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【神】 コピーキャット ペネロペ「ハア。まあ、予想通りだ。手筈通りにな」 新たな逮捕者の名前に、一瞬、目を伏せて。 「事を急くな!手前らが猟犬でなく番犬である自覚を持て! 再三言うぞ、ボスさえ戻って来りゃとっ捕まった奴だって、 あの鬱陶しい目の上のタンコブさえ退かしゃあ出てこられる! 手前らが今一番にすべき事は現状維持だ!」 いつも通り、慣れてしまいたくない一日の始まりがやって来る。 薄っすらと浮かび始めた隈はファンデーションで覆い隠して。 一介のメイドマンは『いつも通り』を指示していた。 有無も不満も言わさないような、強い語気をもって。 「連絡と報告は怠るな!動く前には上に確認を取れ! 下手踏んだ奴からとっ捕まると思えよ!」 「拷問屋に金貸し、いよいよ手足が捥がれて来たな。 だがまだだ。屋台骨まではくれてやるもんか」 #アジト (G0) 2023/09/23(Sat) 21:25:32 |
【教】 コピーキャット ペネロペ短い仮眠の中で見る夢。 その夢は、やはりと言うべきか、随分と静かになって。 けれど拾った声が、景色がある。 この夢に残されたものは、まだあって。 ならばやらねばならない事も、まだ残っている。 (/0) 2023/09/23(Sat) 22:57:38 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ「──こんにちは、お巡りさん!」 昨日の今日で、巡回中のあなたを呼び止める声。 とと、と。 スニーカーの靴底を鳴らして駆け寄る音。 「思ったより早くなっちゃいましたけど、この間の約束の。」 今は久しぶりの晴れ間が覗いているので。 両手に持ったアイスコーヒーのカップのひとつを差し出して、 せっかく見掛けたので、とはにかんだ。 (-26) 2023/09/23(Sat) 23:32:32 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラそれから、声を潜めて。 「ルチアーノの野郎から置き土産があったか、 或いはあんたも薄々察してるだろうが…… 残りのA,C,Aはそっちのリヴィオ・アリオストだろう」 「ま、俺の言う事は話半分で構わない。buona fortuna」 「……この珈琲に免じて、 ここだけの話、内緒にしてくださいね?」 きっとそれが、お互いの為になるから。 うわべは朗らかに笑って、他愛無い内緒話のように装った。 (-27) 2023/09/23(Sat) 23:33:19 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 門を潜り ダヴィード「売るとしたらがあるのかよ」 嘆息。 父から聞いた過去の話は誇張ではないらしかった。 『了解』 『気を付けて帰れ 足跡ベタベタ付けて帰るんじゃねえぞ』 そのときは、きっとそれだけでやり取りを終えてしまった。 送り迎えなんて、もう子どもでもあるまいし。 そう思っていたのだ。 (-31) 2023/09/23(Sat) 23:44:46 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ「お家ですか?」 猫被りは、あなたの言葉にぱちりと目を瞬かせてみせて。 ぐい、と手を引かれれば、抵抗なく。 気を許した猫がそうするように、あなたが手を引く方へ。 「はい!私でよければ。 お休みですから、お邪魔させていただきますっ」 きっと、もう既に指揮系統や仕事は他へ引き継いだ後。 することと言えば、そう多くはないものだ。 (-37) 2023/09/24(Sun) 0:16:06 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 渡りに船 ロメオ「俺ぁファミリー限定の博愛主義だからな。 誰にも別け隔てなく平等に、捕まりゃ悲しいし 出来の良い奴は褒めるし。 喜んでりゃよかったなと思うし、飲める奴ぁ歓迎だ」 自分で言うと途端に怪しくなる自称博愛主義。 通常は逆であるはずの百面相には何だそりゃという顔をし、 フライドポテトを一つ、ふたつ、抓んで。 「あ"あ〜……しゃあねえ、俺も色々始末して来るか」 二本目のビールを空にした所で、 取り繕う気ゼロのおっさん臭い声と共に席を立って。 空き缶や空いた容器等の片付けもしつつ、 この突発飲み会もぼちぼち解散と相成った。 (-44) 2023/09/24(Sun) 0:44:04 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ入るまでは、そうなんですね、だとか、お邪魔します、などと 殊勝な事を言っていたのだろうが。 