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![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ──雨が降り出してしまう前に、と。 食事をしていた相手と別れ歩く、ひとりの帰り道。 月も星も見えない暗い夜道を辿る男の心は、天気とは裏腹に晴れ晴れとしたものだった。 迷っていたこと、悩んでいたこと、いつか何か見えるだろうかということ。 零してしまった弱音と涙を受け止めてくれたせんぱいが、暖かな言葉で信頼と勇気を与えてくれたから。 明日からも頑張れる、そうして頑張った姿を見てもらう。 考えただけで元気が溢れてくるから笑みも自然零れていた。 ……ところ、ぽたりと。 「……あ、降って来た?」 頬に当たる雫に瞬く。 身体が冷えると熱も出やすいからよくはない、休みたくはないのだ。 だから少し小走りに、帰路を急ぎ始めていた。 (-71) 2023/09/18(Mon) 0:22:48 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ家へと急ぐ足は、けれど。 「──ダニエラさん?」 名を呼ばれると動きを止めて、そのまま振り返った。 一瞬誰なのかわからなかったのは眼鏡の無い素顔を見たことがなかったから。 それでもすぐに理解する。 知らない誰かではなく貴方であるということと、それから。 「どうかしましたか?」 その表情が、悲しみの色に染まっていたこと。 だから帰りたい気持ちはすぐに吹き飛んでしまって。 降り始めた雨に身体が濡れていくのも構わずに、一歩ずつ近寄った。 「……なにか、あった?」 (-85) 2023/09/18(Mon) 0:40:47 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ傘を差し出されないことには何も思っていなかった。 ただ普段と貴方の様子が随分と違う。 その違和感に心配が増すばかりで。 「……? にいさんのこと?」 どうして渡した相手を貴方がすでに知っているのか。 不思議そうに瞬く間にも、雨は体を濡らしていく。 「えっと、喫茶店経営してて、車の仕事やってて…… スラムとかにもよく顔を出してくれる。 面倒見のいいひと……?」 「…………」 自身が知ってるその人のことを話しながら。 なぜ今それを尋ねるのだろうと、全然わかんないなと。 何も察せられないほど……鈍いわけではない。 だから唇を閉ざす、続きを待つように貴方を見つめる。 (-125) 2023/09/18(Mon) 7:49:38 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 路地の花 フィオレ「ねえさんからの受け売り〜」 先に心配してくれたのは貴方だった。 この世の掃き溜めで蹲る子供に優しさを向けたのは、貴方だった。 だからそんな言葉を本心から紡いで、それからお願いには「うん!」と元気な返事も返し。 「あ、ほんと? じゃあすぐ行くから待ってて!」 電話よりもずっと、目の前に居ることで溶かせる不安もあるはずだ。 場所を教えてもらってから一旦電話を切り、そして家から駆け出していった。 (-134) 2023/09/18(Mon) 9:32:13 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 路地の花 フィオレ──そうして、十五分程した後。 「ねえさん!お待たせ!」 ぶんぶんと手を振って駆け寄っていくその姿は普段と変わらないもの。 手には袋がひとつ提げられていた。 「へへ、会えてよかった、うれしい。 あ、渡したいものっていうのはこれで〜」 そしてすぐに袋を広げて貴方にも中身が見えるように。 中には秋のフルーツがいくつか、キウイだったりぶどうだったりざくろだったり。 それらが詰め合わされた上にちょこんと。 ラップに包まれた苺のクロスタータも、一切れ。 「職場の先輩がいっぱい果物くれたんだ。 だからそれのお裾分けと」 「こっちは……オレが作った! ようやく食べてもらえそうなのできたから、にいさんとねえさんにあげたくて」 (-135) 2023/09/18(Mon) 9:33:35 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 黒眼鏡ぐりぐりされ続ければ当然のように髪は乱れていく。 そうやってぼさぼさになれば、初めて出会った頃のちいさなときとそう変わらない。 「わ、わ〜〜〜かったって! も〜〜〜にいさんがそこまでいうなら明日からは考えるから! すぐに女がど〜とかいうんだからさ……!」 もう離せってば、痛いって!と。 男は、やっぱりべしべしと貴方の腕を叩き続けて。 「いい加減噛むぞ〜!?」 今夜自分がどうなるかなんて知らないまま。 明日も変わらない日常が続くと信じている。 (-137) 2023/09/18(Mon) 9:39:36 |
