「お仕事ここまで終わらせてください」

　　　　
　　　　

　［　昨今よく耳にする言葉がある。

　　　【親ガチャ】【家ガチャ】

　　　ガチャポンのように、親や家庭の内容で
　　　人生の当たり外れと表現している
　　　何をもって当たりとするのか。
　　　色々と話が盛り上がっているところを覗けば
　　　裕福な家庭で、様々な経験をしたことがある、
　　　そういった人間は人生において当たりらしい。　］

　［　果たしてそれだけで当たりになるか。

　　　答えは否。

　　　親が良くても、兄弟が良くても、
　　　家庭環境全てが良くても、
　　　最後にどんな女の子がそばにいるか。
　　　そこが大切になってくる。　　］

　［　大学進学と共に親に与えられたマンション。
　　　1人で住むには十分すぎるくらいの部屋。
　　　気に入った女を連れ込んで、更に自分の好みにしようと
　　　仕込んでいるもののなかなか長続きしない。

　　　と言いながら、学校にいきながら起業もしたため、
　　　遊んでばかりもいられないのだけれども。

　　　小学校からのエスカレーター式ということもあって
　　　大学受験をすることなく大学入学になり、
　　　手持ち無沙汰と、高校卒業前に起業した。
　　　経営者の顔を持つ親に相談をして、
　　　オンライン限定のゲストハウス予約サイトを
　　　立ち上げることにしてみたことがきっかけ。　］

　［　ゲストハウスは通常の宿に比べて安価。
　　　何人かで1部屋、そしてキッチンなどもシェアする。
　　　そういうところで、バックパッカーや
　　　宿代を安く済ませたい若者が多く使っている。
　　　その反面、経営者が高齢化でネットに疎く
　　　オンラインに出てこないところもある。
　　　この情報社会でオンラインに名前が載らないことは
　　　経営をしていくにあたり大きな痛手となりうる。

　　　休暇でいろんなところを巡ったことが、
　　　そういうところに手を差し伸べて回りたいと
　　　仲介業のようなことを始めるきっかけになった。　］

　［　おかげさまで、そこそこ安定した収入になってきて
　　　大学で仲良くなった友達ともそこそこ遊びながら
　　　ひと足先に社会経験を積むことができている。

　　　世間一般的に見れば
　　　親が経営者で、学校は小学校からストレート。
　　　大学進学でマンションの一室を与えられて
　　　自分自身でサイト経営もやっている。
　　　親ガチャ家ガチャ当たりだと思われてもおかしくない。

　　　それに関しては、当たりという言い方が好ましいと
　　　思ったことがないため、運がいい、と言い換える。　］

　　　愛嬌あって、いじめられたくてたまらない、
　　　あとマストじゃないけど胸も大きい女の子。
　　　俺に飼い慣らされたい子とかいないかなぁ。

　［　そして話は冒頭に戻ることになる。>>2
　　　仕事をしながら自分の条件を思い返す。

　　　口にした通り、愛嬌と被虐欲は必須。
　　　胸に関しては必須ではないものの、
　　　大きいと加虐するときに選択肢が広がる。
　　　飼い慣らすという表現はあまり良くないか。
　　　そばにいて離れない女の子がほしい。

　　　買い物や旅行が好きでも構わない。
　　　頻繁に海外は学生なので無理だが
　　　国内くらいなら余裕で連れていくことができる。

　　　実を言えば、最近新しく1人を可愛がるようになった。
　　　今のところ条件が合っていて楽しい。
　　　出会いはなんなったかな、と
　　　彼女の連絡先をふと見つめる。　　］

　　　もっと俺の好みになっていったら、
　　　1人だけを今以上に可愛がってあげるよ。


　［　何をして楽しもうかと想像するだけで
　　　1人で作業している部屋に
　　　ほんの少し不気味な笑い声が広がる。

　　　そう、仕事を今やっているのは
　　　この後彼女が遊びに来て、
　　　合間に仕事なんてやらないとわかっているが故。
　　　鼻歌まじりに仕事を進め、
　　　彼女が到着したらおかえり、と迎え入れ
　　　熱い歓迎を体で示すつもりで。　　］*

　　人生ってチョローい！
　

[頭のいい人でも、悪い人でも
優しい人でも、性格悪い人でも
人気者でも、根暗くんでも
面白い人でも、つまんない人でも。

下手に出て褒めてあげれば皆機嫌を良くする。
こっちが馬鹿なふりをしてると大抵構ってくれる。

被虐を望んでるように振る舞ってあげれば
男の子は大体調子に乗ってイキってくる。

馬鹿ばっかり★]

[そういうのに引っかからない人には
構ってるだけ効率が悪いから自分から避ける。

乙(オト)が好きなのは
馬鹿か、分かって付き合ってくれる人だけ。

ついでにお金持ちだったり、イケメンだとなお良い！
どちらかと言えばSっ気があると尚いい。

乙の人生ってほんと楽ちん。
媚び売るだけの人生最高★]

　　りっくーん！おはよー！

[オートロックのマンション。
入り口で彼がいる部屋番号を押して、インターホン越しに彼を呼ぶ。
鍵を開けてくれればエントランスに入り
彼が住んでいる階までエレベーターで登ろう。

