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![]() | 【秘】 けだもの カンターミネ → 幕の中で イレネオ「がっ、は……」 今日だけで何回の荒事分の傷を負ったのか。 少なくとも、女がファミリーに入ってから負った傷の 「合計」より今日一日の負傷の方が大きいに違いない。 まして、自分の首を絞めるような相手はそういない。 居たとしてもすぐに取り押さえられるような、 そんな状況ばかりだった。 目を白黒させたのは今日が初めてかもしれない。 そうした行動と、血の不足。朦朧とした頭に加えて、 その目に映った物は『けだもの』を僅かにでも 寝かしつけるには充分な冷や水だった。 『アレ』は不味い。ここで使われるのは勿論、 他人に使われるのはもっと不味い。 カンターミネは多くの薬を錠剤にしていたが、 それは混ぜ物にしても露見し辛くする為と、効力調整の為。 つまりアンプルは、『未調整』なのだ。 中身の液が何にしろ、それなりに危ない。 万一、身内に使われたら。そんな事をさせる訳にはいかない。 女のけだものは、まだ眠りに落ちていなかった。 平時なら見分けがついただろうに、今はまだ難しかったのだろう。 (1/2) (-158) 2023/09/24(Sun) 15:05:59 |
![]() | 【秘】 けだもの カンターミネ → 幕の中で イレネオならば、どうする?少し前までなら、 自分で飲み干してやるという選択肢もあった。 だが、今のこの状況で気絶でもしたら、 そのまま殺される可能性を捨てきれなかった。 男が正義の徒だと確信していれば、自ら服用して 倒れる事を間違いなく厭わなかったが、 今は無理だ。ここにいるのはけだものだけだから。 ならば、もう道はそう多くない。時間も。 あなたの膂力であれば、片手がなくとも気絶、 或いは首をへし折られてもおかしくない。 視界にレッドアウトの気配が迫る前に――。 女に残ったけだものを使って、のしかかるけだものに 出来る事。きっと、馬乗りにしろ、なんにしろ、 首を絞めに来たなら体勢は変わっているはずだから。 今度こそ、冷静に。冷徹に。冷酷に。"男の急所"に一撃を。 どすっ、と。音が響くほどに、全力で。 ……その痛みは、男にとって比肩するものがないと言う。 めり込ませた膝なり、拳なりの感触が最悪と言うのもあって、 或いは弱っている力を補助する為に、何度も入れる。 これでどうにかなってくれるなら。 アンプルの下へ走り、容器を握り潰しながら悶絶する男の口に 叩き込むだろう。色を見る限り、強力な睡眠薬のはずだ。 偽物でなければ。或いは、偽物でも効果が同じなら。 (-162) 2023/09/24(Sun) 15:13:13 |
![]() | 【墓】 けだもの カンターミネ>>+36 黒眼鏡 はいはい、とペットボトルの残りを返す。 あんたと違って持ってたら何言われるかわからないし。 「ふーん。さしもの黒眼鏡の旦那も、ここじゃ鈍ってるな」 「嫁入りしないとは言ったが、結婚しないとは一言も 俺は言ってないんだけど?」 にんまり。してやったり、という顔だ。 果たして、冗談の内か、本気かは相変わらず 張り付いたにやけ顔でわからないけど。 「ま、早い所ここから出てから全部考えるさ。 という事で俺の理想の男性を探すより、 さっさとバカ騒ぎが終結する事を祈っといてくれ」 へらへら笑い、あーどっこらせと立ち上がる。 「傷治すのにどれくらいかかるかなあぁ…… いってえ〜……伸びも出来ないぜこれ……」 軽口と共に、歩いていくか。 だって、『兄弟の時間』の邪魔はしない方がいいだろうしな。 #収容所 (+37) 2023/09/24(Sun) 15:20:17 |
