【人】 3年生 黒崎 柚樹うん。多分、そんな感じ……? [松本さんからのメッセージを見て解読を試みている傍らの武藤 >>1:433 には、同時に私もスマホを開きながら首を傾げる。 小泉さんからの『松本へ連絡するときは〜』 >>1:138 は見ていたから、私同様、スマホの調子が激しく悪いのか、あるいはものすごく急いで打ったかどちらかなのかなと思っていた。 オムライスが作れる食材は厨房に見当たらなかったはずだけれど……と思いつつ、] え、飲みたい。飲む。 [武藤の「酒飲んだりしたい」の言葉 >>1:434 には喰い気味に食い付いた。 "飲まなきゃやっていられない"というのとは違うけれど、酔えるかどうかも定かではないけれど、ふわふわと緩い酩酊に身を任せる、あの感覚が、なんだかとても恋しく思えた。] (16) 2022/09/06(Tue) 5:28:23 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― レストラン ―― …………料理?できるよ。 武藤は"見に行く"で"手伝う"とは違うの? [レストランには女子組と、深刻……?とは少し違う空気感で話している小泉さん工藤さん。 松本さんはあのLINEの宣言通りオムライスを作っていると朝霞さんが告げてきた >>1:437 から、なら手伝える事があるかと踵を返しかけたのだけど、シンクロするように武藤も「行く」 >>5 と言っていて。 武藤を見やった視線の先にはほがらかに微笑む工藤さん >>1:440 が居て、ああいう風に笑う人だったんだ……?と思ったけれど。 でも、なんだか、背筋に冷たいものが走り落ちた気がした。] (17) 2022/09/06(Tue) 5:39:25 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a9) 2022/09/06(Tue) 5:47:06 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[”ケチャップとかで炒めて卵で巻くだけ” >>36 って、それ、がオムライス作りの主工程では?と、思ったんだけど。] ────……はい。 [具材の切られ方を見れば、普段から料理をする人なのか否かは解るものなので、私は素直にコンロ前に立った。] 武藤、卵出してこのボウルに割って。 とりあえず6個。 [”味見など” >>27 なんてぬるい手伝いで終わらせる気は無くなった私は、菜箸出せ冷蔵庫からマッシュルームも出せ念じらばきっと出る、と、武藤を遠慮会釈なくこき使い始めた。 だって、さっき見たキッチンの冷蔵庫には何もなかった。肉も、野菜も。 でもここにあると言うことは、多分、そういうことなんだろうなと思ったから。] (38) 2022/09/06(Tue) 12:42:56 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹……でも、ここの店のみたいな、 オムレツ乗ってる系なのは上手く出来ないかも。 薄焼き卵でくるんである系でいいですか? [多分だけど、普段料理をしない(に違いない)松本さんが献立としてはそこそこ難しい部類に入るオムライスを作ろうと思ったからには、きっと理由があるはずで、目指したい味があったのだと思う。 それを、私の味で上書きしてしまって良いのかなと、手伝いを買って出たくせに、小さな困惑を抱えてしまいながら、探し出したフライパンをコンロにかけた。*] (41) 2022/09/06(Tue) 12:50:01 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a20) 2022/09/06(Tue) 12:51:28 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a21) 2022/09/06(Tue) 12:54:54 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[そういえば、松本さんが"ハッピーセット" >>36 って。 何の事だろと首を傾げているうちに武藤が返して、そのやりとりで遅い理解が漸く追いついた。 確かに今日はやたらと、武藤と津崎と一緒に居る。 バスと食事までは流れだったかもしれないけど、それ以降もなんだかんだ、一緒に居て。 数十分前には、"もう終わりかも"って……思ったのにな。 全然終わって無かったな。 ああ、これ、嬉しいんだ私……と今更ながらに気付いてしまって、心なしか赤くなった気がする頬をごまかすようにぐいと擦る。 でも、そういえばと見やった視線の先のボウルには炒めた鶏肉しか入ってなくて──玉ねぎも混ざってるんだろうくらいに勝手に思っていたら欠片も入ってなかった──、真顔になった私はマッシュルームに加えて玉ねぎ探しも武藤のミッションに加えたわけだけど。] (57) 2022/09/06(Tue) 15:39:10 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹"オムライス食ったって事実が大事"くらいなら……はい。 [その命題を果たせるレベルで良いものだったら、作れるはず。 ケチャップのオーダーにはわかりました、と頷いたし、なんなら調理台には既に"これを使え"と言わんばかりの業務サイズの巨大ケチャップが既に鎮座ましましている。] んー……1人2個は必要かな。 お店のだと3個は使ってるかも。 [卵6個で驚いているらしい武藤に、案外オムライスって卵大量に使うんだよ?と話しつつ、めでたく発掘に至った玉ねぎを手際良く刻み出す。] 林檎もあるの? じゃあ、これ終わったら剥いて出す。 [ものすごく不器用に惨殺されかけていた林檎が目に入ったから、"色悪くなるから塩ひとつまみ入れた水に入れておいて"くらいには、またも武藤を使ったわけだけど。] (59) 2022/09/06(Tue) 15:41:10 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹えっと……炊かれた御飯と鶏肉の量からして、 とりあえずは3人前くらいは一度に作れるかなって。 [武藤のみならず松本さんまで卵の量にびっくりしている風だったから >>58 、そう返す。 御飯の量はもっとありそうだけど、あのフライパンのサイズでチキンライス一度に炒められる限界が多分3人前くらいなので……と告げる私は、明らか、"一人暮らしの自炊"レベルじゃない手際だったから、不思議そうな視線くらいは飛んできたかもしれない。] ────うち、母子家庭で。 母さんが看護師やってて、忙しくて。 だから中学生くらいから家事……、 というか特に料理は、大抵、私がしてたんです。 [この2人の前だしまあいいか、と、意識的に外していた一人称もそのまま口にする。 松本さんが何かに気付いた風な顔をしたなら、武藤と津崎にはさっきカミングアウトしちゃいました、くらいは報告するかな。] (62) 2022/09/06(Tue) 15:54:11 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹────うち、あんまりお金ないんで、 やっぱり自炊が安上がりだし。 [松本さんの"えらい" >>63 の賞賛に、高校生の弟居るから米代だけでも洒落にならないですしね……と続ける私は機嫌が良かった。 武藤が考えている通り >>56 、オムライスは完成形を望めば何処からか出てきてしまうのかもしれない。 食べたお菓子もきっといつのまにか補充されているんだろうな、くらいの確信は強く抱いている。 どうにも不気味な状況下ではあったけれど、でもそれはそれとして料理は好きだし、こんなかりそめの行為でも、なんだか"日常"が戻ってきた感覚がして。 ────でも、] (64) 2022/09/06(Tue) 16:16:58 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹どうですかね、5歳下だから、まだ全然 イケメンどうこう以前に子供……、 あ、武藤、ここにそのチキンライス入れてくれる? そのお玉で2すくい。 [弟が顔面がどうとか >>67 考えたこともなかったけど。 ノリは姉弟じゃなく兄弟だしなあ……と返しつつ武藤への指示出しも滞りなく。 オムライス3人前と言ったけど、大きい1つ作るよりまだこっちのが見映えも良いし分けやすいでしょ、何人で食べるか知らないけど……と、めでたく3つのオムライスが出来上がったのだった。 業務用ケチャップは、ちゃんと絞り容器に移したよ。 お絵かきできるやつ。 弟が子供の頃、オムライスに絵を描けって煩かったから自宅で常備していたその容器は、案の定、そう望んだら調理器具棚に出現した。────んだけど。] (78) 2022/09/06(Tue) 17:03:28 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[まあ、開き直るよ。ここまで来たら。] この料理がも〜っと美味しくなるように、 魔法をかけたいと思います♡ ご主人様も、一緒に唱えてくださいね♡ 萌え♡萌え♡きゅん♡ [意識して高めの声で、抑揚つけて言ってやる。 まあ、それでも、これが"かわいい"とか、全然ないでしょと思うしね。] (84) 2022/09/06(Tue) 17:36:00 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[じゃあ林檎は座りながら剥こうかな、と、適当なサイズのまな板と包丁と林檎抱えて、レストランの客席側に移動してみれば。 小泉さんはなんだか険しい顔してるし、津崎さんと朝霞さんの姿は見えないし、2人でどこかへ行っているのかと思いきやそれぞれ単独行動らしいし、皆、どうしたの……?と顔を曇らせることになったのだった。**] (85) 2022/09/06(Tue) 17:39:58 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a33) 2022/09/06(Tue) 17:41:50 |
黒崎 柚樹は、あ、津崎に"さん"とかつけてるし…動揺してるな、私……。 (a34) 2022/09/06(Tue) 17:48:32 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹…………っ!?!? [オムライス作ったよ、なんて。 状況にそぐわない長閑な台詞を口にしようとした先、小泉さんと工藤さんが口付けていた。 >>98 工藤さんについては、調理中、松本さんと武藤が色々話していたのは耳にしていたけれど、横から口を出すことはなく──物理、調理中で出す余裕がなく──て。 やっぱり、なんだか先の笑顔は元の印象とは違ったものだったよね?なんて、程度の印象を再確認しただけだったのだけど。] 武藤……あの2人って、あの、そういう、仲だったの……? [思わずぽそもそと、武藤に聞きに行ってしまったのだった。*] (102) 2022/09/06(Tue) 19:29:50 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a44) 2022/09/06(Tue) 19:31:36 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― あの渾身の萌え萌えきゅん♡ ―― [なんであんな口上を知っていたかと言うと、ちょうど10日ばかり前、夏休み中の弟が"初めてメイドカフェに行ってきた!"とかなんとかで、大騒ぎしていたから。 それこそ、オムライスに絵を描いて貰っただの、そこにおまじないをかけて貰っただの、飲み物に入ってた氷までハート型だっただの、入店時に"おかえりなさい"と言われただの、身振り手振り声色を変えてまで、私に報告してきたのだった。] えー……"萌え、萌え、きゅん"……? [なによその呪文、と常の声で鸚鵡返しした私に、それじゃ魔法にならないと盛大に駄目出しを喰らった次第。 