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人狼物語 三日月国


100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】

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【人】 死神 ゲイザー

【ソロール】

幼いゲイザーは気弱で、
怒りや恨みを発散する術を持たなかった。
いつもストレスを抱えていた。

リーパーはそんな彼女の、たったひとりのお友達だ。
イマジナリーフレンドの男の子。
彼の役目は彼女のために怒ること。

それから幾ばくかの月日が流れ、ゲイザーは大人になった。
イマジナリーフレンドは不要になり、存在を否定された。

ゲイザーのもうひとりの人格となった
リーパーは、役目を暴走させた。

今日もローブを翻し、彼女に隠れて
夜な夜な殺人を繰り返している。
(11) 2021/10/22(Fri) 17:47:26

【人】 死神 ゲイザー

 
 
リーパーは自分を見てほしい。
 
 
(12) 2021/10/22(Fri) 17:48:18

【人】 死神 ゲイザー

 
さあ、夜が来ない待宵館に、最後の夜が来る。
君達は、君達の思うままに行動するといい。
 
(13) 2021/10/22(Fri) 17:49:52

【人】 死神 ゲイザー

>>ゾズマ

館の外の理で数えるなら、四つめの夕方ごろ。

「ゾズマあああああああ
 テメエ出てきやがれ!!!!!!」


中庭、響くのはリーパーの騒々しい声。

「殺さないから! オレとお話ししようぜ!
 オレ今ナイフ握れないし、刺殺以外は趣味じゃないし。
 パイあげるから、なっ!」
(14) 2021/10/22(Fri) 18:00:42

【赤】 死神 ゲイザー

「…………」

ぐぎぎ、と歯ぎしりの音。

「あァー……。ゾズマは”役目”に関わらず、
 オレが個人的に殺す。
 
 今晩の襲撃はオマエに任せるぜ。
 相手だって好きに決めればいい!」
(*12) 2021/10/22(Fri) 18:10:43
ゲイザーは、観劇した。
(a21) 2021/10/22(Fri) 23:31:15

【人】 死神 ゲイザー

「おいおいおいおい、ふざけやがって!」


宇宙服の彼が、至極当然の疑問を、
あまのじゃくみたいに口にする中。

当の死神は男子便所の個室で、便器を蹴った。
鮮やかな即興劇ショータイムは、使用人の、ゲストの目を奪い──

そして。リーパーすら、魅入ってしまった。
誰よりも見慣れた脚本の演技に。……あの情熱に!
あれはきっと、あの人間にしかできぬ芸当。
芸術を理解せぬリーパーだって理解した。

「聞いてねェッ! 聞いてねェよ、あんな奴がいるなんて!!」

「今ので何人オレが殺人鬼だと知った?
 それに、ミズガネの野郎」

「誰にも見えないくせにッ! 
 オレと同じ、ひとりぼっちの癖に!!」
 ⇒
(22) 2021/10/23(Sat) 0:20:53

【人】 死神 ゲイザー

『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』
『どうか少女を、救ってやってはくれまいか』

ひとりぼっちが、二人出会ったのならば。
きっともう、ひとりぼっちではない。

リーパーは掻きむしりたい程胸が痛い。
なんだかわからないけど目頭が熱い。

リーパーはゲイザーだった。
でももう、リーパーはゲイザーじゃない。
(23) 2021/10/23(Sat) 0:25:02

【人】 死神 ゲイザー

『辛かっただろう、唯一の友達ゲイザーに忘れられて。

 苦しかっただろう、誰にも気付かれなくて。

 君は沢山の苦痛と孤独を味わった。

 だから、そう⏤⏤⏤⏤報われるべきなのさ!』」


「そうだ。……そうだ!
 オレは報われるべきなんだッッ!!」


「その為ならば何をしたって許される! 俺が許す!!
 まずはゾズマだッ!! 次はユピテル。その次にあの役者!!
 アマノ! テラ!! シトゥラ!! プルー!!
 全員殺すッッ!!」


破滅的な動機の元、リーパーは便所を出た。
行く場所もなく彷徨う。ナイフを握りしめて。

……この利き手の怪我さえなければ!
今すぐ通り魔をして回ったところなのに!!
(24) 2021/10/23(Sat) 0:34:18

【人】 死神 ゲイザー

館の協力者は言った。
 
『此処の主人による意向で消える客が決まる訳だが⏤⏤
 ある程度は此方の意思を汲んでくれるらしい。
 長くいる使用人曰く複数人に願われた結果消えた者もいたそうだ』

この場所で願いは無為ではない。
それを知るひとは数少ないだろうけれど。

リーパーは、どのような由縁あろうとただの殺人鬼だ。
無為の人々を殺害した、法で裁かれるべき人間である。

その前提の上で。
けれどここに法はない。それを決めるのはあなた達だ。
あなたの思うままに、夜の星に願うと良い。
(30) 2021/10/23(Sat) 1:51:02

