20:14:35

人狼物語 三日月国


131 蕐の残香、追憶のブーケトス

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【神】 イングラハム



   その声に僕は首を傾げてしまう。
   「こんな私」と自分をそう呼ぶ理由が
   僕には全く見当がつかなかったのだから。>>G65


    「そういう約束だったろう?」


   あの頃はデートなんて甘ったるい言葉は
   使っていなかったけど、声に出さないだけで
   僕はあの頃からそうだった。

   それで君の涙が止まるなら
   時期遅れの黙秘なんてしないさ。


(G0) 2022/02/20(Sun) 5:03:03

【神】 イングラハム



   けれど、続く君の言葉に
   僕は思わず息を飲んでしまい。


    「ずっと......?
     あの日から...何年も経っているのに...?」


   寒気のようなものが背筋が伝う。
   あの日から経った時の厚みは
   僕が一番理解しているつもりだったから。

   どれだけの時の濁流に飲まれ
   凍りついてしまったのだというのだろうか。
   その恐怖は、想像を絶するものだ。

(G1) 2022/02/20(Sun) 5:03:59

【独】 イングラハム



   それも全て、僕のせい、なのか...?


(-0) 2022/02/20(Sun) 5:04:23

【神】 イングラハム



   しかし過去を憂う暇が僕にあるわけもなく。

   その話をすることで
   彼女の君の笑顔の腰を折るなんて
   僕には到底出来そうにない。>>G68

   けど、君が僕に投げかける素朴な疑問は
   僕の言葉を詰まらせるには十分な
   僕の心の最も柔らかな部分を突いてくるから。


(G2) 2022/02/20(Sun) 5:05:13

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ



   「僕は...今、人前でピアノを弾いてないんだ。
    君に聴かせることが叶うまで
    誰にも、僕の演奏は聴かせていない。」


(-1) 2022/02/20(Sun) 5:06:25

【神】 イングラハム



   だから、ここで君に会えて良かったと。
   感謝と共に現在ピアノの指導をしている事も
   話せば誰もいないであろう海へ向かう。


    「君がここで過ごした時間を思えば
     僕のこの五年間なんて些細なものさ。」


   だから気にする事はないと
   君には少し無謀なお願いだろうか。
   もし君が少しでも顔を濁すようなら...


(G3) 2022/02/20(Sun) 5:07:07

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ



   その時は


    「君に聴かせる為にとっていたんだよ。」



        と宥めるように君に笑顔を向けよう。


(-2) 2022/02/20(Sun) 5:08:35

【神】 イングラハム



 ***


   辿り着いた海には誰もおらず
   綺麗な静寂の反面、物寂しくも思えた。

   本当ならもう少し違う景色を
   見せることも出来たのかもしれないね。


   僕はアンネの様子を伺いながら
   こっちだよと砂浜へ誘って。


(G4) 2022/02/20(Sun) 5:09:53

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ



   「出来ることなら...アンネには
    もっと早く見せてあげたかったな。」



(-3) 2022/02/20(Sun) 5:11:11

【神】 イングラハム



   海辺へ振り向けば、波の景色が
   一面へと広がり僕達を見つめている。

   君を見つめる僕の困ったような微笑みは
   凍りつく時の中で水面に映る太陽に焼かれていた。**


(G5) 2022/02/20(Sun) 5:13:19

【神】 イングラハム



   Vずっと。貴方のことだけを考えてたの。V


   それだけで君が此処で味わった虚無の程が
   伝わってくるようだ。>>G7

   聞いていると心臓が痛くなる。
   共感の果てにあるのは、まるで窒息するような
   重く苦しい夢幻。


   それに比べたら、僕の指先の事なんて...。


(G18) 2022/02/20(Sun) 21:41:54

【神】 イングラハム



   一つ決意を胸に僕の隣を歩くアンネに>>8
   僕は小さく首を横に振る。>>G9


   僕にとって演奏は、
   大切な人を喜ばせる為のものであり
   僕の心を表現する方法の一つだ。

   当然大切な人を失えば
   まるで半身が溶けて消えてしまったかのように
   僕の心を伝える意味がわからなくなる。



   けど、なんの悪戯なのか
   君はこうして現れてくれたから
   僕の指先は静かに息を吹き返して。


(G19) 2022/02/20(Sun) 21:42:29

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「あぁ、もちろん。

      君だけに、聴かせたいんだ。



(-14) 2022/02/20(Sun) 21:43:29

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   決意をひとつ胸に、僕は応える。**


(-15) 2022/02/20(Sun) 21:43:53

【神】 イングラハム


  ***

   アンネは間違いなくここにいる。
   けれどアンネの痕は残ることはない。
   足音も、何もかも、全て。


   それでも幸せだと言ってくれる君に
   僕は紛れもなく、救われている。

   あと一つ君に聞かなければならないのは
   あの日僕らを引き剥がした病気のこと。

   「ねぇ、アンネ」と君を呼ぶ声は
   ちょうど君の想いが放たれるのと同じ頃で
   僕は口を閉じ、彼女に話を譲ろうとする。

(G20) 2022/02/20(Sun) 21:45:10

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   想いの強さは時として人智を超えるという。
   僕はそれを今ちょうど、実感しているところだ。

   僕の目を見つめるアンネの姿は
   太陽よりもずっと眩しく見えて。


      僕の目から、枯れていたはずの涙が、零れた。



(-16) 2022/02/20(Sun) 21:46:32

【神】 イングラハム



      「僕も...同じ気持ちだよ。」


(G21) 2022/02/20(Sun) 21:47:45

【神】 イングラハム



   零れた涙を拭きもせずに
   僕は頬に触れる君の手に自分の手を重ねて。

   君に触れられる事に気づくと
   冷たくも暖かな君の手を僕の方へと引き寄せる。**


(G22) 2022/02/20(Sun) 21:48:50

【神】 イングラハム



   「そうだね。

    想いを通ずることが叶わない
    苦しみを知っていると、余計に思う。」


(G29) 2022/02/21(Mon) 1:58:36

【神】 イングラハム



   あの頃は叶わなかった涙を拭って
   僕はアンネを胸の中へと迎え入れる。>>G7

   夢だっていい。
   願うなら、このまま冷めずに、どうか......