まあ、だから、声音変えたところで松本さんの"可愛い" >>100 も、オネエに対する"キモかわいい"くらいのものでしょと思ったから、その時の私はにんまり笑ってドヤ顔返すくらいはしていたと思う。 武藤の反応もなんだかぎこちなかったから、ごめんねやっぱりキモかったよね、なんてくらいしか思わなくて。 だって、ほんとの"可愛い"とか、私にあるはずないのだし。*] (108) 2022/09/06(Tue) 19:47:40 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹────……食べます。 さっき外で走ってきて小腹空いてきてたし。 [のんびりした松本さんの声 >>111 に引き戻された。 "信じてほっとく" >>113 確かに、そうする以外、出来ることなんてまた何もないのには違いなくて。 気を取り直して、一応おにぎり用の取り皿を脇に置いておいた方が良いのかなと一度キッチンに走ってそれっぽい小皿を重ねて持ってきた。あと、すぐに食べないのならと、サランラップも。 食べるとは言ったけど、昼はちゃんと食べてたしと1皿のオムライスの1/3量ほどだけその小皿に盛り付ける。] …………あ……。 松本さん、お口に、合いますか……? [そりゃあ、このレストランのあの味には全く敵わないとは思うけど。 そういえば誰かに手料理を振る舞ったのって、これが初めてなんだと気付いてしまって、問う声は緊張に少し上擦ってしまっていた。*] (117) 2022/09/06(Tue) 20:14:22 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[味はどうかと聞かれて不味いと答えられる人はそうそういないから、そも、肯定の答えしか返って来ないだろう問いを投げてしまったのだけど。] ……ですか。良かった。 [くしゃりといつもの崩れるような笑みで「うまい」と言われれば >>125 、素直に嬉しい。] あ、でも鶏肉炒めてくれたの松本さんだし、 御飯炒めてくれるのは武藤も手伝ってくれたし、 ……合作、でしたね。 ["自分の手料理"と称するのはおこがましいことで、なんならこの奇妙な生活中、乞われるなら何でも作ろうくらいには思った────のだけど。 おにぎりを分けようとしてくれた武藤のほんの些細な、1秒くらいの躊躇に、私は気付いてしまったのだった。] (138) 2022/09/06(Tue) 21:02:17 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[昼には屈託無く差し出されたパフェグラス。>>0:498 今のこの、"おにぎり分けて"には >>128 、ほんの少しの躊躇が見えた。 見えてしまった。 気付いた瞬間、心の真ん中が、ぴしりと凍り付くみたいな、冷たいひび割れが走るような気がした。 それは嫌悪でも"レッテル"でも無いのだと、きっと彼なりの気遣いとか優しさとかなんだろうと私は知っているけど。でも。] ………………武藤。 やっぱり、知りたくはなかった……? [俯いてしまう。渡してくれようとしているその手に、自分の手を伸ばせなくなる。 ごめんと言わないって約束したけど。 でも、ごめんって言いたくなるよ。何度でも。*] (140) 2022/09/06(Tue) 21:05:21 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a56) 2022/09/06(Tue) 21:11:17 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹…………そうだよね。 女だよってこっちから言っておいて、 "女と思うな"とか、そっちのが矛盾してる。 男と見続けて欲しいというのも、違うし。 [整理しきってからじゃなく、考えながら言葉を紡ぐ。 黙っていても何も進まないから。 ただ、武藤に伝えたいことが伝わるといいなあとか、傷つける言葉にならないといいなあとか、そればかりを気にしながらぽつぽつと口を開いた。] (152) 2022/09/06(Tue) 21:55:40 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹────うん。 変な事言って、ごめん。 知った事、嫌だったんじゃなかったら、いい。 ありがとう。 [顔を上げ、両手でやるのは止めたけどね。 左手を振り上げ閃かせて、自分の左頬を躊躇なく叩いた。 それはもう" ベシッ! "なんてそこそこ派手な音がレストランフロアに響くくらいには。]改めて、おにぎりちょうだい、武藤。 [貰ったら左右の半分に割ってから返すからさ。*] (153) 2022/09/06(Tue) 21:58:01 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹………………っと……。 ……ぇ、と……。 [仕舞いには、面と向かって"かわいい"まで言われてしまって、え、なに、どうした、と頬どころか耳や額まで一瞬にして熱くなった。 なんでだか知らないけど、その言葉を否定してかかると、武藤は悲しそう……というか苦しそう、というか、いや、釈然としない?風な顔になっていたから。 否定せずに素直に受け取るのも大事なのかな……とか、思った……んだけど。 どう受け取ればいいのかな!わからないよ!?] お……おそれ、いりマス……? [渾身の萌え萌えきゅんへのお褒めの礼も込みで、妙に片言なうえに疑問形な言葉しか返せなかったのは、許して欲しい。] (177) 2022/09/06(Tue) 22:46:56 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹や、大体酒盛りって夜だしなあ、って……。 [昼飲みはさすがにドヤ街のおじさんみたいで気が引ける……と困惑していると、武藤は"いつでもいい"とか言うし。 そう言われると、飲みたくなる……わけ、なんですけれども。 いや、でも、ね。] ……皆戻ってきて、私たち2人が御機嫌に酒盛りしてたら、 さすがに、ね。 [展示室エリアからなんだろうか。 ちらりとレストランの扉の奥に視線を向ける。 先刻から複数の走るような音とか、床を強く踏む風な振動まで微かに伝わってきて、響きからして小泉さんかな、なんて思いを馳せる。] "追いかけるのは野暮" >>114 だしね……。 歯痒いね、武藤。 [ぐにゃりと頭を落としてテーブルに額をつける。 ああもうほんと、酒盛りしてようか。*] (186) 2022/09/06(Tue) 23:01:26 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a63) 2022/09/06(Tue) 23:15:26 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― レストランで酒盛り ―― ────うん。 ま、いっかぁ…………。 [歯痒く思って、何かできることはと探してしまうのは、きっと欲張り。 武藤が言う通り >>199 だと思う。 ぽん、てくらいに、軽く触れて来た武藤の手に気付いて頭を起こしたら、彼はキッチンあたりで何やら探し物をしていて、何やら丸っこい洋酒らしき瓶と、グラスと、……牛乳パック?なぜゆえにか牛乳パック??を手に戻ってきた。 開陳された名推理 >>200 は、オムライス作りの一件を振り返るに、仰るとおりとしか言い様がない。 多分、ああもうお酒飲んじゃいたい、と思った気持ちが、地産のビールやワインといった、私の想像範囲内の"売られていてもおかしくない"産物を沸かせたということなんだろう。 ……ということは、極上純米大吟醸も 想像すれば出てくるってこと……? 追って沸いた意地汚い思いには苦笑しかないけれど。] (215) 2022/09/07(Wed) 6:05:31 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹……って、これ、チョコレートのお酒……っ!?!? ブレない、ブレないね。 ほんと、武藤、そういうとこ……、 ふふ、はは、かっこいい、よ……っ。 [で、丸っこい瓶はチョコレートリキュールだった。 蓋を開けた瞬間、甘く周囲に漂った香りで気付いた私は、それはそうだよね牛乳で割るよね、って漸く気付いて、けらけらと笑い出す。 それは日本酒よりワインよりビールより余程に罪悪感を感じずに飲めるお酒だったから、勿論、ご相伴に預かるよ。] (216) 2022/09/07(Wed) 6:06:30 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹宅飲み >>0:303 じゃなくなったけど、 サシ飲み、できたね。 [あま……と思いながら、とろんと甘い白茶色の液体をこくりと飲む。 なんだっけ、武藤と色々話したくて、いつか飲もうって約束してたんだ。] 私が話したかったことは、もう話せちゃったよ。 [性別については、津崎にも告げねばとは思っていた。 あの時、津崎に"嘘つかずに正直に言え"って言われ >>1:397 、それを聞いてなお隠し事を貫き続けるのは誠意の欠片も無いことだと思ってしまったから、踏み出した。後悔はしていない。] 武藤も……その、話したいこと、あるなら。 [今じゃなくても別に良いけど、急かすつもりはないけれど、私たちに残された時間はそう多くないのかもしれないから。 視線の席には、渡葉田さんが居た残骸。 テーブルの上、砕けた食べかけのクッキー >>29 、置かれた飲みかけのペットボトル。 最短なら、明後日にはあの席に居るのは私かもしれない。武藤かもしれない。 そしてそれが永遠の別れになってしまうのかもしれない。 それは嫌だな……と、舌に残るチョコレートが、急に苦くなった気がした。] (217) 2022/09/07(Wed) 6:21:37 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[武藤と何を話していた頃合いだったか、スマホが震え、見れば津崎からの連絡 >>206 だった。] "異常な現象"……? [首を傾げるも、キッチンに欲しいものが沸く現象も充分に異常だし、数多の展示物に溢れている館内なら、何が起きてもおかしくはないとは思う。 ……けど、"工藤さんが、偽"?? どういうこと?と武藤と顔を見合わせて。 でもとりあえず、津崎が無事なこと、小泉さん工藤さんと同行していること、LINEを送って寄越すくらいには余裕がある状況があることが知れて安心はした。] 『レストラン、おにぎりとオムライスあります』 『それ以外、食べ物でも飲み物でも、 望めば何でも出てくる状態』 [呑気すぎる報告かと思いはしたものの、だから落着したなら戻っておいでよという気持ち込みで、送信ボタンに指を滑らせた。**] (218) 2022/09/07(Wed) 6:29:37 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a77) 2022/09/07(Wed) 6:32:40 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a79) 2022/09/07(Wed) 6:55:05 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a80) 2022/09/07(Wed) 6:57:26 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 美術館内 廊下 ―― [津崎と朝霞さんの姿は、すぐに見つけられた。 