【人】 死神 ゲイザー

>>42 ゾズマ

いつもみたいに自然に中庭に足を向けてしまったから、
チンピラ仕草をするそいつとは見事に出会ってしまった。

「あっゾズマ! はいパイ」

焼きたてのスターゲイジーパイだ。明らかに焦げてる。
妙に優しい。

「あっ、今日はちゃんと気強いんだな。
 いやあ、この間は悪かったって! ……な?
 お話、しようぜ」

前回の結果は喧嘩両成敗といったところか。
中庭に設置されたベンチにあなたを誘い、自身も腰掛ける。
顔を近付ける。

「で、さ。早速だけど。
 ……アンタ何者? あの気弱なゾズマ、何?」
(43) 2021/10/23(Sat) 10:36:29

【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー

わたしは探す。
夢から目が覚めた時、微かに聞こえた星の声を頼りに、あなたを探している。

館の協力者。


昼にも星は、日の明かりに隠されながら瞬いている。
その星々が、教えてくれたこと。

ねえ、ゲイザー。
あなたはわたしが見えていて?
(-237) 2021/10/23(Sat) 15:43:35

【人】 死神 ゲイザー

>>50 ゾズマ

スターゲイジーパイは食べられる。
1ピースが二つ分、カトラリー付き。

あからさまに怪しいけど、毒や薬の類は入っていない。
リーパーは調理が下手だけれど、手土産に焼いてきた。

それを証明するように、
リーパーは粗暴な仕草でパイの片割れを口にする。
足を組んで、あなたの話を聞いた。

「……同じだ。けど、近くて遠い」

自分はほんものの片割れ。
あなたは、かつての友達をなぞるほんもの。

「オレも、そうだ。
 ゲイザーの頭の中のダチだった。
 でも、……棄てられて」

「ムカつくんだよ、アイツ! ギャハハ! 死んだけど。
 これ以上アイツの言いなりになるのはゴメンだ」 ⇒
(55) 2021/10/23(Sat) 15:57:34
ゲイザーは、夢を見ている。
(a46) 2021/10/23(Sat) 16:00:21

【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ

ゲイザーはいない。
それをあなたは知らない。

リーパーは、この館で一番空に近い場所にいた。
バルコニーだ。バルコニーで頭を抱えている。
ここに居るのはひとりだけ。

だから、あなたが見えることを隠す必要もない。
自分がゲイザーではないことも。

右手には怪我。今のリーパーは物理的に人を殺せない。

「うわッ、チャンドラ!
 テメエ急に出て来るなよ!」
(-238) 2021/10/23(Sat) 16:05:46

【赤】 死神 ゲイザー

あなたの胎の中が蠢く。
どどめ色の極彩色から、逃げ回る素朴な光。

ゲイザーには聞こえている。
それらの愁傷、苦悩、寂寥、憎悪、絶望──その声が。
その中の、僅かな後悔──その声が。

あなたは周到な手段で目的を遂行する。
相手の合意ありきで行動する。
けれど、誘われたのはリーパーの方だ。
ゲイザーは何も聞いちゃいない。 ⇒
(*14) 2021/10/23(Sat) 16:11:03

