天狼の子 夜長は、メモを貼った。 (t6) 2021/08/15(Sun) 20:12:05 |
天狼の子 夜長(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/15(Sun) 20:12:48 |
【人】 少年 編笠>>35 百千鳥 ハハ、と。愉快に。 誰にも見せたことのない笑顔で笑う。 心から笑う顔を見せたのは、貴方にだけ。 「そうかい。 そりゃ、随分聞き分けがねえ子供だな。 大人に見つかったらきっと怒られちまうんだろうなぁ」 空に静かに、もうすぐ花火が打ちあがるらしい。 いよいよ、花火がこの祭りをクライマックスにしてくれる。 さっきクジで外れが出てもらった、出来の悪い水鉄砲を置く。 「そうだな。 じゃ、通りすがりのアンタよ。 お互い最後まで祭りを楽しもうぜ。 これ、やるよ。多分次の一回しか撃てねえけど。 俺は十分遊んだから。やる。 さて……俺もちょっと、 抱えきれないくらいのメシ、屋台で買ってくるかな。 ……我慢できねーらしい」 んじゃな、とベンチから離れた。 (37) 2021/08/15(Sun) 20:22:47 |
【人】 少年 編笠「いやたこ焼きは分けろよ。 悪かった。超似合ってる。 可愛すぎて目が潰れそうで直視できねえし、 正直これが本当の「孫にも衣装」と思って悪かった」 たこ焼きは食べたい。なぜならたこ焼きは美味しいので。 「そうだな。 大人になるとなんか仕組みとかが気になって、 純粋な気持ちで楽しめなかったりするんだな。 やっぱあの時が一番楽しかったな……ジジくさいか」 (38) 2021/08/15(Sun) 20:37:27 |
髪置は、メモを貼った。 (a12) 2021/08/15(Sun) 21:21:08 |
涼風は、はしゃぎながら髪置とお祭りへと向かったそうな。その無邪気さは、10年前と寸分違わず。 (a13) 2021/08/15(Sun) 21:25:43 |
【人】 花守花守は、連なる屋台を抜けた先、神社へ至る石階段を数段登った所で腰を下ろしている。 家には何故か浴衣が用意されていたけれど、着ることはなくワンピース姿のまま、子供達を、大人達を、喧騒を眺めている。 「こなくても、よかったなあ……」 (41) 2021/08/15(Sun) 21:27:18 |
【人】 少年 編笠「子どものころもっとりんご飴って でけーもんだと思ってたがそうでもないことに気づいたり、 フランクフルトとかもここじゃなく、 都会のコンビニで買った方が安いなとか考えると 気持ちが後ろ向きになるのが大人になるってことか……?」 そんな大人のなり方嫌すぎるので。 「なるほどな、大人はちゃんと考えてくれてるんだな。 ……まさかこうやってまた四人で 夜空見上げるとは思ってなかったな。 もうすぐ打ちあがるんかな、花火」 夜空の方を見上げる。 (42) 2021/08/15(Sun) 21:27:23 |
(a14) 2021/08/15(Sun) 21:28:19 |
【人】 少年 編笠そのアオの言葉を、無言で聞いている。 そのアカネの言葉を、無言で聞いていた。 「おい、せっかくの祭りなんだ。 祭りが終わった後のこと考えるの、早いんじゃないか。 ……なあ、卯波」 ギシと。 何かが歪む音がする。 「アオ、お前が呼べば俺はいつでも帰ってくるよ。 アカネ、まだまだずっと、ここにいられるはずだろ。 卯波だって、ずっと見たいモノ見せてやるよ」 「だから。 もう。頼むから。 ――どこにも行くなよ……」 大きな花火が上がって、小さく囁いた言葉は掻き消される。 (45) 2021/08/15(Sun) 22:00:15 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>37 編笠 「どうせなら、もっと早くに叱ってくれたらよかったのにね」 ベンチから立ち上がる姿を視線で見送って、 すぐ傍らに置かれた水鉄砲を手に取った。 皆ではしゃいだあの日は、もう遠い昔のようだった。 「せめて落とさないようにしなね、どっかの誰かさん」 本当にその笑顔を見たかったのは自分ではないだろうに。 そんな事を思いながら、遠ざかる背中に言葉だけを投げ掛けた。 花火も祭りもこの夢も、終われば全てが色褪せるばかり。 その中に敢えて置き去りにするのならいいけれど、 もしそうでないのなら、せめて両の手に収まるものくらいは 今あるものは、そのまま持っていた方がいい。 (46) 2021/08/15(Sun) 22:00:27 |
御山洗は、恐れている。怯えている。……一体何に? (a15) 2021/08/15(Sun) 22:14:45 |
花守は、嘘をついていた。 (a16) 2021/08/15(Sun) 22:31:01 |