![]() | 【秘】 けだもの カンターミネ → コピーキャット ペネロペ「半々だよ。あー痛え。」 本題を聞けば、へえ、と唸る。 「何かあれば、ね。」 「りょーかい。助かるよ」 「まったく、無茶するな。どいつもこいつも」 なんとも。誰も信じてないって直接言ったのに、 それでもまだきちんと伝言してくれるんだから。 「そりゃ俺も泣きたくなってきたな。 はいはい、ぼったくりは勘弁しろって言っておいてくれ。 お疲れさん。ありがとよ。 ……たまにはメイク落としてすっぴんで勝負したらー? あんたならいい線行くと思うけどー」 余計なお世話か。ごろり、また牢に寝転がった。 (-166) 2023/09/24(Sun) 15:28:03 |
![]() | 【秘】 けだもの カンターミネ → 幕の中で イレネオ咳き込み、肩で息をしながらそれらを実行に移す。 移すしかない。少なくとも止められなければ、 また同じようになると考えている。 容器を握り潰した拳を噛み切る事は難しいだろう、 とはいえ歯を立てれば出血くらいは見込めるはず。 女も、ここで喉に膝蹴りでも入れてしまえば それこそ再起不能にくらいは出来ると踏んでいた、が。 「おい、『警察』!」 恐らくは、捕えられながらもそう、呼ぶ。 睨みに怒りは混じれども、狂乱の色は少し薄めて。 「ここが分水嶺だくそったれ。乙女の大事なモン奪った罪は、 お前のムスコを蹴っ飛ばしたので帳消しだ。 そしてお前が俺に働いた『尋問』関係ないただの暴力は、 指を食い千切った俺の罪で帳消しにしてやる。 だからいいか、よく聞けよ」 (-191) 2023/09/24(Sun) 17:17:56 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 幕の中で イレネオ肩で息をしながら、この女はやっと唸り声ではなく、 取り戻しつつある人間としての『言葉』を紡いだ。 「あの指を氷で包んで、急いで処置すればまだギリ繋がる。 薬が効いてぶっ倒れる前に署員を呼んで処置して貰え。 次に『まともに取り調べする』気があるんなら、 少しはまともに答えてやるから、この下らねえ喧嘩は ここで手打ちにしろ。これで嫌だってんなら、 お前は今度こそ路地裏のチンピラ以下の、糞野郎だ! 薬が効いた後ぶっ倒れたお前の手足指喉目舌全部潰す! どうする、正義の警察官さんよ……!」 そうやって、カンターミネは選択肢を提示した。 今、天秤はこちらに傾いている。このままにするのは簡単だ。 だが、そうすれば揺り戻しが来る。今の男のように。 だから、傾きを平らに、とまでは言わないが。 『正義』の下に、平等に。問うくらいは、する。 それが例え、損得勘定からなるものだとしても。 再度、歌った。 (-193) 2023/09/24(Sun) 17:19:14 |
![]() | 【墓】 また、歌う カンターミネ>>+45 ニーノ 「ちょっとじゃなくてしっかり心配しろ。 こっちは拷問受けた乙女だぞ」 乙女らしいので、もっと心配しろと文句をつけた。 こっちも大概身長は低いんだけども。 「あー痛ぇ。俺は休憩するから、 そこでおにーちゃんと話してな〜」 ひらひら、手を振って歩いていく。 #収容所 (+47) 2023/09/24(Sun) 18:24:37 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 幕の中で イレネオ表情、いや目を見ればわかる。 これは睡眠薬じゃない! 「クソッタレ!なんで違うモンが混じってんだよ!!」 自分の薬ならここで止まっていただろうに。 だが、この効果なら。余程薬物に耐性でもないなら。 突っ込んだ拳の表面を削られながら、握りを強くする。 一滴、一滴。男に流し込む。恐らく、あなたが嫌う血と共に。 掴まれた腕が嫌な軋みを上げる。 もう数秒遅ければ粉砕骨折、下手すれば腕を失くしていた。 幸い、そうはならなかった。ヒビは間違いなく入っているし、 代償に酸性の強い体液やらはかなり浴びる事になったが。 それでも、やっと終わる。人間が床に落ちた音。 饐えたにおい。どろどろだ、血だのなんだので。 だが、ともあれ、なんとか。この場は一旦、鎮静した。 (-206) 2023/09/24(Sun) 18:58:17 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 幕の中で イレネオ「……はぁー……」 最悪だ。汚されるのは勿論、傷だらけで。 さらにこのけだものは、下手すれば自分の話は聞いていない。 聞いてたとして覚えているかも怪しいもんだ。 だから、ここで見逃せば絶対復讐に来るだろう。 だが、ここで本当に全部を潰せば警察殺しだ。 自分の人生がメチャクチャになるのはどうでもいいが、 自分の周囲を巻き込むとなればそうもいかない。 つまり、選択の余地がないのだ。見逃すほか、ない。 最悪の一言に尽きる。せめてこのけだものが人間に戻った時、 死んでない事を天秤にかけて、頭を働かせるのを願いつつ。 「おい!見てんだろ!失血と怪我!指の切断! まだギリギリ壊死しないで済む!神経系が終わる前に とっとと拾いに来い!下らない喧嘩で死なせんなバカ共!」 カンターミネは、それ以上男を痛めつけなかった。 正直な話、両手両足くらいは破壊しておきたかったが。 『天秤』を考えると、或いは、己の正義として、 人間として、そうする訳にはいかなかった。 ガンガン!扉を蹴り、職員を呼ぶ。尋常ならざる呼び方をすれば、流石に駆けつけてくるだろう。千切れた指を男の傍に置いて、やってきた職員に捕まりながら処置を指示する。 まだ指は繋がるはずだ。リハビリは必要だろうけど。とにかく、自分よりそいつに輸血と感染治療、指の処置を。そう、ある程度必死に伝えて、ようやく、カンターミネはこの部屋を後にする権利を得た。 「……なあ、このニオイで歩くの流石に不味いだろ。 バケツの水一杯でいいからぶっかけてくんね?」 そんな言葉を呟きながら、けだものと別れた。 (-207) 2023/09/24(Sun) 19:09:36 |
カンターミネは、自分に出来るだけ天秤を平行にした。 (c21) 2023/09/24(Sun) 19:12:25 |
カンターミネは、バケツ一杯の水を浴びながら考える。 (c22) 2023/09/24(Sun) 19:14:19 |
カンターミネは、絶対退所祝いの前に、温泉に行ってやる。 (c23) 2023/09/24(Sun) 19:14:41 |
![]() | 【独】 また、歌う カンターミネ「あー」 ふと、収容所の壁際に寄りかかり。 「そういや、そうだったな。 エーコが万一捕まった時の事を考えると、」 先にやりあったけだものの顔を思い浮かべながら。 その唇と舌の蹂躙にまた、怒りを燃やしながら。 「あいつ、殺しとけばよかったかな?」 ああ。あいつが余計な事をしたなら、その時は。 俺以外に手を出す卑怯な奴だったら、その時は。 ネロ辺りと一緒に、本当の尋問を教えてみるか。 そんな考えを、……かぶりを振って、打ち消した。 お互い様、そういう事にしたんだから。一方的に。 (-210) 2023/09/24(Sun) 19:26:21 |
![]() | 【墓】 また、歌う カンターミネ「は〜ぁあぁ〜〜〜」 でっかいためいきを落とす。 「帰りてぇ〜……風呂入りてえ〜…… 情報聞きてぇ〜………………」 仕事中毒な女は午後からの検診に備えて 大人しくしている。やりあった結果受けた傷、 そういうもののちゃんとした処置をやっと受けられるのだ。 その診断の結果。 右拳咬傷、右前腕にヒビ、肋骨二本にヒビ、 鼻軟骨骨折、後頭部軽度切傷、他内出血多数。 まあ、相手よりは軽傷だけど、それなりにボロボロで。 「……え、何その棒。あっまさかあれ?鼻の骨折? いや知ってるよ待て待て待てそれ突っ込むんだろ? 突っ込んでぐりぐりやって骨の位置整えるんだろ? 待てってそんなん絶対痛いじゃんいやうんわかるよ 今の内にやらないと不味いってのはわかるが待っ」 それらの治療の結果、尋問中より大きな歌が響いた、とか。 (+48) 2023/09/24(Sun) 19:53:42 |
