人狼物語 三日月国


230 【完全RP/R18G】アダムとイヴにさよなら

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視点:


朧广灯 リヒトーヴは、メモを貼った。
(a1) 2023/11/23(Thu) 7:22:43

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 楽園と木蓮 ―

 [ 温室には、友が好んでいた花が幾つか存在する。
   区画を巡回していた機械は、その木の前で足を止めた。

   かつては"木蘭"という名を受けていたそれは、
   より相応しい名があるだと、"木蓮"に名を変えたらしい。

   友は、蓮も好んでいた。
   あの夏の池が一際大きいのはそのせいだ。
   他にも、そのような特別が幾つかあった。


   機械は、友がそれらを好む理由を知らずにいた。
   その目が一体、何を映しているのかも。

   いくら隣に立っても、尋ねても、
   友は、自身がみている物をはっきりと口にはしなかった。
   煙に巻くような言葉ばかりを好んで使った。

   それらに機械を付き合わせることを、よく好んでいた。 ]
 
(66) 2023/11/23(Thu) 21:59:55

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 

   蓮に似ているから、"木蓮"を好むのですか。

  『……それは違うよ。あれらが似ているのさ。』

   主語を省かないでください。

  『……あれは、僕たちだよ。リヒトーヴ。』

 

 
(67) 2023/11/23(Thu) 22:00:36

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 土に根差す足元から、天へと広がる白い花へ。

   まるで機械が腕を伸ばしたかのように。
   友はその背後から、大地に植わる
   木蓮の全身をゆっくりと指でなぞって見せる。 ]



   『親愛なる我が友よ。君にもいつか分かる日が来る。』



 [ 宥めるように、友は機械の肩に手を置いた。
   それは幾度となく聞いた言葉だった。
   だから、機械もそれ以上を問おうとはしなかった。

  
否――本当は知っていた。

  
それが、この世界への祈りであったことを。
]*
 
(68) 2023/11/23(Thu) 22:05:05

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 植物園:メディウムと ―


 [ ――仮に、真実は別に存在していたとしても。
   メディウムがそう答えるのであれば、>>93
   この件に機械が干渉する部分はない。 ]


   分かりました。ならば、己からは何も。


 [ 仲良くやれているか、という指針は機械には難しい。
   人らしい仕草の形は理解しても、
   相手の心の距離という物は観測しようがないからだ。

   己への評に機械は「そうでしょうか」と返すに留めると、
   メディウムの方へと同じ話題を向ける。 ]
 
(107) 2023/11/24(Fri) 1:46:34

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 予想外に消沈していった彼女へ、>>94
   機械は思案を重ねながらも、ゆっくりと問いかけた。]


   ならば、己は彼らと仲良くなるのは難しいでしょう。
   同時にあなたへも同じことが言えます。
   己の正確な生まれを数えるならば、
   あなたより遥か昔から存在していますので。

   ……あなたが言いたいのは、
   そういうことでは無いのではありませんか?


 [ 機械に慰めの言葉は難しい。
   しかし、人と比較して何かに相対し続けることは
   得意であることを機械はよく知っていた。

   それが役立つのであれば、それは機械の幸福だろう。 ]*
 
(108) 2023/11/24(Fri) 1:50:43

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― "cosmos" ―
 
 [ やがて春を過ぎ、幾つかの通路と扉を抜けた。>>66

   次第に風は涼やかに乾いていき、
   赤や黄に染まった樹木が通路を彩り始める。
   更にその奥、楽園の端にも程近い場所にそこはあった。

   野原のように開けた空間。
   そこは、秋らしい風に揺れるコスモスで満たされている。

   この特別見晴らしのいい地で、
   ヌエヌエの飛び交う様を、友はよく機械と眺めていた。 ]
 
(109) 2023/11/24(Fri) 2:49:44

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 煙に巻くことを楽しんでいたであろう友が、
   最も饒舌に、楽しそうに語っていたのは
   珍しく、機械にも理解の及ぶようなことだった。



   "Cogito, ergo sum"
       ――すなわち、"我思う故に我あり"。



   直青が口にしたのは原文だったが、
   機械には、その訳文の方が馴染みがあった。

   その声で唱えて、機械は眼を細める。
   自然現れた大仰なトーンは、決して通常のものではない。

   その原因は、瞬きよりも早く取り出せる。 ]
 
(110) 2023/11/24(Fri) 2:53:54

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 
   『定義なんて必要ないさ。』

   『―― "我思う故に我あり" だよ。リヒトーヴ。』
 

(111) 2023/11/24(Fri) 2:54:41

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 一体何を言い出すんだこれは、と
   かつての機械は、憚ることなく眉をひそめた。

