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【人】 瑞野 那岐[クリスマスの夜を、誰かと過ごしたことが ないわけではなかったけれど。 数年ぶりの『恋人』と過ごすクリスマスというのは いささか久しぶりな気がして。 あまり変わらない日常のようになっている現状に 少しばかり気後れてしまう。 かといって仕事上がりではどこかに寄ることもできず 申し訳程度のタルトぐらいしかない。 一つだけ用意しているものは、なくはないけれど。 そんなことを少し頭の片隅で考えながら、 少し火照ってきた身体が熱さを訴えて 湯船から身体を起こした。] (23) 2023/12/24(Sun) 21:08:49 |
【人】 瑞野 那岐……あ。 [そして、脱衣所に来てから気づく。 パジャマの上下は用意したものの、 その下に履く下着の準備を忘れていたことに。 ぽたぽたと髪から落ちてくる水気を拭い、 タオルを肩に掛けたままの状態で そっとリビングへと続く扉を開けて顔を覗かせる。] (24) 2023/12/24(Sun) 21:09:14 |
【人】 高野 景斗[ ――それからしばらくして。 そろそろ上がってくる頃かなと自分の 部屋着とタオルとを傍らに準備していた折、 浴室の方から声がかかり、立ち上がる。 ] 忘れちゃった? [ そう問い返して、要望通り クローゼットのカラーボックスの中から 彼の下着を手に取り、脱衣所へ向かう。 はい、と手渡して。まだ湿り気の残る 髪から肩へ、滴る雫を目線で追って すこしの、後悔。 ] (25) 2023/12/25(Mon) 0:16:16 |
【人】 瑞野 那岐[冬の寒さは応えるから、トレーナーでは足りない。 触り心地のいい前開きの、いわゆるもこもこした フリース素材の生地のナイトウェアを着て。] お先にいただきました。 お風呂、温かいですよ。 [浴室に向かう彼を見送りつつ、 風呂上がりの補給にキッチンへと向かう。 冷蔵庫を開ければ、先程の箱が入っていた。 これは後で二人で食べるとして、 今はブラックコーヒーを手にリビングへと戻る。 先程も見たが部屋の中央に鎮座するこたつは 二人で入っても十分な広さだ。 足先を入れれば、素足がほんのりと熱に晒される。 暖かい、と、無意識に声が漏れた。**] (26) 2023/12/25(Mon) 1:37:03 |
【人】 高野 景斗 あれ?先にやってくれても 良かったのに、待っててくれた? [ 手つかずのグラスは二つ、こたつの上に 置かれたままだ。 しっかり湯船に浸かり この所また伸びてきた髪を乾かす分 彼よりも自分のほうが、浴室にいる時間は 長いのは慣れたものだろうが。 ] 先にやっててって声かければよかったね こたつ、気に入った? [ その炬燵という暖房具は、一度入ってしまえば トイレに行くことさえ億劫にしてしまうほどの 魔力を秘めている事を熟知している俺は、 引き込まれるその前に、シャンパンとタルトを 取りにキッチンへ寄っていく。 ] (27) 2023/12/25(Mon) 20:41:06 |
【人】 高野 景斗 少しなら飲むでしょ? [ シャンパンからコルクを抜き取る音は いつ聞いても小気味が良い。 ワインが好きだ、と自称するくらいなので コルクを飛ばすことのないように、 ナプキンで包んでいるし、 ワインクーラーの準備も滞りない。 しゅわしゅわと泡立つそれを、グラスに 丁寧に注ぎ入れてから漸く、こたつに 足を預けて ] ……寝ないように気をつけないと [ 彼よりもサイズの大きいナイトウェアは おそろい、とは行かないが似たようなデザインだ 冷えに弱いからと二人で購入したのだったか。 ] (28) 2023/12/25(Mon) 20:41:20 |
【人】 高野 景斗 お疲れ様、乾杯 [ 隣に並び、グラスをかちりと合わせる。 タルトは切り分けずに、山を崩していくように 食べたいと申し出た。 これもそう、子供の頃に夢見た食べ方のひとつ。* ] (29) 2023/12/25(Mon) 20:41:32 |
【人】 瑞野 那岐[ここ最近は時間が噛み合わなかったせいか、 彼の家に来ること自体を控えていた。 それでも、会いたい、と言葉を飾らずに 伝えてくれる彼に気持ちが傾かないはずもなく。 もらった合鍵を使って彼の居ない部屋で 待つこともしばしば合った。 夜でも胃に凭れないような夜食を作り、 温めるだけの状態で待っているつもりが うとうとと船を漕いでしまった日も。 ”待たせる”という行為が返って 気を使わせてしまうのではないかと。 やはりしばらく来るのは控えると口にした日もあったが 『もう少し』、その一言に引き摺られて 結局、自分の意志も弱いまま。] (30) 2023/12/25(Mon) 21:40:23 |