![]() | 【独】 また、歌う カンターミネ「……はあ?」 思わぬ《情報》に女は耳を疑った。 看守の噂、じゃなきゃ収容室の噂だ。 ダニエラ・エーコが『自首』した、と。 その正体こそA.C.Aであった、と。 それを聞いてこの女はと言えば。 「ほんとにおてんばだな……俺のお姫様は。 ……尋問、されるんだろうな。 ……いや〜〜〜〜尋問されないでくれねえかな〜〜〜〜」 大変自己中心的に、そんな風に呟いていた。 ぬあー、と頭を抱えた時に、肋骨が軋んで痛かった。 (-238) 2023/09/24(Sun) 22:43:12 |
カンターミネは、自分の身体のにおいを嗅いだ。まだ臭い気がする。 (c26) 2023/09/24(Sun) 22:56:39 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ刻む音。響く音。ここは牢獄で、隅の区域だ。 この区域に、檻はあなたのと隣のを合わせて二つしかない。 執行チームの全員が捕まっただとか、自首したとあれば、 これ以上人は増えないものの、それらの処理に追われ 署内の状況は想像するに大変な事となっているのだろう。 であれば、大人しい女の監視に裂く手が余ってるか、と 言われると、そこまでの暇はない訳で。 結果として見逃されたモールス信号に、 同じように壁を叩く音が隣の牢から聞こえるのも、 ある意味では必然に思われた。 さて、壁を叩く音はと言えば。 トン、トトトン、トン、トントン。 ……T.U.T.M.……? モールスにしては意味のない羅列。 これはどちらかというと、おふざけのノックのような。 「今時モールスはないだろ、モールスは」 (-293) 2023/09/25(Mon) 3:40:25 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ気の抜けたような声が、隣の牢から返ってくる。 幻聴、だったかもしれない。 「あと普通に今利き手の拳が痛いから勘弁してくれ」 幻聴にしては、はっきりと、いつもの声だ。 「ここ数日の俺は運が良いのと悪いのを 交互に繰り返してる。今は運が……どっちだろうな」 署内は今、猛烈に慌ただしい。拘留中の者同士が、 どんな関係かなど、最低限しか考慮されない。であれば、 収容所以外では誰との関わりも口にしてこなかった女が、 収容所ですら徹底してその名前を出さなかった故に、 隣の牢に偶然収監されてもおかしくは、ないだろう。 或いは、これこそ『天秤』なのかもしれないが。 「それで。自首、したんだって?『A.C.A』さん」 そんな声が続く。声音は……どうだろう、 怪我のせいか、内容のせいか、少しか細い声に思えるか。 ため息とともに、牢の壁を伝い、少しでも傍へ、と 廊下側の格子に寄りかかるような音が聞こえた。 貴女なら、わかるはずだ。か細い声には、 からかいの色が乗っている。怒ったり、 落胆しているような様子は、ない。 (-294) 2023/09/25(Mon) 3:51:19 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「そりゃそーだ、ハハハ」 返す言葉も、いつも通り。しっかり笑った明るい声。 本当は泣きたいくらいなんだけど、俺は王子様だからな。 「走らないでほしかったな〜、激震。 大方俺の装置が見つかったんだろ?しくったなー。 緊急用のフェイクも用意しとくんだったぜ、 次からはバレないようなのを作るよ」 返すのは当然のように、あなたではなく 自分の落ち度と次を思う言葉だ。 やれ次はプラスチック製にする、だとか、 もっと小型化か、じゃなきゃ大型化して 街中に配備するかだなー、だとか。 そんな風にしていたけれど、尋問の話と、 零れた言葉を聞けば歌は途切れた。 ▼ (-388) 2023/09/25(Mon) 17:05:11 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「……。