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【人】 商人 J[ 男は立ち上がり女に近づいた。 蹲る女の髪を掴むと顔を上げさせる。] いい覚悟です。 しっかりと躾けてあげますよ。 [ 女の問いかけには答えず掴んだ髪を離した。] 地下牢に繋いでおけ。 [ マリエルに命じると共にもう一度さらに指を鳴らした。 ギアスを発動させるのにそうする必要はない。 ただ、男に意志に背いたり、男がそうしたいと思えばそれでいい。] (0) 2022/03/20(Sun) 17:29:42 |
【人】 商人 J[ 女が耐え難き痛みに苛まれながら、或いは気を失うか、どちらにせよマリエルは男の命に従って女を地下牢へと繋ぐ。 ギアスの痛みの中、抵抗を試みようとしなければ、女は冷たい石の牢獄へと繋がれる。 足に付けられた鎖の先に重い鉄球、手首には付けられた枷の鎖は壁へと繋がれていて、倒れ込むこともできないだろう。]* (1) 2022/03/20(Sun) 17:30:09 |
【赤】 商人 J[ 冷たい石畳、冷たい石の壁、そして冷たい空気。 日が差し込む窓の様なものはなく、壁な備え付けられたランタンの灯りが薄暗く部屋を照らす。 女が意識を取り戻したのは石の牢獄。 視界にあるのは石以外に鉄製の扉とあとは男だけ。 男は小さないすに座って女を見ていた。] ようやくお目覚めですか。 [ 相変わらず薄笑みを浮かべたまま。] (*0) 2022/03/20(Sun) 22:28:23 |
【赤】 商人 J[ 女はドレス姿のまま鎖に繋がれている。 まるで叙事詩に出てくる囚われの姫の様でもあるか。] ジャンヌ・アンペール。 いや、もうただのジャンヌか。 [ 立ち上がり女の元へ近づいていく。] 状況は理解できていますか? [ 女の顎に指をかけて前を向かせる。 その顔をに眼帯はない。ただ長く白い髪がその目を隠しているだけ。] (*1) 2022/03/20(Sun) 22:29:21 |
【赤】 商人 J……商品としてはまだ使えませんね。 [ ジャンヌ・アンペールの婚約者というのは随分と趣味の悪い好色家のようだった。ゆえに婚前前に手を出されていてもおかしくはないが。 白いドレスの上から男は女の乳房を鷲掴みにする。] 男は、知っていますか? [ 一部の者は初物を喜ぶが、闇市で仕入れる様な性奴にそんなことを求める者たちなどいない。 必要なのは男を悦ばせるための身体と技だ。]* (*2) 2022/03/20(Sun) 22:32:43 |
【人】 商人 J── 幾日も前のこと ── [ それが男の手に舞い込んできたのは本当に唯の偶然だった。 自由都市より西にある、自由都市より小さくだが栄えた街があり、そこでとある取引がなされた。 その街よりもずっとずっと西の良家から奪われた家宝。 青く澄んだ大きな輝石とそれを抱く翼の意匠のブローチ。 宝石だけでも価値があり、美術品としても価値があった。 持ち込んだのは粗野な盗賊だった。 少数で流れながら獲物を探して荒し回る様な無法者。 彼らがどうしてそれを手に入れたのかは定かではないが、その見事なブローチを餌にさらに次の獲物を釣り上げるのが最近の彼らの仕事だった。] (4) 2022/03/21(Mon) 0:20:05 |
【人】 商人 J[ その男は自由都市からやってきた。 盗賊たちが流した噂に釣られてノコノコとやってきた商人。 取引現場にきて男は自分が嵌められたのだと気づく。 ニタニタと品なく笑う男たちに囲まれて男はひとつ提案をした。] 私が血が好きではありません、 だから、貴方たちはブローチを渡し、 私は持参した金をすべてここに置いていく。 悪くない提案でしょう? [ 男の提案に盗賊たちは笑った。] (5) 2022/03/21(Mon) 0:20:20 |
【人】 商人 J『随分と気前のいいことだ ブローチひとつの代金とは思えない額だぜ』 [ だが男は薄笑みを浮かべたまま平然と見回した。 周りを屈強な男たちに囲まれているというのに、その姿は生殺与奪を握られた様子とは思えないほどに。] ええ、これは命の対価です。 [ 盗賊たちは再び笑った。 お前の命の代金はこんなものか、と。] いいえ、私の命には遠く足りません。 これは貴方たちの命の対価です。 [ 盗賊たちの顔からから笑みが消える。] (6) 2022/03/21(Mon) 0:21:27 |