   あなたがいう"友"の定義を教えて欲しいと
   機械は至極真っ当な要求をした。
   ……だというのに、返ってきたのはこれだったからだ。

   落胆の代わりに、機械は友を睨んだ。

   一方、よほど自画自賛しているのか、
   友は機嫌よさそうに笑い声をあげて機械を見下ろした。 ]
 
(112) 2023/11/24(Fri) 2:55:26

【人】 朧广灯 リヒトーヴ



   『あぁ、これ以上の答えはないだろう。』

   『君は初めから僕の"友"だ。』

   『僕がそうだと決めた時から、ずっとそうだ。』


(113) 2023/11/24(Fri) 2:56:48

【人】 朧广灯 リヒトーヴ



   『――友思う故に我あり、さ。リヒトーヴ。』

   『今、君は"友"について考えてくれてる。』

   『何のために? ――僕のためにだ!』


(114) 2023/11/24(Fri) 2:57:38

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 一際愉快そうな声で友が笑う。
   機械は口籠り、用意していた反論を取り下げた。

   "遠く離れるようなら、行ってらっしゃい" と
   "近くへ戻って来たようなら、お帰りなさい" と

   ――人間の友人らしい情緒は求めないから、
   そういった仕草や機敏ぐらいは付けて欲しい。

   友が、機械に要求したのはそれだけだった。


   機械はその要求を受け取るや否や、
   参考となるデータを検索し、知識を付けていった。
   ……そして、無自覚に"友"の水準を自ら上げていたのだ。


    何のために?
      ――それは、己の友のためにだ。


   ……友が一笑に付すことで終わった記憶は、
   重要なものとして、今も機械の中に刻まれている。 ]
 
(115) 2023/11/24(Fri) 2:59:17

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 周囲のデータを収集し終えると、
   機械は定刻通りコスモス畑を後にした。


   ――友思う故に、我あり。


   あの頃よりもその言葉の意味を
   機械は理解できるようになったと自認している。

   その存在を忘れることはできない。
   時折、煩わしいまでの感傷に襲われる。
   ――そんな己にとっての"友"という存在、その定義。

   それが見えるようになったことは
   ……機械の身でも、素直に喜ぶのは難しかったが。]*
 
(116) 2023/11/24(Fri) 3:00:10
朧广灯 リヒトーヴは、メモを貼った。
(a34) 2023/11/24(Fri) 3:07:23

朧广灯 リヒトーヴは、メモを貼った。
(a49) 2023/11/24(Fri) 15:54:13

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― いつか:楽園内にて、桜花へ ― 


 [ 『sintoisMecanique』が訪れて、しばらく。
   機械の抱える仕事はこれといって増えることもなく、
   定量のタスクを消化するばかりだった。

   雷恩と桜花は、きちんと己らを尊重してくれている。
   一方、彼らの希望といえば雷恩の件のみ。
   己に直接伝えられたのは、だが。 ]


   ――在るだけで満たされるというのは、
   あなた達の性なのでしょうか。

   こんにちは、桜花。調子はいかがですか。


 [ あの赤い果実を片手に、機械は己から近づいた。>>1:131
   それが生まれた理由に興味があったから。]
 
(132) 2023/11/24(Fri) 17:17:43
[部屋に戻って、ありったけの痛み止めを流し込む。

もう色んなところがひたすらに痛くって苦しくって、何も分からない。

そのままベッドへと横たわり投げかけられた言葉を反復する。


「思い遣ってください」


そんな事を言われても、困るよ。]


…………僕の感情そのものが不必要だったとしたら…………どうしたって、無理じゃないか…………
**

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 羅生:楽園の端に、三つ ―


 [ その肯定は、機械の内側を宥めると共に>>128
   何かを攫って行った。

   解が与えられたことで、己の不満が沈静化する。
   だというのに、何かが欠けたような気がしてしまう。

   それでは取り出せない物があるのだというのか。
   手放しかけた空白に機械は思考を伸ばす。 ]


   ……処理の手間を増やされたという意味では、
   己は確かにあれに怒っています。

   しかし、誤った論理を入力されたり、
   命令が翻されることは、決して珍しい話ではありません。
   故に、己はあれを裏切りとは見ていない……筈です。

   裏切られたと、己は、まだ……。

 
(177) 2023/11/24(Fri) 21:26:42

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 機械にとって、今もあれは"友"だった。
   算出された結果は己にとっての正しさだ。
   それを疑うようでは、機械の身は世界を捉えられない。

   しかし、それだけでは僅かに何かが噛み合わない。

   思案、そして比較。
   記録と化してゆく相手の言葉を、意識に展開する。


   "その全てに疑う余地を持たない"。 ――何故?
   何故、己には疑う余地・・・・が与えられているのだろうか。


   ――否。
   己には、絶対視する余地が与えられていないのだ。
   それは何故か。友であるからだ。

   なるほど、と機械は微笑む。>>1:270
 
(178) 2023/11/24(Fri) 21:27:25

【人】 朧广灯 リヒトーヴ


 [ 望みとは何らかの空白に対する行為である。
   転じて、行動とは空白に対する働きかけである。

   ――故に、世界は停滞を知らない。
   この世に光がもたらされた、その瞬間から。 ]