あのな、"エリー"。 尋問についての注意もしたいんだけどさ、 それより先に一個だけ言わせてくれよ」 カンターミネがあなたをそう呼ぶのは、 決まってあなたの傍に居ると決めた時。 「ここまでよく頑張ったな。偉かったぞ」 こん、こん。撫でたり、抱きしめたりする手は届かないから、 その代わりにせめて自分を伝えるように。 壁をノックしてみせる。少し骨に響いたけど、 まあ、もう処置はしてあるから問題はない。 本当は、ここからが山場なんだろうけれど。 でも、絶対に言っておきたかったから。 ここまで走って、走って、走り続けた君に。 「……なあ。ありがとう、エリー。 お前が頑張ってるって知ってたから、 俺も頑張れたんだ。……あと少し、頑張ろうぜ。 そんで、終わったら、そうだな。温泉行って、 美味い物食って……あとは、式の予約でもするか?」 最後のは少し冗談っぽく。 だけど、まあ、結構本気で。 (-391) 2023/09/25(Mon) 17:06:49 |
カンターミネは、こういうのフラグっぽいから言いたくはなかった。 (c27) 2023/09/25(Mon) 17:08:09 |
カンターミネは、でもさあ!しょうがなくね!?自分に言い訳をしている。 (c28) 2023/09/25(Mon) 17:08:47 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「……。」 小さく告げられた言葉に、続く笑いに、 こちらははっきりと間が空いた。 ふっ、と小さく吐く息の音。届くかは、少し怪しい。 「少なくとも、俺の事はちゃんと守ってくれてたよ。 だって傍に居てくれたじゃないか、ずっと。……今も!」 「ふふ、いいな。退所祝いにメシ食いに行く時、 そこにアレっさんも呼ぶ予定だったし。 エリーもそん時一緒に行くか?ついでにその場で アレっさんに言って腰抜かさせようぜ、 『俺達、結婚します』ってさあぁ!」 けらけら、笑う。海の近くかあ、なんて声。 「三日月島ってのもありだよな、そうなると。 知ってるか?あの島の鐘は音がいいんだ。 前休暇の時に行って聞いたのがよくってなあぁ…… やーでもケーキも、ってなるとアレっさんの 港の近くもありだよな〜。報告の時に相談するかあ。」 「勿論ですとも、俺のお姫様。いつでも、どこにでも。 お傍に居ますよ、俺は。なんせ王子様だからな」 けらけら、声音に幸せを乗せて。運んでから、 少しだけ真面目なトーン。 (-415) 2023/09/25(Mon) 19:30:32 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「……エリー。俺も尋問は受けた。イレネオ、だっけか? あいつだ。まあ幸い、相手は尋問の素人だったからさ。 ちょっとした怪我と、嫌がらせを受けただけで済んだ」 内容については、今触れる必要もないだろう、カットして。 「でも、もし尋問のプロが相手なら、エリー。 なるべく、隠すのはやめてくれ。 俺の情報なら何を言ってもいいから、 間違っても意地を張って何も言わないような事は、 しないようにしてくれ。頼むよ」 ほんの少しの間をおいて、ため息を吐く。 「……尋問する側からすれば、黙ってる奴は…… いいおもちゃなんだ。頑丈で、そのくせ、 黙ってるのが長い程、あとでよく啼く。やりたい放題して、 プライドも肉体もボロボロにして、情報も貰える。 いいことづくめのおもちゃでしかない。 だから、言えと言われたら、俺の事を言ってくれ。 他に守りたいものがあるっていうなら、それでもいい。 けど、せめて俺に、少しでもエリーを守らせてくれ」 カンターミネは悲しげに歌う。それは、『経験則』だ。 無論――する側、の。 (-416) 2023/09/25(Mon) 19:38:19 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 門を潜り ダヴィード端末はきっと、今は警察に押収されている事だろう。 