【人】 瑞野 那岐[だから、店の中だけでも。 お風呂から上がって寝るまでの少しだけでも。 こうしてゆっくりと時間を過ごせるのは久々だった。 とはいえ彼の方はまた朝から出かけるという。 もう時計の針は天辺で揃いそうになっている時間。 あまり、夜更かしもさせられないだろう。 こくん、コーヒーを喉に流し込んで息をつく。 大人になって時間を作るのはこうも難しいのかと、 改めて物思いに耽けていれば、やがて 浴室から物音が聞こえ始めた。] シャンパンを一人で先に飲むのは さすがに、待ってますよ。 [グラスの代わりに置かれたマグカップは 幾分か減っていたけれど。] (31) 2023/12/25(Mon) 21:40:36 |
【人】 瑞野 那岐[髪はしっかりと乾かしてきたのだろう。 寧ろ、中途半端に乾かした自身のほうが まだ少し湿り気が残っているかもしれない。 そういう細やかさに 身だしなみを気にかける仕事なのだと ふとした瞬間に気付かされながら。] ええ、足が温かいです。 背中まで温まれないのが残念。 [こたつの感想を笑い混じりに応え 彼がボトルを取りに行くなら 自分も腰をあげようとして軽く制止が掛かる。] (32) 2023/12/25(Mon) 21:41:08 |
【人】 瑞野 那岐[遠慮なく準備を任せながらせめてもと テーブルを片付けて伏せたままのグラスを寄せる。 ボトルの扱いは彼のほうが慣れているだろう。 注ぐのを任せながら、誘いの声がかかれば] はい、いただきます。 せっかくのイブだし。 こたつで寝たくなる気持ちは分かりますけど、 オレじゃベッドまで運べませんよ。 [双眸を細めて頷き、独り言のような声に笑う。] (33) 2023/12/25(Mon) 21:41:22 |
【人】 瑞野 那岐[互いに夜着に着替えて こたつにシャンパンとタルトと飲み干したマグカップ。 始めての恋人とのクリスマス。 ……そう語るにはさすがにリラックスが過ぎている かもしれないが、それも悪くないと思える。] 乾杯。 [カチリと、音を鳴らし合わせれば 音だけは鐘の音が響くように綺麗に。 タルトは切り分けるつもりだったけれど そのまま食べたいというのなら、どうぞ。と 愉しそうにフルーツを見つめる彼を促しただろう。*] (34) 2023/12/25(Mon) 21:41:34 |
【人】 高野 景斗[ 会えるなら、数分でも。 会えないなら、声だけでも。 思ったことが須く伝わるでもなし、 故に全て、口で伝えた。 健気にも、夜食まで作り 万全の状態で待っていようとしてくれたことも。 会いたい、もう少し、を口にして 引き摺られるように、君は俺の側にいて その思いは 自分だけではないのだとたまらなくなったことも。 また、彼と出会ったからこそ、 知ったうちのひとつだ。 ] (35) 2023/12/25(Mon) 22:34:22 |
【人】 高野 景斗 俺も寒いのだめだし せっかくなら一緒に入れるのって思ったけど 気に入ってくれて良かった。 住みたくなるくらい、気に入ってくれると 嬉しいんだけどな? [ 腰をあげようとするのを制して、 準備を終えてから、遅れてこたつに 入った足は、ずっと温まっていた彼と 比べると少し、冷たいかもしれない。 炬燵の中で多少触れ合ったとしても、 気にしないままグラスを合わせて ] (36) 2023/12/25(Mon) 22:34:33 |
【人】 高野 景斗 ――どうして俺が、早々にこたつを 出さないか、分かっちゃった? [ そう、オンとオフはきっちり分ける タイプと言えば聞こえは良いが。 オフはひたすらだらけてしまう方であるので 文字通りこたつに取り込まれたまま 朝を迎えてしまうのが分かり切って、いるからである ] (37) 2023/12/25(Mon) 22:34:48 |
【人】 高野 景斗 タルトに乗ってるフルーツって つやつやしていて、綺麗だよね [ 早速、とフォークをタルトに差し入れて。 綺麗、と称した10秒後には口の中に入っている。 以前からそういう所があったのを 君は既に知っているだろうから 情緒がないなどと、咎められることは ないだろうけど。 ] 満喫してるなぁクリスマス シャンパンも美味しいね 今回は、前々から準備していたわけじゃないから どうかなって思ってたけど 飲みやすくて、いいね ラベル、取っておこうかな [ 飲みやすい酒を定期的に、購入するように なったのは、彼のためでも勿論あるし、 自分のため、でもある。 ] (38) 2023/12/25(Mon) 22:35:01 |