ニーノは、嵌められた手錠を見下ろした。 (c2) 2023/09/18(Mon) 9:52:22 |
ニーノは、頬を打つ雨が冷たい。 (c3) 2023/09/18(Mon) 9:52:32 |
ニーノは、────。 (c4) 2023/09/18(Mon) 9:53:08 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ──考えたことがないわけではなかった。 特に昔のあの人はよく荒れていたものだし。 真っ当な仕事をしているようにはあまり見えなかった。 それでも、例えばあの人が、あの人たちが。 法に触れる行いをしていたとして、己に責めることができるだろうか。 たまたま自分が救われてしまっただけ。 この世の掃き溜めからひとり、拾い上げられた男の内に燻る罪悪感。 それでも変わらずあの人たちが向け続けてくれている愛情。 今の男を形作るものはそれがすべて、だから。 だからこそ。 貴方を、真っ直ぐに見つめた。 [1/2] (-139) 2023/09/18(Mon) 9:54:31 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ「……ダニエラさん」 慕う兄がファミリーに所属していた事実より。 自分が逮捕されたという理不尽な現実より。 今、心が向き合いたいと望むものへと目を向ける。 「なんで、悲しそうなの」 嵌められただなんてもう気が付いていた。 ならばこの瞬間は貴方が望んだことだろう。 なのに果たされて喜びが生まれないのなら。 考える。 考えることをやめないって、決めた。 「── だいじょうぶ ?」いつか告げた言葉は今も変わらない。 この手はもう、自由でなくとも。 [2/2] (-140) 2023/09/18(Mon) 9:56:23 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 黒眼鏡「知ってるし──」 猫に噛まれたことぐらいはある。 む、と唇を尖らせつつもようやく離してもらえたのでほっとしたのも束の間。 耳元で告げられた言葉にはなんだそれ、の表情だ。 「なんでオレだと特に……」 「……気を付けるけど!」 思い出したのは以前出会った“先生”のことだ。 自分が貴方よりもあしらいが上手じゃないことぐらいは自覚しているから、忠告は一応ちゃんと受け取った。 とにもかくにもようやく自由だ。 早速食べてくれるらしい様子にはじわりと嬉しさを抱きつつ。 「ん、仕事はも〜終わった! でも夜は約束あるからもう行く! あとねえさんにもあげたいし!」 「にいさんも、仕事はほどほどにな〜」 で、最終的にはいつもの笑顔だ、にっと笑ってまた駆けていく。 扉を閉める直前にぶんぶんと手を振り、足は今日まだ会いたい人たちの元へ。 ……そうやって誰かが望むように貴方に会いに行ったことが。 後に"法に触れる"と判断され、手錠を嵌められてしまうなど。 やっぱりそのときはまだ、知らないままだった。 (-145) 2023/09/18(Mon) 10:21:43 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 路地の花 フィオレ「ねえさんには毎日会いたいぐらいだよ」 誰かに触れられるのは小さなころの経験を思うとずっと苦手。 けれどその中にも例外があって、例えば貴方だった。 貴方に抱きしめられるのは安心する、その腕の中に守られていたから。 こちらも腕を回して少し抱きしめ返してから袋の中身の紹介に移っていたのだろう。 「んーん!他のお菓子はまだ全然作れないから。 今日の朝にせんぱいがクロスタータ配ってたんだ。 それ見て、オレも一人で作ってみようかなって」 「まだまだ実力不足だけど…… ……でもねえさんに褒めてもらえるとうれしい」 ふにゃと嬉しそうに笑うのは幼いときとおんなじそれだ。 「ねえさんもだけど、ねえさんの周りの人も大丈夫? もし何かまた困ったことがあったら、オレでよかったらいつでも頼って。 にいさんの方がまあ〜……頼りがいはあるかもだけど」 「会うたびにフィオによろしくって言われるんだ。 