   それから、君が顔を上げれば目が合って
   僕が一番聞きたかったことに、答えてくれる。
   五年越しの答え合わせを理解するのには
   当然少しだけ時間がかかってしまった。

   
(G30) 2022/02/21(Mon) 1:59:09

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   本当は僕が知るよりもずっと重い病。

   僕がいるから頑張れたという君の声が
   僕にとっては唯一の救いだった。
   それでも僕はやっぱり自分が許せなくて。

   気づいてあげられなくてごめん。


   そう...伝えようとしたところで、
   君の小さなお願いを僕は聞くことになるのだ。

   
(-20) 2022/02/21(Mon) 1:59:49

【神】 イングラハム



   言われた通りに目を閉じると
   柔らかな感触が僕の呼吸を塞いで。

   熱は感じないはずなのに。
   君の口付けは、僕に暖かな心を届けてくれた。

  
(G31) 2022/02/21(Mon) 2:00:37

【神】 イングラハム



   願わくばずっとこうしていたい。
   そんな気持ちに心を躍らせて
   目が合えば今度は自分から口付けを重ねる。

   それはまるで僕を赦してくれたみたいで。
   僕の引き裂かれた魂の傷が癒されていくようだ。


   けれど僕は名残惜しさに苛まれながらも
   一度、君から離れることになるだろう。


(G32) 2022/02/21(Mon) 2:02:36

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「............ごめん、一旦、待って。

      これ以上してると、止まらなくなりそうだ。」

(-21) 2022/02/21(Mon) 2:03:18

【神】 イングラハム



   そう言うと紅潮する頬を腕で隠すように
   アンネから視線を逸らす。

   そうさ。まだひとつ、予定がある。
   君の前で演奏を披露するという
   五年ぶりの果たしたくて。


(G33) 2022/02/21(Mon) 2:04:11

【神】 イングラハム



   「あの日は近くの公民館を借りてたんだ。
    ピアノが置かれたホールを借りて、
    そこで君に演奏を披露する予定だった。」


   恐らく今も、そこには同じ建物があるだろう。
   君に海でなにかしたい事が残っているか聞けば
   それを全て堪能した後に
   僕は彼女の手を引こうとする。

   今度は、しっかりと、離さぬように。


(G34) 2022/02/21(Mon) 2:05:09

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   頭の中では分かっている。
   アンネが僕の生きている世界に蘇ることはない。

   これは僕の、そして君の後悔の傷を癒すための
   卒業旅行のようなもの。

   いつか、また来るはずなんだ。別れが。


(-22) 2022/02/21(Mon) 2:07:03

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   前を向いて生きていたはずなのに
   いざ君に出会ってしまうと

   いっその事君と一緒に死んでもいい、
   そんな風にすら思ってしまう。

   僕が君に触れられたのはきっとそういうことで
   死者生者に近づくのではなく
   恐らく逆のことが今起こってしまっているのだろう。

   
(-23) 2022/02/21(Mon) 2:10:13

【秘】 イングラハム → アンネロズ




   それでも僕は、君のいない世界より


     君のいる世界を選びたくなってしまうんだ。*



(-24) 2022/02/21(Mon) 2:11:57

【独】 イングラハム

/* アンネロズちゃん可愛すぎ問題なんですが...。

嫁に来ないか?

見ればわかる。そのPC、最カワだな。

その設定、練り上げられている。

その可愛さは至高の領域。
(-25) 2022/02/21(Mon) 2:26:58

【独】 イングラハム

/* はい。
(-26) 2022/02/21(Mon) 2:27:17

【独】 イングラハム

/* うぉぉぉぉい!!!!
アンネちゃんなにしてくれてんねん!!!!!!
いけませんよえっちなことは!!!!!
(-34) 2022/02/21(Mon) 4:36:57

【神】 イングラハム



   自分を責める僕を見て
   君がどんなに苦い思いをするかはよく分かる。

   言葉を被せられてもアンネが止まらない理由、
   それは僕に対するメッセージだ。
   その先は、口にするな、と。


   あの日、君を失って以来
   人の言葉や行動の裏をよく探る癖がついたから
   今なら君の行動の意味も何となくわかるんだ。


(G40) 2022/02/21(Mon) 6:43:28

【秘】 イングラハム → アンネロズ



    それでもなお

        君の決意までは気づけないけれど。


(-35) 2022/02/21(Mon) 6:43:57

【神】 イングラハム



   けれどアンネの言う「止まらない」が
   何を示すのかまで分からない僕ではなくて。

   君から離れた後、
   すぅーと自分の顔が紅くなるのを実感すれば
   困ったように頭に片手を置いて


    「.........僕も止まりたくはないんだけどな...。」



   それからそう呟いて苦笑いを浮かべる。

   別に僕の演奏を軽んじている訳でもないが
   止まりたくないと心の内を明かすアンネは
   まるで僕を心の底から信頼してくれているようで
   少しだけむず痒く思えてしまうのだ。


(G41) 2022/02/21(Mon) 6:45:10

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   それは衝動にも、焦燥にも見える。
   どちらにせよアンネの望みと僕の望みは同じ。

   君を好きだと気づいてから。
   遅かれ早かれ、そういう道は辿ると
   頭の中では分かっていた。

   けれどあの頃、君は病人だったから
   そういう話はご法度だと思ってしなかった。
   アンネが普通の女の子であったところで
   病人にしていい程軽い事じゃない。



(-36) 2022/02/21(Mon) 6:46:08

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   なにより、君を気遣っていられるほど
   紳士でいられる自信が、僕にはなかったんだ。


(-37) 2022/02/21(Mon) 6:46:29

【秘】 イングラハム → アンネロズ




   「......ここでの演奏が終わったら。
      つづきができる場所へ...行こう。」



(-38) 2022/02/21(Mon) 6:46:56

【神】 イングラハム



   それだけ呟いて、僕は君の手を引く。
   着いた公民館には当然の如く誰もいなくて。
   正面のホールには無数の鑑賞席と
   その先にはピアノが置かれたステージ。