【人】 瑞野 那岐[寒いのがだめだという人は、 趣味のバイクに乗る時には厚着をしてでも 走らせたいと言っているのに。 こたつの悪魔には抗えないらしい。] そうですね、家にも置いていないし 実家にもこたつはなかったから新鮮かな。 気に入るかどうかはこれからの 使い道次第ということで。 [くすくすと肩を揺らして応えをはぐらかす。 笑ってしまっていることと、 既に言葉に甘えてこたつから出なかったことで その内情は知られているようなものだろう。] (39) 2023/12/25(Mon) 23:56:29 |
【人】 瑞野 那岐[彼が布団を広げれば足元に外気が入り込む。 素足の彼の足が少しだけ触れて、 冷たい、と笑いながら大袈裟に足を引いたりして。 もう一つの問い掛けが投げられたなら、 ぱち、と目を瞬かせた。] 本当に寝ちゃうんですか? 風邪引きますよ。 [後半、少し嗜めるようになったのは この後控えた仕事のことも気になってのこと。 仕事では見えない姿をいくらか知っていても、 さほど日常にだらしなさを感じた訳でもなく 少し意外に思えたのも一つ。] (40) 2023/12/25(Mon) 23:56:41 |
【人】 瑞野 那岐[ホールとはいえカップル用に作られていた 限定のものだから、サイズは然程大きくはない。 直径12cmほどのフルーツタルトだ。 称賛の言葉に目を細め、 彼が口に運ぶ様を横目にグラスを傾ける。 炭酸の混じったシャンパンが喉元を過ぎていく。 パチパチとする感じと仄かに熱を持つアルコール。 少し喉が焼けるような感覚に息を吐く。] うん、店のシャンパンも美味しかったですけど、 こっちも美味しい。 [どこで買ったんですか?と話のつまみに グラスを揺らしながら問いかけて。 飲みやすいものを選んでくれたのも きっと、自身の好みを鑑みてのことだろう。] (41) 2023/12/25(Mon) 23:56:55 |
【人】 高野 景斗[ 冬には冬でしか味わえない空気と景色がある。 とは言え雪道を走らせるのは危険が大いに 伴うので、よく晴れた日に限られるわけだが。 バイク乗りはこうして言い訳をして、 四季折々に愛車を走らせる。 これからの使い道次第で、気に入ってくれる と口では言って>>39いるが 既にお気に召していることは、 そこに収まっていることで、知れただろう。 冷たい、と大げさに足を引かれたなら わざと、あたためてよ、と逃げる足を 追いかけたりもして ] 一人暮らし初めてすぐの頃、 それで風邪引いちゃって、 それからは気をつけてるよ。 [ その時を思い出し僅かに、目を細めて遠くを見る。 ちょうど人気絶頂とか言われていた頃だ 親の死に目にも会えないと思えと、言われるほど 忙しい芸能生活の中、体調不良で 落としていい現場など、一つもありはしなかった。 ] (42) 2023/12/26(Tue) 18:27:43 |
【人】 高野 景斗 うとうとしてきたら、電源切ってしまえば 自然とベッドに向かうからね [ まだまだ良いところばかり見せているせいか 見えているせいか意外そうに問う姿に今は大丈夫 と告げて。 ] (43) 2023/12/26(Tue) 18:27:55 |
【人】 高野 景斗[ 苺と生クリーム。 クリームのほうになんらかの秘密があるのか 普通のよりも少しさっぱりとした口当たり。 確かにこれなら二人でも、綺麗に食べきる ことができるだろう。 急ごしらえのように購入したシャンパンだったが それも美味しく飲めているようで、なにより どこで買ったかという問いには、 近所の酒屋で、と答えた。 グラスで三杯弱。 それでもあまり強くないと自称する通り ほんのりと酔いが回ってきたのか頬が桃色に 染まって。 熱を感じるのか、グラスでそれを冷やして。 これを見たくて、つい、を重ねてしまうのだと 一体誰に言い訳しているやら。 ] (44) 2023/12/26(Tue) 18:28:11 |
【人】 瑞野 那岐[こたつで風邪を引くことは 既に経験済みだったらしい。] そうしてください。 景斗さん自身と、 あなたを待っているファンのためにも。 [こたつの中で軽く肩を竦めて見せる。 彼自身、裏方に回ったは言っていても 続けているラジオ番組もあれば、 表舞台に復帰を願う声も少なからずあるだろう。 誰かに求められるような仕事に携わるのは 世間ではほんの一握りだ。 そんな彼がしている仕事を楽しみにしていた 自身の経験と、もう一つは恋人としての忠告。] (45) 2023/12/26(Tue) 21:13:41 |