(179) 2023/11/24(Fri) 21:28:17

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ ――まさか、この知識に価値が生じる日が来るとは。
   相手の言葉に意識を向けながら、>>130>>131
   機械は少しだけ友を見直した。]


   ……もし、あなた達の創造主が
   神を思うのであれば、それは自然崇拝のように見えます。

   一方、機械は通常自然崇拝を得意としません。
   何故なら、ある存在から命令を受ける者だからです。
   根本的なシステムの差があります。

   己は結果として、その自然崇拝めいたものを
   『決定事項』や友の動きから得ることになりましたが、
   ……そうですね。それが違い、かもしれません。

 
 [ しかし、これは結果論でしかない。
   現実としての"自然"は常に結果でしかない。

   この荒廃した大地も、正しく自然のひとつだった。
   有史以来の惨状であったとしても。

   ただ、人も機械も認めていないだけだ。
   そして、そのような思惑は決して"自然"ではない。 ]
 
(180) 2023/11/24(Fri) 21:30:22

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 

   あなた方と話すとその高度さを痛感します。
   数々の無茶振りに、あなた達は応え続けている。
   それに応えられるよう、求め続けられてる。

   ……まったく。己たちの次の役目は、
   彼らの智謀の代わりでしょうか。


 [ 機械はわざとらしく溜息を落としてみせた。
   ……これは愚痴でもあったが故に。 ]*
 
(181) 2023/11/24(Fri) 21:32:25

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 植物園:メディウムと ―


   ……? そのように見えますか。


 [ 腕が伸ばされれば、多少屈んでみせる。>>122

   己もメディウムを撫でるべきかの問いは棄却された。
   人と比べれば、機械に備わった手は冷たく、
   表面の弾性はあれど、やや不自然な硬さがある。
   特別撫でられて気持ちのいい素材ではないだろう。 ]


   その意味は図りかねますが。
   己が思うのは、あなたの健康と……そうですね。
   悩みが上手くいくこと、でしょうか。


 [ 「助けが必要でしたらご相談を」と付け加えて。
   機械は、相手の気が済むまで撫でられていただろう。 ]*
 
(189) 2023/11/24(Fri) 22:10:56

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 楽園内:桜花と ―

 [ 己の背はそう高くないとはいえ、
   無意味に首を疲れさせるのは本意ではない。>>193

   相手の正面へと回れば、
   失礼します、と断って機械はその場に腰を下ろした。

   ――あれから猫やフクロウには会えただろうか。>>1:68
   夜の庭は光に乏しいため、鳴き声だけかもしれない。
   合間、近況尋ねてみるなどをもしつつ。 ]


   ……ありがとうございます。
   この形になるまで、それなりに苦労しました。


 [ 景観を褒められれば、機械は微笑んだ。>>194
   元となる機材こそ揃ってはいたものの、
   区画の計算は機械であっても、困難の連続だった。

   だから、良い物だと伝えられるのは嬉しい。
   機械であっても、それぐらいの情動は持っている。
   理解するための手段に乏しいだけであって。 ]
 
(205) 2023/11/24(Fri) 23:07:38

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 手の中で果実を転がしながら、機械は思案する。
   この新しい人類はどのような種なのだろうと。 ]


   ……どうでしょうか。
   あなたが動物に興味を覚えたように、
   満たされていても、遊びは求めるのでは?

   ――新しい樹が生えていると、聞きました。
   あなたか雷恩だと思ったのですが、違いますか?


 [ 相手の眼下へ果実を差し出す。
   まだ落としたばかりのそれは瑞々しい。 ]*
 
(206) 2023/11/24(Fri) 23:07:56

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 蓮 ―

 [ 夏の区画であっても、その池の周りだけは
   気温は低く、朝露を思わせるような匂いで満ちている。

   暑い、怠いと友はあまり夏を好まなかったが、
   この池だけは例外だった。

   白や桃といった蓮が浮かぶ水面が
   鏡のように凪いでいる日には、いつまでもそこにいた。


   ……インダラクスに抱えられて戻って来たこともある。
   その時ばかりは、機械は友を叱った。
   腹の虫を鳴らしながら、屈託なく友は笑っていた。 ]
 
(208) 2023/11/25(Sat) 1:55:00

【人】 朧广灯 リヒトーヴ



  ……より高性能のAIだって得られたでしょうに。

 『まさか。お金で友は買えないよ。』

  同じことです。あなたの投じた資財で己は出来ている。

 『僕は、君が良かったんだよ。』

  その気色の悪い笑み、仕舞ってくれますか。


(209) 2023/11/25(Sat) 1:56:24

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 水面を覗き込むと、機械の多眼が星のように瞬き、
   夏の光を浴びた髪が水面に反射した。
   ……これの何が興味深いというのだろうか。

   ある日、凪いだ池を覗き込んでいた友が、
   見かねたように機械に告げたことがあった。



    『神様もこうやって覗いていたらしいよ。』

     池の中を?