【人】 商人 J[ だが、消えたのは笑みだけではなかった。 激昂した盗賊のひとりが男の胸倉を掴もうとしたが、その腕は一瞬にして5つに分断され地面に落ちた。 わずかな瞬間の後、男の首から上もまた地面へと転がった。] 交渉決裂ですか。 残念です。 [ あとは地獄が広がるだけだった。 男が操る鋼の糸は、20人近くいた盗賊を僅か数十秒でただの肉塊へと換え、自らの血で地面を赤く染めさせていた。] ……高くつきましたね。 [ あとには涼しい顔で薄笑みを浮かべた男がひとりだけ。] (7) 2022/03/21(Mon) 0:22:32 |
【人】 商人 Jではブローチの代金はここに置いていきます。 お釣りは結構ですよ。 [ 他には自由都市製の金貨がぎっしりと入った小袋が二つ。] お取引、ありがとうございました。 [ 胸に手を当てて物言わぬ盗賊たちだったものに一礼すると、男は静かにその場を去っていった。]* (8) 2022/03/21(Mon) 0:23:13 |
【赤】 商人 J[ 顎にかけいた指が離れ、次の瞬間に男の手は女の喉元を掴んだ。] 受け入れる、と? [ 男の薄笑みは消えていた。 女を見る視線は探るようでいて、冷たく、昏く。 乳房を掴んでいた手も離れていた。] 随分と聞き分けがいいですね。 [ この先に待ち受けていることがわかっていないのだろうか。] お前はこれからオークションにかけられ、 人を人とも思わぬ者に買われ、 その先はただの玩具として弄ばれ続ける。 [ それともどんな未来であっても受け入れるというのだろうか。] (*7) 2022/03/21(Mon) 10:00:06 |
【赤】 商人 J[ 男の手がドレスの上から女の股間を乱暴に掴み上げる。] お前のことなど省みない、 お前が誰なのかも知らない、 ただの変態によってお前のここが壊れるまで。 [ 掴み上げた手に力が籠る。] いや、ここだけではない。 お前の穴という穴を犯し続ける。 [ 女の、人間としての尊厳だって微塵も省みられることはない。] わかっているのですか? [ 男の顔が女の顔に近づき、喉を掴み手にも力が籠った。]* (*8) 2022/03/21(Mon) 10:01:17 |
【赤】 商人 J[ 理解し難い。 この女がなぜそこまで言えるのか。 騙されていたことはもう十分に理解できた筈だ。優しくされたのも全て女を嵌めるためだと。] ………… [ 理解のできぬ女の思考に男は言葉を失くす。 絶望の中にあれば壊すのは簡単だと思っていた。 抵抗するならその心を悉く砕けばいい。 だが、女はそのどれでもない。 自らそれを望むと言う。] そうですか。 [ 女から手を離した。] (*16) 2022/03/21(Mon) 16:51:15 |
【赤】 商人 J[ 女の治癒能呂は随分な価値となる。 いくら痛めつけようと、いくら傷つけようとも勝手に治るのだからどんな無茶だってできる。] それなら……試してみましょう。 [ 本当に心からそう思っているのか。 踏み躙られて尚そう思い続けられるのか。] リガートゥルを呼べ! [ 鉄の扉その向こうに向けて男が声を上げる。] (*17) 2022/03/21(Mon) 16:52:11 |
【赤】 商人 J[ しばし後、鉄の扉が開いて現れたのは2mを超える大男だった。大男はスキンヘッドに鼻から口にかけては鉄のマスクで口元は見えない。 その顔には大きく斜めに墨が入っており、犯罪者であったことを知らせる。] この男がお前の相手をする, [ そう言って男は出ていくでもなく、ただ椅子に腰をかけた。 男の冷たい表情と裏腹に、大男はニタニタと女へと近づいていく。] リガートゥル。 その女は男を知らないそうですよ。 優しくしてあげなさい。 [ 冷たい声が石の部屋に静かに響いた。]* (*18) 2022/03/21(Mon) 16:52:27 |