【人】 瑞野 那岐[電源切ってと言われても、 実際にその場を見てしまえば甘やかしてしまうだろう。 そうしたら寒くなりません?と、 軽く合いの手を入れつつ、ひとまず。 今のところは眠気が来そうにないことを確認して。 タルトにはいちごだけでなく キウイとマスカット、それにラズベリーも載っていた。 緑と赤の組み合わせ、いわゆるクリスマスカラーだ。 食べるのはほとんど彼に任せることになっただろう。 けれど、奨められたなら自身もと、 フォークで果物を口に運んだ。 シャンパンの弾ける泡と果汁が絡む。 美味しいという言葉は自然と溢れていた。] (46) 2023/12/26(Tue) 21:13:55 |
【人】 高野 景斗[ 以前、初めて彼がこの部屋に泊まりに来たときのこと。 撮影前日しこたま飲まされたと、話した。 こちらは、笑い話や裏話のつもりでいたことが、 彼を酷く心配させてしまったというのに。 俺というろくでもない男は、それを喜んでしまった。 思いを傾ける相手だからこそ、心を配る 思われていると実感したために。 食生活や体を心配することも、そう だとあのとき気づけたからこそ 夏場でも冷えがちだった指先やつま先は 冬である今も、凍えることはなくなったことに 深く感謝をしている。 ] 那岐くんのことも、心配させたくないからね [ 教育の賜物というやつだろうか。 ] (47) 2023/12/26(Tue) 21:53:11 |
【人】 高野 景斗[ 彼と比べれば酒には強い方ではある ――と言ってもワクとまでは言えないので それなり、酔うこともごく偶にあるが 今日の所は、呑みよりも、食と時間に 傾いているので。 タルトはほとんど、自分が食べてしまう ことになったかもしれない。 那岐くんもどうぞ、とタルトを乗せた フォークを口元へ近づけたりしているから そこそこは酔っているのだろうけど。 Madam March Hareでもいつもと 同じくらい、は飲んできた。 ] (48) 2023/12/26(Tue) 21:53:27 |
【人】 瑞野 那岐[彼が自身を蔑ろに癖が時々あると、 気づいたのは増えた会話の中からだった。 今だって彼の為にと告げた言葉はきっと、 彼にとっては、きっと。 俺の為にという意味も含まれているのだろう。 大切にされていると思う。 それは言葉の端々に感じられても、 時々念を押すように言ってしまうのは何よりも 自身で、自身を、大事して欲しいからに他ならない。 いくら傍に居ても気づけないこともある。 そういった時に、彼は堪えることを選びそうだから。] (49) 2023/12/26(Tue) 22:30:50 |
【人】 瑞野 那岐[彼自身がそのことに気づくまで、 懇切丁寧に伝え続けることになるだろう。 今はそれが俺の為だとしても。 向けられた一口分のタルトを 首を近づけてフォークごと口に含む。 甘さで誤魔化されたような気がしなくもない。 けれど、 彼から与えられる甘さは癖になるから 今はその味を堪能する為に言葉を呑んだ。] (50) 2023/12/26(Tue) 22:30:59 |
【人】 高野 景斗[ 僅かながらの変化は知られているだろうし そう指摘されたとしても、分からないって 顔をしてたかもしれない。 それでも近頃は、彼が大事にしてくれるから だけではなく己を気遣うようには なってきた。 根気のいる事だと思う。 生き方を変えていく、に近いことだ。 その変化の兆しは少しずつは見え始めている 疲れていると自ずから口にしたり、 早めに休むようにしたりすることで。 ただそれが常人にとっては当たり前のことだと 気づくのはもう少し、先のことかもしれない。 ので出来の悪い教え子には もう少し付き合ってもらうだろう。 ] (51) 2023/12/26(Tue) 22:57:17 |
【人】 高野 景斗 好きだよ、那岐くん [ ねだられるままに言葉を口にする。 これまでねだられたもののうち、 一番多いのが、言葉で、次が多分行動。 物をねだられた事は、ほとんどない。 わりに、欲がないではなくこうして 欲しがるものが、言葉や行動だというのなら 欲しいままに差し出したくなる。 こっち、と導かれるように指先が 手の甲を撫でるから、 誘われるままに弱いと言う耳の側で ] 世界で一番。 [ 続きを紡ごう。 ] (52) 2023/12/27(Wed) 18:19:06 |
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