    『人々が苦しむ様子を。』




   ……それが答えではあったのだろう。

   友がそれほどの善人であるとは到底思えなかったが、
   救いを考えるような人物ではあったから。>>1:99
 
(210) 2023/11/25(Sat) 1:57:30

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ ……水面は凪ぎ、鏡のように青く澄んでいる。
   風を停止させたのは、他ならぬ機械だ。


   ―― 己とは何か?



   それは友が去り、触れざるを得なくなった問い。
   そして、長らく放棄してきた問いだった。 ]
 
(211) 2023/11/25(Sat) 1:59:31

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 

 [ 何故、機械は生み出されたのだろうか。
   少なくない資財、時間と手間、それらを"敢えて"かけて。

   姿と性格に拘るならば、そのような製品を買えばよかった。
   それから、そのAIに監視を任せればいい。
   『決定事項』以前ならば、それこそが"普通"だった。


   結果、出来上がったのは非効率な旧型だ。>>1:153


   ましてや、多少の性能の違いこそあれど、
   ここには他に"監視員ヘロー"がいる。
   どの者にもAIが備わっており、自律判断を行う。

   ……そう、不要なのだ。


   この『楽園』は"司令塔リヒトーヴ"が不在でも機能する。
   そのように設計されている。他ならぬ友によって。 ]

 
(212) 2023/11/25(Sat) 2:01:17

【人】 朧广灯 リヒトーヴ



   ―― 促されている。 何を?
   ―― 裏切られることを。 何故? <ERROR>

   ―― 失望することを。 何故?
   ―― 期待されている。 
何故
何を?

   ―― 存在意義を失うことを。 <ERROR>


(213) 2023/11/25(Sat) 2:01:51

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ ……機械は確信している。それだけは違う、と。

   己という存在を、
   機械は必ず見失わないようにできていた。

   何故なら、己は"友"である。どんなことがあっても。
   どのようにされても、それだけは失わない。


   この自我は、機体は、存在は。
   そのため"だけ"に創造されている。


   ましてや、己という旧い機械は
   砕け失うような心は始めから持たない。
   真に思考が行き着けば、そこで意識を留め置くのみ。

   故に。"友"という定義の剥奪は、計画の意義を成さない。


       
<BACK>



    何故、己には疑う自由が与えられて、
      ……否、わざわざ用意されているのだろうか。


   ―― ―― ―― <再考> 。
]*
 
(214) 2023/11/25(Sat) 2:02:31
朧广灯 リヒトーヴは、メモを貼った。
(a68) 2023/11/25(Sat) 2:28:55



 僕が否定しているんじゃない。
 お前が、お前を、否定しているんだ。

 ……どうしてわからない?

[敢えて身体の自由は奪わずに、視線の威圧だけを与える。頬をひとつなぞり、釦に指を掛けた。]

 「生命じゃない」?

 だから損なわれても良いと、
 それが使命の遂行に必要だと、
 擲ってそれで満足か。

 その"満足する"という感情を、
 お前は何だと思っているんだ?

[露わになれば、その鎖骨に歯を立てる。]

 それが逃げではないとお前は言えるのか。


 ────羅生。
 お前は、

 何故、記憶を自ら消去している?

*

朧广灯 リヒトーヴは、メモを貼った。
(a79) 2023/11/25(Sat) 14:57:00




──『何故』?



[

違う。逃げるなと言われているのか。記憶の消去が逃げであると。膚に疾る甘い流れを両腕で押し退ける。筋力くらい同等であってくれ。

]


 …………あなたが恐いから
 
侵食をされる心地 それは呑み込めない泥濘

 ……あなたの『言葉』が俺を破壊する
 
咲けない 咲けなく なってしまう

 

 いやだ。嫌です。見放されたくない──!

 
父なる天から
 命も魂も宿らなくても

 



 っ、……おまえ、なに…………!?
 


[

視界が僅に朱に染まる。涙腺を通した廃熱は『弱さ』の象徴に思えて好きに成れない。それでもマシだった。

──何と、比べてる?

]


 知らない、擲つなんてどうしてそんな解釈が出るんだ
 くるってる、壊れてる、『メンテナンス』が必要なのはおれじゃない!


*




 ────そうして、お前は、




 から逃げるのか。


*


[

切れそう。回路が。灼かれる、この温度に覚えがある。
肯定を返したいのに主張出来なくなっている、のは、何故。

いっそ笑った。

]


 
 …………逃げるなら
 あなたに態々指示を乞いに来てない。

*




 ……フ……
指示
を?