だいすきだよなぁ」 (-166) 2023/09/18(Mon) 12:40:43 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 渡りに船 ロメオ「だよな〜。 オレ人とか疑うの苦手だからさ。 例えば本当にロメオさんがここで何か入れてても、わかんないもん」 そこには軽口を返したりはしない、職業柄もあるので。 もうちょっと気を付けないとな〜なんて言いつつも、しかし性質を変えることはなかなかに難しい。 これだけのアルコールで少し熱くなってきた頬を自覚しながらも、何と無しにむ、と唇を尖らせたりして。 「……あ!これ名前が特徴的でさっき気になってた。 ロメオさんも飲んだこと無いの? あとで一緒に飲もうよ」 どんな味がするかはわからないし、苦手だったら全て渡してしまうかもしれないが…… 甘いのにおいしそうにしている姿を見れば微笑んで、「よかった」とグラスを受け取る。 「ぴにゃ……なんて?有名なやつ……? 気になってるならそれも頼んじゃう?」 (-184) 2023/09/18(Mon) 15:31:10 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラおかしなことだと指摘され。 名を呼ばれて、ほぼ同時に。 肌が触れる。 冷えた身体を温もりが包む。 身体が強張り震えたのはどうしようもない条件反射だった。 いやだったと泣くこどもがずっと、心の中にいる。 それでも、振り払ったりはしなかった。 貴方が抱きしめるのなら、そのままでいた。 代わりなわけではないとわかっていたから。 「………………」 ひくついた喉はうまく音を発さないけれど。 望んでくれるなら、望んでくれるままに。 その意志を伝えるように、細い肩に額を押し当てる。 [1/2] (-186) 2023/09/18(Mon) 15:56:58 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ騙されていたからって憎もうとは思えない。 裏切られたからって糾弾したいとは思えない。 キミは理由もなく、こんなことをしないでしょう。 たったそれだけのことさえ、 震えた唇では上手く形を為せないから。 さいごのさいご、絞り出せた声はひとつ。 「……いつか、おしえて」 瞼を伏せて、それだけを。 ──そうして連れて行かれるというのなら、何の抵抗もしない。 雨に打たれて随分と冷えた身体が、次第に過ぎた熱を持つのを感じながら。 最後まで貴方を責めることは無いのだろう。 [2/2] (-187) 2023/09/18(Mon) 15:58:11 |
![]() | 【秘】 陽光の元で ニーノ → 渡りに船 ロメオ「ロメオさんも苦手なの? ……そっかあ、へへ、なんだか安心した。 オレひとりじゃないんだって」 「うん!いざというときは、ちゃんと自分の身を守る」 きりっとした表情を浮かべつつも、深くこっくり頷いた。 そうして先ほどよりも随分とほんわかした貴方の説明に、やっぱりわからないこともあるんだななんて。 それにもやっぱり安心して、うれしかったりして。 「やった、じゃあ次はそれ〜。 とりあえずこれ飲まなきゃだよな……」 あなたを真似て、こちらもぐいっとグラスを呷ってみる。 甘くてデザートみたいだから、そちらのを飲むよりはマシだったが。 少しだけくらっとしたので、「ゎ」とかちっちゃく声を漏らしていたり。 それを指摘されたりしていたかもしれないが、とりあえずは次の二つをマスターに注文した。 で、待つ最中。 「ロメオさんって、普段はひとりでバーくる?誰かと一緒?」 (-207) 2023/09/18(Mon) 19:30:47 |
![]() | 【墓】 暗雲の陰に ニーノ──取調室にて、マフィアとの関わりを詰められた男は否定も肯定もしなかった。 どころか事情聴取の間、殆ど口を開かずに黙秘を続けるばかり。 何も語ろうとはしない態度に怒声を浴びせられても、その視線は己の手を拘束する手錠に向けるだけ。 室内にいる警官が異常に気付いたのは、そんな時間がしばらく過ぎた後のことだ。 ただ座っているだけの男の呼吸は常と比べれば荒く、頬は赤らんでいる。 雨が降る夜、濡れ鼠のままに連れてこられたその身体は随分と冷え切っていて。 些細なことで高熱を発症する奇病のトリガーとしては十分だった。 結果、この状態でまともに話を続けるのは不可能と判断され取調べは一時中断。 男は一度、檻の奥へと戻された。 #取調室 (+0) 2023/09/18(Mon) 20:06:08 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ「そうなの?