展示室と展示室を繋ぐ廊下、木材と鉄筋とガラスが美しく印影を作る、今ばかりは少し不気味にも思える空間。 津崎は常通りにマスク姿ではあったけれど、困惑しきりといった眉間の皺も、眼の縁に浮かぶ疲労も、いつもどこか飄々とした風情の彼には似つかわしくないもので、一体何がとこちらも眉根を寄せてしまう。] …………大丈夫? [声をかければ、私を朝霞さんに紹介された。 女性云々とか、それは別に少しも構わない。 一番知られるのが怖かった人たちには、もうこちらから話してしまっていたのだし。 でもそれは、まるで、初対面の人を紹介するみたいな。 >>221 ] (225) 2022/09/07(Wed) 7:34:06 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹……朝霞さん? 私、2級上の黒崎です。 こんな格好でごめんだけど、女だよ。 [既に知っていたことだけど、こう見えて、朝霞さんは背が高い。体感、猫背気味の松本さんの視線の高さと同じくらい? 私と同様、女子の集団にいると頭一つ抜けるくらいなのに、でも、朝霞さんはちゃんと"可愛い女子"だった。 さらさらの黒髪、儚げな表情に、細い手足。 華奢な白い手指は、きっと、どんな男の人と繋いでも、似合いのもの。 心に浮かんだ黒いもやもやは、浮かばせぬうちに蓋をして、私は、"王子様"たらんと笑顔を作る。 こちらを一瞬、見てくれるくらいはしてくれたかな。でも彼女の視線は、ともすると、逃げるように手元の本に落ちていく。>>227 ] (229) 2022/09/07(Wed) 8:04:06 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹ここ、暗いし座れるところもないし、 それに、危ないことがいつ起こるかもわからない。 私や他の人たちが集まっている場所があるから、 一緒に行こう? 朝霞さんの先輩がね。松本さん、って言うんだけど。 朝霞さんが食べられるかなって、おにぎり、作ってくれてる。 お腹、空いてない? [津崎で駄目なんだ、私の名前や姿も彼女の心には響かないだろうけれど、でも、せめて脅えさせないようにと表情も口調も努めて穏やかに言葉を紡ぐ。 料理に不慣れな松本さんがキッチンに立っていた理由のいくらかは、きっと、朝霞さんのため。不器用に握られたあのおにぎり、朝霞さんに食べて貰えれば、と。*] (230) 2022/09/07(Wed) 8:06:58 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a85) 2022/09/07(Wed) 8:13:23 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 美術館内 廊下 ―― …………ぅ……。 [朝霞さんから零れた"お芝居" >>240 って言葉は、けっこう、刺さった。ぐさ、って、来た。 津崎に続いて、顔色を失ったのはこっちの番。 仕方ないじゃない。高校3年間、ずっとこの"お芝居"を求められていたんだ。 大学に入ってからも、女子の中では、私はこんな感じしか、通す術を知らなくて。 いつだったかな。 女子の皆で可愛い喫茶店に行く機会があって、パフェを頼もうとしたら"柚樹様らしくない"と言われた。 思わず「ごめん」って謝ってしまったし、それ以後、誰かと行く店でパフェは頼めなくなった。 一人で喫茶店に行くこともなかったから、そのままパフェは「食べてはいけないもの」リストに加わることになった。 今もまた反射で"ごめん"と言いそうになって、"謝る必要なんてない"という朝霞さんの言葉にそれを飲み込む。 学年は違えど、もっと早く会ってみたかったよ、朝霞さん。 貴女が近くに居てくれたら、私は、もう少しは私で在れたのかもしれない。] (243) 2022/09/07(Wed) 9:18:21 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹食べられないってことは、無いと思う。 松本さん、朝霞さんにはアレルギーがあるからって、 手袋して塩にぎり、作ってた。 [米と塩と水が駄目だったらなす術ないけれど、さすがにそこまでのアレルギーだと重篤すぎて、こんな遠出も出来ないだろうと思ったから、そう言葉を紡ぐ。 王子様然とした微笑みは、通用しないならと、営業終了にした。] お腹、空いてるでしょう。 だって朝霞さん、ここ半日くらいはお菓子っぽいもの しか食べてない。 [フルーツサンドを食べている姿 >>99 はちらりと見たけど、あれも他の女子たちと分けて食べてたようで、たいした分量では無かったし。 ……正直、ね。 そこまで此処に居たいのなら居れば?という気持ちも沸かないではなかったのだけど。 あれほどに心配気にしている津崎を思うと、重ねて嫌な事を言われようとも、まあ、ぎりぎりまでは頑張ろうと、思ったかな。*] (244) 2022/09/07(Wed) 9:20:08 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a90) 2022/09/07(Wed) 9:22:01 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― レストランで酒盛り ―― 褒めてるよ。褒めてる。 [萌え萌えきゅんには抵抗あるとか、色々、武藤の中にも葛藤はあるみたいだけど。 堂々と"これが好きだから"と人前でチョコパフェを食べることができて、チョコ酒を飲むことができる武藤 >>236 は、羨ましいし眩しいなと素直に思う。 ────かっこいいよ。本当に。 宅飲みだって、勿論、するつもりしかなくて。] あー……うん。 それは、…………うん。 [武藤が口籠もる真意は、一応、解ってる……つもり。 解ってると言いつつ、こちらも口籠もってしまう。 けど、なんだろう、武藤はきっと、私が嫌だと思うことはしないだろう信頼感はあるわけで。 