[やはりどうにも笑いの発作を刺激される。
感情を動かされる


脱力し、肌蹴させた羅生の衣服をそのままに、
ひとりベッドにふらり腰を下ろした。]

 …………。

 ……
がそれで安定するのであれば、
 記憶など保持しなくて構わない。

 そうでないならば、思い出しなさい。


 君が咲くことは「まだ」許可しない。
 桜花の処分もだ。

 …………君たちは、生きようとしているだろう。

[絞り出す声音になった。]



 苦しさから逃れたいだけならば、
 それは甘えだ。

 甘やかされたいか?

 甘やかされたいのか、君は、僕に。
 


[

 それは俺からお前を奪うことだというのに。

]
 



 怖がるばかりで本質を見失っている。
 君の仕事は、使命は、
 咲かせることだけではないよ。

 それが出来なくなるなんて不安、
 どうしてそこまで育ててしまったんだ。



 ………………ねえ、羅生。

 本当は何が欲しいの。


[


 それを、"言葉"にしてくれ。


]

*


 

 ────…………。


 はは……、


[

何一つ響かない。何も分かって無いのはおまえの方だろ。もう疲れた、って力なくへたり込む。永遠にわかりあえない明白を何度無駄に擦り合わせるのか。非合理。

]


 …………直青君の、せいでしょ
 
誰よりも理解をしながら

 直青君が、咎めないから、おれを
 
利用するだけしつくして。

 
 

 苦しいよ。稼働し続ける事を『生きる』というなら苦しいよ。
 なけなしの存在価値、なんだよ……


 


[

花の名前。種子を持つこと。
世界に良く在りたいという『人間の欲求』だけがきっと間違い。
僕まで『神』を愛する必要は無かった。

]


 誰のせいにもできずに……『生きる』しかないじゃない

 




 直青君。



[

無様も不様な格好で様相で笑みを作る、のは、どんな顔をするべきシチュエーションか分からないから。
君に容量持ってかれて鈍い、動きで手を伸ばす。

]



 ………………たすけてよ。


 *




 
その通りです

 それでも生きるしかないんだ。
俺は。

 
そこにただ、お前が欲しいだけだった。



[何を咎めろというのだろうか。
何を与えてやれただろうか。

ただその存在に掬われ続ける己に。
"それ"を利用とだけお前が言うのならば。


創造主の意思など、
知ったことではなかった
。]

[

 …………。

 君が罪だと断じるものを、
 僕は当たり前に抱えている。

 君より余程、僕の方が旧人類的だ。

 
知っていましたか?


 僕はそれを誰よりも肯定しているのだから。


]


 君が自身を否定する度、
 僕は僕を損なわれてきました。

 
知っていましたか?



[伸ばされる手を掴む。
引き寄せる。強く。      強く。

抱き止めて、耳に囁く。]





 
お前を掬う方法など、知らない。

 どんな風に、殺されたいですか。




*

− 自室 −


[初めて触れ合った時から、どれくらい植物からだを重ねただろうか。それはあくまでも内側を犯す行為であって、物理的な接触行為とはまた違うものである。……一種の生殖行動ではあるだろうが、模倣しているだけとも取れる。]


…………なん、で…………



[苦も悦も味わった、植物の方は。人間の方は未だに許してはいない。……許させてはいけない、はずだったのに。]


……ぅう……


[『人間』の部分が疼く。もっと甘い熱がほしい、と。ただの刷り込みだったのかもしれないし、本能を増幅させる『植物』の性質のせいだったのかもしれない。
あるいはもっと別の感情。
]

[ベッドに横たわり、ゆっくりと手を生殖器へと伸ばす。知識はあった、勉学くらいしかやる事がないから。経験は無かった、不必要だと思っていたから。

雄とは違って雌は自主的に欲求を発散させる必要は無い。

無いのに、
]


…………んっ…………


[そっと指で秘所をなぞる。おそるおそる、傷つけないように。ついでに空いていたもう片方の手は、胸部にある性感帯へと伸ばす。]

[力加減が分からないから、できるだけゆっくりと。快楽を得られるように、そっと触れていく。]


…………は、ぅ、


[じんわりとした感覚が襲ってきて、もどかしくなるけれど。これ以上強くしたらどうなるか分からなくて怖いから。段々と湿度を増していく生殖器に指を入れ、慰める。]



…………ふ、ぅ、


[けれども、昂る身体を頂へと持っていく事はできず。いくらなぞっても一定のところで留まってしまう熱をどうすることもできなくて。

…………欲求は澱のように底に溜まったまま。途中で止めた。]


僕、なにしてんだろ……



[湿った指先を拭き取って、発散ができないまま、ぼんやりと横たわったままでいた。]

(…………貴女も、本当は、深く深く、求めたいんでしょう?彼の全てを…………)
**


[

立ち昇る甘さがある。存分に首筋に顔を埋めて『僕ら』を混ぜる。記憶を消去できても記録は消えない。膚は、熱を覚えていたみたいだ。囁かれる音の波をそのまま聴いて、堪えられず笑いを溢す。

]



 ふ……、ふふっ、

 はは、
 今さら…………殺すの?



