人狼物語 三日月国


260 【身内】Secret

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蒼い三日月が辺りを照らす。伝承は果たして真実なのだろうか。
もし真実であるならば、異形の刃を見つけ出し、打ち砕かなければならない。

どうやらこの中には、村人が2人、囁き狂人が1人、人狼が1人いるようだ。

【人】 大槻登志郎

 

  あれ、お給仕予定が出ないなあ……


[ SNSアカウントを見つめて肩を落とす。 ]


  
(0) 2024/05/07(Tue) 0:00:00
大槻登志郎は時が進むよう祈った。

【人】 会社員 雷恩

[毎日公園で一日を過ごさざるを得ない少女が
動物園に行ったことがないことを、
テレビや図鑑でライオンを見たことがないということを
少年は考えもしなかった。

多くの人にとって「らいおん」は「ライオン」であり、
「らいおん」が「雷恩」であると素直に
受け容れられたのはもしかすると初めてだったかもしれないのに。

もしそうだと知っていたなら、
彼女は自分にとってもっと「特別」だっただろうか。

――過ぎてからのたらればに何も意味はないけれど。]
(1) 2024/05/07(Tue) 10:39:46

【人】 会社員 雷恩

[春を越え夏を走り秋を飛んで冬が終わるのを待ち、
公園で始まった友情を続けていくには
片方の気持ちだけでは弱すぎた。

公園以外の生活が違い過ぎた二人が「もっと大きくなるまで」
共にあれた方法は、実際に大人になった今考えても
思いつかないだろう。

少女が性を切り売りして生きて来た年月、
少年は大した苦労もしないまま育ち、
今も「夜営業メインのカフェ」の存在を知らない。

従業員のプロフィールが乗っているHPを探すのに
どんな検索ワードを用いるのかすら。]
(2) 2024/05/07(Tue) 10:40:22

【人】 会社員 雷恩



 なんだそれ。
 釘刺してんの?


[ストーカー被害は身近ではないが
目の前の彼女は可愛いから、そういうこともあるのだろうと
疑っていない。

彼女が食べきれたりんごの甘さどく
10年以上身体を蝕んで煮詰まっていったことを知らず、
能天気にも「偶然の再会」に少しドキドキしたりなんかもして。]
(3) 2024/05/07(Tue) 10:40:57

【人】 会社員 雷恩

[手を引く彼女の足取りが、慣れない靴で転んで挫いたにしては
滑らかなことに引っかかりを覚えたのは一瞬。

追われる可哀想な子しらゆきひめを護る役目に酔った愚かな男は
地上10階まで運ばれる。

男を溶かす角部屋蜘蛛の巣は、どう見ても若い女の子の趣味を集めた色。]


 お構いなくって言いたいとこだけど、
 飲み物ある方が話はしやすいか。
 あ、保冷剤取ったからさ、プリンの箱だけ
 冷蔵庫に預かって貰って良いかな。


[そこで勝手に冷蔵庫を開ける無礼さがあれば、
ピーコックブルーのビールがあることに気づいたかもしれない。
道中の話では、同じ銘柄を愛飲しているという反応が
なかったものが。]
(4) 2024/05/07(Tue) 10:41:25

【人】 会社員 雷恩


 今更だけど、俺らって何歳差なんだっけ?
 最初に会った時はルミは小学生じゃなかったよな?
 あの頃は同じ小学校に通えるんだと思ってたけど。


[入学しても3年生まで通えなかったことを聞く機会は
当時は既になかった。
家庭環境が良くないだろうということは薄々感じていたから
私立の小学校を受験したのではないだろうとは思うが、
若くしてこんなに良い部屋に住めるのだから、
もしかして金だけはある実家なのかもしれない。

自分はあまりにルミのことを知らない。

昔は無知故に疑問を持たず、今は彼女の生い立ちについて
無遠慮に聞くのは憚られて。

道中でも聞けなかったことに、どこまで踏み込んで良いのか。
2人きりの空間に少し緊張しながら口を開いた。

緊張で乾いた喉は既にコーヒーを欲している。*]
(5) 2024/05/07(Tue) 10:42:14

【人】 従業員 ルミ



[ 過ぎ去った日々に特別を今更見出すことは叶わない。
  そんな都合の良い魔法はないの。

  片方の気持ちだけでは弱すぎるのなら。
  忘れてしまえる程に脆いのなら。
  あの時甘すぎて食べられなかったりんご飴みたいに、
  飲み込めないくらいのをあげる。 ]


 
(6) 2024/05/07(Tue) 12:50:07

【人】 従業員 ルミ

 

[ 「さて、どうでしょう」と彼の言葉にまた笑った。>>3
  釘を刺しているつもりは実際ない。
  そのつもりが少しでもあるのならば、きっと、
  彼は折衷案を出さず家に来てくれたはずだから。

  ねえ、そうだよね?
  わたしだけの、お兄さん王子様。 ]


  うん! 預かっておくね。
  保冷剤、送ってもらうなら返せば良かったね。
  ごめんね?


