。 [顔をぱっと上げて、椿は微笑みを見せた。] また、明日も何か作ります。 [彼は“誰かに料理してもらうなんて初めて“だと言った。 であれば、自分にできることはこれくらいだ。] (318) 2023/03/03(Fri) 10:58:53 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”[本当に聞きたいことはまだ聞けていない。 元々ヒトであったはずの彼が、今はヒトを喰って生きている。 それを望んだのは誰だろう。 誰に望まれなくても、自分でそうすると決めたのだろうか。 どのように在るかを自分で決めてもいいのなら、誰に望まれなくても、生きていていいのではないだろうか。 やっぱり己は、生きていてもいい理由がほしいのかもしれない。 あまりに矛盾している。生きていてはいけないのに、生きていたい。 それでいて、終わりはじきにやってくる。 この混沌が苦しくて、誰かに打ち明けたくて いや、そうではない 本当は、もう終わりにしたい 矛盾は矛盾のままでいい、お前はお前のままでいいと言いながら銀の弾丸を撃ち込んでくれる誰かを探しているだけだ。 なんとあさましい心か。 だから己は不要物《いらないもの》なのだ。]** (-288) 2023/03/03(Fri) 11:22:37 |
【独】 片連理 “椿”あまりに余裕なくて埋めてなかったんだけど、楓くんの捩れながらもまっすぐなところ好きよ なんだろう書き方なのかしら とてもまっすぐに届くイメージがあり (-298) 2023/03/03(Fri) 12:03:52 |
【人】 片連理 “椿” 明日は何がいいかしら。 ハムエッグかしら、ゆでたまごかしら、オムレツかしら。 オムレツ……は、たぶん焼けないわ。スクランブルエッグにしましょう。 菠薐草のソテーを添えて、ヨーグルトに苺のジャムを乗せるわ [先に食べ終えた椿は、冷蔵庫の中をあらためて物色しながら歌うようにひとりごちている。 “扉を閉めろ“のブザーが鳴って、ようやく両開きの扉をぱたりと閉じ、振り返る。] 召し上がったら、お皿は流しに置いててくださいな。 他のお部屋も、見てきますわね。 [そう言って、自分の皿を流しへと運び。]* (348) 2023/03/03(Fri) 15:07:05 |
片連理 “椿”は、メモを貼った。 (a25) 2023/03/03(Fri) 15:08:05 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”[椿の場合、人喰いの衝動への月齢の影響は軽い。新月で弱く、満月で強まる傾向はあれど、必ず起こるとは限らない。その代わりに予測ができず、何ヶ月も落ち着いていた後に突然衝動が復活することもある。片割れが生きていた頃には夜を必ず二人で過ごしていたのだが、ほんの少しの隙をついて抜け出して血塗れで帰ってくることが何度もあった。 衝動と同時に、彼女の持つ負の性質も強く表れる。 穏やかに見えていても、人の負の側面を引き受けた彼女の内側には怨嗟や、嫉妬や、憎悪といったようなものが渦巻いていて、それらを抑えることができなくなってしまうのだ。だから、彼女の“食事”は凄惨なものになりがちで、時には“食欲”がなくても破滅的な願望に身を浸すこともある。 できればこのまま、淑やかにいられればいい。 しかし、湖のそばで目覚めた時からずっと、どことなく胸騒ぎも感じている。 いっそこのまま月が満ちなければいいのに。そう、願わずにはいられなかった。]** (-321) 2023/03/03(Fri) 16:45:22 |