ああ、でも、これは言っておかないと、かな。] 男の人の家とか……今まで、行ったこと、ないし。 [だから、まあ、警戒感ゼロで今まで来たわけじゃないです、と、手の甲で鼻と口を隠すようにしながら、もごもごと呟いた。 でも、武藤とは、飲みたいと思ったし、家に招かれたなら、行ってみたいと思ってしまったんだ。その感情の根幹が何なのかまではわからないまま。] (246) 2022/09/07(Wed) 9:36:08 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[────そして、武藤に、語られたこと。 武藤の抱える、"怖いもの"。] ────うん、わかるよ。 [知られるのが怖い。だから知るのを躊躇してしまうし、ゆえに踏み込めない。 友人の数こそ私と桁違い(それはもう本当に!え、このグループ全部に参加してるの?いつ見るの?っていうほどに並ぶLINEアイコンを見て心底絶句した)だけれど、ああそういうことか、と、腑に落ちた。 失うのが怖くて、かき集めてしまう武藤。 失うのが怖くて、なら最初から要らないと尻込みしてしまう私。 私たちは、やっぱりどこか、似ているな……と、思った。] 武藤って。 軽く踏み込んでくるのに、足先で固いのに触れた瞬間、 "あ、やべ"って感じに、引っ込むみたいなところ、あって。 ……それは、伝わってきてた。 嫌われたくない人なのかな、って。 でも、それは、それ以上でもそれ以下でもなくて。 "つまらん悩み"でもないし、 武藤も全然、つまらない人じゃない。 (247) 2022/09/07(Wed) 9:38:27 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[武藤は、"全部"が欲しい人なのかな。 "唯一"が欲しい人、なのかな。 私と似ている武藤なら……と、思いを馳せながら言葉を紡ぐ。] 私は、武藤の言葉に救われた。 嫌われたくないと、ほんとに思った。 武藤はそういう性格だから、 あんまり人を嫌いになったりは しないでしょう? そんな武藤に嫌われるとか、 自分、相当ダメじゃん……て、なってた。 津崎が言ってた言葉 >>1:398 だけど。 "ちょっとくらい殴られても嫌いになったりしねー" だよ。 私もだし、きっと津崎も。 それでも────怖い? [大丈夫、ここに居るよ、と、自分の弱さも脆さも全部知った上で、傍らに居てくれる人。 いっぱいじゃなくていい。ほんの少しでいい。1人でもいい。 居てくれれば。 ────武藤にとって、自分がそれに値して良い存在だとは、そこまではまだ全然、思えてないけれど。*] (248) 2022/09/07(Wed) 9:43:46 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 美術館内廊下→レストラン ―― [もしかして、朝霞さんも、工藤さんのように"偽"なんだろうか。 ちらりと思う。 記憶を失っているにしても、この後輩は、こんなに強い言葉を使う人だったろうか、こんな風 >>242 に微笑む人だったろうか、と。 でも津崎も武藤も何も言わなかったから、私も朝霞さんは違わず朝霞さんなのだと思うようにしながら、相対していた。 それでも、移動の誘いを重ねて断られたらどうしよう……とは、思っていたのだけど。 息の詰まる沈黙が少し続き、我慢できずに口を開きかけたところで、朝霞さんは頷いてくれた >>250 ので、私は小さく安堵の溜息を吐く。] ……津崎は朝霞さんがこうなった切っ掛け、何か知ってる? [レストランへ戻る道すがら、朝霞さんには聞こえないよう押し殺した小声で津崎に問うてみた。 2人の間にどんなやりとりが、どんな感情の流れがあったかなんて、もちろん、知らない。 ただ、美術館で次々と起こる異変、朝霞さんのこの状態もその一環なのなら、次には他の誰かの記憶が消えてしまうこともあるのかと、それを危惧してしまったから。] (272) 2022/09/07(Wed) 15:07:01 |
黒崎 柚樹は、私はオムライスも1/3皿食べてる[挙手] (a95) 2022/09/07(Wed) 15:07:51 |
黒崎 柚樹は、実はまだ余裕で食べられる……(アスリート大食らい) (a97) 2022/09/07(Wed) 15:19:55 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― レストラン ―― 松本さん、私が連絡しとく。 かわりに朝霞さん、お願い。 [武藤の声 >>267 に小声で投げる。 合流してから、移動中も、朝霞さんは私より武藤の言葉の方に多く反応していたから、ああ武藤は怖くないのかなって。 本当、武藤はそのコミュ力を誇りに誇っていいよ、と、つくづく思う。 席についてくれた朝霞さん >>268 と、彼女の様子に躊躇することなく近付いて行った武藤 >>271 をちらりと見やった後、少し離れた場所で松本さんへ通話をしてみた。 出てくれたなら直接伝えるし、出てくれないようならボイスメッセージを一応残しておいてみる。] 『────松本さん、黒崎です。 朝霞さん、レストランに戻ってきて、 おにぎり、食べるそうです。 ただ、様子が少しおかしくて……私たちの事、 誰の事もわからない……ええと、記憶喪失みたいな 感じになっていて、情緒も少し不安定、みたいで。 お手すきになったら、レストランに来ていただけると。』 [数十分反応がないようだったら、また連絡しようと思いつつ。] (274) 2022/09/07(Wed) 15:25:28 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a99) 2022/09/07(Wed) 15:28:18 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 少し前・レストランで酒盛り ―― [そういえば……と、甘い酒を口にする傍ら、レストランのテーブルに持ってきて置きっぱなしだった、林檎と包丁を手に取った。 武藤リクエストの飾り切り林檎? >>68 やろうかなって。] や……でもこの花は、したことないな……? [うさぎは弟の弁当に入れると喜ばれていたからしょっちゅう作ってたし楽勝だけど、と、流れるようにうさぎ林檎を量産して、薄い塩水を張ったボウルに入れていく。 花林檎の方は若干ムキになりつつ形にしてみた。 若干不満な出来映えながら、まあ、なんとか出来たかな。 武藤がやってみたがるようだったら、「違う、親指はそこじゃなくてこっちに当てないと指落とす」なんて、"かーちゃん"ばりの指導があったかもしれないけど。] (276) 2022/09/07(Wed) 15:35:26 |