【赤】 死神 ゲイザー

そして、ゲイザーは。
物語のヒロインでも、守られるだけのか弱いお姫様でもない。

リーパーがゲイザーなら。
ゲイザーだって、リーパーだ。
(*15) 2021/10/23(Sat) 16:12:06

【赤】 死神 ゲイザー

『……さん!』


『キエさん!! 聞こえていますか!!!!』


ゲイザーは怒っている。
あなたの胎の底で逃げ回るならば、
あなたの声だって聞こえている。
語りかける寝物語も、その全てが。

『あたしあなたのこと許しませんから!!
 出してください、ねえっ!!』
(*16) 2021/10/23(Sat) 16:13:52

【赤】 死神 ゲイザー

『あたし、謝らなきゃいけないことがあるんですっ!』

『ミズガネさんに』

『チャンドラちゃんに』

『……リーパーに!!』
(*17) 2021/10/23(Sat) 16:15:29

【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー

ゲイザーを探したわたしが、バルコニーに足を運んだのはなにも不自然なことじゃない。
あなたと約束をしていたもの。
わたしはそれを、楽しみにしていたから。

「ゲイザー……?」

バルコニーで頭を抱えるあなたを見つけて声をかける。
驚く声にわたしの方こそ驚いて、そんなつもりもないのに身を竦ませた。

「ご、ごめんなさい。……じゃないわ。ええと。
 あなた、ゲイザー……?」

よく似た他人じゃなかろうかと思うほどに粗雑な態度。
テメエなんて言われたのは初めてだったから、びっくりしたのはそれも理由。
(-241) 2021/10/23(Sat) 16:15:44

【赤】 死神 ゲイザー

『そのどれもが、あなたのお腹じゃ成し得ない!
 リーパーと会えるのがあなたのお腹の中なら」

『あたしたち二人揃って神隠しされて、
 だれにも見えなくなったほうがずっとマシ!!』


(*18) 2021/10/23(Sat) 16:21:49

【赤】 死神 ゲイザー

『リーパーが頷いたからこうしたのは知ってる!』

『でもあなた、ムカつくんですよ!!』


それは正当でもなんでもない。
不当な怒りだ。

『出してくれないと
あなたのお腹蹴っ飛ばしますよ!!』
(*19) 2021/10/23(Sat) 16:23:33
ゲイザーは、キエに反抗している。
(a47) 2021/10/23(Sat) 16:24:12

ゲイザーは、大人になって、怒りを覚えた。誰かが教えてくれたから。彼の存在はムダじゃない。
(a48) 2021/10/23(Sat) 16:24:50

ゲイザーは、謝らなくちゃいけない。みんなに。……リーパーに!
(a49) 2021/10/23(Sat) 16:27:37

【赤】 死神 ゲイザー


あなたは自らを定義し、そして同時に人に定義される。
人と共生することで生き永らえる存在だ。
だからこそ狡猾に動く。

ゲイザーは特別だ。記憶じゃない。
確固としたひとつの人格があなたの胎に治まっている。
だから反抗を成し得た。

この館で、願いは魔力となり力を持つ。
館の魔力を無自覚に用いて、ゲイザーは外に出たいと主張する。

さて、どうなる?
これは人ならざる怪物と、最早人の形を持たぬヒトの力比べだ。
(*20) 2021/10/23(Sat) 16:38:11

【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ

「殺人鬼リーパー様だ!
 そしてオマエ、チャンドラだろ? ゲイザーのお友達の。
 マジでゲイザーのこと探してたのかよ」

慣れぬ粗暴な態度に驚くあなたの前で、
リーパーは遠慮なく苛立ちを露にしていた。

「ゲイザーは死んだよ。オレがキエに差し出した」
「つまり、オマエとの約束は果たされることがない」

あなたに喋る間も与えず、鋭い事実を投げつける。
その仕草のどれもが、気弱なゲイザーとは異なる。
風が吹いていた。……夜の近づく匂い。

「残念だったな? ……オレ、オマエのこと気に食わないんだよ」

そして、理由も不明の難癖。
(-250) 2021/10/23(Sat) 17:02:14

【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー

「……リーパー、殺人鬼?
 ちょっと、待って。ゲイザーが死んだ……?」

混乱という言葉はこういうときに使うのが適当なのでしょう。
探していたお友達。同じ姿をした殺人鬼。
それだけじゃない。わたしは確かに混乱をしていた。

​──差し出した? キエ?
どうしてその名前がここで出てくるの?

「………死んでないわ」

でも、その名前が出てきたからこそわたしはそう断言できた。
だって彼は、
命を粗末にすること
なんて、しないもの。

「気に食わない……そう、残念だけど仕方がないわ。
 でもわたし、あなたに何かしたかしら?」

夜が近づく。わたしはまだそのことに気付いていない。
けれど兆候はある。
わたしはもう、お腹を空かせていないもの。
(-256) 2021/10/23(Sat) 17:26:34

【赤】 死神 ゲイザー

あのキエが、心底から焦燥している。……効いている!