であるならば、そのメッセージが本人に届くのはまだ先の話。 しかし、それを読んだ時の『先生』は 送った今この瞬間でもありありと浮かぶだろう。 『ははぁん。故郷で待つ子供みたいな事言ってるな。 そこまで言われちゃ歌わない訳にもいかないなあぁ? 精々リクエストを考えておくんだな、アッハッハ!』 そんな風な言葉と共に、にやける顔が。 果たして本人が帰って、或いはメッセージが返ってくるまで、 あと何日かかるやら……。 (-434) 2023/09/25(Mon) 22:21:00 |
![]() | 【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「そ、いつでも、な。……しかしアレっさん、マジで山ほど 送ってきそうで怖いな。金使わせまくって隙をつくか……」 碌でもない事を考えつつも。 「その言葉だけで頑張った甲斐があるよ、俺は」 「……、……あーあ」 全てを聞いて、そう返して、自身の髪を指先で摘まむ。 今は少し、薄汚れてくすんでるけれど。 その汚れの向こうに、確かにあなたが好きと言った色がある。 死に物狂いでやり合った時、怒りの奥にあなたが居た。 ああ、つまりこれもまた『天秤』か。 誰も信じないとは言ってるけれど、 ノッテの、家族の情報をくれてやる気はしなかった。 馬鹿みたいな意地の、似たようなふたり。 「……そんな風に言われたら、俺は何も言えないじゃんか。 ずるいよなー、エリーはさあぁ〜……」 ふうっ、と息を吐いて、声音には前向きな諦めの音。 「わかったよ。ずっと、支える。傍で、守る。ただし! 必ず無事で帰ってきてくれよ?俺の星が石に戻らないように」 「二人で、星を見続けられるように。また、夜を過ごそう」 女は歌う。貴女と共に歩む、愛の歌。 「約束だ」そうやって、改めて二人を結びつけるように。 (-452) 2023/09/25(Mon) 23:28:00 |
カンターミネは、歌う。何度でも。 (c32) 2023/09/25(Mon) 23:29:42 |
![]() | 【秘】 あなたと共に カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「そっちこそ頑張れ。負けんなよ?」 「もしボロボロになっても、全部受け止めるからな!」 くすくす、笑いながら歌を交差させる。 「ん、じゃあ俺は無事に迎えるよ。約束だ。」 甘やかすように、声を返す。 しばらくはそうやって二重奏をしていた。 それで二人の歌が落ち着いてきた頃に、ふと。 「……そういや、ペネロ……違った、えー…… アメリアか。アメリアがこの前見舞いに来てさ。 『友人からの伝言』を伝えてくれたよ」 「近く、"祭"があるんだとさ。"一緒に行く"か? 行くんなら、その時迎えに行くけど?」 (-472) 2023/09/26(Tue) 0:19:52 |
![]() | 【秘】 あなたと共に カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「ま、警察のお姉さんまで一緒に祭やってたらな…… "クビ"になってたら喜んで誘いに行ってたんだけど」 白馬の王子様というより、子供を攫う魔王のような事を言う。 「……ま、上司に会ったら軽く聞いといてみるわ。 俺一人だけで祭に行くのも寂しいから。 ダメだった時は〜……そうだな。 モーテルで待ってるよ、仕事が終わって帰るのを」 割と好き勝手やってたしな、あの上司殿。 声をかけるタイミングもまあまああるだろう。 ダメならダメで、別にいい。 「……エリーに、汚れたのを綺麗にして貰いたいし」 ぼそ、と欲塗れの言葉を落として、息を吐いた。 「……そろそろまた牢の入れ替えの頃かあ? 収容室でも散歩してくるかな……どうせ待ち時間だしな」 きっとそこで上司に話でも聞く事になる。 伸びをひとつ、痛っ!と零しながら時間まで、 他愛ない話なんかをして過ごすだろう。 (-484) 2023/09/26(Tue) 0:59:51 |