がちゃりとドアの閉まる音がすれば、取り繕う必要もなくなって。 ちらりと部屋の中を一瞥しながら、あなたの後をついて歩く。 「ふうん?預かって欲しい、ねえ。 このご時世お巡りさんが持ってちゃまずいようなものか?」 ボストンバッグとスーツケースの内、 指差されたボストンバッグの方を見遣る。 中に何があるかは知れないが、兎にも角にも。 持っていると困るものというのは表情から察するに余りある。 「預かるからには返さにゃならん。 それを預ける先が俺でいいのかね」 信頼性という意味でも、 必ず会って返せるとも限らないという意味でも。 (-49) 2023/09/24(Sun) 1:02:08 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ「……おーおー、随分なモン持ってんな」 開けられた中身を覗き込めば、 それはそれは明らかに あなたの趣味 ではないだろう物品たち。確かに 自分達 が持っている方がそれらしいと思うもの。「こんなん用意すんのはウチでも…… あ、すげえ嫌だ。心当たりがある。」 禁制品とされるだろう武器の数々、そして特に車のキー。 それを見て一人思い浮かぶ顔がある。 一度そうと思ってしまえばなかなか振り払えないものだ。 「こんなモン持つだけのワケはあるんだろうが… ま、あんたがそう言うなら深くは聞かねえよ。 ちゃあんと責任持って預かっておいてやろう。 言われなきゃうっかり 返し忘れちまう かもしれんがな」むしろ、あなたにとっては返って来ない方が良いのだろう。 そのように解釈して、含みを持たせて。 「つっても流石にこれ持って歩きはキツいな…… 車回して来るわ、ちっと待ってな」 試しに持ってみれば、それは想像通りの重みで。 あなたの返答を聞けば、一度ホテルを後にして。 『預かりもの』を取りに車で戻って来るだろう。 (-65) 2023/09/24(Sun) 2:06:18 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ暫しの後。 猫被りは言葉通りにホテルの前に車を停め、 あなたの部屋の扉を叩き、また戻ってきた。 「待たせて悪いな。そいじゃ……っと あ"ークソ重、持ってくわ」 「そんじゃ、邪魔したな。扱いには慣れてっから安心しな」 なんて、わかりきった事を言って。 猫被りはホテルを後にした。 それを隠れ家の一つへ持ち帰れば、 中身を分別する為に再度開け、検めたことだろう。 そうして見知らぬ封筒を見付ければ、 表紙に記されていたのは同僚の名前。 何だかんだと情に流されがちな男は、 きっとこれも、無視する事はしなかっただろう。 (-72) 2023/09/24(Sun) 3:04:46 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラデータを確認したなら、 たいそうな事をする輩も居たものだと嘆息し。 そしてやはり、『やりそう』な顔が脳裏を過る。 『獄中に、何らかの混乱に乗じて 脱獄をしようとしている輩が居る』。 少なくとも、宛先にはそれさえ伝われば十分だろう。 そう判断して、面会の算段を立て始めた。 外部からの手引きの算段も、しておいて損は無いだろうな。 (-82) 2023/09/24(Sun) 3:40:18 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ面会の正式な──友人の代理という名目で──手続きを踏み、 金髪のウィッグに碧のカラコン。 薄い色付きの眼鏡をして、少し軽薄な雰囲気に。 いかにも表の仕事仲間の女、というテイで猫被りは訪れた。 あなたが面会できる状態なら、面会に引っ立てられるだろう。 けれどさて、粗末な牢獄の中、あなたは今どうしているだろう。 面会が難しそうであれば、またの機会に。 「やっほーカンターミネ、退屈な獄中生活はどう? 元気してた?そろそろ干からびそう? もうあたしの名前も忘れちゃった? アメリア だよ〜」「ちょっと伝言があって来たんだけど。 何かついでに差し入れた方がいいものあった? あたしが看守に注意されかねないのはナシね」 面会ができたなら、看守は ちょうど交代中 らしく、姿は見えない。この猫被りが立ち去るまでは交代の看守は来そうにない。 賄賂でも握らせたのだろう。 (-98) 2023/09/24(Sun) 4:57:28 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ「うーんまあ元気そうね?すこーし メイク は濃いけど。それじゃ本題なんだけど、」 声を潜めて。 牢に近付いて。 作っていた声から、あなたも聞き覚えのある、素の酒焼けた声へ。 「あんたの大事なお友達、ダニエラからの伝言だ」 「獄中に、何らかの混乱が起きればそれに乗じて 脱獄を目論んでる輩どもが居るらしい。」 