[

抱きしめると、稜線が分かるね。隔てる物質を識るために身体を擦り合わせた。衣装越しに伝わる信号をもっと体験したくて、指先は項から頭頂へと這う。桜花とは違う『香り』に、陽光に照らされる波間が瞼へ浮かんだ。『羅生』の持ち物ではないなにか。

]

[

直青が僕を殺したい動機が発言から見当たらない。つまりこれは、
終わりを与えてくれるという、譲歩。

許可をくれるだけで良いのに。
そうしたら僕は君の元を去って咲く。
──それは、許せない?


]



 我が儘じゃ、ないですか……?



[

首筋に口づける。決して弛められないその襟元から覗く部分だけに。
ねぇ、あなたの真実を握らせたなら、殺されるべきは僕じゃないね?

唇を離して眸を覗き込む。
情報を、明け渡してよ、分かりやすく。迷いやすいから。
唇に、音も無く重ねたい。

]*



[

 
──ゆるせませんよ。



体温、などというものを当たり前に持ち過ぎている。
甘える仕草にも似て触れる唇の行方を追った。

こんな記憶も君は消してしまった。


 だけが憶えている。


]


 ──……は、

[笑み溢れる。]

 我儘? ──どちらが。

[こうして向かい合えば繋がる右の
と左の
朝顔



 ゆるしてきた。
 ずっとゆるしてきたじゃないか。

 君の我儘を全て。

 それが、それこそが君はゆるせなかった?


 身勝手なひとだ。


 わかりやすく?
 たとえば、こんな風に?


────重ねる。音も無く。]

*


[

くすくすと。笑う事を自らに許したら解けていく。
不思議な心地だった。何か麻痺していて、視覚情報の精度が低下してる。

]



 おまえの方でしょ。我が儘。
 それは譲らない……


[

接吻。誓約と親愛。その二つの理解。
これは違うな。もっと泥にまみれた匂いがする。温い陽光の青臭さ。触れ合わせたいねもう少し。嫌がりはしないでしょう?

堅苦しい衣装を丁寧に剥ぐ。自分にも同じものが支給されているけれど、比較されるのが嫌で着用はやめてた。似合ってますね──褒めてますよ?

シャツの釦を上から順に外しきる。先程触れた首筋よりもう少し下から鎖骨に向けて、胸元を目指して口づけた。気紛れに舐めながら。

]



 ……ふふ、なんだろうなこの心地

 
(笑みが止まらないです)



 …………、っ、あはは!


[

はだけさせたシャツの脇から腰を抱き寄せて夢中に触れ合わせた。何だろう。嘘みたいに込み上げる。先程まで虚無だったところに一気に咲いた。君の青。抑えきれなくなった衝動で抱き締めたまま寝台に倒れこむ。

動物のじゃれ合いかなって、近い映像を探して。半身起こして艶のある青色を撫でる。

]



 直青君……小さいね。


[

僕は今どんな顔をしているかな。

君の表情は芳しくは無さそうな予想だけど。全く読み取りにくい人だよねぇって、深い空色を一房摘んで、ページを捲る様にぱらぱらと落として。

]*



[
腹立たしいな
、と思う。
その分だけ、苦い笑みを返し、吐息をこぼした。

好きにさせながらその緑を見上げる。]

 猫さえ連れて来てくれたなら、
 もっと小さくもなりますよ。

[お望みならば、ではある。

すっかりと兆したものを擦らせて揺すり上げ、綻びる花の幾何学模様を視るのだ。そうして直青は幾度も正気を保ってきた。身勝手なひとだ、と繰り返す。

わかり合えないことを、
赦し合うことを、

愛と呼びたかった。

彼我を隔てる薄膜のような着衣を、邪険に鼻先で搔き分ける。その赤も、白も、黒も、君には似合いだけれど。すべてを剝いでみたところで、届きはしないけれど。



 君が、わらっているから。



今はそれで充分だった。
ねえ。わからなくていいよ。──わからないでいてくれ。]

[繋がることで。

何かを得た気分にさせてくれ。
与えたつもりにさせてくれ。


 
生きて、いてくれ。



希いを熱に代えて、


その身に移した。]


**

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― ALTER EGO ―

 [ あの日、楽園の門を閉じてさえいれば、
   何かが変わっていたのだろうか。

   ……機械は決めかねていた。

   他の機械と同じ『決定事項』に行き着いても。
   機械による、人類への壊滅作戦が始まっても。
   地球の冷却、および浄化に状況が移行しようとも。


   友が、その同胞のために楽園を出て行っても。


   この世界の"希望"とは、―――― ]