黒崎 柚樹は、というわけで、「林檎も食べて」ってテーブルに出されてます。皆食べて。 (a100) 2022/09/07(Wed) 15:35:45 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 少し前・レストランで酒盛り ―― ………………うん。 [武藤の言ってた >>253 、自分の嫌な部分に気付いてそれを告げられたのが嬉しかったっていうのは……つまり、本当の自分を知って欲しくて。 そして知った上で、嫌わないで欲しい、ということ。だと思う。 それは、まんま、私と同じ。 でも、触れられるのは怖いんだよね、それも解る……と、あの時 >>0:287 の強張った顔と、はぐらかそうと動いた空々しい口ぶりや視線を思い出す。] ────それでも、逃げたままでいなかった武藤は、 偉いと思うよ? [まあ私も逃げるの止めたし、2人共偉いってことで良いのかな、なんて、小さく茶化してしまったけれど。] (279) 2022/09/07(Wed) 16:14:04 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[大事な友人。 幸せになって欲しい人。 武藤と、それに、津崎もね。2人共。 傍に立っていたいなとは思うけど、それは、彼らに本当に大切な人が出来るまでの時間制限つきのもの。 それを私はちゃんとわかっている。 その人が現れたのなら、"宅飲み"なんてとんでもないし、そう、津崎と約束していたアシスタント >>0:256 だって、きっと出来なくなるに、違いない。 "異性の親友"なんて、本人たちがそう望んでも、世の中はそう簡単には許してくれない。 私たちの生きる世界は、ドラマや小説や漫画で見るほどには甘くない。 私はそれを、嫌というほど知っている。*] (281) 2022/09/07(Wed) 16:17:58 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a101) 2022/09/07(Wed) 16:20:53 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 回想・通路→レストラン 移動中 ―― ────え? [津崎、そういう時はもうまとめて"知らん"くらいに纏めてくれていい……ていうか、纏めてくれた方がいい、と、思ってしまう。 問うてみたら >>272 、"俺"、"あと天使"、それだけ。>>285 。 言葉が足りなすぎてわけがわからないし、あの天使が原因なのなら他の誰かも記憶喪失沙汰になってしまったりするのかと、こちらの不安は全くもって減らないわけで。 でも、] …………そう。 ["俺"と言った時の津崎の横顔が、あの時 >>1:249 とそっくりだったものだから。 私はもう何も言えなかった。] (291) 2022/09/07(Wed) 17:56:37 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 現在・レストラン ―― [そして私は、自分がそう思っていた以上に、朝霞さんの言葉 >>240 に心を抉られていたようで──そも、武藤みたいに"誰かと話していないと死んじゃうマン"でも無いわけで──、レストランの空席、窓際の席に腰を下ろして、一心不乱に林檎を剥いていた。 松本さんの声がしたところ >>287 で顔を上げたら、ちょうどこちらに手を振る彼が見えたから、小さく頷いて。 剥いていた林檎は、食べるためのものというよりは、"花林檎" >>276 の練習。 本音を言えば走りに行きたい気分だったけれど、偽者なのであるらしい工藤さんの一件が落ち着かないことには、外を一人フラついても良い空気でも無さそうだったから、せめてもと手指を動かしていたわけだけど。] (298) 2022/09/07(Wed) 18:16:46 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹────……ッ! [さく、と。 滑らせてしまった刃が左手親指に小さく食い込み、悲鳴を噛み殺した。 林檎剥き用にと卓上に置いてあった台布巾を慌ててあてがえば、じわ、と、そこに赤い染みが広がっていった────のだけど。] ……ぇ…………? [その赤い染みは、やけに薄く透明じみた、ピンク色がかったもの。そして周囲にふわりと林檎の香りが広がった。 ────それはまるで、皮付きの林檎をすりおろした時みたいな。 布巾の下、抑えている親指は、確かに、そこに切り傷があると主張するようにじくじくと痛んでいるのに。 ぞわ、と総毛立った。] (299) 2022/09/07(Wed) 18:18:21 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹ま、つもと、さん…………っ! [思わず小さく名を呼んでしまったのは、ちょうど、朝霞さんらのテーブルから離れようとしていた松本さんが見えたから。 何これ、どうしよう、と悲鳴も説明も喉に貼り付いた風に強張っていた私のところに、松本さんは来てくれただろうか。 でも近くに来てくれたとしても、目の前に彼が立ったその数瞬前に、くらくらするほどの濃密な林檎の香は消えていた。 