【赤】 商人 J[ 男は眉ひとつ動かさずにその様子を眺めていた。 女の口内が大男のデカマラで汚されている様子を。 そして、やがて女がその純血を奪われようとするとき。] 待て。 [ 男の名を縋るように口にしたのを聞いて静止の言葉をかけた。] どうしました? 私の望んだ通りなのでしょう? [ 大男はジュダスの言葉通りに身動きせずに待っている。] (*27) 2022/03/21(Mon) 21:57:29 |
【赤】 商人 J[ 男は懐から何かを取り出した。] 貴方はこれから女になるのです。 そして私の商品となるために。 何人もの男が貴方の上を通り過ぎる。 そうして快楽を植え付けられて。 私の数ある商品とひとつとなるのです。 [ 手に玩ぶのは翼に抱かれた青い宝石。] (*28) 2022/03/21(Mon) 22:05:05 |
【赤】 商人 J[ その宝石を見つめている。 女を見ずに、ただその美しい宝石を。] そうして、 私は貴方のことを忘れるのです。 何もなかった様に。 [ 青の宝石はただ静かに輝きを放っていた。]* (*29) 2022/03/21(Mon) 22:07:16 |
【赤】 商人 J[ それが両目の揃った魔女の力なのか。 重い鉄球を物ともせず、それどころか易々と振り上げて部下の頭を砕いた。] 馬鹿が。 油断するからですよ。 [ だが、その動きには多少の驚きはあった。 指を鳴らすまでもなく、その動きにギアスは女の魂に痛みを刻み込む。いかに耐えようとも、呪いによる痛みは逃れようがないのだ。だというのに女はそれを振り切っている。] ……魔女め。 [ 口元の薄笑みが、大きく嗤う。] (*35) 2022/03/22(Tue) 0:02:25 |
【赤】 商人 J[ 男は椅子に座ったまま豹変した女を見た。] これは私のものです。 契約を守れなかった貴方のものではありません。 [ その表情から笑みが消える。 暗い眼鏡は、男がどのように女を見ているのかを隠してはいるが、その顔は今まで女に見せたことのない冷たいものであることは確かだった。] (*36) 2022/03/22(Tue) 0:03:11 |
【赤】 商人 J私からこれを奪いますか? ジャンヌ。 それなら、私は貴方を捨てなければなりませんね。 [ それは明確な敵意。 客でも、商品でも、所有物でもなく。 女に向けた男の気配は、敵意だった。]* (*37) 2022/03/22(Tue) 0:03:52 |
【赤】 商人 J[ 脅しと取られたらしい。 実際には行わずに効果を狙うのが脅しであり、実際に行うのは宣言である。などと高説を垂れるつもりは無い。男の言葉が宣言≠ナある以上、どう受け取ろうと知ったことでは無い。] 今まさにこの手にあるというのに。 私のものでは無いと。 世間知らずもそこまで来ると救えませんね。 [ 豹変した女を前に男は変わらない。 薄笑みの消えた冷たい顔のまま、ただただ女の威嚇を受け流していた。] (*42) 2022/03/22(Tue) 12:31:34 |
【赤】 商人 Jほう? [ 女の雰囲気がまた変わった。 いや,変わったと言うよりも─── ] 何と呼べばいいかな? 魔術師の方。 [ なるほどと得心しながら、男の顔に薄笑みが戻る。]* (*43) 2022/03/22(Tue) 12:32:10 |
【赤】 商人 Jそれで? メーストルが何か用ですか。 [ 薄笑みを浮かべたままの男は少し呆れたように言葉を口にした。勝手に踏み入って好き勝手を始める魔術師に不快感がないこともなかったが、それよりも何しに来たのか知るべきだった。] おっと先に言っておきますが、 私の眼も少々特殊でして。 幻惑の類は無駄ですよ。 [ ディスイリュージョン 幻惑の類を無効にする魔眼。生来の視力の低さはこの魔眼の副作用でもある。そのため、ジャンヌの持つその眼に比べれば出来損ないと言えないこともないが。] (*46) 2022/03/22(Tue) 16:33:55 |