   君に背を向けるように前に出るのは
   紅色の頬を見られたくなくて。

   それでも僕の体温が高くなったことは
   君の手にも、伝わってしまったかな。



(G42) 2022/02/21(Mon) 6:47:32

【神】 イングラハム



 ***

   ホールの鑑賞席、アンネには好きな所へと
   座ってもらうことにして。
   特等席よろしく、僕は彼女の手を引いたまま
   彼女の望む席へとエスコートする。


   「あまりドキドキさせられると
    君の事ばかり考えて、思わず失敗しそうだ。」


   そんな風に茶化してみせても
   僕がそれを意識させられてることは明白で。


(G43) 2022/02/21(Mon) 6:49:00

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「今度は...ちゃんと約束、守るから。」


(-39) 2022/02/21(Mon) 6:49:37

【神】 イングラハム



   アンネの耳元に顔を近づけると囁いて。
   僕はステージへと向かう。

   それからピアノの前の椅子へと座ると。


    「本当は言うとね。一人では弾いてたんだ。
     天国ソラで君が聴いてますようにって。
     そんな事しても、意味なんかないのにね。」
   

   そう、恥ずかしげに微笑んでみせて。
   僕は深呼吸をしてピアノの鍵盤の上に指先を置く。
   傷だらけの指先でも、心を見てくれるアンネには
   きっと届いてくれるはず。
   その想いを胸に、僕は音色を響かせ始めた。**


(G44) 2022/02/21(Mon) 6:50:24

【神】 イングラハム



   アンネの答えは今も昔も変わらない>>G47
   だから僕だって心配はしていないし
   さっき言ったのはそう、照れ隠しみたいなもの。

 
  何に対しての照れ隠しかは
   言わなくても多分バレてるはずだ。


   君の感傷をは引き止めることが出来たなら
   僕は君を最前列へと連れていく。

   いくらどこでもいいとは言っても
   本当に特等席を選ばれるのは
   やっぱり嬉しいものだった。
   だって、それだけの価値を
   感じてくれているってことだろう?


(G51) 2022/02/21(Mon) 23:40:53

【神】 イングラハム



   椅子に座ると、不思議と気分が落ち着く。
   人前でピアノを弾くのはいつも苦痛だったのに
   君の前だと、そんな気持ちにはならなかった。


   一度弾き始めれば言葉は無用。
   ホールに響くのは鍵盤の音色だけ
   その音色は一度足りとも外れることはなく
   見事弾ききることになっただろう。

   選曲が少し暗い曲調が多くなったのは
   君を想う頃に覚えた曲なのと
   ただただ、僕の趣味。それだけのことさ。


   
(G52) 2022/02/21(Mon) 23:41:17

【神】 イングラハム



    「聴いてくれてありがとう。」


(G53) 2022/02/21(Mon) 23:41:53

【神】 イングラハム



   僕は立ち上がってアンネに微笑むと
   コンサートのようにお辞儀をしてみせて。


    「君のおかげだよ。
     君が僕と出会ってくれたから
     こんな演奏だって出来るようになったんだ。」


   だからこそ君を失って
   僕は演奏する意味を見失いかけてしまったけど。
   それでも君に会えて、僕は幸せだったんだ。


(G54) 2022/02/21(Mon) 23:42:29

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「だから...僕は君に出会えてよかった。

             ありがとう、アンネ。」



(-44) 2022/02/21(Mon) 23:43:04

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   僕はステージを降りると君の手を取って
   肩の荷が降りたように微笑むと


     「アンネ。
      君は、いつだって、綺麗だよ。」


   僕の心を綺麗と呼んでくれるた君の
   頭を撫でて。行こうか、とその手を引く。


(-45) 2022/02/21(Mon) 23:43:27

【神】 イングラハム



 ***  

   公民館を後にする僕らの空気が
   まるで初デートの帰りのような
   甘酸っぱいような気持ちになってしまう。

   けれど女の子にあそこまで言わせて
   それ以上を言わせるわけにはいかないから。


    「その......アンネ。
     さっきの話だけど......。

     連れていかれるのが嫌なら...
     今の内に、振りほどいて欲しい。」


   もしも、どこに行くかを問われたのなら
   2人きりになれる場所だと言って
   僕は自分の家を目指し始めることになるだろう。**


(G55) 2022/02/21(Mon) 23:44:52

【神】 イングラハム



   僕達が出会うのは必然だった。
   君と初めて出会ったあの日、
   僕も同じ事を思っていた。

   追いかけられ、重ねられる指先は
   傷痕は消えなくともその痛みは癒えていく。


   アンネの動揺はこれだけ近い距離ならば
   僕にだって伝わってきて。
   僕のせいだとわかった時には嬉しさのあまり
   思わず「ごめんね」って笑ってしまった。

   ずるいというのなら。
   そんな反応をする君も同じくらいずるいのだから
   きっとお互い様じゃないのかな?



(G60) 2022/02/22(Tue) 1:32:10

【神】 イングラハム



 ***

   今度こそ約束は守る、と息巻いたからには
   もう逃げ場はないし逃げるという選択肢もない。
   当然嫌な気持ちなんてないけど
   こんなもの、ドキドキするなという方が無理だ。

   そんな動揺はアンネも一緒だったらしく
   どこか落ち着かない様子がそれを教えてくれる。
   けれど僕の不安が君に届いてしまったのかな。
   君が可愛げのある意地悪をするものだから。


(G61) 2022/02/22(Tue) 1:32:46

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「嫌というか......むしろ、待ち遠しい、かな。」



(-50) 2022/02/22(Tue) 1:33:27

【神】 イングラハム



   つい本音を口に出してしまった。

   その言葉はアンネに届いたかどうか。
   もし届いても僕は知らないふりをして
   絡められた指先を捕まえるように
   ぎゅっと握ることにするだろう。

   それから歩いて数分。
   ある家の前に立ち止まるとアンネの方を向いて。


    「ここが僕の家。
     今は父が亡くなって、母も入院中だから
     僕が一人でここに住んでいるんだ。」


   そう、軽く紹介をするだろう。
   少し広めの家は一人にはやや寂しいが
   そもそもこの世界には僕らしかいないね、って
   誤魔化すように笑うとアンネを招き入れた。