肩を大きく開けたニットのセーターに、デニムのクロップドパンツ。
首に黒いチョーカーをつけて、片手には買ってもらったブランドのバック。黒いヒールを履いてカツカツと歩いて行く。

たゆんとした胸は同年代の子では一番大きかったし
セーターの形から分かると思うけどブラなんてしてない。
彼がその方が喜ぶかと思ってのこと。
パンツはレースの際どいのを履いてたり。]

　
　　今日も遊びにきたよ★

[ドアまで着いたら
もう一度インターホンを押して中にいる彼を呼び出してみた]*

［　とある日の夜のこと。］

　　　今回もすごく楽しかったです。
　　　またお話ししましょうね、っと……。

　　　…………激しかったなぁ…


［　ごろんとうつ伏せだった体勢を仰向けにして
　　やり取りを少し前のところから読み直す。
　　たったひとりの人にしてしまったから、
　　この人以外に連絡を取ることがなくなった。
　　それが理由、なのかもしれないし、
　　好きな人に全てが似ているこの人を通して
　　好きな人とのことを想像しているのかもしれない。］

　　　次はいつ会えるかなぁ。
　　　あ、先生に出すレポート…書かなきゃ…。


［　ひょんなことから始まったことがある。

　　生活指導をしている先生に、
　　色々と口止めをしてもらう代償として
　　やったことを詳しく書いて提出。

　　最初は相手だった当時の彼氏と比べるように
　　色々と聞いてきたけれど、最近なんだか、
　　相手が変わったことに気づかれたのか、
　　比べるようなことがなくなったような気がする。　］

　　　毎日、会うから…やっぱり好き……。
　　　好きな気持ちが、膨らんじゃうのって…
　　　やっぱり、パパと会うからかな。


［　レポートとは言っても軽く、どういうことをした、
　　どう感じたとかを書き綴るだけ。
　　相手のことは書かないけれど、奥までとか、
　　あくまですごく愛し合ったようにみせた。
　　
　　それを読んだら先生の指導が始まって
　　夕方の時間はそれで終わり、
　　最終下校の時間になることもある。］

　　　……でも、違う人だよね………。
　　　他人の空似っていうか、
　　　似てるって思い込んでるのかも。
　　　明日も先生に会うの楽しみにしちゃってる…


［　学生らしくない下着を沢山持っているので
　　起き上がり、フィッティングを軽くして、
　　次の日に見られても問題がないような
　　可愛い下着を選ぶようにしている。

　　好きな人には、いつでも可愛い自分を
　　その目に入れていてほしいと思う。］

　　　早く卒業して、告白して、振られたいなぁぁ


［　御法度の関係なんだと自覚している。

　　だから、早く、楽になりたい。
　　慰めの1回を狙っているわけではない。
　　もししてくれるのなら、役得そのものだけど。

　　はぁ、とため息をつきながら部屋の外から聞こえた
　　母親の入浴を促す声かけに力なく反応を示す。
　　自分で勝手に考えて、勝手にやる気をなくす。
　　時々めそめそ泣くことだってある。］

　　　大好き、先生。


［　情緒が落ち着かない。
　　絶対にこれは、好きな人に似ている人と
　　仲良くしているせい。
　　でも、次に会うことを望んで、
　　連絡が来るのをいつもいつも、待っている。　］*

　　　『りっくん』


　［　モニターに映る彼女はそう呼ぶ。>>12
　　　あまり呼ばれないから最初は驚きもあったけれど
　　　慣れてくると特別感が生まれてくる。
　　　基本的に女子からは律、と普通に呼ばれるから。
　　　
　　　因みに、親しくなる前からこう呼ばれたので
　　　距離感の詰め方がだいぶ早いなと思った。
　　　軽い感じでの付き合いだから、怒るなんてことは
　　　全くもってなかったし、それくらいでいいのか、と
　　　彼女との接し方の方向性が決まるいい要因でもあった。

　　　合鍵をあげてもいいような、とも思いつつ、
　　　別にそこまでの関係でもないので、
　　　まだわざとこうやってインターホン呼び出しを
　　　させて毎回の反応を楽しむほうがいいか、と。　　］

　　　　…ふ……おかえり、乙。
　　　　今日も可愛い格好で遊びに来てくれたんだ。
　　　　さ、今日は何をして遊ぼうか。


　［　家のインターホンが鳴らされると扉を開け、
　　　彼女の腰に手を添えて玄関に招き入れる前に、
　　　柔らかい唇を先に堪能する。>>13
　　　密着する体は唇同様柔らかく、
　　　何をしようかと頭の中で思考を巡らせる。　］

　　　　紐？玩具？俺？


　［　それとも全部？と笑いながら問いかけて
　　　ひとまず彼女を部屋の中へと招いた。
　　　扉の鍵を閉めて、彼女が靴を脱げば
　　　腰に手を添え、セクハラのように
　　　そのくびれた腰を撫でるのだが、
　　　既にその手は服を超えて肌を直接撫でる。

　　　下着がないことに気づいて、
　　　たわわなそれを下からたゆっと遊びつつ
　　　腰から腹部にかけてを指先や指の腹を使い
　　　反応を楽しむように撫で続けて。　］