オレから見たら頭良さそうだけれど…… 意外だな、騙されてるロメオさんってあんまり想像できない」 こちらからすれば遊ぶときはいつだって頼り甲斐があって、世の中を多く知っていそうに思えたから。 とはいえ年下だからこそ思うのかもしれない、と思った辺りでぐりぐり頭を撫でられていた。 「わ」と声が落ちて、それからきゅっと目を瞑った。 「う、うん……」 それでも瞳を開けると何やらぱちぱち、瞬き。 追加で頼んでもらった水にそろっと口をつけつつも、飲めば撫でてくれたあなたの手を指先でつつこうとしている。謎の行動。 「せんぱい? パン屋の?」 誰かいたっけ、と思いつつ。 「へえ〜じゃあロメオさんから何か誘われたときは、うれしくなっていいんだな」 (-327) 2023/09/19(Tue) 8:51:19 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ一声目。 いつもより緊張の混じる声を聞けばやっぱり勢いが過ぎたかなと過ったものの。 次の瞬間にはいつも通りの微笑みがそこにあったから、内心ほっと安堵した。 「あ、……はい、立ち話のままでよくて! えっと、あの、その…… ここで聞くべきじゃない、かもしれないんですけど」 少しだけ言いづらそうにしてから、それでも。 おずおずと形にして、問いかける。 「今朝決まったって聞いた、あの法案。 ヴィトーさんも……賛同しているんですか?」 その答えがどんなものであれ、印象や好意を変えるわけではない。 この世には様々な思惑と立場があるのだと、視野がまだ狭いなりにも理解はしている。 だからこれは本当に知りたかっただけの問いだ。 ある種の理不尽としても受け取られてしまうかのような強制力を持った法案に対し。 初めて己が知った警官である貴方の、言葉が聞いてみたかった。 (-388) 2023/09/19(Tue) 15:10:10 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ「そうやって甘やかされたら、本当に毎日行っちゃうよ」 くすくすと笑声を漏らす男は貴方が予想する通り、例えその足がどの上にあったとしても受け入れる覚悟はできている。 考えたことがないわけではない、それでも問いかけたりしないのは。 本当に"そう"だったとしても必要なときがくれば、教えてくれるだろうと信じているから。 「そんな風に言われるといろいろ作れるようになりたくなってきたな…… 今まだこれしか作れないけれど、他のもせんぱいに教えてもらってがんばってみる! ねえさんは例えばどんなお菓子が好き?」 いつかの参考にそう問いかけながら、変わらない笑みに頬を綻ばせる。 続く兄のことをよく理解している言葉に、内心感じたちょっとした寂しさは内緒のものだ。 「そうなんだ、知らなかった……あ、でも。 さっき会ったときは仕事大変だ〜って感じだったかも」 「へへ、その時は立派に解決する! にいさんもすぐオレのこと子ども扱いするからな〜。 もうフィオねえのこと十分守れるんだぜってところ、見せる!」 とりあえず覚悟は十分だ。ぐっと拳を握って、後に浮かべた笑みは貴方とおんなじ色をしていた。 こうして話していると今朝の法案で抱いた不安は溶けていくから、やっぱりねえさんはすごいなとは心の中。 (-390) 2023/09/19(Tue) 15:26:22 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ「へえ、イメージちょっと変わったかも。 親近感の意味で、ロメオさん不服かもだけど」 こちらもこちらで似たようなものだ。 うまくできない一面を聞いてフォローするでもなく、勝手にうれしそうにしながら。 つんつんしていた手はそのまま、ふに……と握ったりもしている。体温の高い肌。 「……へへ、手だ」 「オレさ、触ったり触られたりするの得意じゃないとき、あるんだけど。 ロメオさんの嫌な感じしなかったから」 そういうことだったらしい。 少しばかりの酔いもあるのか、ふにゃふにゃ笑う姿には喜びが素直に表れていた。 学校の繫がりが今もあるの、仲がいいんだなとか。 誘えるのが嬉しいの一言にさらにうれしくなったりしながら。 置かれたグラスを見やれば「やった〜」などと間延びした声。 「どっちから飲む? あ、ロメオさんからにしよ。 珍しいロメオさんのはじめてだから」 尋ねたくせに直後勝手に決めた。 こちらは全部初めてだけど貴方はそうじゃないからと。 初めてのカクテルの初めての一口を譲りたくなったらしい。 (-392) 2023/09/19(Tue) 15:42:39 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオ/* こんにちは!お疲れ様です。 お誘い頂けてとても嬉しいです、ありがとうございます! 運営様にもご確認いただいたとのことでそちらも重ねてありがとうございます。 ぜひぜひ、イレネオさんとお話したかったのでご提案に乗らせてください。 どちらをお願いするかで非常に悩んだのですが、墓下でないと中々できなさそうな会話であることと、イレネオさんの尋問が見てみたいという個人的な欲求で後者を選んでもよろしいでしょうか? 体調不良は継続中ではありますが口を開かないのはそれが原因ではないので、イレネオさんとはお話できる状態にあります。 よろしければお願いいたします! (-393) 2023/09/19(Tue) 15:49:33 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオ/* ありがとうございます!大丈夫です!何かあっても私が守ります! 流れは迷いましたが優しいイレネオさんの姿も見たい欲張りPL的には後者の欲求が大きめです。 暴力的な手段に関しても問題ありません!命があればオールオッケーです。 ただ今回は『黒眼鏡さんに贈り物をした結果、マフィアとの密会疑いで逮捕』されているので、自分からこの状況について話した場合はどちらかというとフィオレさんではなく黒眼鏡さんの名前が挙がりそうですがそちらは問題なさそうでしょうか…? 上記問題なさそうであれば始めて頂いても大丈夫ですので、どうぞ宜しくお願いいたします。 (-400) 2023/09/19(Tue) 16:35:26 |
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![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオ立場としては新人巡査、知り合いはまだそう多くもなく。 知らぬ声で呼ばれ立ち上がれば視界が揺らぐが、彼等がそれを気遣ってくれるわけではない。 背を押されて歩きながら部屋に辿り着いても、視線は地へと落ちたまま。 だから、名を呼ばれるまでそこに誰が居るのかはわからなかった。 「────」 その瞬間はたりと瞬き、次に緩慢な動きで顔を上げた。 熱に浮かされた瞳がこの牢獄に来てようやく、初めて誰かの姿をまともに映す。 見えるのが違わず知った姿だと理解すれば、そして身体をも支えてもらえたのなら。 すこし、涙腺が緩みそうになった。 「…………せんぱい、だぁ……」 問いに対する返答よりも前、落ちたのは安堵し切った声。 こてん、とその胸元へ額を押し付けようとまでしていた。 それは男にとって珍しい行いだったが、それを珍しいと知る誰かはここにはいない。 「…………ぁの、ごめんなさ、い。 熱、出てて」 「昔から、そうなんです。 すぐ熱出ちゃう、へんな病気で。 でも、そのうち、おさまるから……」 「……イレネオせんぱい、今日しゃべるひと、ですか?」 (-441) 2023/09/19(Tue) 20:31:49 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 法の下に イレネオ思考が上手く回らないからこそ、引き寄せられても素直に安堵できたのかもしれない。 なんだか安心しきって瞼が重くなってしまいそうなぐらい。 声を確かに耳は拾い上げているはずなのに、すぐにその意味を咀嚼することはできないまま。 「…………」 椅子に座らせてもらえたのなら何の抵抗もしなかった。 遠ざかっていく足音が聞こえなくなるころにまた、ゆっくりと顔を上げる。 見つめる先はレンズ越しに見える金色で。 「……せんぱい」 「庇ってくれて……ぁりがとう、ございます」 先の会話をようやく飲み込めた次に思い浮かんだ感謝を、ようやく形にした。 雨降る夜に牢へ連れてこられた男はその翌朝、己の名と共に貴方の名が並んでいたことはまだ知らないままだ。 (-467) 2023/09/19(Tue) 21:45:44 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ「普段はゆるゆるだらだら〜ってしてるけど〜…… やるときはやれて、すごい、みたいな?」 語彙力の無さを披露中。 披露してから「かっこいーよ」も付け足した、思ってるから。 触れた相手の指をつめたいと思わないのは珍しいことで、それもあってかもう少しにぎにぎ……としていた。 それでも"弟"を伝えられると、はたり瞬き。 