(G62) 2022/02/22(Tue) 1:35:12

【神】 イングラハム



   カツ、カツ、と部屋を目指して
   僕の足音が静寂の家に響き渡る。


   待ち遠しいなんてよく言ったものだ。
   アンネの病気の事を知らなかった当時は
   いつかアンネが回復すると疑わないまま

            微かに、期待だってしていた。



   身体が冷えているかどうかなんて些細な話で
   僕の心がアンネを求めてどくんと何度も呼応する。
   途中、ピアノがある部屋をアンネに紹介すると
   ここで練習していたなんて話もするだろう。


(G63) 2022/02/22(Tue) 1:36:10

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   それでも、僕の足は止まらない。
   その理由は君だってもう分かっているはず。

   その一つ奥にあった突き当たりの扉を開けると


    「ここが、僕の部屋だ。」


   そう言って、
   アンネを先に部屋へと入れる形で招く。
   そして整頓された部屋がアンネの視界に入ったところで

   アンネの背中で、扉がカタンと優しく音を奏でると

   
(-51) 2022/02/22(Tue) 1:39:18

【秘】 イングラハム → アンネロズ




      「アンネ......。」


(-52) 2022/02/22(Tue) 1:39:44

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   抑えていたものを解き放つように
   僕は君の背をぎゅっと抱きしめて。

   いい?、なんて聞こうともせずに
   僕は白く綺麗な首筋に口付けを落として
   小さな紅の花を咲かせてみせた。


   
(-53) 2022/02/22(Tue) 1:42:56

【神】 イングラハム



   寂しいかって?
   それはもちろん寂しくないわけじゃない。

   でも、君と別れたあの日を思うと
   いい加減寂しさにだって慣れてくる。

   と言っても、それを言葉に出したら
   きっと君は自分を責めるだろうから
   君には教えてあげないけど、ね。


(G68) 2022/02/22(Tue) 6:49:38

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   秘密が女を美しくする。>>0:7


   それを僕はこれから実感することになるのだろう。
   あの恋愛小説のように僕はロマンチックな男には
   なれないかもしれないけれど。>>G66

   君を誰よりも愛する自信はあるから。



(-63) 2022/02/22(Tue) 6:50:25

【秘】 イングラハム → アンネロズ



     「好きだよ、アンネ」



(-64) 2022/02/22(Tue) 6:52:17

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   そう囁いて。
   首筋に咲いた花を指先でなぞりながら
   鼻先をアンネにすりつける。

   僕のことを忘れないように。
   いいや、違う。

   僕が君を忘れてしまわないように。
   入念に、僕の身体に、君を刷り込む。


   けれど求めるだけは物寂しいから
   アンネが求めてくれれば喜んで受け入れるのだ。


(-65) 2022/02/22(Tue) 6:53:13

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   けれどそんな僕も君にはお見通しなのかな。

   僕が何も言わずに受け入れると
   そんなこと、まるで知っていると言いたげに
   僕の首筋に冷たい感触が訪れて。

   受け入れる所か、むしろ求めようと
   君の唇が届くように身を少し屈めだってするさ。

   
   心地よくて思わず微笑んでしまう僕は
   君の甘い誘いがあれば、花の蜜を求める蝶のように
   君の口元の薄紅を塞ごうとする。


(-66) 2022/02/22(Tue) 6:54:53

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君が冷たくなってしまった日
   病室でのあの別れを思い出す。

   あの時も僕は君に口付けをして
   情けない姿だって晒してしまった。
   結局あの日が僕にとって逃れようのない真実だと
   頭では分かっているのに。

   君が今傍にいてくれる、ただそれだけが
   僕の瞼を頑なに閉じてしまうんだ。



(-67) 2022/02/22(Tue) 6:55:49

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   僕からか、君からか
   もう両手の指に数えられないほどに
   繰り返される口付け。

   けれどこの姿勢はアンネが辛くなりそうだから


    「アンネ.......こっち、おいで。」



   そう言って僕は彼女の手を引くとベッドに座り
   自身の膝の上にアンネを座らせると
   さっきの続き、いや、それよりも深く
   君に口付けを落としていく。


(-68) 2022/02/22(Tue) 6:57:58

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   溶け合い重ね合う時の中で
   噎せ返るような僕の熱い吐息が
   そのまま君の口の中へと溶け込んで
   唇の重ね合いは次第に、その奥へと進む。


   唾液が混ざろうとも、舌先が重なろうとも



   二度と忘れられないように
   しつこいくらいに僕は君を求めてしまう。
   もしも君が苦しそうにすれば一度顔を離して
   照れたように笑って見せたりもしただろう。


(-69) 2022/02/22(Tue) 6:59:05

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   時間を数えることをやめるほどに
   アンネと口付けをかわしてもまだ
   君が欲しくてたまらなくて。



    「 はぁ.........アンネ.........」



   熱でクラクラとしながら
   君への愛おしさを隠すこともせずに。

   僕は君の服を指先でなぞりながら
   そのまま中へと忍ばせて指先で君の肌へ触れると。
   

(-70) 2022/02/22(Tue) 6:59:37

【秘】 イングラハム → アンネロズ




    互いの吐息の音に混ざって
    一度部屋に響くのは金具の音。


    アンネの身に付けていた服の中で
    下着が外される音が、V続きVの始まりを告げる。*




(-72) 2022/02/22(Tue) 7:00:32

【独】 イングラハム

/* この手のロルを書くのが下手なのでアリスさんを幻滅させてないか心配です!!!
(-71) 2022/02/22(Tue) 7:01:16

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   不安げに僕の膝に乗るアンネは
   想像していた以上に軽い。
   その華奢な身体は病気との戦いを
   強く物語っているようにも思えて。

   膝に乗るアンネに僕は


    「大丈夫。むしろ軽いくらいだ。」


   そう微笑んで君の頭を撫でる。
   それはなんの気休めになるかも分からない
   労いでしかないのかもしれないけれど
   今僕に出来るのはこれくらいだから...。



(-84) 2022/02/22(Tue) 22:07:15

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   アンネのためだなんだと言いながら
   僕は結局自分の寂しさを埋めるために
   こうしてアンネに触れている。