【赤】 商人 J[ 男は首を横に振る。] いいえ、茶を嗜む趣味はないので。 私の分は結構です。 [ 男は茶を辞し、勧められた席に着くこともない。 元より座っていた無機質な椅子に腰を下ろしたまま。] 何か言いたいことがあって出てきたのでしょう? [ ブツブツと何事かを呟く女には一瞥もくれない。 意志を持たない人形に用はないのだ。]* (*47) 2022/03/22(Tue) 16:34:19 |
【赤】 商人 J[ 実に魔術師らしい物の捉え方だった。 だが、その勘違いを正してやる理由はない。] なるほど。 大した魔術師ですね。 [ 如何に魔術的なラインが繋がっていたとしても、その支配を及ぼすには並大抵の力では足りない。故に、古代魔術はギアスという方法を使った。術師の力を常に使わずとも縛り付ける方法を。それが例の契約書だ。 魔術が万能であるならこの世を支配しているのは剣ではなく魔術なのだ。 故に、この魔術師の限界も見える。] それで? [ 長い前口上に興味はない。] (*53) 2022/03/22(Tue) 18:52:48 |
【赤】 商人 J[ 男は魔術師を見る。 おそらく幻惑の類、打ち消そうと思えばいつでもできる。 そうでないというなら、この場で殺してしまえばいい。 そして男は女を見ない。 興味を失ったかのように、まるでここに居ることすら忘れたように。 そこ視線も、薄笑みも魔術師に向けられている。 この場、この対話は男と魔術師だけのものだった。]* (*54) 2022/03/22(Tue) 18:53:05 |
【赤】 商人 Jとまれ [ それは古代魔術に使われていた失われた言葉≠セった。 男の言葉と同時に女の体には百の手がその体を戒め、同時にその魂を痛みが襲う。] (*58) 2022/03/22(Tue) 21:19:45 |
【赤】 商人 J私を相手に問答などと。 魔術師どのは戯れがお好きらしい。 [ 言葉遊びなど契約書には意味がない。 意味があるのは事実だけ。そしてその契約書に誓いを立てたというだけ。] 商人というのはですね。 舞台に立つときは勝ちを確かなものにしているものですよ。 貴方のゲームとは違う。 [ そもそも対等な契約である必要もない。] (*59) 2022/03/22(Tue) 21:20:21 |
【赤】 商人 J[ 男は椅子から立ち上がるが、その視線は相変わらず魔術師に向けられている。] 勘は大事にしなさい。 私に隙はない、そう思っていたのでしょう? ジャンヌ。 [ 顔は女に向いていない。 だが、女には確かに男に見られている気配が感じられるはずだ。] さて、ご理解いただけましたか魔術師どの。 [ 男の目は光を感じることはない。 その代わりに、魔術の力が男に別の視覚を与えているのだ。] (*60) 2022/03/22(Tue) 21:20:52 |
【赤】 商人 Jさて、商談といきましょう。 私の要求は、 私のものから手を引いてください。 というものです。 [ やや芝居がかった緩やかな動きで部屋の中を歩く。 ブーツの踵が石の床を踏みつけて、その音が石の壁で反響する。] そこの女は私のものです。 手を引きなさい。 [ 女にかけられたギアスは聖王国の大神官でも解くことができないほどの強力な呪い。契約者の両方の合意なく解かれることはない。] (*61) 2022/03/22(Tue) 21:21:31 |
【赤】 商人 J……そうだ。 その女が私のものであるなら、 その女のものも私のものと言えますね。 [ 今気付いたかの様に男は言葉を続ける。] アンペールの領地を返して≠「ただきましょうか。 [ 薄笑みが深くなる。三日月が大きく嗤う、] ……冗談ですよ。 [ そうして男は再び椅子へと戻り腰を下ろした。]* (*62) 2022/03/22(Tue) 21:22:04 |
Jは、就寝 (a0) 2022/03/22(Tue) 23:40:21 |
商人 Jは、メモを貼った。 (a1) 2022/03/22(Tue) 23:41:05 |