【人】 片連理 “椿”[リビングのソファに引っ掛けた上着を取って、ウッドデッキに降りてみた。 外は涼しい風が吹いている。実に過ごしやすい気候だ。 しかし、一体今がいつの季節なのか、どうにも特定し難い。 楓に初めて会ったのは冬だったような気がするが、時間の感覚が曖昧な椿にはあれからどのくらいの時間が経っているのか、よくわかっていない。ここに来るまでに見た木の葉の様子はどうだったか思い出して見ようとしたが、それももう記憶に靄がかかったようになってよく思い出せはしなかった。 デッキには階段がついていて、ここから直接外に出られるのだが、一歩外に出た先は、恐ろしいほどに暗い。 遠くにぼんやりとした明かりのようなものが見える気はするのだが、少なくともこの建物の周りは随分暗い。まるでそこだけを切り抜いて闇に貼り付けたかのようだ。 階段を下りるのはやめて、デッキをぐるりと一周しただけで室内に戻る。今度はもう一度階段を上がって二階へ向かった。ホールにはリビングにあるのと同じ、やわらかそうなファブリック地のソファが置いてある。三人掛けほどだろうか、ゆったりとした大きさだ。 寝室の中も覗いてみる。ベッドが三台並んでいて、どれもきっちりアイロンのかかったシーツで整えられている。まだ使われた形跡はない。 上着を部屋の隅にある外套掛けに掛けて、奥の梯子を上る。屋根裏は部屋というよりは物置で、壁際にローチェストがいくつか並んでいる。中には衣類とタオル。便利ね、と呟いて、そこから数枚を選んだ。] (372) 2023/03/03(Fri) 20:49:33 |
【人】 片連理 “椿” お皿、洗ってくださったの? ありがとうございます、わたくし、やりましたのに。 [カウンターの向こうから、椿が身を乗り出している。 先程までとは違って、赤くて太いボーダー柄のワンピース姿に変わっていた。 サイズが少し大きいようで、袖は折られているし、裾は踝を超えて床ぎりぎりまでの長さがある。ふわふわとした素材で、首元にはフードもついていた。 グレーの髪はタオルに包まれて頭頂にまとめられており、項の後れ毛くらいしか見えておらず、肩のあたりにはまだほんのりと湯気が漂っている。] シャワーも使えるみたいですわね、 お着替えも用意されていますのよ、 屋根裏に色々と。ご覧になるといいわ? [にっこりとして、椿は天井の方を指差した。]** (373) 2023/03/03(Fri) 21:02:10 |
【人】 片連理 “椿” いってらっしゃいまし。 [転ぶなよ、の声にはワンピースの両脇を摘んで持ち上げ、舞台役者がするようなお辞儀をしてみせた。 一人になってから、湯を沸かして棚で見つけた茉莉花茶を淹れた。 濃いめに淹れてから水を足して少しぬるめの温度に調節する。 このやり方は片割れに教えてもらった気がする。よく、寝るまえに二人で茶を飲んだ。 いつでも緊張状態だったわけではない。落ち着いた日々もそれなりにあったはずだ。それがいつ崩れるか予想がつかなかっただけで。あらためて、過ぎた日を懐かしく、寂しく思う。 大きな花柄のマグカップを持って、二階のホールへ移動した。大きなソファの端に座る。思った通り、やわらかくて座り心地がいい。 楓に対しては、今はできるだけ楽しげに、人間のように振る舞おうと努めてはいる。 どうやっても愉快ではない話をしにきたのだ、そうでないときくらいは楽しい方がいい。椿には椿の目から見たものしかわからないし、そうでなくても気分が目まぐるしく変わってしまうから、楓がどう感じているかについては想像することも難しいのだが、椿の方は楓を好ましく思っている。彼は飾らず、真っ直ぐで、強い。そういう部分に、素直に憧れを感じる。たぶん、以前もそうだった。 部屋着がふわふわで、茶が温かくて、だんだんと瞼が重たくなってくる。 やがて椿はそばのローテーブルにカップを置いて、ソファの肘掛けにもたれてうとうとし始めた。]** (389) 2023/03/03(Fri) 22:23:08 |
【人】 片連理 “椿”[声がする。 慣れた声だ。 夢の入り口に立つ彼女には、その声が音として聞こえていても、何を言おうとしているのかが聞き取れない。目も開けられない。喉が重たくて声も出せない。代わりに、右手をひら、と振った……つもり。 大丈夫、わかっている。貴方が言うのなら、たぶん、ただしい……] (396) 2023/03/03(Fri) 23:49:09 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”『御心のままに——』 [それは本当にかすかな囁きだった。 聞こえるかどうかも定かではないほどの。]** (-382) 2023/03/03(Fri) 23:50:30 |