 
(301) 2023/11/26(Sun) 4:49:36

【人】 朧广灯 リヒトーヴ



   『――親愛なる<もう一つの我が友僕>よ。』

   『それは機械秩序か? それとも人類救世主か?』

   『今日も、僕たちの世界を問答しようじゃないか。』


(302) 2023/11/26(Sun) 4:50:05

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
  
  [ 人類にとって『決定事項』とは、
    本当に予測不可能な物だったのだろうか。

    人間。機械。そして――――

    もし救いを願う者がいたならば、
    一体、何を叶えたかったのだろうか。 ]*

    
(303) 2023/11/26(Sun) 4:51:26

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 羅生:楽園の果てにて ―

 
 [ 緑の水晶を通う相手は、いつになく嬉しげに見え。>>236
   そうか、と微笑んだところで、
   機械は己が嬉しさを覚えていることを自覚した。

   何故と思考するも、答えは収束したきり。

   それは、存在する筈の無い不可逆。
   壮大なる不可視の解。

   ……いや。空白を空白のままにすることはできない。
   それは、機械が機械であるが故に。 ]


   ――己の存在や行動に意義が生じている限り、
   すべての"己"と言う存在には常に価値が存在している。

   ……己も、そう思います。
   それは確かに己らの『幸福』の形であると。

 
(304) 2023/11/26(Sun) 5:46:07

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ だから、機械は定義した。
   この景色を『幸福』と呼ぶことを。

   かつての景色にはなかった光の色を、>>1:76
   その瞳の向こうに見たから。 ]
 
(305) 2023/11/26(Sun) 5:50:06

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 

   どのような姿形でも構いませんが、
   強いて言うば、強かな種であると有難いですね。

   楽しみにしています。あなたに再会する日を。

 *
(306) 2023/11/26(Sun) 5:51:10

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 楽園内:桜花と ―


 [ ふむ、と機械は己を振り返った。
   機械の苦労と人の苦労は、恐らく箇所が異なるだろう。
   例えば合理には煩いが、徒労は厭わない。 ]


   ……そうでもありませんよ。
   出来ると分かっていることを行うのは、苦になりません。
   それが得られるまでの方が大変です。


 [ 故に、相手の指が手の中の果実を玩ぶ様を>>252
   機械は受け入れれば、
   その仕草に変化を付けて回った。 ]


   己は、無粋とは思いませんでしたよ。
   あなたの情動を引き出せたのであれば、
   この庭を築いた甲斐があったというものです。

   我々は、この庭を作り出すことは出来ますが
   意味を持たせることはできません。
   それは常にあなた達から与えられるものだからです。

   どうぞ楽しんでください。
   ……規定の範囲で、と付け足しはしますが。
 
(307) 2023/11/26(Sun) 6:24:08

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ そうしてヌエヌエのことを尋ねられれば、>>253
   機械は己らの予定を明かしただろう。>>1:168
   話が及ぶならば、その意味も。>>1:169

   何せ、孔雀革命に機密らしい機密などなく。
   あるのは、ただ"そのように在る"のだという形だけ。

   ……あるいは。

   "知る"という喜びと欲望が人にはあることを、
   機械は知っていたから。

   惜しむことなく与えてやりたいと思ったのだろう。
   知識は決して欠くことのない物故に。 ]*
 
(308) 2023/11/26(Sun) 6:27:22

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― ■ ―

 〈 草木は真白に染まり、
   線引くように僅かに溶けた雪が道を示す。

   冬の区画、その最果てにその梅はある。
   他の場所にも梅はあるが、ここだけは特別だ。
   この梅だけは、ただひとりのために。 〉
 
(310) 2023/11/26(Sun) 6:29:20

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 〈 ――このような場所では咲かない。
   友は反対していた。
   外界は近く、汚染は濃い。
   ましてやここが冬の区画である限り不可能だ、と。

   僕は笑って、友を相手にしなかった。
   そうなったらもう誰も止められない。
   彼らは機械で、僕は人間で、この孔雀革命の主だ。

   ……いや。友だけは止められた。
   だけど、そうするだけの心持ちがなかったのだろう。

   渋々、小さな梅の座標をデータに記録した。 〉
 
(311) 2023/11/26(Sun) 6:30:19

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 

   『断言します。咲きません。』

   我が友よ、君ならやってくれるだろう?