手を止めて貴方を、瓶底眼鏡の向こうをしばらく見つめて、見つめて……から。 「……ロメオにい」 すこしちっちゃな声で呼んで、へへ、と零した笑いは照れ隠し。 幼い頃に姉や兄として慕ったその人たちと違って、もう十分大きくなってから。 誰かを改めてそんな風に呼ぶのは少し恥ずかしかったけれど、嫌な気分じゃなかった。 勝手に貴方の片手で遊んだまま、お酒の感想を聞けば。 「つよいの……? おいしそうだしのむけど……」 そして片手でグラスを受け取れば、恐る恐ると一口含み、ごくん。 「あっ、おいし!い、けど!喉が、大人……!」 慌てて水を含んでる。先程飲んでいたものよりずっとアルコールを感じた。 (-478) 2023/09/19(Tue) 22:21:50 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ自身ではやはりそう思っていないような言葉には、「そうだよ」とはっきり返したあと。 間が開いて短く返った返答に貴方の瞳を覗き込もうとする。 そこにある色がどんなものか知ろうとするみたいに。 「…………」 「……だめだった?」 でも結局うまく判別できなくて、素直に尋ねてしまう。 結構きた……とはこっくり頷きつつも、ちびちび飲む貴方を見つめたままだ。 普段だったらもうちょっと、こう、なあなあってできるところ。 こんな風に待ってしまうのは酔っているせいかもしれない。 本人にはそこまで思考が至るキャパもなかったわけだが…… 握る指先になんとなしに力を込める、貴方を繋ぎ止めてなかなか離しそうになかった。 (-611) 2023/09/20(Wed) 17:29:23 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 法の下に イレネオおまえまで、は。 誰もまた捕まっているというのだろうか。 けれど尋ねるための形はすぐに思い浮かばず。 だから疑問は仕草にとりあえず現れたのみだった、小首を傾げて。 「……だいじょうぶです」 辛いは辛いが、幼少期から続くものだ。 慣れているからとこくり、ひとつ頷き。 気遣う言葉に一度瞼を落とし、次に開けた視界は一文しか書かれていない紙を。 「…………」 「……イレネオせんぱいが聞きたいこと。 なんですか、それともおなじ?」 「マフィアと関係、あるのかって」 (-619) 2023/09/20(Wed) 18:18:02 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ提案には幾度か瞬いていた、というのもきっと貴方は忙しいだろうと思ったから。 そこまで時間を割いてもらえるものと思わず驚愕の色が先に出ただけ。 けれどすぐにこくこく、と二度ほど頷く。 その返答の仕方だけでも伝わったことはあったにせよ、それでもやはり言葉でちゃんと聞いてみたい。 そうして、じゃあ、と提案を受け入れる言葉を形作る……前。 「────」 近づいた視線と呼ばれたかつての名に、心が揺れたのを自覚して声が詰まる。 だいじょうぶって形作ろうとした唇はうまくいかなかった。 誤魔化すように眉を落として笑ったけれど、なんだかそれも。 疲労でうっかりと漏れてしまっただけかもしれない、なのにその名で呼ばれるとどうにも、よわいから。 「……ヴィトーさんと。 パン一緒に食べて、話したら。 大丈夫になるかも……」 上官に対してそんなことをするのはあんまりよくはないのだろう。 わかっているの指先を伸ばし、ちょん……とその外套の端を摘まむ。 なんとも分かりやすい甘え方だった。 (-624) 2023/09/20(Wed) 18:37:19 |
![]() | 【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオここまで貴方が守ってくれたことと、今手渡された労わりの言。 どちらも冷え切った胸に染み渡るものだから、……そう。 だからこそ、気が緩んだのかもしれない。 尋ね方は関係の無さを言い切り、信じているそれで。 一日前ならきっと頷いていただろう、あの夜を経るまでは。 男ははくりと唇を音もなく一度動かし。 その後。 「……──Alessandro Lucania」 掠れて、或いは聞き落としそうな程に小さな声だった。 それでもこの部屋で、この距離で、聞こえない筈がない。 「あのひと、は、」 「……ほんと、に……」 「…………ノッテファミリーの、幹部……?」 (-647) 2023/09/20(Wed) 20:29:55 |
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