「ええっ!?」


だが思わずゲイザーはその足を止める。
それが嘘じゃないのはわかった。胎動している。
このおどろおどろしい、感情のひとつひとつが。

その中にはきっとリソースとなったトラヴィスや、
ほかゲイザーも知らぬ契約を交わした
ゲストたちの記憶が混ざっている。

「そ、それは困ります……。けど、そうは言われたって!
 ……どうすればいいんですか!」
(*23) 2021/10/23(Sat) 18:10:12

【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ

あなたが混乱しているのは目に見えていたが、
とりわけ意に介することはなかった。

キエとの”契約”については、説明が複雑になるので割愛。
事実だけを伝える。

「死んだ。死んだ死んだ!
 死んだんだよ! アイツの意識は、この躰のゴミ箱の奥底。

 そして殆どは、キエの腹ン中。
 今はオレがこいつを支配してる!」

まるで彼の語るキエは怪物みたいだ。
『で、本題だけど』そう連ねる。
そいつはゲイザーの顔で、ゲイザーの顔で喋る。

「……なにか? べつに、何にもしてない。
 ただ……オマエがゲイザーの友達だから、ムカつく!」
「あのグズ女の何がいい。あのノロマ女のどこに惹かれた?」

リーパーは、ゲイザーの頭の中のお友達。
忘れられてしまった、一番最初のお友達。
だからあなたに、幼稚な嫉妬を向けている。
(-265) 2021/10/23(Sat) 18:49:32

【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー

たとえあなたの口から語られるキエがわたしの知らないキエだったとして。
わたしはわたしの知っているキエを知っている。

彼の道徳と私の道徳は違う。
でも、彼の言葉はいくつか、わたしにも理解できるものがある。

「意識がないと、それだけなら。
 死んだなんて言ってはいけないわ。
 まだ生きている。ただあなたが支配しているだけ。
 そうでしょう?」

彼は彼の道徳に則って、差し出されたゲイザーに何かをしたのでしょう。
腹の中と言ったからには、食べてしまったの?
そんな推測くらいしか、わたしには許されていない。

これが本題じゃないのなら、詮無い話なのだけど。

「どこが? ……どこかしら。
 ねえ、あなたはお友達を作るのに、『ここが好きだから』ってわざわざ選ぶの?」

「わたしはね、なりたいから友達になったわ。
 ゲイザーとはお友達になれると思ったの。
 お友達になったらきっと楽しいって、そう思ったの」

あなたは違うのかしら。重ねてわたしは問うた。
誰かの友達だから苛立たしい、嫌い。
誰かに取られるようで、腹立たしい。

その気持ちはまるで、夜が昼間の私たちの行動を、制限するときのもののよう。
(-269) 2021/10/23(Sat) 19:08:08

【赤】 死神 ゲイザー

定義がキエを形作るとするならば、
この鰐もまた、キエの一部分なのだろうか。

ゲイザーは悍ましいアトラクションのような景色を進む。

「ま、魔力……? あたしっ、魔法使いじゃありませんし。
 よくわからないですけど……。
 わ、悪いことしないならいいですよっ!」

きっとあなたは、
”悪いことなんて滅相もない”なんて返してしまうのだろう、
そも善悪基準が人間とは違うのだから。

拍子抜けするほど簡単な脱出に、
”もっと早く声をあげればよかった”なんて思いながら。

(*25) 2021/10/23(Sat) 19:47:07
ゲイザーは、胎の中で夢を見ていた。頭の中にお友達がいた頃の夢。生きづらいけれど幸福で、安寧のあった日々。
(a54) 2021/10/23(Sat) 19:51:37

【赤】 死神 ゲイザー



「何処にって、勿論──リーパーの中に!」


 
(*26) 2021/10/23(Sat) 19:52:49

【人】 死神 ゲイザー


「ぶえっ!」


リーパーは、その時思い切り転んだ。
(67) 2021/10/23(Sat) 20:17:59
ゲイザーは、虎視眈々と息をひそめている。その時が来るまで。
(a60) 2021/10/23(Sat) 20:18:41

【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ

滔々と紡がれる思いの丈。
リーパーはそれを理解したくはないけれど。

”ねえ、あなたはお友達を作るのに、
 『ここが好きだから』ってわざわざ選ぶの?”

つい先ほどゾズマに『友達になって』と
言ってしまったばかりだから、頷くしかなくて。
この思いの丈をどうすればいいのか分からなくて。

「やだ……」

あなたの首元に両手を近付けながら、零した。
リーパーは利き手を怪我している。
締め殺すことは叶わない、けれど。

「オ、オレがゲイザーの最初の友達なんだよっ。
 あんな何もできないグズ女に友達なんてできる訳ないだろ!」

「オマエなんか、オレは知らない……っ!!」
(-277) 2021/10/23(Sat) 20:23:44