[ そう言いながらプリンの箱を受け取り、冷蔵庫へ仕舞う。
  保冷剤も一緒に冷やして、
  中身が見えないように扉を閉めた。

  一度だけ、同じ味を知りたいと思って飲んだ缶ビール。
  苦くて舌が痛くなるような大人の味。

  アイスを食べて笑った少年はもういないのに。 ]

 
(7) 2024/05/07(Tue) 12:50:12

【人】 従業員 ルミ

 

[ アイスかホットか好みを聞いて、コーヒーを淹れる。
  紅茶やお茶も用意自体はあるのだけれど。
  ──ああでも、この夜を飾るにはやっぱり、
  味の濃いコーヒーがよく似合いそうだから。 ]


  ああ……そうだね。
  初めてお兄さんと会った時は、小学生じゃなかったな。

  五歳差。お兄さん、24でしょ?
  わたし19なの。
  でも小学校は、三年生になるまで行ってないから。


[ だから結局同じところに通えなかったね、と笑う。
  ──言ってから、しまった、と内心舌を打った。
  彼が今何歳か知らない方が自然だったのに。

  緊張しているのは此方も同じ。
  気取られないようコーヒーを彼の前へ置いた。 ]

 
(8) 2024/05/07(Tue) 12:50:17

【赤】 従業員 ルミ

 

[ コーヒーなら、多少何か・・が混ざっても
  味覚で察知されづらいの──お兄さんは知ってるかな? ]


 
(*0) 2024/05/07(Tue) 12:50:23

【人】 従業員 ルミ

 

  ランドセルとか教科書、買ってくれなくて。
  まあ友達いなかったり色々あったから、
  結局その後もあんま通ってなかったんだけど……

  あ、でも、高校はちゃんと卒業したよ!
  通信制だけど、学費稼いで通い切ったんだ。


[ 幼い頃は無知ゆえに、彼を繋ぎとめる術を持たず
  今はそもそも" 繋ぐ "糸すらあまりに薄い。

  室内には年齢を考えれば不相応のブランド物が並ぶ。
  売れば数百万は手元に入るだろう。
  これで利用価値のある女だと思ってくれれば、
  事は簡単に進むのに。 ]

 
(9) 2024/05/07(Tue) 12:50:33

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 夜の街はなんでも手に入る。

  結構苦労したんだよ、探すの。
  人体に依存性や危険を与えない、危なくないお薬。

  微量しか入れちゃいけないから
  効き目はあっても効果時間は少ないだろうけど。
  意識はあるのに体が思うように動かない、ってさ、
  一体どんな感覚なんだろうね? ]

 
(*1) 2024/05/07(Tue) 12:50:36

【赤】 従業員 ルミ

 

 [ ねえお兄さん。
   わたしを簡単に捨ててしまえたお兄さん。

   知らないよね。ずっと知らずに生きていく気だった?
   貴方がわたしを忘れて公園から逃げて、
   それでも恋人なんて作っちゃってさ。
   情報が目に入る度に物、
   吐き気に苛まれて蹲り続けたあの夜のことも。

   わたしが一生望んでも手に入らない場所を手にして、
   幸せそうに笑うあの女どもの顔を見るたびに
   ナイフで腕に刻んだ痛みの数も。 ]

 
(*2) 2024/05/07(Tue) 12:50:40

【赤】 従業員 ルミ

 

[ ──他の女に触れるたびに
  わたしが血を流していたことすら想像もしないで。

  思わなくてもいいよ。
  その分、わたしのこと、ずっと心に刻んでね。
  今から──死んでもずっと、ずーっとね。 ]


 
(*3) 2024/05/07(Tue) 12:51:40

【人】 従業員 ルミ

 

[ お姫様蜘蛛は笑う。

  肝心の話を誤魔化すように話を続け、
  今か今かと、その時を待っている。** ]


 
(10) 2024/05/07(Tue) 12:53:07

【独】 従業員 ルミ

/*
ヤク嘔吐自殺…のライト版…
(-0) 2024/05/07(Tue) 13:21:44

【独】 従業員 ルミ

/*
腕切っとくかどうかめちゃくちゃ悩んだんだけど切ってる方が病んでそうという安直な理由
(-1) 2024/05/07(Tue) 13:58:15

【人】 会社員 雷恩

[躱すのが上手い。>>7
会わなかった間に「色々」あったのだろう。
無防備に男を誘っているのかと思いきや、
経験に裏打ちされた計算が垣間見えて、
少し背筋が冷たくなった。

本当に困っているのか?、、、、、、、、、、、

道端で偶然再会した昔の知り合いと
後日ではなく「今」「家で」話をしたいと切羽詰まった様子と
ギャップを感じてしまう。]
(11) 2024/05/07(Tue) 17:32:36

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ


[経験していないことに対する危機感は薄い。
もういくら砂を藻掻こうとも無駄だということまでは気づかず。]
 
(-2) 2024/05/07(Tue) 17:33:11

【人】 会社員 雷恩


 いや、家にお邪魔するなら保冷剤あったとしても
 冷蔵庫借りた方が安心だから。

 てか足には当てなくて大丈夫か?
 転んで土ついてるかもだし、
 先にあー、具合確認してくる?