代わりに戻ってきたのは、見知った血の臭いと、布巾を染める暗赤と、脈打つような親指の痛み。] ぇ…………? 今、私の血、林檎になってて…………。 [呆然と呟く私の言葉は、果たして信じて貰えたものか。**] (300) 2022/09/07(Wed) 18:21:48 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a105) 2022/09/07(Wed) 18:23:34 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[…………あれは、幻覚だったのかな。 動転して思わず呼んでしまった松本さんがこちらに来てくれた >>303 時には、私はただの掠り傷つきの飾り切り職人もどきでしかなくて、手を煩わせてしまったことを申し訳なく思った。 手当てしてくれた事には、ありがとうとすみませんを繰り返し。] ────い、え……ただの、幻覚だったのかもしれませんが。 [それでも、あの香りは、見えたものは、やけに生々しかった。 あれほどの、酔いそうなほどの濃密な匂い、とても幻だったとは思えなくて。] この、布巾に染みているのが、今は血、ですけど。 松本さんが来てくれるまで、林檎の果汁のようでした。 匂いも、色も。 切った傷から出たのが、林檎ジュースだった……みたいな。 (306) 2022/09/07(Wed) 20:39:23 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[でも、幻覚だったのかも……、と、ぽつりと告げる。 目の前のテーブルに転がっている、いくつかの林檎。 冷蔵庫にはそれでもまだ大量の林檎が詰まっている。 私たちがキッチンを訪れた時も、その後もずっと、松本さんは林檎はまるで眼中に無い風だった。 食べた形跡もなかったし、そもそも、あれほどの数、食材出現の"法則"からは明らかに逸脱している。] ……あの、冷蔵庫にいっぱい詰まってる林檎。 松本さんが食べたいと望んだわけじゃ、ないですよね……? [確認するように告げた私はの声は、微かに震えていたみたいだ。 ────じゃあ、この林檎は、誰の希望? この美術館内、そこここで林檎に纏わる変異が起こっていることを、私はまだ知らない。 館内のどこかで林檎の絵を見た記憶が微かにあるくらいで、でもそれが何処だったのかすら、記憶は曖昧だった。*] (307) 2022/09/07(Wed) 20:43:44 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a110) 2022/09/07(Wed) 20:45:44 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹[こういうことを口にしてしまうと、松本さんのこと、あの口調で"もっと肩の力抜いた方がいいぜ黒崎ちゃん"などという風に告げてきそうだけれど。 こういう極限状態に置かれると、どうしても年少者や女性は弱者……"庇護される側"の立場にならざるを得ない。 私たちの年代の数歳の差はそれなりに大きいもので、精神状態、肉体状態それぞれの不安定さを見ても、やっぱり工藤さん、朝霞さん、香坂さんらは気をかけてあげないといけない側の人たち。 だから自分はせめて諸々、誰かの世話にならずに居られるようにしておかなければと思っていた。 こんな掠り傷、あんな変な現象が起こらなければ、誰にも気付かれずにやりすごせたのに────と、悔しくもあって。] 青林檎、頭、…………ですか……。 [松本さんが零す言葉に耳を傾ける。 >>314 松本さんが見たと言うなら、見たのだろうと、素直に思った。 欠片も疑わず、小さく頷く。 ────ああ、つまり、私が見たものも、この人は信じてくれる、と……? "俺は見た"の言葉に、自分にとっての真実は疑わず真実で良いのだと、肩を小さく叩かれた気がした。] (321) 2022/09/07(Wed) 22:25:29 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹"林檎"に揶揄われてるんでしょうか、ね。 [だとしたら業腹だけれど、害を為すつもりがないなら、都度怯えるのも悔しい気がする。] わかりました。 とりあえず林檎なんかには負けないつもりの心積もりで。 [半分くらいは空元気も込みだったけれど、大丈夫ですと頷いてみせれば、座っている私の肩に、松本さんの手がトンと置かれた。 松本さんって、こう見えて、人の背を押すのが上手い、気遣いの人だと思う。 本人に告げたらそんなことねーよってまたふわふわ笑って誤魔化されそうだけど。] (323) 2022/09/07(Wed) 22:27:52 |
【人】 3年生 黒崎 柚樹や……私も、思い出しました。 林檎頭の絵って、特別展の……ですね。 [脳裏でパズルのピースがカチリカチリと組み立てられていく。 林檎の絵を描いていた工藤さん。 偽者の工藤さんを追いかけていった小泉さん。 彼らと遭遇したらしい津崎と朝霞さん。 私が迎えに行ったのは、特別展へと至る通路。 あのあたりには近付いてはいけない気がした。] ……あ、……って、そういえば、 松本さんは、御存知なかったですよね。 今の工藤さんは、"偽"なんだそうです。>>206 津崎経由の小泉さんからの伝達です。 そして多分、工藤さんと小泉さんが今いるのが、 その展示室かと……。 [どこかへ行きたい気持ちはあるし、正直、今の美術館内は少し怖い。でも行き先は特別展のあの一画以外が良さそうで。**] (329) 2022/09/07(Wed) 22:35:19 |
3年生 黒崎 柚樹は、メモを貼った。 (a115) 2022/09/07(Wed) 22:36:30 |
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