【人】 石鹸商 ニコ あのですね、 無茶を言っているのは百も承知なのですが…… 出来る事ならお願いしたいのです。 [かくかくしかじか経緯を説明] ご一緒しているタカノさんも 特別便に関する勝手が分からなかったと 仰っておりましたし もしかしたら、同じように引換券を持って お越しくださった方々が迷われたり、 寒い中駅構内で時間を潰していらっしゃるかも…… そう思うと些か心配になりまして……。 (154) 2021/12/26(Sun) 20:52:01 |
【人】 石鹸商 ニコ─回想・タツミヤ王国とのお取り引き─ [タツミヤ王国のことは>>95 先先代たる祖父カリニャンより話聞き及んでおりました。 海の中にある美しい国である、とも。 祖父はそんな国との取引がひょんなことで実現した事に 当時はとてもとても喜んでおりました。>>101 やれ海水の中でも泡立ちの良い石鹸は無いか、 無ければ作れとばかりに職人達と試行錯誤を重ねた結果 油ヤシとその種の油にマカダミアナッツオイルと蜜蝋、 世にも珍しい空のような青さの油キューテンシーを用いた 崩れにくく泡立ち易い、塩分による肌の荒れ具合や 人間の爪同様、魚類の鱗を硬くし剥がれや割れ、欠けを防いで 保護する効果を持った石鹸を筆頭に 様々な石鹸やハーブ・花の精油にフローラルウォーター。 蜂蜜にハーブや花を使用したポプリ類などを タツミヤ王国の皆様へご提供したのでございました。>>44] (166) 2021/12/26(Sun) 21:40:20 |
【人】 石鹸商 ニコ[それこそ熔け崩れし易いオリーブオイル主体のものや アボカド、グレープシードオイル等使用のものなどは 肌にツヤと潤いを与える効果があっても 当初持ち込めませんでしたが、 そのことについて王国側で対処出来ることが判明すれば これらの品も王国側へ。 タツミヤ王国姫君への最初の献上の際、 まだ会頭となる前、当時会頭であった父と祖父、 私の親子三代で謁見を申し込んだのも緊張と懐かしい思い出です。 もしかしたらオトヒメさまとも其処で出会ったのかもしれませんね。 人魚や魚人の方々に最初は抵抗があったそうですが、 使用感に満足していただけたようで 声を聞いた職人達が誇らしげであったのを、 青二才の私もよく覚えております。] (167) 2021/12/26(Sun) 21:40:37 |
【人】 石鹸商 ニコ[やがてタツミヤ王国がお得意先の一つとなった頃、 あちら側から切り出された支店の話には それはそれは喜んでお伺いしたのでありました!] それは名案ですね! でしたら、タツミヤ王国支店には 珍しい陸のハーブや花に蜂蜜…… 蜂蜜のマドレーヌや蜂蜜と 瓶に入れた柑橘類や果物の飴などもいかがでしょう? [会頭を継ぐ前の身ではありますが 商談に混じり、支店限定商品の話等を詰め 許可をいただければ無事王国支店は完成したのでございました。 その後、支店を増やす胸打算があれば応じたいと 此方は考えていたため複数の支店がもしかすれば 王国内に存在するやもしれませんね? その他陸に興味がある方でご希望があれば 藻塩や海塩作りの支部でのお仕事や商品運搬による 世界中を回る仕事のご紹介をしたのでありますが 小さな裏話として語りましょう。] (168) 2021/12/26(Sun) 21:41:56 |
【人】 石鹸商 ニコ[成人前、初乗車時はまだ背も幾ばくか低く 少年らしい高い声だった私も 今や背は伸び、声変わりで落ち着きのある声に変わりました。 まるで、車掌さんの周りだけ時が止まったかのように 変わらぬ見目とお声で毎年のように接してくださった。 不思議といえば不思議です、 ですが……どこか懐かしい安心感もあるのです。 そのせいか、特別便に乗る時はいつも 少年の心がどこかうきうきとはしゃいでしまうのです。] (180) 2021/12/26(Sun) 22:40:19 |
【人】 石鹸商 ニコ 『こちらは商会が仕入れている中でも 特等級のシアバターを新鮮なまま 石鹸として成形可能限界まで配合した シアバターエクストラでございます。』 [お値段は他の石鹸3個分ほどであるが 乾燥肌の顔だけでなくかかとや肘、膝に対しても 1回の使用でカサカサ感がしっとり肌に変わる優れもの。 無香料は甘くバニラにも似た香りなので、 店員はローズとラベンダー精油を配合したものが 希望に近い旨を告げたのだった。 他には石鹸であればグレープシードオイルと アーモンドオイルにシダーウッドの精油を用いたもの。 アボカドオイルにイランイランの精油を配合したもの。 ローレルオイルを50%配合したオリーブ石鹸。 こちらは前者が店の平均、最後がやや割高というお値段。] (183) 2021/12/26(Sun) 22:41:44 |