[洗って、と言いかけて辞めた。
シャワーに誘導していると思われたくない、
ズレた危機管理。

足を気にする素振りは、部屋に入ってから一度も
確認できていないのに。]
(12) 2024/05/07(Tue) 17:33:59

【人】 会社員 雷恩

[熱すぎるのは苦手だから、もしあれば牛乳か豆乳で割ってほしい。

いっそブラックを所望するならば、何かを混ぜた痕跡を目視
できるかもしれないが、自ら罠に掛かっていく。]


 なに。ルミの方は俺の歳知ってたんだ?
 俺言ったっけな?
 ごめんなー、俺は覚えてなくて。


[自分の年齢を知られているのは恐らく自分が言ったからだろう。
記憶が薄い分、解釈の幅を広げて。]
(13) 2024/05/07(Tue) 17:34:34

【人】 会社員 雷恩


 5歳差で3年まで行ってなかったんなら
 小学校で会ってなくて当たり前か。

 むしろ3年になるまで学校とか他の大人が
 どうにか出来なかったんかって、腹立つな。


[自分が彼女を救うには、年少時の5歳差は頼りなく、
親が義務を放棄した家庭なら、公的機関や福祉が
助けに入らなかったことに身勝手に苛立つ。

大変だったな、なんて、言えない。

その大変さに寄り添わず、思春期を言い訳に
自分のことばかりを考えた男には、そんな簡単な言葉で
済ませてはいけないと思えた。

相槌を挟めないままでいると、ルミ自身が明るく言葉を続ける。>>9]
(14) 2024/05/07(Tue) 17:35:01

【人】 会社員 雷恩


 すげーな。
 頑張ったんだな。
 
 ルミが大きくなった姿に会えたの、
 奇跡なんじゃないかって思うよ。


[親のすね齧りで大学まで行った自分が恥ずかしいが
その自虐は口にすると却ってルミの「そんなことないよ」待ちに
なる気がして、それこそ恥ずかしいから言わない。

ルミの頑張りがどのような手段で行われたものであっても、
頑張った事実自体を賞賛して、コーヒーに口をつけた。]
(15) 2024/05/07(Tue) 17:35:49

【赤】 会社員 雷恩

[頑張る為の原動力が歪んだ恋だとは知らない。]
(*4) 2024/05/07(Tue) 17:36:09

【人】 会社員 雷恩

[ルミにずっと寄り添えなかったことに対する罪悪感はあれど、
明確に「逃げた」つもりはなく、単なる成長に伴う
フェードアウト感覚の男には、そこまでの執着心が理解できない。]


 で、学費まで稼げるくらい頑張り屋のルミが
 「心細く」なることって、何があったんだ?


[コーヒーに何か入れられたことには気づかないまま、
アイスではないからすぐに飲み干せはしないが
確実に体内に取り込んでいく。

室内に置いてある高そうなアレソレの入手方法は
恰好や部屋のグレードからも推測できる。
その金の出所ではなく、大して金も持っていそうにない
普通の男に出来ることは、話を聞くことぐらいかもしれない。

座ったソファは柔らかいのに、
まるで喰われそうな感覚になるから、
話を一通り聞いたら暇を申し出る心算ではあるけれど。*]
(16) 2024/05/07(Tue) 17:36:38

【独】 従業員 ルミ

/*
お兄さん可愛いね…
(-3) 2024/05/07(Tue) 18:06:07

【人】 従業員 ルミ

 

[ 無垢な少女とは掛け離れた打算の色。
  人畜無害な顔して笑う絡新婦のように毒を纏って、
  美しい色彩を帯びて咲く花々のように棘を隠して。

  女はにこ、と絶えず笑う。 ]


  ……ううん! まず先に飲み物とか用意しちゃうね。
  お兄さん、明日も用事あるんでしょ?
  長引かせるのも申し訳ないからさ。


[ 暗に長く拘束する気はないという意図を手渡し、
  獲物を捕らえるための糸を張る。

  家の中に誘い込んでしまえばこちらのもの。
  足なんて今更丁寧に怪我の虚飾を飾る必要もない。
  熱すぎないよう温度へ気を配り、
  ミルクと──" お砂糖 "を混ぜて差し出した。