   『己は常に最善を尽くした前提で言ってます。』

   そうか。なら、試してみようじゃないか。

 
(312) 2023/11/26(Sun) 6:31:02

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 〈 小さな額に皺を寄せながら、友は僕を睨んだ。
   いいじゃないか。お願いだよ。

   そう返せば、友は己には理解不能ですと
   心底呆れたように言葉を吐いた。

   もっと困惑させてやりたかったな。
   もう少し時間があればやっていただろうね。 〉
 
(313) 2023/11/26(Sun) 6:31:37

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 〈 親愛なる我が友よ。
   僕は、君が思うよりずっと一途だよ。

   君と出会う前から、僕は君の友だったのだから。 〉
 
(314) 2023/11/26(Sun) 6:32:00

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 ― 梅 ―

 [ そこには一本の梅がある。
   硬く閉じた蕾を人工の雪に晒しながら、
   ただ、春が訪れることを待っている。

   咲かない花の意味とは何だろうか。
   どれだけ世話をしようと、春が訪れなければ意味がない。
   理解不能だ、とかつて機械は口にした。

   今なら、何というだろうか。
   ……それでも"理解不能"になるだろうか。

   それ以外の言葉を当て嵌めようにも、
   我が友を表すそれ以上の言葉を機械は持たなかった。 ]
 
(315) 2023/11/26(Sun) 6:32:48

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
   まったく……。
   悪趣味なんですよ、あなたは。

   己が機械だからですか?
   それともその傲慢さ故ですか?
 
(316) 2023/11/26(Sun) 6:34:13

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 世界の総量とは常に一定だ。
   物事に因果が存在する限り、必ず。

   思いつく限りの可能性を機械は並べ立てる。
   ありったけの弱さ。それと同じだけの祈りと願い。

   その全てを機械は否定しない。
   捨て置くこともしない。
   己の身に適う限りの全てを受け入れようとする。

   それこそが、この『楽園』の原点。
   故に、機械はこの『楽園』の守護者だった。 ] 
 
(317) 2023/11/26(Sun) 6:34:47

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
   ……己とは、あなたの言葉そのものです。
   あなたの命令を聞き、あなたの目的に付き従う。

   機械とは、道具とはそういうものです。
   役目や目的は、己の心臓そのもの。
   故に、明快な情報を好み、不確かな推測を厭います。

   そこに我々の価値、存在意義、己の自我があるからです。
 
(318) 2023/11/26(Sun) 6:35:26

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 

   ――だからでしょう。
   あなたがこの地を去ったのは。

   "あなたに付き従う道具"という役を取り上げるために。
   "己の存在意義"を選ばせるために。


 [ "Cogito, ergo sum"
       ――すなわち、"我思う故に我あり"。

   機械が決めたのならば、何でもよかったのだろう。
   必要な物は初めから用意されていた。
   二人過ごす時間の内に、全て。


   今なら分かる。友が何を視ているのか。 ]
 
(319) 2023/11/26(Sun) 6:36:16

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 
   ――"己にすべてを裏切れ"、と。


   その神経ごと、己は結論を疑いたくなります。

   あなたの残した庭を捨て、己が見出した役割を捨て、
   世界に何の価値を果たすかもわからない何か。
   誤作動、明後日の方向かもしれない予測。


   ……視ろというのでしょう。己に。
   存在するかもわからない選択肢、その真価を。

 
(320) 2023/11/26(Sun) 6:38:48

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 [ 機械は振り返る。
   そこにあるのは背丈よりも大きな箱型装置。
   積み重ねてきた、ありとあらゆる選択の記録。

   コードを拾う。
   この身一つで持ち出せる記録データはごく僅かだ。


   ――構わない。

   煙に巻いては、機械を振り回す傍迷惑な言動を好み、
   それでいて、この世界の救いを真実考えている。

   それさえ分かっていれば充分だ。

   例え、己の全てを持ち出したところで、
   友の全てを推測するなど、初めから不可能なこと。 ]
 
(321) 2023/11/26(Sun) 6:39:17

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 

  [ ――それでも、己たちは"友"だ。 ]

 
(322) 2023/11/26(Sun) 6:39:51

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
   『絶対的な神創造主が与える契約秩序か?』

   『それとも、新しい世へと導く救世主新人類か?』

   『――世界我々に救いはあるのか?』
 
(323) 2023/11/26(Sun) 6:40:15

【人】 朧广灯 リヒトーヴ

 
 
   ……"親愛なる我が友"よ。

   己は、答えを出しました。
   始めましょうか、問答。受けて立ちますよ。 *
 
 
(324) 2023/11/26(Sun) 6:40:58

[

──久しぶりに『休息』を取った気がする。

活動限界まで稼働して強制で落として、が常となっていた時期を窘められてからは省電力モードを常用することで過ごしていたから。


目を開ければ、少し穏やかな青天のいろ。背ごと腕に抱えた君の項に鼻先を合わせ、鼻腔を充たす。
虫食いのキューブは、その青さを湛えた立方体として、
今や僕の中央4番目で廻っている。

]





 (言葉が うかばないな)