![]() | 【墓】 歌い続ける カンターミネ「……なるほどよくわかった。 どうも今月、俺は運が向いてない」 SNSどころか物理的な音声となって署内を駆け巡る噂に がああ、と頭を掻きむしる。拷問吏との会話を思い出して、 やっぱり俺は賭け事なんかしなくて正解だと思った。 ――だから信用出来ないんだ、どいつもこいつも! (+78) 2023/09/26(Tue) 16:34:40 |
![]() | 【秘】 歌い続ける カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ全部の言葉をひとつひとつ並べて、 たからものの箱に入れておきたい所だが。 生憎、時間はそれほど優しくはないらしい。 やがて看守がやってきて、どちらかを呼び出す頃。 「んじゃ『またな』、エーコ。」 看守になんて俺だけの名前は、あげない。 再会の約束はたったの3文字で。 二人分の星見の石室を、後にした。 (-572) 2023/09/26(Tue) 16:41:27 |
![]() | 【秘】 歌い続ける カンターミネ → 黒眼鏡――とんでもない『告発』の噂が署内を駆け回る前の事。 収容室で人を寄せ付けない雰囲気にお喋りな奴が寄ってきた。 「うーすアレっさん。聞きたい事があるんだけど」 そう切り出した女は、貴方には伝わる副音声まみれの歌を歌う。 「どうも近々『お祭り』があるらしいじゃん。 折角なら俺も行きたいと思ってるんだけどさあぁ。 ほら、俺ってかよわい乙女だろ?一人で行くってのはちょっとさあ。」 「でさ、俺の友達のエーコ居るだろ、エーコ。 あいつも誘おうかなって思ってたんだけどさ、 でもあいつ今の所警察の仕事で忙しいだろ? 今回の件でクビになったってんなら、 全然遠慮なく誘うんだけどさ。 で、こういうの、あんたの方が詳しいだろ? っつー訳で聞きに来たんだけど、どう?なんか知ってる?」 ……要するに、尋問受けたりしてる彼女が心配で、 今後もマフィアの身分を隠して潜入してるの難しくね? だったらこの騒ぎに乗じて一緒に引き取った方がよくね? でも独断でそれやったら怒られそうだから聞きに来た。と、いう事らしい。 「忙しいんなら諦めて一人で行くけど」 上司、ひいては組織に逆らってまでするつもりはない、と。 ここまで潜入してきた彼女の腕も知っているから、 重用されてるだろうな、というのも考えての発言のようだ。 (-574) 2023/09/26(Tue) 16:58:48 |
![]() | 【秘】 歌い続ける カンターミネ → 黒眼鏡平時であれば、これは誰の事も信用していない。 故に、多少の不意打ち程度ものともしないのだが。 何せ状況が状況で、怪我もあり。 一応上司へのお伺いの状況で、何故か剣呑な気配、 さらには普段の主義を考えればありえない返答に気を取られ。 結果、上司が情けない格好をせずに済む事となった。 「痛い痛い痛い肋骨ヒビ入ってんだよバカデコから禿げろ」 代わりに即上司に暴言を吐く事にはなったが。 「痛てえ……セクハラと暴力とか俺を尋問した眼鏡かよ……。 ……ほんとアンタ読めねえ……。はあ、まあいいや。あんがと。 迎えに行く準備しとくわ。……あ、そうだ。 退所祝いの席にエーコも呼ぶから。色々言いたそうだったし、 アレっさんの珈琲楽しみにしてたから ちゃんと出席するように。よろしく。」 腕の中でじたばた……すると痛いのは明白なので、 いかにも『今ので傷に響きました』と周囲からは見えるような ぐったり具合でそう返した。 こののち、駆け巡る話の事はまるで知らない為、 ありがたいはありがたいけどメチャクチャな事言うなあ、 そんな風に『運の悪い』女は思っている事だろう。 (-584) 2023/09/26(Tue) 17:58:34 |