   僕の方が数年長く生きているというのに
   君の前では僕もあの頃のままみたいだ。


   考えてはいけない。
   それでも事実は公然たるもの。

   僕を憂いてくれる君と
   自分の事しか考えられない僕は
   果たして、釣り合っていると言えるのだろうか。



(-85) 2022/02/22(Tue) 22:07:48

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君と口付けを重ねながら目を閉じる。

   君の幸せを唄う微笑みが嬉しくて、愛おしくて
   それでいて、少しだけ、怖かったから。


   甘えるように僕に寄り添ってくれる君と
   いつか別れてしまうとわかっていながら
   こんな風に愛し合うだなんて。

   まるで君を騙しているような気持ちになるんだ。


(-86) 2022/02/22(Tue) 22:10:42

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   それでもこの手を、身体を、止められない
   つまりそういうことだ。これが.....僕の答えだ。



(-87) 2022/02/22(Tue) 22:11:38

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   下着の外れる音が聞こえれば
   アンネが妖艶な姿で僕を誘うように見つめる。
   無意識か、意識的にか、そんな事は些細な問題で
   僕は一度顔と手を離すと、
   じっとアンネの姿を見つめ返す。

   この服は昔アンネが僕に見せてくれたものだ。
   僕に喜んで欲しいと、健気な様子で
   僕の前で可愛くあろうとしてくれたアンネの姿が
   鮮明な記憶として蘇って。



(-88) 2022/02/22(Tue) 22:12:00

【秘】 イングラハム → アンネロズ



     「今日のアンネは、
         いつも以上に可愛いよ。」



(-89) 2022/02/22(Tue) 22:13:08

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   いつかの君の弛まぬ努力に報いるように
   僕は素直な感想を告げる。

   そしてアンネに触れようとした指先を
   一瞬だけ止めると。


   「アンネが折角着てくれたのに
    直ぐに脱がせてしまうのは...勿体ないな。」


   そんなわがままを言いながら再び
   アンネの素肌へと指先を伸ばして
   その可愛らしい服の中をまさぐるように
   身体の線をなぞる。

   下着に遮られることも無くなった手は
   もう抑えなんて効きそうになかった。


(-90) 2022/02/22(Tue) 22:13:43

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   生まれたままの姿のアンネを見たい。
   でも、僕のために選んでくれたその服で
   他の人見せないような姿を見せて欲しい。


   矛盾する葛藤に思考を奪われながら
   アンネのワンピースのファスナーを下ろすと
   自由になった二つの膨らみをはだけさせる。

   胸の下まで半端に脱がせてしまったその姿は
   裸よりも艶やかに見えるものだ。


(-91) 2022/02/22(Tue) 22:14:49

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   とはいえ見るのも初めてで、
   しかもこれから触ろうというのだから
   多少の緊張はしてしまう。

   けれどそんな緊張は、服がはだけると同時に
   どこかへと消えてしまったけど。


   それからアンネが倒れないように気をつけながら
   僕はその膨らみを手のひらで包み込んで。
   アンネの弱い所を、探し始めて。


(-92) 2022/02/22(Tue) 22:18:57

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「こっち、向いて?」



   そう言って君の唇を奪いながら
   僕はアンネの敏感な場所を優しく責め立てる。

   さっきも聞こえた君の嬌声をもっと聞きたくて
   少しづつ、遠慮という言葉が消えていくようだった。*


(-93) 2022/02/22(Tue) 22:20:34

【独】 イングラハム

/* ミスタードーナツでブックカバーに隠れた『おんなのこの服の脱がせ方』を熟読している僕に死角はない、故に自信はない。
(-95) 2022/02/22(Tue) 22:40:24

【独】 イングラハム

/* アンネちゃん可愛すぎて一生異世界いてーーー(((
(-96) 2022/02/22(Tue) 22:41:06

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「こんな時だからね
    少しは格好つけとかないとさ。」


(-108) 2022/02/23(Wed) 2:08:41

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   アンネの言う通り、今だって顔は紅くなる
   けれど昔みたいに狼狽えたりしないのは
   君を不安にさせたくなかったから。

   その結果、別の意味でアンネに
   不安を抱かせてしまったわけだけど。


   跳ねる身体がどこかへ行かぬように支えて
   君の反応を伺いながら、僕は君の言葉を噛み締めると
   その度に君がまたひとつ愛おしくなっていく。


(-109) 2022/02/23(Wed) 2:09:33

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   それでも昂る情熱は留まる所を知らずに
   脱がないと、と戸惑うアンネに

    「このまましたいって言ったら、怒る?」


   と、素直な気持ちを口にするのは
   それだけ僕に余裕がないという証拠だ。



(-110) 2022/02/23(Wed) 2:10:13

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   窓から通る太陽がアンネの姿は
   本当に絵になるくらい美しい。


   その姿を前にして何が不満と言うのか。
   むしろ、僕でいいのかと不安になるくらいなのに。

   そんな僕の気持ちを知ってか知らずか
   アンネの華奢な身体を愛していると
   途切れ途切れな吐息混じりの声で
   僕の過去の経験のことを聞かれる。

   それはまるで僕に対する独占欲で
   もしもそこまで本気になってくれるなら
   こんなに嬉しいことは無い。

   僕は思わずくすりと微笑んで。


(-111) 2022/02/23(Wed) 2:12:17

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「アンネが初めてだよ。

      僕が触れたい女の子は、君一人だけだ。」



(-112) 2022/02/23(Wed) 2:12:57

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   そう言うと、僕は膨らみの先端を指先で転がす。
   アンネは素直に反応してくれるから
   そのおかげで、僕でも君の弱い所が分かるから。


    「声を聞きたいのも、君だけ。
     傍に居てほしいのも、君だけさ。」



   何度も責め立てた後、身をかがめると
   僕はその膨らみに優しく口付けを落として
   その先端を唇で甘噛みする。


(-113) 2022/02/23(Wed) 2:14:54

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   その嬌声は麻薬のようで
   君が放つその香りは媚薬のよう。

   だから君がどんなに抗議をしたって
   止めたりなんかしないし、出来ない。



(-114) 2022/02/23(Wed) 2:15:21

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   時間を数えるのをやめた頃
   身をよじるアンネが僕のタイを掴む