「或いは合図があるはずだ。 どうも留置所周りの機密情報まで掴んでるみたいでな。 何かあればそれに乗じて上手く出て来いとよ」 素の声から、また作った声へ。 「あんたのかわいこちゃんが一人で寂しいって泣いてんのよね〜。 代金支払いの件はエッダに伝えとく。 あと消毒液と絆創膏と湿布と鎮痛剤? 次また来れたら…あたしちゃんが覚えてたら持ってくるわ」 シレッと無い話をし、牢から離れ、ひらりと片手を振る。 伝言はそれで終わりらしい。 (-164) 2023/09/24(Sun) 15:18:52 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ「はーい、勘弁してくれるかは保証しないけどね」 伝えるだけよ、とからから笑って。 「メイクは女の勝負服なのよ。 落とすなんてとんでもない」 冗談めかしてそう言えば、じゃあね、とその場を後にする。 今はアメリアを名乗る男は、 何だかんだと情に流されやすく、 また、ファミリーに甘い人間であった。 (-169) 2023/09/24(Sun) 15:39:40 |
【人】 コピーキャット ペネロペ入っていた連絡に舌打ち一つ。 やっぱり車で刑務所にでも突っ込んでやろうか。 今はできない最終手段、 もとい単なる憂さ晴らしをふと思い返しながら。 夕暮れの街を行く。 ペネロペ・ベリーニは知っている。 今この街にいつも通りなんて無い事を。 そして、それはいつかは終わるという事を。 今はいつも通りを装うのが、きっと大嘘吐きの役目だろう。 #街中 (27) 2023/09/24(Sun) 18:55:46 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカだからやっぱり、今夜もいつも通り。 たとえ仮に、客足がぱったり途絶えていたって。 バイトはあなたと一緒にカウンターに立っているのだろう。 店の扉を開けた時は、少し気恥ずかしそうに 通り雨に降られちゃって、なんて言ったりしたかもしれない。 たとえ、客足が遠のいていたって。 今はここが、 一番『いつも通り』で居られる場所だったものだから。 だから休みを取っても良いはずなのに、来てしまった。 (-208) 2023/09/24(Sun) 19:20:49 |
ペネロペは、いつも通りだ。 (a16) 2023/09/24(Sun) 19:21:42 |
【教】 コピーキャット ペネロペ薄闇の街を行く。 本当は不安で仕方ない。 自称博愛主義は誰が逮捕されるか気が気じゃない。 逮捕された後どうしているかだって心配で、 仮に自分が逮捕された後の事だって気が気じゃない。 自分の素顔もわからないけれど、この不安は確かに自分のもので。 そんな事でわからなくたっていいのに、なんて思う。 きっと立場と肩書がなくなってしまえば、 あの連絡ひとつにだって取り乱してしまえたのだろう。 立場と肩書とうわべの顔、それだけで支えられている。 ペネロペ・ベリーニは知っている。 自分がそれほど強い人間ではない事を。 (/1) 2023/09/24(Sun) 19:38:26 |
ペネロペは、知っている。 (a17) 2023/09/24(Sun) 19:38:46 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ「片付けておいてくれ」と言われれば、 いつも通りに、「はあい」とこたえて。 きっと、雨に濡れたまま カウンターに立つ事にはならなかっただろう。 鳴らないドアベル、暖色の控えめな明かりの下。 いつも通りに落ち着いた、けれどもいつも以上に静かな店内。 カウンターに居るのは二人だけ。 自身にとっては心地良いと言って良い沈黙の中、 あなたが口を開く気配がしたなら、その言葉を待つだろう。 まったくあなたから話を振るという事は、珍しいことだから。 そう思ったということを、拾い上げてみようと。 数分でも、もっと掛かっても。 けっして毒にはならない沈黙の中なのだから。 あなたが話そうと思う事を、話し出す事を待とうと思った。 (-248) 2023/09/24(Sun) 23:10:11 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ「犠牲を払ってでも叶えたい願い、ですかあ」 ───「だから、大事なものを渡した」 以前、あなたにふと投げ掛けた問いへの答えを思い出した。 この地には、少し不思議な迷信じみたものだって どこか現実味を持たせるような、そんな何かがある。 「私、天国に行けるほど良い子じゃないので。 本当に叶うんだとしたら、 私に差し出せるものなら、何でも渡しちゃうと思います」 なんて、気恥ずかしそうに頬をかきかながら。 雑談は雑談、けれども地獄行きは確かな事だ。 