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【置】 高等部 ラピス【生徒名】ラピス・ラズライト/18歳/女 病名:ラズライト症候群 身体が部分的に硬質化する病気。 ある家系に初めて発現したため、当該姓より命名。 ラピスラズリによく似た色形をしているが、 サンプルを採取して研究したところ鉱石的な価値はない。 患者に現在症状があるのは皮膚、声帯、一部の筋肉組織。 投薬により進行を抑制することが可能。 患者個人は中等部以降、ハイパーグラフィアに似通った症状を患っており、 ストレスが閾値を越えると際限なく文字を書き続ける状態に陥る。 行動には注意すること。 但し上記の行動がストレス軽減の役割を果たしており、 それ以外に目立った問題もなく、精神状態を保持する能力が一定水準認められるため、 今回の治療において生徒回収担当者の一人に抜擢する。 追記:定期カウンセリングにて ストレスが閾値付近で上下降を繰り返している ことを確認。当該生徒の治療を以て、充分に■■■■を回収できたと判断できる場合、 回収作業を停止する要件を一部満たすものとする。 (L0) 2022/05/08(Sun) 21:02:00 公開: 2022/05/08(Sun) 21:05:00 |
【墓】 司書 エルナトずっと、勘違いをしていた。 病が治れば、僕も人を愛せるのだと。 食糧ではなく、同じ人間として。 人を愛し、人に愛される、普通の。 普通の人間になれるのだと。 母が僕を気味悪がって捨てたその日から。 僕はただそれだけが本当の望みで。 ただ、人を人として見たかっただけで。 この病が、そうさせてくれないのだと。 だから治れば、治れば。 違った。 治った末に、見た景色は。 今までご飯をくれていた家畜が。 唯々何も利用価値を失くしただけの気持ち悪い生物 に変わっただけの。どうしようもなく昏い、暗い、景色で。 「……直してください………」 家畜小屋で、色んなものにまみれながら呟く。 「直してください。」 「元に戻してください。」 「人を愛させてください。」 「助けてください。」 「戻して」 「……戻して…………」 少年が救われる道などどこにもなく。 少年は、食堂には来なかった。 (+0) 2022/05/08(Sun) 21:09:39 |
バラニは、エルナトの姿がないのに気が付けば、食堂を飛び出していた。 (a0) 2022/05/08(Sun) 21:18:26 |
エルナトは、暗くて臭い豚小屋の中。 (c0) 2022/05/08(Sun) 21:28:09 |
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