カンターミネは、二人で祭に行く許可を貰った。 (c40) 2023/09/26(Tue) 18:00:37 |
![]() | 【秘】 歌い続ける カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ/* おさとうかえで様へ という事で黒眼鏡さんの所に聞きに行ったら連れ去りOKが出ました。 が、恐らくそちらは尋問の真っただ中だと思いますので、 そちらが良きタイミングでお迎えに参上したく存じます。 つきましては、エピ突入後のお好みのタイミングにでも お知らせ頂ければと。無論、既に別のご予約がある場合は そちらを優先してもらって大丈夫です! 悪魔を着たプラダより 愛を込めて (-586) 2023/09/26(Tue) 18:36:10 |
![]() | 【秘】 歌い続ける カンターミネ → 黒眼鏡「そう言ってた親父はハゲたんだよ」 こっちは根拠が身内だし。 あんたおちびちゃんの弟にもそれやってたろ! とあっちと比べて揺れる物がある分衝撃もひとしおだ。 「そんな愛情は要らんから出席するように。 珈琲と財布を当てにしてるからな」 最悪だ。 「そういうのペネロペの仕事だろぉ〜…… まあいいや気が向いたらやっとく。 無理そうならペネロペに投げとく。 ああ、あと俺『お祭り』の時にすこ〜し騒ぐかもだから。 けが人は出さないようにするんで許してにゃ〜ん」 巻き込まれ対象が決定した瞬間である。 ともあれ、ミルフィーユを抱えて歩いていった。 (-593) 2023/09/26(Tue) 18:51:30 |
![]() | 【秘】 歌い続ける カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ/* お忙しい中お返事ありがとうございます! やりたい事、了解致しました〜。 然らば、カンターミネはやりたい事をやっています。 脱出後のなんやかやもするかもしれませんが、 未定が決定に変わったらお声がけくださいませ。 カンターミネがいつでもカッ飛んでいきます。 おかげさまで村の最中ずっと楽しく過ごせました。 今も尋問で何が起きているかハラハラしながらも、 PLPC共々無事を信じて過ごさせて頂いております。 深く深く、感謝と御礼、そしてLOVE! 引き続き素敵な夜をお過ごしください。 2時間後からのエピローグ、やりたい事が出来ますように! (-596) 2023/09/26(Tue) 19:02:51 |
カンターミネは、任された仕事はするかあぁ、と思いつつ。 (c43) 2023/09/26(Tue) 19:17:01 |
カンターミネは、お祭りの時に、端末を頂戴すると決めた。 (c44) 2023/09/26(Tue) 19:18:23 |
![]() | 【独】 歌い続ける カンターミネ「…………」 カンターミネは、誰も信用していない。 故に、隠していた『仕掛け』は山ほどあった。 勿論、警察をぶっ壊すような致命的な物はない。 そんなものあったらとっくにこんな状態壊してる。 出来るのは精々、子供の悪戯程度のあれやこれ。 遠隔でテディベアに喋らせたりするような。 それが少し、大規模になったりしただけ。 あとは、端末さえ帰ってくれば。 きっとお祭りに花を添えるくらいは出来るだろう。 お姫様のお迎えには花のひとつでも持っていきたいし、な。 そうでなくとも、きっと外で忙しくしている ファミリーの諸兄の援護にもなるだろう。 「入力用の暗号コード何にしようかな。 面白い名前がいいが、うーん」 「ああ、決めた」 「『gioco di cavalli』。これにしよう」 カンターミネはにんまりと笑い、歌う。 「"Hey!Pachuco!"」 口遊むそれは、『緑色の怪人』が活躍する、 そんな映画で奏でられた曲だったという。 (-601) 2023/09/26(Tue) 19:33:17 |
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