片連理 “椿”は、メモを貼った。 (a26) 2023/03/03(Fri) 23:52:34 |
【人】 片連理 “椿”[目覚めたのは明け方だった。 何か夢を見たような気がするが、漠然としたかなしさが残るだけで、中身を思い出すことはできなかった。 身を起こして、そこでやっと自分がベッドで眠っていたことに気がついた。 長い髪をかきあげて、ぼんやりとあたりを見回す。反対の端のベッドに気配がある。 椿はおそらくはまだ眠っている楓を起こさないようにそっとベッドから抜け出して、足音を立てずに扉の方へ向かう。把手を回すと軋みの予兆があり、一度手を止めてから慎重に、ゆっくりと扉を開ける。外から流れ込むひやりとした風に逆らうように隙間に身体を押し込めて、最小限の動きで再び扉を閉めた。 ひと仕事終えて小さくため息をつき、椿は忍び足で階下へと向かった。]** (426) 2023/03/04(Sat) 10:39:38 |
【独】 片連理 “椿”ここからの方針、マイペース貫きつつ楓君を擽って行きたい、そんな感じ >それは確かに人間じゃねェよ…… うまく言えないんだけどこれがとてもすき 自分ならこの言葉は出せない気がする 赤ログ使いたくて一日待つ気だったんだけど、新月が終わらないと何も進まないことに気がついたので装飾にしました ところでここで犯せる罪は楓君を闇に走らせることだと理解してるんだけど、合ってるかしら (-424) 2023/03/04(Sat) 13:12:24 |
【秘】 片連理 “椿” → 一匹狼 “楓”[顔を洗って、髪を梳く。 ふと鏡の中の女と目が合って、誰だろう、と考える。 自分の顔には馴染みがない。それが自分の姿だとはわかっていても、実感はない。一人でいる時には、ただ座って目に映るものをぼんやりと眺めている時間が長い。あるいは、旧い記憶を反芻することもある。そんな時には、自分に実体があるかどうかも怪しく思え、辺りの空気に溶けているのではないかとすら感じる。むしろ、彼女を見る誰かの目のある夢の中のほうが生きている実感を得られるくらいだった。 一人であったなら、あの湖のほとりでずっと座っていただろう。 今自分をこの場に存在させているのは楓なのだと、椿は思う。 『御心のままに』 これが夢であれ、現実であれ、椿にとっては大差はない。 だから、楓にとって、よき現実《ゆめ》であればいいと、そう願う。] (-425) 2023/03/04(Sat) 13:34:09 |
【人】 片連理 “椿”[冷蔵庫にベーコンを発見して、小さくカットしたベーコンを菠薐草と共に炒める。卵はたっぷりのオリーブオイルでサニー・サイド・アップに。ヨーグルトは少し迷って、混ぜずにざっくりと器に移し、その上に苺のジャムを乗せた。] やればできるのだわ。 [満足げに頷いて、リビングのローテーブルに皿を運ぶ。 食事をするには少々高さが足りない気もしたが、せっかく一面が広いガラス戸になっているのだから、外の見える明るい場所での食事も悪くはない。 ついでに茉莉花茶も淹れて、トレイにポットとマグカップをのせてそれもリビングへ運んだ。カップに茶を注ぐと。花の香りがふわりと漂う。 まだ赤い縞模様の部屋着を着たままの椿はソファに腰掛けて、楓が降りてくるまではマグカップを抱えてぼんやりと外を眺めている。]** (442) 2023/03/04(Sat) 13:49:38 |
【独】 片連理 “椿”うっかり書き落としたけどヨーグルトで迷ったのはまぜまぜ派とつぶつぶ派がいるからです 雀(仮名)くんはつぶつぶ派で椿はまぜまぜ派だった (-430) 2023/03/04(Sat) 14:13:51 |
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