― ―





［街灯に導かれるように、迷い込んだお客様たち。
　僕は今宵も笑顔で迎える。
　その中には、知っている顔もあったかもね。



　

　
［ドアが開き、生者が入るたびに声を掛けて、
　注文を取って、お酒や料理を出す。
　お客様の話を楽しそうに聞く。

　
　

　





　　　　　　　　
　

　


　店内に飾られている、押し花の貼られたカード。>>0:157
　成仏する前に刻んだ言葉は―――――……］
　

　
［メルヴェイユの絵本、>>0:387
　僕は読んだことがあったから、
　ヴィムの名前を最初に聞いた時は、
　同一人物ではないかと一瞬怯んだ。
　



　ウーヴェは涙腺の弱い雨男だけれど、
　君は自分の為に泣いたことって、あったのかな？

　だから本当はね、
　って、>>0:251
　控えめに言ってちょっと思ってたけど、

　

　
［ユスターシュの娘さん、無事で良かったね。
　血の繋がりがどうであれ、やっぱり僕は似ていると思うよ。
　だって、気立てが良くて
　健気で
　泣き言を言わない人
　だったんでしょう？>>0:197　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　


　幸福をすべて奪われた、そう思っていた僕だけれど、
　僕はこの店で新たな幸せを見つけて、
　無念を晴らすことまで出来た。
　僕を拾ってくれた店長には、誰よりも感謝している。

　

　

　だから、今度はちゃんと遺していくよ。］


　　ここでの日々は、僕にとって宝物だった。
　　一緒に働いた仲間たちも、
　　美味しいと料理を食べてくれたお客さんたちも、




［僕の逝き着く"最果ての地"が、
　どんな所か分からないけれど、