【赤】 商人 J[ 漸く一息ついたのは魔術師の気配が消え、暫くしてからだった。 男にしては珍しく体を緩める。] ……ふぅ…… [ 五分以上に渡り合えたのは僥倖。 こちらがあれを上回ったのではない、それは単に性質の違いというだけ。 強いて言うのなら、あれほどの魔術師を相手にハッタリを仕掛けるだけのこの男の胆力が相手に勝ったということだろう。] 戦っても負けませんがね。 [ 少なくとも相手の領地でなければ。 だが、そうであったとしても大損害はまぬがない。 それは商人にとっては負けに等しい。] (*66) 2022/03/23(Wed) 9:27:50 |
【赤】 商人 Jよかったですね。 ギアスが効いてくれて。 [ 男は漸く女へ偽りの視線を向けた。 男の操る鋼糸は特殊な製法を用いて作られていて、その鋭さは鉄の鎧すら切り刻み、細くそして光を通す性質が糸を見えにくくしている。] あと一歩踏み込んでいたら、 今ごろ貴方はバラバラの肉の塊でしたよ。 [ 男は魔術を操ることはできない。 だが、財を投じて手に入れた無数の魔術道具とノウハウ、そして男自身の研鑽によってここまで力をつけた。] (*67) 2022/03/23(Wed) 9:28:20 |
【赤】 商人 Jそれとも? バラバラになっても治るんですかね? 試してみましょうか? [ 女の治癒は不死の域まで到達しているのか。 頭を落としても?心の臓を切り刻んでも?水に沈めたり氷漬けにしても生きていられるのだろうか。] (*68) 2022/03/23(Wed) 9:29:01 |
【赤】 商人 J[ わからない。 なぜこの女はそこまで言えるのか。 騙されていたと気付いている、嵌められたのだと理解している。 優しさも、助力も偽りと知ってなぜ。] ………! [ ─── それは一瞬だった。] (*72) 2022/03/23(Wed) 17:59:31 |
【赤】 商人 J[ 男の一息でそれは女の四肢を斬り裂く。 細く鋭く硬い鋼の糸が女の肉に食い込み、皮膚と肉と血管とを裂いて、骨を断ち切り、4つの手足を同時に分断した。] (*73) 2022/03/23(Wed) 18:00:42 |
【赤】 商人 Jさあ、繋げて見せなさい。 [ 冷淡な声。 椅子に腰掛けて、偽りの視線も本当の視線も女に注いで。] 元に戻るまで見ていてあげますよ。 [ 両の二の腕、両の太腿を切断された女。 治療どころか止血もしないまま、男は女を見つめている。 薄笑みを浮かべながら。]* (*74) 2022/03/23(Wed) 18:01:31 |
【赤】 商人 J[ 気を失ってなお繋ぎ合わせられる四肢。 その白い肌、接合部は皮膚が薄く赤味が強いが、それもいずれ白く戻るのだろう。] 悍ましい力ですね。 人と言えるのか疑問が残りそうです。 [ 立ち上がり女の元へ進む。 見下ろした先、血と涙と体液や小水や色んなものが混ぜ合わされた中に女は横たわる。] 呪われた血。 その業というものか。 [ 何処へ行こうともこの娘に幸福などありはしない。 少なくとも万人にとっての幸福はない。] (*84) 2022/03/23(Wed) 21:42:13 |
【赤】 商人 J[ 手足が繋がれば女はの手は再び鎖によって壁に繋がれた。 ただし、足に鉄球は付けられてはいないが。 切り裂かれたドレスはそのままだが、身体はマリエルによって綺麗に拭かれていた。 髪も梳かされてやはり綺麗に整えられていた。 部屋は、壁も床も綺麗に洗い流された。 それでも血の匂いは消えない。] (*85) 2022/03/23(Wed) 21:42:26 |
【赤】 商人 J[ 女が目を覚ますころ、石の部屋にいるのは男だけだった。 男はやはり薄笑みを浮かべたまま、女を見ていた。] ひとつだけ望みを言いなさい。 ひとつだけです。 よく考えて口にしなさい。 [ 切り裂かれた代償でも、不公平な契約の代償でもない。 それは、言わばただの気まぐれだった。]* (*86) 2022/03/23(Wed) 21:42:36 |
【赤】 商人 J[ ──── 男は嗤った。 女のその望みを聞いて嗤ったのだ。] ……馬鹿な娘だ、本当に…… [ 望みを聞き返したりはしない。 男は『ひとつだけ口にしなさい』と言い、女はそれを口にした。 運命の歯車は、歪にも軋み上げながら噛み合い回り始めた。] (*92) 2022/03/24(Thu) 0:12:22 |