   引っ張られるような感覚は、
   それだけアンネが僕を感じてくれていると
   むしろ嬉しいものだったのだけれど。

   アンネが不安そうにしていものだから
   大丈夫と答える代わりに僕はその頬を優しく撫でる。
   するとアンネから予想していない提案をされて
   僕は少し驚きながらも首を縦に振る。

   その表情はまるでイタズラをしたがる子のようで
   不思議と、引き込まれてしまう。

   君が僕に執着してくれるなら、
   こんなに嬉しいことは無いのだから。



(-115) 2022/02/23(Wed) 2:21:47

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   そうしてお互い上は晒してしまい
   触れ合う時間も続く。

   アンネが何か願い事を言うのなら
   もちろん喜んで受け入れだってしたが
   果たしてどうだったろうか。


   好きな女性に触れるのはそれだけで
   身体を熱く昂らせる魔法なのだから。

   アンネに触れる僕の手は次第に
   情熱的にエスカレートすることにだって
   なってしまうものだ。


(-116) 2022/02/23(Wed) 2:27:07

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「ちょっと...いい?」


   熱に蕩ける頭で僕は君の名前を呼ぶと
   僕の膝を内股に挟み込む形で
   立ち膝になるようにその身体を抱き上げる。

   ちょうど僕の目線の高さには
   アンネの柔らかな膨らみがあって
   それも勿論恥ずかしくはあったけど

   僕の目線は、その下へと向いた。


(-117) 2022/02/23(Wed) 2:28:14

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   荒くなる呼吸を落ち着かないまま
   視線の先、下着に包まれたその場所を
   僕は熱っぽい指先で優しくなぞっていく。

   荒々しく触って痛い思いはさせたくない。
   こんなに昂っていても、アンネを想うと
   不思議と理性が働き頭がクリアになるんだ。


   それでも直ぐに物足りなくなってしまうのは
   君に対して欲張りになってしまうからで。

   僕はワンピースを捲りあげるとその裾を
   アンネの口元に持っていって。

   
(-118) 2022/02/23(Wed) 2:29:44

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「アンネ、ここ、咥えて。」



(-119) 2022/02/23(Wed) 2:30:53

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   そう囁いて君の答えを待つ。
   もしYESで答えてくれたなら。

   その時は君が隠さず見せつけてくれる
   女の子の一番大切なところを
   丹念に可愛がってあげることになるかな。*



(-120) 2022/02/23(Wed) 2:33:22

【独】 イングラハム

/* イングラハムくんも乙女ゲーみたいな事してるな...🤔
アリスさんの女の子PCとロルを回すと相手は皆乙女ゲーキャラになるバフがかかるのかもしれない。
(-122) 2022/02/23(Wed) 2:49:12

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   僕は君を愛していたかったんだ
   それは紛うことなき利己的な欲求で

   君を愛することで
   喜びを享受しようなんて考えていた。


   我ながら馬鹿だと思うよ。
   こうして君に愛されるまで
   その喜びをすっかり忘れてしまっていたんだから。


(-137) 2022/02/23(Wed) 8:00:53

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   想いが寸分狂うことなく綺麗に重なる喜びを
   僕はこの瞬間を除いて、一度も味わうことは
   ないだろうと、そう思えてならないり。

   堪えきるにも限界があったのか
   首を横に振って刺激を抗議するアンネの背を
   逃がさないと、僕は強く抱きしめもして。


   アンネの身体に起こっていた変化は
   漂う熱気が曖昧に溶かしてしまったから。
   僕がそれに気づくのは、もう少し先の事。



(-138) 2022/02/23(Wed) 8:02:30

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   アンネに変化が訪れるよりも先に
   僕の下腹部が布地に押さえつけられて
   悲鳴を上げている。

   節操無しと誤解を受けないか心配にもなるが
   好きな女の子を前にした男なんて大概はこんなもの。
   言及された時には諦めて白状もしよう。


   しかも下腹部の悲鳴をさらに加速させたのは
   僕の素肌を晒したアンネの悪戯で。
   その瞬間、身体の芯の力が抜けそうになってしまう。

   
(-139) 2022/02/23(Wed) 8:03:31

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「くっ......、ちょっと、アンネ......」



   びっくりするじゃないか、と。
   そんな抗議を口にしようとしても身体は正直で。

   初めて出会った時、綺麗だと思ったその指先が
   僕の身体に触れているというそれだけの事が
   心地よくてたまらなくなってしまうんだ。

   
(-140) 2022/02/23(Wed) 8:04:10

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   けれどアンネに施されるのは悪戯だけじゃなくて
   まるで花を愛でるかのように僕の身体に
   柔らかな痕が装飾されていく。


   君の色香にあてられて
   すっかり汗ばんだ身体を愛されるのは
   なんだかむず痒くもなったりしたけど。



   それは快感とは違う、落ち着くような
   そういう部類の心地良さで。

   頭がふわりと浮いたような感覚の中、
   僕は君の仰せのままに、その手を、見せた。


   
(-141) 2022/02/23(Wed) 8:05:19

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   僕のこの傷痕は、戒めであり、記憶であり
   同時に罪悪感からの逃げ道でもあった。

   その痛みを二度と忘れないと違うその裏で
   この痛みで他の痛みを紛らわせていた。

   でもそれは結局本質的には
自傷行為
に過ぎず
   僕がやった事は、単なる無謀の象徴。

   文字通り僕の黒歴史であったからこそ
   君に知られるのは躊躇いがあったし、
   知られるならば君が良いとも思っていたんだ。



(-142) 2022/02/23(Wed) 8:06:07

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   僕を癒そうとその口付けをくれる君に
   僕が今どれだけ救われているものか。

   愛情の先にある淫らな混ざり合いの中で
   あまりにも清く礼節ある癒しのキスが
   くすぐったいなんて思うはずもなく。

   けれども、この時の僕の微笑みは
   きっと哀愁を漂わせてしまっただろう。

   君が死んでしまってもなお
   君に救われてしまうんだから。


(-143) 2022/02/23(Wed) 8:06:41

【秘】 イングラハム → アンネロズ



 ***

   アンネに膝立ちをしてもらった後のこと。

   アンネには言っていないだけで
   僕の身体はとっくに限界を迎えそうだぅた。

   それでも君に触れようとするのは
   君への気遣いだってあるけれど
   なにより、出来るだけこの時間を続けていたいから。



(-144) 2022/02/23(Wed) 8:08:53

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   伸ばした手が下着の布が音を奏でると
   僕はその意味を理解するのに数秒、手を止める。
   それから、アンネの瞳を覗きながらふわりと笑って。