何せ何人も騙したし、殺したのだから。 「 家族 がずっと平穏無事に居られるなら、なんでも」そんな、もしもの話。 (-268) 2023/09/25(Mon) 1:03:03 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ「たったひとり」 あなたの言葉を繰り返せば、脳裏に浮かぶのは。 もう10年近く面倒を見てきた弟分の顔。 任されたばかりを思えば、随分と情も湧いたものだと思う。 傍若無人な法に連れ拐われてしまわないかと心配する程度には。 自分にとってのたったひとり。 あなたにとってのひとりきりは、きっと。 想像はすれど、口にするには少々無粋な気もしていて。 「…あら、お上手なんですから。 でも。そうですね、素敵なご縁が出来ました 何なら弟子入りしたいくらいですけど。」 それはきっと、料理の話。 「今日は久しぶりにお客さんとして飲みたい気分です。 Cuccioloに一杯、お願いできますか。マスター」 バーカウンターを出て、客席の方へ。 椅子に座れば、頬杖をついてにこりと笑った。 素の彼であれば、少しの無粋は言っただろうけれど。 それと同じくらい傲慢に、自信を持って、俺の美点だからな、と。 チェシアの猫のように笑ったことだろう。 (-289) 2023/09/25(Mon) 3:19:17 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ斯くして、あなたが答えに窮する事はなかった。 ふたりきりの店内には、変わらず穏やかな時間が流れている。 「ええー、いいじゃないですかあ。 料理ができる人に直接レクチャーしてもらうほど 便利なレシピ本もないですよ!」 わざとらしく口を尖らせてみせて、軽口ひとつ、きゃんと吠える。 実際、あなたは調味料の類は全てきちんと計量して使う。 きっと料理上手な人を新しく探すよりも、 物言わぬレシピ本に習うより話が早いのも確かな事。 「…ふふ、ありがとうございます」 サブマリノ。工程を眺め、名前を聞いてまた小さく笑んだ。 食も酒も、あなたには不思議と好みがばれてしまう。 それに何某かの疑りを気にはならないのも、また不思議と。 ゆっくりとグラスを傾けて、色や香り、味の変化を楽しむ。 そうしてゆるりと五感で味わうのは、 随分と久し振りの事のように思うけれど。 「マスター。 いつか 私 が居なくなっても、また見付けてくれますか」いつかはこの名前も仕事も、なかった事にしなければならない。 それでもやはり不思議と、あなたなら見付けてくれる気がして。 (-424) 2023/09/25(Mon) 21:10:11 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ「約束ですよ」 声色に不安は無く、にっと笑ってそう返す。 それは、ともすれば他愛のない口約束。 それでも、やはりなぜだか、叶うものだと思えたから。 変えられない生き方の中、それでもと手を伸ばすに能うもの。 曰く、男は犬が好きだった。 自分がどれだけ見た目を変えても、見付けてくれるから。 人の傍に付くいきものだから。 ペネロペ・ベリーニはいつかは居なくなる。 オルフェオ・ギロッティも、何れは消える名かもしれない。 それでも見付けてくれる誰かが居る限り、彼はそこに居る。 それを望んでいる。 そうしてきっと、ひとつ、ふたつ、また談笑をして。 静かな街の中、あたたかな店内には、穏やかな時間が流れていた。 (-455) 2023/09/25(Mon) 23:36:49 |
ペネロペは、約束をした。 (a26) 2023/09/25(Mon) 23:37:01 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノいつかの時のこと。 あなたは面会に引っ立てられるか、 或いは向こうから面会にやって来たのだろう。 「よう、 ヴァレンティノ だけど」あなたにヴァレンティノという知人はきっと居ない。 外見も今は長い髪をポニーテールにして、瞳も紫色に。 けれども声色には聞き覚えがあるだろう。特徴的な酒焼けた声。 「 お前の猫は元気だよ 。そっちは元気してるか?」看守は交代の時間なのか、ちょうどよく居ない。 恐らく賄賂でも握らせたのだろう。暫くは戻って来そうにない。 (-462) 2023/09/25(Mon) 23:51:47 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「おう、見ない間に随分と男前になったな?」 見事に腫れた頬、軽快な声。 仕事が無くなった分元気になったらしい様子を見れば、 そのように軽口を飛ばした。 「お前がまだここに居て、俺がここに居るのが答えだな。 まだ崩れやしないが、持久戦に気を擦り減らしてる奴は多い。 