【赤】 商人 J[ 女を戒める鋼鉄の手枷が断ち切られる。 男は女に近づくと、その頬に手を添えて引き寄せた。] 誓いなさい。 この先何があろうと私の妻でいると。 決して裏切ることなく。 [ それで男は全てを受け容れる。 呪わしい命運も、この先進むべき道も全て。] (*93) 2022/03/24(Thu) 0:12:29 |
【赤】 商人 J[ 男の冷たい唇が女の唇に重なる。 それは御伽噺に出てくるようなキスではなくて、すぐに男の舌が女の唇を割って咥内へと入り込む。 一方的なキスは抵抗も呼吸も許さない。 豊かな胸を最早ドレスとも言えない布の上から強く揉みしだきながら、唇を吸い粘膜を舐り、そんな蹂躙するような口づけ。 唇が離れるときには、女の唇を濡らすどちらのものともつかない唾液を舐めとった。]* (*94) 2022/03/24(Thu) 0:13:00 |
【赤】 商人 J[ 女の片足を高く持ち上げた。 短く裂かれたドレスのスカートから下着もつけていないその部分が露わになる。 濡れていようが、少しも濡れていなくとも構いはしない。 先端を押し当てて、擦り付ける。 これは儀式の様なもの。 先ほどの大男のモノと比べてしまえば随分と可愛らしいとも言えるが、純血の女にとってそれは凶器であることに違いはない。 それが、───ズブリと入り込む。 男の手とは違い、熱く激るそれが女の中を貫き犯していく。] (*99) 2022/03/24(Thu) 11:23:09 |
【赤】 商人 J[ 愛の言葉なんてものはない。 ただ、肉と肉が熱と熱が触れ合い混ざり合う。 抽送は緩やかに。 だが、だんだんと大きく強くなっていく。 血か、それとも蜜か、どちらにせよ濡れ始めた膣内を、優しさなどなくただ蹂躙していく。 打ち込むたびに、石室に肉のぶつかり合う音が響いた。]* (*100) 2022/03/24(Thu) 11:23:32 |
【赤】 商人 J[ 女が愛を口にするたびに、男の心は冷たくなっていく。 この交わりだけがただ獣の様だと思わせる。 それでも、きつく締めつける女の中だとか、甘く漏れる声だとか。 そういうものが確かに男の雄の部分を刺激する。 女の愚かさを蔑み、それに応えた己れを嘲りながら、男は腰を突き上げる様にして、女の深いところを抉っていく。] (*105) 2022/03/24(Thu) 13:45:45 |
【赤】 商人 J[ やがて、迫り上がる射精感に男は抗わず。] 私の子を産みますか? ジャンヌ・アンペール……貴方が、私の子を。 [ 高まる悦に合わせて激しく女を責め立てて、快感が頂きに達すると共に女の中へ精を解き放った。]* (*106) 2022/03/24(Thu) 13:46:05 |
【赤】 商人 J[ ありったけの子種を女の中に撒いた。 それこそ子ができるとしてもおかしくない程に。 滾りを引き抜けば精と蜜と血が女の中から漏れ出てきた。 自分のモノも同じもので塗れている。] 綺麗になさい。 [ 声も肌も冷たいまま。 ただ雄だけは混ざり合うものに塗れたまま、その滾りを鎮めてはいない。] (*109) 2022/03/24(Thu) 16:33:13 |
【赤】 商人 J[ 男は思案する。 権利を主張するのは簡単だ。 アンペールの地の返還を求めることも。 だが、本当にそれを手にするのは至極難しい。 ひとりの魔術師を相手にするのは、ひとつの軍隊と戦争するのと同じことなのだから。 だが、男は考える。 借りは返さなければならない≠ニ。 ジャンヌを妻に迎えれば大義名分は立つ。 アンペールの仇でも、領地の奪還でなんでも。 兵を雇い入れ、戦争を仕掛けたところで咎められることはないだろう。] (*110) 2022/03/24(Thu) 16:33:35 |
【赤】 商人 J[ そして、何よりも。] 私のもの手を出したことを、後悔させましょう。 [ 戦争に勝つ鍵はただひとつ。 ジャンヌ・アンペール、女の持つ特異性だ。 魔女としてのその力を活かせるかどうかが、あの魔術師に勝てるかどうかの鍵となる。] (*111) 2022/03/24(Thu) 16:33:57 |