   「よかった。
    アンネが、僕を感じてくれて。」



   そのまま下着越しに割れ目をなぞって。
   水音がよく聞こえるように、解していった。


(-145) 2022/02/23(Wed) 8:09:40

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   すると、アンネがイヤと首を横に振る。
   けどそれは拒絶ではなく、戸惑いなのだと
   僕は勝手にそう解釈することにして。


    「ごめんね、アンネ
     アンネがあんまり可愛いから

           指...止まんない。」



   下着を太腿まで下ろす
   直にアンネの中へと、指先を忍ばせて
   熱く絡まる

   肌を通じて僕の心まで満たしていく。


(-146) 2022/02/23(Wed) 8:10:29

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君は僕の言う通りに裾を食んでくれる。
   そんなアンネは僕の本心に
   一体どこまで気づいているのだろう。

   そんなことを考える余裕はないままに。
   僕は彼女の中の肉壁を指先で優しくなぞる。
   中を広げるように指先の関節を曲げて
   時には入口の秘豆を指の腹で撫でながら


   「君の音色が聴きたいんだ。」



   そんなわがままを言いながら
   水音と共に漏れる
君の演奏
を僕は堪能し続ける。


(-147) 2022/02/23(Wed) 8:29:26

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   それでも、自分がそうお願いしたとはいえ
   アンネが自分の全てを見せつけるその姿に
   言いようのない、ゾクリと気分の高揚を感じる。

   熟れて紅潮した頬も
   素直に僕の言う通り受け入れてくれることも
   僕の理性を壊してしまうには十分すぎる。


   僕はもう耐えることが出来なくて。

   僕はアンネの手を自分の下腹部に誘導して
   もう限界であることを示すと
   アンネの指先を操るようにチャックをあけて
   テントのように張られた熱を剥き出しにする。

   それから、するりとアンネの太腿にかかっていた
   下着を片足だけ脱がせると。


(-148) 2022/02/23(Wed) 8:30:34

【秘】 イングラハム → アンネロズ



      「.....いい?」


(-149) 2022/02/23(Wed) 8:31:46

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   僕は君にそう尋ねて
   君の腰に手を添え、入口に発熱をあてがった。*



(-150) 2022/02/23(Wed) 8:33:53

【秘】 イングラハム → アンネロズ


 ***

   嫌じゃないと思ってくれてるんだ、と。

   そんな安心感があったのに
   言葉で抗議されることを良しとしないのは
   アンネが取れる手段をひとつずつ摘み取って
   君を振り回してしまいたいから。



   裾を咥えて僕に愛されているアンネの姿に
   僕は征服という新しい快感を覚えてしまった。

   君の中を味わう僕の指先に遠慮が無くなったのは
   そんな征服欲の体現だと言えるだろう。、


(-164) 2022/02/23(Wed) 23:21:37

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   淫らな水音を奏でながら続く演奏の最中
   アンネの口から裾が外れて落ちてしまえば
   アンネの恥ずかしい所は全て隠れてしまう。


   もう一度咥えて貰えばそれで済む話なのに
   それを言う気になれないのは、君が僕への愛を
   余さず言葉にしてくれているからで。


   僕は落ちた裾をまた掴むと
   今度はアンネの手へと差し出して。


(-165) 2022/02/23(Wed) 23:22:23

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「ちゃんと手で持って
      アンネの恥ずかしい所、見せて。」



(-166) 2022/02/23(Wed) 23:23:18

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   そう言って強引に裾を握らせる。

   そして裾を外してしまったことへの罰として
   アンネの秘豆と胸の先端を同時に摘み
   さっきよりも強めに撫でて。

   僕の言うことを聞こうとしてくれる事への
   感謝と愛情を、口付けで君へと返していった。


   その嬌声がより耳元で鮮明に聞こえると
   僕はもう、君を気遣うことなんて出来なくなる。
   頭の中は君と繋がりたいという想いでいっぱいで。

   だから君が僕と同じように強請ってくれた時には
   その愛らしさから思わず抱き締めてしまうのだ。



(-167) 2022/02/23(Wed) 23:24:11

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   荒く熱い吐息をそのままに
   アンネの手が僕の熱を包むと
   煽るように滑らかに擦り始める。

   このまま続けば直ぐに果ててしまうくらいの
   そんな快感に身を捩ると、アンネの瞳を覗き。


    「おいで、アンネ。」



   僕はアンネの手を自分の肩へと置かせて
   蕩けた君の秘部に自身の先端を宛てがうと

(-168) 2022/02/23(Wed) 23:25:33

【秘】 イングラハム → アンネロズ




    ゆっくりと誘導するように
    アンネに腰を落とさせて。


            熱く蕩けたアンネの中に
            僕の証を刻み込んでいく。




(-169) 2022/02/23(Wed) 23:26:57

【秘】 イングラハム → アンネロズ



    「.........っ.........」



   僕が大きな吐息を零すと
   締め付けられたアンネの中で
   僕の熱がもっと、と膨らんでいく。

   するとアンネが僕へと寄りかかってきて
   それだけ負担をかけていることが分かれば
   胸元に顔を埋める君を、僕は優しく抱きとめた。


(-170) 2022/02/23(Wed) 23:27:53

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   痛みがないわけ、ないはずだ。
   けれどそれを口にしないのは
   アンネが僕を想ってくれてのことだと
   そんな風にばかり考えていたこともあって。


    「びっくりさせちゃったかな?」



   そんな事を尋ねて、僕の形が君の中に馴染むまで
   僕はアンネに口付けを落とし、背中を優しく撫でる。

   それから時折アンネの首筋に舌を這わせて
   痛みが紛らうように撫ぜていった。


(-171) 2022/02/23(Wed) 23:30:04

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   幸せな感覚に包まれている中で
   僕は漠然と頭に浮かんでいた事があった。