編笠は、ずっとずっとこの時間が続いてほしいと、思っていた。 (a17) 2021/08/15(Sun) 23:18:00 |
(t7) 2021/08/15(Sun) 23:20:29 |
夜長は、雪子の話を思い出した。シリウスは今、太陽の向こう側。 (t8) 2021/08/15(Sun) 23:21:25 |
【人】 学生 涼風>>+32 夕凪 「ううん。苦しんでいたのは、夕凪姉ちゃんのせいじゃないよ。 今ここに帰省していてもしていなくても、私はずっと捨てきれない夢を抱え込んだまま苦しんでいたと思う」 貴方のせいじゃないよと伝えたくて、そっと優しく首を横に振る。 「むしろね、夕凪姉ちゃんの言葉には感謝しているんだ。 捨てきれずに抱えているだけだった私に、諦めなくていいって背中を押してくれたから。道を捨てる必要はないと、教えてくれたから。 苦しんでいるのだとしたら、それは私に勇気が無いせいだ」 これはきっと、己自身がどうにかしなきゃいけないこと。 【→】 (48) 2021/08/16(Mon) 0:06:37 |
【人】 影法師 宵闇>>47 御山洗 蝉時雨を聞きながらぼうっとしているうちに、さすがに遅いな、と思う程度にはそれなりに待ってしまっていた。 彼が約束を破ったことはないとは知っていても 慌てて戻っていったわりに、遅いことに疑問を感じた。 待たなくてもいいとは言われた手前、いいかとも思ったし いつものめんどくさがり屋の男なら先に行っていただろう。 「……おーい、アキラ。遅くね? 着方忘れたとか?」 だからこれは気まぐれか、他に思うところがあったか。 一度立ち上がって、開いたままの扉を開けて勝手に上がり込んできた。昔やっていたくらい図々しく。 ただ少し様子をみるくらいの、軽い気持ちだった。 (50) 2021/08/16(Mon) 0:16:58 |
【人】 学生 涼風>>髪置 沢山沢山美味しいものを食べ。 沢山沢山楽しいことで遊んで。 熱を纏った空気に酔いしれ、ふわりふわりと浮き足だった様子で祭りを味わう。 どれくらいそうしていたのだろう。再び貴方と合流して、少しひと息ついた時。 「ねえ、髪置くん。 ……私ね、君に憧れていたんだ」 おもむろに少年は唇を震わせる。 「いつ見ても、何度見ても、君はとっても元気で無邪気で。一人でもどこまでも駆けていく姿が眩しかった。……まさか10年経った今も変わらないのにはびっくりしたけど。 私は楽しかった思い出を沢山沢山忘れてしまっていたというのに」 お囃子の音はいつのまにか溶けて消えていた。それから姿を見せた、何か不平不満を言う者の声を知っていても。 それでも、自分は貴方に憧れていた。 【→】 (51) 2021/08/16(Mon) 0:38:45 |
【人】 学生 涼風>>髪置 >>51 「どうしたら君みたいになれる?どうしたら君みたいに変わらず、元気に走ることができる? 私も君みたいになれたなら、どれだけ躓いて転んでも、夢を抱え続けながら走ろうって思えるかな。 …………なんて!こんな話をしたら君を困らせてしまうね。ごめんね」 聞かなかったことにして、とおどけるように肩をすくめた。 それから、深呼吸をひとつ。 困らせる本音の代わりに、貴方に伝えたかった言葉はこちらだ。 「……髪置くん。 もし、もしもなんだけどね。ここでの時間が終わって、またバラバラになってしまっても。 また連絡を取って話をして……また一緒に遊んでも、いい?」 変わらない貴方を見ることができたなら。 きっと私も、変わらずに走ることができると思うから。 (52) 2021/08/16(Mon) 0:40:42 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 祭りの喧騒の中を、どこか他人事のような気持ちで歩いていた。 昔はあんなに特別だったりんご飴も、焼きそばも、かき氷も 色褪せた夢の中では、 一人では 何もかも味気なかった。人間の腕が二本しかない理由。 どう頑張っても、伸ばせる腕の数しか持てないように。 お利口なのは、その時抱えきれる分だけを手に取る事。 賢いのは、幾つか纏めて袋に入れて提げてしまうこと。 どちらでもない 僕 には、順番に手に取って回る事が関の山。そうしてその全てを噛み締める暇も無く飲み下して。 ああ、粗末に扱ってしまったな、なんて思うのだ。 (53) 2021/08/16(Mon) 1:05:47 |