【赤】 商人 J後ろを向きなさい。 [ 掃除が終われば壁を向いて後ろ向きになるよう命じる。 そうしてら尻がこちらを向いたのなら、男のモノは再び女の中へと侵入を果たす。] たっぷりと可愛がってあげますよ。 [ 売り物にはしない、この女は手元に置く。 ならば、その身を堕としてしまうのが一番だから。 女を犯す男の動きは、強く激しく荒々しいものだった。]* (*112) 2022/03/24(Thu) 16:34:20 |
【赤】 商人 J[ そうして、男は女を夜が明けるまで抱いた。 途中から石室を出て、自室へ連れて行って、また犯した。 何度も犯し、口も後孔も使った。 女が気を飛ばしたのなら、その度に呼び起こした。] ………… [ そして今は気怠さに身を委ねている。] 私のことが知りたいと言っていましたね。 [ 男は徐に声を掛けた。 今更、何を言おうというのか、自身の気紛れに少し呆れていた。] (*116) 2022/03/24(Thu) 21:26:22 |
【赤】 商人 J[ 自分の過去を知る者はいない。 調べても、辿り着けないのだ。 生まれ落ちたことが間違いだった。 そうとしか思えない。 だが、そんな運命も自らの力で切り開いた。 その自負はある。 それでも過去は過去だ。 消し去ることも、忘れることもできない。] (*117) 2022/03/24(Thu) 21:26:46 |
【赤】 商人 J知りたいですか? 知らなければよかった。 そういうものは確かにあるのです。 それが私の過去。 [ 忌まわしい運命。 断ち切ったはずの運命は姿を見せなくなっただけで、常に隣にあったのた。] 知りたいですか? [ 本当に?と男は更に年を押す。 まるで自分を嘲笑うかのような表情で、男は女に問いかけた。]* (*118) 2022/03/24(Thu) 21:27:09 |
【赤】 商人 J私は落とし子です。 [ 父なき子、私生児。 言い方は幾つもあるが、つまりは父が愛人に産ませた子。] 母は愛人では無く、娼婦でしたが。 母は私を産み落とすと、この両目を潰しました。 呪われた目。 力を宿すと知っていたのでしょう。 父はそういう血筋の人間だった。 [ だが、自分の父が何者なのかを知ったのはずっとあとのこと。] (*121) 2022/03/24(Thu) 22:25:04 |
【赤】 商人 J特に珍しいと話ではありません。 父は私の存在も知らないでしょう。 もう、死にましたし。 [ 過去は変えられない。 ただ過ぎ去った時間にある事実でしかない。 そんなものを辛く思うような感性は持ち合わせていない。] 生きることは苦痛でしたよ。 その日、そして次の日を生きられるかわからない毎日。 私はそれを生き延びた。 [ 己れの才覚と、そして運によって生かされた。] (*122) 2022/03/24(Thu) 22:25:22 |
【赤】 商人 J目が見えないのは不便でしたが、 最初からなので不便とも思いませんでした。 何年か前にこれ≠ノ出会いました。 [ 常に付けている黒い眼鏡。 遠視≠フ魔術がかけられていて、効果範囲内なら自由に視界を飛ばすことができる。] 今、私は貴方を上から見下ろしています。 そして今は正面から。 [ 便利でしょう?と男は笑う。] (*123) 2022/03/24(Thu) 22:25:37 |
【赤】 商人 Jこれによって視覚を得た私は、 本来の力を取り戻しました。 母に潰されたはずの呪われた目を。 [ それは幻惑の類を寄せ付けない邪眼。 その気になれば、幻惑の魔術に囚われないどころか、魔術そのものを打ち破ることもできる。] (*124) 2022/03/24(Thu) 22:25:57 |
【赤】 商人 J似ているでしょう? 貴方の目と。 [ 男はナイフを手に取ると、おもむろに自分の手のひらを切り裂いた。 滴り落ちる血がシーツを赤く染める。] ほら、わかりますか? [ 男が一度強く手を握り、そして開いた時、そこにはあるはずの傷がなかった。] (*125) 2022/03/24(Thu) 22:26:11 |
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