   それは、ここに一生いればいいという思い。
   たとえ今、ピアノを教える子がいるとはいえ
   僕にとってはアンネの事の方が何倍も大切だから。

   けれどそれを願ったとして
   叶うのかどうかすらもわからないのだ。

   そうなったらもう、こんな機会は
   二度と得ることだって叶わくなってしまう。



(-172) 2022/02/23(Wed) 23:30:49

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   そんな考えに行き着けば

   僕は君との限られた時間を
   がむしゃらに貪ることしか考えられなくて。

   
(-173) 2022/02/23(Wed) 23:31:30

【秘】 イングラハム → アンネロズ




     「アンネ......!」



(-174) 2022/02/23(Wed) 23:32:04

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君の呼吸が落ち着いた頃に
   僕は君の腰に手を回して
   打ち付けるように抽挿を始める。

   優しさも、気遣いも、何も無い。
   ただアンネが欲しいという願望だけが
   僕の身体を突き動かして

      君の華奢な身体と美しい心を、貪っていく。*


(-175) 2022/02/23(Wed) 23:33:00

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   いくら馴染んでも初めてのことだ。
   けれどそんな考慮も水の泡に消えて
   乱暴な抽挿は続いてしまい。

   熱を帯びた吐息を漏らして
   アンネに自分を刻んでいけば
   まるで神経毒にあてられたかのように
   自分の身体が快感に麻痺していくのが分かる。

   どうせなら脳髄まで麻痺してしまえばいいのに
   なんでこんな時に限って、僕は察しが良くて...


(-189) 2022/02/24(Thu) 18:44:24

【秘】 イングラハム → アンネロズ



     君の涙に、気づいてしまったのだろう。



(-190) 2022/02/24(Thu) 18:44:52

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   
分かっていたはずだ。


   世の中の普通の恋人たちのような
   当たり前の未来なんて僕らにはないって。

   それでも僕はずっと目を逸らし続けて。
   君がその事実から目を逸らさず苦しんでいることに
   ようやく気付かされる。

   アンネと交わる時間は幸せだった。
   それはきっと君も同じのはずで。


   その幸せの先にある痛みが
   少しずつ現実感を帯びて襲いかかってくる。



(-191) 2022/02/24(Thu) 18:46:18

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君が強請る口付けを拒むわけがなく
   互いの脳が酸欠で悲鳴をあげるくらい
   僕達の口付けは獣のように乱れる。

   それはもう、人間の求愛行動を通り越して
   犬のマーキングのようなものと同じ。


   アンネが快楽に慣れてきた頃合で
   僕はアンネの中から一度自分の熱を引き抜くと。


    「アンネ......少し、体勢...変えようか。」


   そう言って僕はアンネを抱き上げる。

   そしてアンネをうつ伏せになるように寝かせると
   君の許しも聞かないまま、上に覆い被さるように
   硬くそそり立つ熱をまた入口にあてがって。

   
(-192) 2022/02/24(Thu) 18:47:44

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「アンネ.........。

    僕はこれから先
    君以外の人に恋はしないと誓う。


      僕の花嫁は、君じゃなきゃ、嫌だ。」



(-193) 2022/02/24(Thu) 18:48:39

【秘】 イングラハム → アンネロズ



     「だから、僕と結婚して欲しい。」



(-194) 2022/02/24(Thu) 18:49:39

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   その言葉と共に、アンネの返事も待たぬまま
   僕はまた君の奥深くへと差し込んでいく。

   君の涙が見えないように君の顔を隠して
   君の涙が聞こえないように僕はわざと
   大きな水音がなるように身体を重ねて、打ち付ける。

   先程は大きく鳴らなかった互いの肉がぶつかる音が
   この姿勢では無視出来ないほど大きくなり
   耳を済ませなければ、君の涙ぐむ声は、届かない。


   哀しみと悦びが渦巻いてドロドロに溶けた僕は
   アンネを貪るように奥へ奥へと押し付けて。
   シーツとアンネの胸の膨らみの間に手を忍ばせると
   その先を指先で摘んで弄んで。
   純白の蕩けた首筋や耳へと甘噛みを繰り返していった。


(-195) 2022/02/24(Thu) 18:51:30

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   死者と結婚なんて馬鹿げたことだって
   そんなことは分かりきっている

   叶わない夢を口にして
   それがアンネを追い詰めたらどうなる事か。

   分かっていたのに
   それでも言わずにはいられなかったんだ。



(-196) 2022/02/24(Thu) 18:51:59

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   アンネを責め立てる事と僕の興奮が高まる事は
   イコールで結ばれている。

   アンネの心の痛みを紛らわせたくて
   君を蕩けさせる為にオーバーなくらいの刺激を
   身体に添えてみせるのだが。

   そうすれば当然、その熱の先をアンネの中で
   びくびくと膨らませて。
   自分の体液で君の中を埋めつくしたいという
   強い欲望が心身を支配していくもので。


   それでもそんな予兆をアンネに伝えることはせず
   背中からぎゅうと抱き締めると。


(-197) 2022/02/24(Thu) 18:53:45

【秘】 イングラハム → アンネロズ



       「中...っ、出すから。」



(-198) 2022/02/24(Thu) 18:55:58

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   その言葉と共に、いままで以上の強さで
   君の中に僕の証を刻んで。

   アンネが口でも抵抗出来なくなるように
   そっと君の口元を手で塞ぐと。


    「アンネロズ...愛してるよ。」



   僕は告白と同時に、
   君の中に僕のすべてを、吐き出した。


(-199) 2022/02/24(Thu) 18:56:59

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君の答えを聞かないように口を塞ぐのは
   言葉にすればきっと君の我慢していた痛みが
   流血を伴って君を蝕んでしまうと思ったから。


     何も言わなくていい

         なにも、応えなくていい。



   ただ僕の想いを受け止めてくれたなら僕は幸せだから。


(-200) 2022/02/24(Thu) 18:59:52

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   ただ静かに、僕の差し出したヴェールを纏って
   世界にたった一人だけの、僕の花嫁になってほしい。


         きっとこれが、僕の最後のわがままだ。
*



(-201) 2022/02/24(Thu) 19:02:52
 




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