【置】 君ぞ来まさぬ 百千鳥──三年前。 あの頃から、祭りの喧騒は他人事のようになってしまった。 病院に面会にばかり行って、同年代と遊ぶ時間も減った。 『院内ではお静かに』。 弱っている人の前だからと落ち着きのある言動を心がけて、 姉のお下がりを着て人をからかって回る事も止めて。 もう、元気が取り柄の子供では居られなくなってしまった。 昔過ごしたあの村で、昔過ごした皆ともう一度会いたい。 そんな淡い夢さえ叶う事無く旅立ったあの人とは対照的に、 自分は郷愁に苛まれる事も無く、この村に未練を残す事も無く ただ何となく、漠然と生きていく事ができてしまえている。 死ぬのが自分であればよかったのに。或いはせめて、 ここに居るのが自分ではなく、あの人であればよかったのに。 (L10) 2021/08/16(Mon) 1:13:04 公開: 2021/08/16(Mon) 1:30:00 |
【人】 学生 涼風>>+33 夕凪 目の前の夕凪姉ちゃんの姿をした人は、本当に夕凪姉ちゃんだろうか。 確証はない。 ただ、滲み出る他人事のような節が気になって、そして自分もまたおかしな出来事を経験した身であるからなんとなく「そんなおかしな事があってもおかしくない」と若葉にも似た頼りない予想が芽生えただけ。 人をよく描いている貴方のスケッチブックを見れば、話は違ってくるだろうけど。 姉は景色を、弟は人を描くのが得意であることは知っている筈だ。互いに互いの作品を見せていたのだから。 だから、相手が言わない限り少年は抱いた違和感を指摘しないだろう。 だから、少年は言葉を綴る。姉と弟、二人に宛てた言葉を。 「……仲直りは、しないの? 寂しいって思っているのなら会いに行こうよ。口実ならそこにある。『仲直りをしにきた』って」 ゆっくりと貴方に手を伸ばす。そっと優しく貴方の手を包み込むように。 二日目、夕凪がそうしてくれたように。 「待ってくれるのは嬉しいよ。大好きな二人にそうしてもらえるなんて、夢みたい。 でも、さ。私と一緒に駆けてみたいって……思わない?」 (56) 2021/08/16(Mon) 1:47:45 |
【人】 学生 涼風>>54 髪置……優くん! 貴方と同じように、一度、二度、三度。 ぱちぱちと忙しなく瞬きを繰り返して、それでも信じられないといった様子で。 時間をかけてゆっくり貴方の言葉を飲み込んで、代わりにそっとはにかんだ。 「無理に変わらなくていいんだよ。だってそれが君の魅力で、私が惹かれた部分なんだから。 君が君である限り、皆が何と言っても私は君を肯定するよ」 そこまで話し、少年は笑みを深める。陶器製の人形めいた顔立ち、けれどそこに乗る目尻や頬の赤みは確かに生きている事の証であり、貴方に紛れもない好意と信頼の形でもあった。 「うん。これからも、大人になっても! ふふ、ありがとう髪置く……、……。 …………ううん。優くん!」 (57) 2021/08/16(Mon) 2:07:41 |
【人】 巡査部長 鬼走>>@1 夜長【三日目/海の洞窟】 「最後はお前の父親の名前を呼んだ。ああ。だからみんなお前の事をそう思っている。……そこだけ聞こえないのも本当にキツネにつままれたようだが、まあ仕方ない」 わからない。到底信じられない事が起きているけれど、何故か不思議と腑に落ちた。一瞬何かに引かれている感覚を覚えたが、自分はすぐに振り払えたけれど。多分それができなかった人間がいる。だから彼らを気にしてた。晴臣は事情が違ったようだけれど、この不思議な現象に関わっていたからそう思ったのかもしれない。 「明日、祭りがあった気がするな」 そして一つ、思い出した事。 どうして1年前、雪子が一人で村に帰ったのかと言う事。理由を知ってはいるはずなのに、なぜか靄が掛かった様に思い出せない。けれど伝えられるこれだけは言うべきと思った。 「それと、雪子は無事だ。理由は上手く思い出せないが、それだけはハッキリと言える。もう探さないで楽しんでみるといい。全部終わった後、思っていた事を言ってやれ。……3人でな」 (58) 2021/08/16(Mon) 2:24:43 |
鬼走は、「気にするな」と言いながら晴臣の分の水着を買って海に顔も出しただろう。 (a21) 2021/08/16(Mon) 2:26:27 |
【人】 影法師 宵闇>>55 御山洗 「……よう、アキラくん。 俺がこの家に上がるのも久しぶりかな、変わってないね」 男は扉に手をかけたまま、まるで最初から行く気がないかのようなその姿に何を言うこともなく、いつもどおり、にやりと笑って見せた。 「外、暑かったからさ、勝手にあがらせてもらったけどよかったかい」 男はぱたぱたと胸元に空気を送りながら ずかずかと部屋に上がり込んで、後ろ手に扉をしめた。 「それに、まだ昼だしな。祭が盛り上がるのは夜だ。 ……久しぶりにゆっくり語り合おうか?」 特に咎めるような様子はないが、何か言いたいことがあるなら聞いてあげよう、そんな姿勢だった。 (60) 2021/08/16(Mon) 2:44:21 |
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