早まる奴が出る前にボスには戻って来て欲しいもんだ」 「それにしても、お互い色男に悩みは尽きないらしいな。 俺で良ければ聞いてやろうか、罪作りなルーカス君?」 俺ぁさっさと仕事終わらせて纏まった休みもぎ取りてえよ、と 『ヴァレンティノ』は肩を竦めて笑った。 (-485) 2023/09/26(Tue) 1:03:11 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「モテる男は大変だねえ」 他人事である。完全に。 「お前が足抜けするんじゃなくて そいつがこっち来るんじゃ駄目なのか。 そいつが傍に居ようとする事そのものに困ってんのか?」 声色が嫌悪ではなく困惑であるからして、 さほど邪険にしているわけではないのだろうが。 とはいえ扱いに困りはしているのもまた事実のようだ。 「幼馴染で居るのはいいが逸脱するとなると扱いに困るって所か。 独り身で居たいなら適当言っちまえばいいだろ。 もう心に決めた奴が居るとか」 嘘吐きで不誠実な男は他人事なので言い放題である。 自分でも過去に何度もそう言って躱してきたのだろう。 (-490) 2023/09/26(Tue) 2:12:39 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「潔癖な幼馴染を持つと苦労すんのな。勉強になったわ」 今後特に役に立つ機会は無いだろうが。 実際、一般人からすればマフィアなどと 危うい生き方など知人にはしてほしくないものだろう。 知れば辞めろと諭したくなるのは何ら不思議ではない。 「こういうのはらしさがありゃいいんだよ、 普段女侍らしてんのは昔の女の面影を追ってるとかさあ……」 ああ言えばこう言う。 非常にろくでもない事を吹き込んでいる。 「…ああ〜?期間限定の方が大変じゃね? 期間限定の恋人と別れたらまた迫られんだろ〜? そしたらまた彼女作んの?自転車操業じゃん。ウケる」 きっとそんな生き方をしていけば、 夜道で刺される可能性は指数関数的に増えていく事だろう。 「そんな女作っては捨ててたらお前、 じきに今以上においそれと夜道出歩けなくなるぞ。 そんなら嘘吐いてでも一人に絞った方がまだ…」 「あ、居るじゃん。一人何役でもできる期間限定恋人。 俺。 」得意げに言う。半分は冗談だ。 (-500) 2023/09/26(Tue) 4:07:45 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「ええ……なんで……」 引き気味。 なぜなら目の前の相手が急に泣き始めたので。 「俺の事なんか俺も知らねえよ… お前達はなーんも考えずに俺に騙されてりゃいいの」 オルフェオ・ギロッティという人間を 知っていると胸を張って言える人間は限られているだろう。 何なら彼自身だって。 何せマフィアとして組織に名を連ねてからというもの、 常に演技と変装をし続けているからだ。 粗暴で傲慢、酒癖が悪い。 それがオルフェオ・ギロッティという人間の素だ。 そういう事になっている。そういう事にしている。 「仕事のついでに恋人ごっこに付き合ってやるのは まあ、まったく無い話じゃないが。 それができないなら居ない昔の女のケツ追い掛けるしかねえな。 嘘を吐き続けるのは面倒臭いぞお」 冗談めかしてそんな事を言う。 どうせ仕事の為に作っては捨てるうわべの面だ。 不誠実な生き方をする人間に誠実である必要も無いだろう。 (-504) 2023/09/26(Tue) 5:47:29 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「ハア〜〜〜??俺に探りを入れるだぁ?」 「やれるもんならやってみろノンデリ野郎 俺はあちこち足跡ベタベタ残して行く程甘くねえぞ」 謎に喧嘩腰だが機嫌を損ねたわけではない。 むしろ何処か楽しげでもある。 痕跡を残さない主義の男はそれに売られた喧嘩を買っただけ。 子どもじみた意地の張り合いのようなものだ。 「そこまで大口叩いたなら 男の名前もすぐ覚えられるようにしておけよ? 俺の名前 だけでもな。女の名前ばっかりじゃ飽きるだろ?」この男は痕跡を残さない主義でこそあれ、 探されるという事は嫌いではなかった。 自分からわざわざ言うほどではない事は山程あれど。 「正解したら褒めてやろう。情報も名前もな。 せいぜい頑張って調べ上げる事だ、 いつか恋人になるかもしれない知りたがりのルーカス君」 犬が好きなのは人の傍に付くいきものだからだ。 どれだけ姿形を変えても自分を見付けてくれるそれが好きだった。 きっとそれは、犬の他でも同じこと。 (-513) 2023/09/26(Tue) 7:22:56 |
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