【人】 石鹸商 ニコ[小さな缶入りの蜜蝋入りハンドクリームは 梔子の香りと、沈丁花、百合の香りの3種。 少し割高だがネロリにベルガモット、オレンジ、レモンを加えた 華やぐ爽やかな香りのものを従業員は勧めたが 果たしてお眼鏡にかなうものはあっただろうか。 勿論石鹸もハンドクリームもそれぞれお試し出来るので 試供品を手に取り、お試し用のクリスタルガラスのボウルで ぬるま湯を用い手を洗うことも可能。] 『あの、失礼を承知でお伺いしますが。 ……アンジェ様でしょうか? 彼の国の歌姫様と言われる────』 [突如、接客していた従業員がこう切り出した。 その声は微かに震え目元も心なしか潤んでいる。>>10] (185) 2021/12/26(Sun) 22:42:06 |
【人】 石鹸商 ニコ[同時に従業員は教えてくれる。] 『申し遅れました。 私、ベルジュラック商会 特別便乗車駅前支店のフロア担当 ミルマ・ケインと申します。 貴方様にお会い出来る日を心待ちにしておりました。』 [お辞儀は接客の時よりもさらに、さらに深いもの。 相手からの返事など この時はこみ上げる感情のあまりすっかり忘れ果て 左目から溢れる一筋の涙を拭い続けて曰く] (186) 2021/12/26(Sun) 22:43:15 |
【人】 石鹸商 ニコ 『3年前、訳あって私を拾ってくださった会頭が ハルモア北部よりこちらまでお迎えを派遣すると仰って 此方に引っ越したその日。 見知らぬ土地でお迎えの方とはぐれてしまい 夕闇の中、知る者もいない中 一人で途方に暮れておりました。 その時、聞こえたのが貴方様の歌だったのです。』 (188) 2021/12/26(Sun) 22:43:33 |
【人】 石鹸商 ニコ 『確かそれは、屋外のショーだったと思います。 アンジェ様の歌声はバックコーラスではありましたが まるで心に染み入るかのようなお声で、 不安だった私の心を見る間に溶かし、癒してくださいました。 涙が止まらず、人並みの遥か後方で 感動のあまり泣きじゃくっていた私を お迎えの方が見つけてくださり、事なきを得たのです。 天使様のようでした、いいえ──あの晩。 アンジェ様は確かに私にとっては、 天上の天使様よりも尊い、本物の天使様でした。』 (189) 2021/12/26(Sun) 22:43:54 |
石鹸商 ニコは、メモを貼った。 (a39) 2021/12/26(Sun) 22:52:04 |
石鹸商 ニコは、メモを貼った。 (a41) 2021/12/27(Mon) 0:46:53 |
【人】 石鹸商 ニコ[しかし無用心と言われれば>>178 「あ」と失念していたのがバレバレな声を上げ] ……ベルジュラック商会支部の執務室では 緊急の用事に対処出来るよう 常に鍵を開けておりましたからねえ……。 同じ感感覚でお話ししておりましたよ、 これはうっかり。 [「大丈夫ですよタカノさん、こんなうっかりでも 会頭ってのは務まりますから」と よく分からぬ励まし(?)の言葉をお掛けしてしまいました。 何を言いたいのか自分でもよく分からない時ってありますよね? それぞれの支部にある執務室の防犯対策は万全ですし 身を守る魔道具も所持してはおりますが、 態々手の内を明かす必要もないでしょう? そもそもそれが必要な方だとも──思いませんとも。] (205) 2021/12/27(Mon) 1:17:42 |
【人】 石鹸商 ニコ 不用心というのは仰る通り。 何かあれば互いに探すといたしましょうか。 ですが、お力になりたいというのは本当ですよ。 [同じ商売人として、 誠実な印象の真面目な若者とあれば 境遇似た者同士、距離は近く感じるものです。 話がバロックパールに移ると>>178] 噫、貴方が手がけてくださったんですか! 王族の方に御献上……納品とあらば さぞかし鼻が高いことでしょう。 いやはや、お若いのにたいしたものです。 流石第一線を担ってらっしゃるだけありますねえ。 [王族に納品という私にとっては大きな言葉に 心から驚きましたものの、 手掛けた仕事ぶりを心より賞賛したのでありました。 (209) 2021/12/27(Mon) 1:19:38 |