  悪意なんて微塵もない振る舞いと声音。 ]

 
(17) 2024/05/07(Tue) 19:06:27

【人】 従業員 ルミ

 

  …あはは、お兄さん忘れちゃったの?
  昔教えてくれたのに。
  わたしのこと忘れちゃうなんてひどいなぁ。


[ ──勝手に解釈してくれて助かった。
  植え付けられた偽りの記憶に乗っかって、
  努めて明るく、冗談めかして拗ねてみせる。

  わたしはお兄さんのことを忘れられなかったのに。
  忘れようと思わずとも、記憶から消してしまえたのか。

  ────分かってる。
  所詮これは名前も無いNPCの馬鹿みたいな妄執。
  頭と理性では分かってて、でも、引き下がれない。
  だから今、二人はここにいるんだもの。 ]

 
(18) 2024/05/07(Tue) 19:06:46

【人】 従業員 ルミ

 

  ……他の大人とか、学校とか、どうでもいいよ。
  " かわいそう "だから助けるんでしょう?

  一緒にいてくれないなら、
  途中で役目はおしまいって消えちゃうなら、
  かわいそうじゃないわたしを見てくれないなら、
  最初からそんなのいらない。


[ 水底の澱みの様にまっくらな声だった。
  彼の言葉や感覚はきっと、社会人として真っ当で
  絶対的な大人の意見だ。

  欲しいのはそんな遠巻きな距離と温度じゃないのに。
  ここにあって当然なのは、その関係でしかない。

  会わずに重ねた何十回の夜が
  あの頃の楽しかった毎日を冷やしていく。
  小さいまま、小さかった頃のまま大きくなりたかった。

  胸になにかが込み上げてくる。
  今すぐに痛みでこの感傷を流してしまいたいような、 ]

 
(19) 2024/05/07(Tue) 19:07:05

【人】 従業員 ルミ

 

  ────うん。
  ルミ、頑張ったよ。お兄さん。


[ ああ、でも。

  死にたくなるような痛みを与えるのが彼ならば、
  生きたくなるような温度をくれるのも貴方なの。 ]


 
(20) 2024/05/07(Tue) 19:07:12

【赤】 従業員 ルミ

 


[ この恋を歪めたのは貴方過去なのに。 ]


 
(*5) 2024/05/07(Tue) 19:07:23

【人】 従業員 ルミ

 

[ 本題に入る彼がどれほど飲み進めたかを確認し、
  警戒させないよう一人分の間をあけてソファへ座る。
  画面越しではない、大人になった好きな人。
  ──奇跡一度きりなんかで終わらせない。 ]


  あのね。
  ……えっと、えへへ、ちょっと恥ずかしいな。

  わたし──好きな人がいるんだけど。


[ 小さな頃は絶対に話題にも上らなかった恋の話。
  お兄さんは──半年前が最後だもんね?
  SNSの内容を思い出しながら言葉を続ける。 ]

 
(21) 2024/05/07(Tue) 19:07:45

【人】 従業員 ルミ

 

  でも、わたし……今まで人と上手くいったことなくて。
  その人もね、半年くらい前まで恋人がいたりしてたし
  " 今は "全然関わりもないくらいなんだけど。
  ……けどね、その人以外好きになれないの。

  ……わたし、友達もいなくて、親も頼れないから
  将来どうしようって……一人の家が心細かったの。
  こんな格好だと余計に、人の目も厳しいし……。


[ これは全部嘘じゃない。
  実際問題、わたしは人と関わるのが下手だから。

  他の店に行った痕跡を見るたび裏切ったと思い込んで、
  いつもと違う匂いがすれば他の女だと怒りだして。
  愛される錯覚を得るために営業を頑張れば
  同じ店の女の子から距離を置かれるばかり。

  夜の女だと馬鹿にされたことだってある。
  傷が増えるたびに、彼との時間だけを思い出して、
  二度とあんな時間は来ないのかと不安になって。 ]

 
(22) 2024/05/07(Tue) 19:08:14

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 


[ でも、考えて考えて────気付いたんだ。

  逃げてしまった獲物は、追い掛けて掴んでしまえば良い
  どんな肉食獣でも、毒の前には勝てないでしょ?

  そうすれば一生わたしを忘れない。
  そうなれば、 ]


 
(-4) 2024/05/07(Tue) 19:09:00

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 

[ もうあの頃の温かいだけの優しかった日々と
  貴方が消えてしまった痛みから逃れられるんだ。
  愛してもらえるなんて思ってないよ。

  綺麗なだけの思い出として昇華しないで、お兄さん。 ]


 
(-5) 2024/05/07(Tue) 19:09:42

【赤】 従業員 ルミ

 


 [ アイスあの日々が溶けてしまうくらいの熱を交わそうよ。 ]


 
(*6) 2024/05/07(Tue) 19:09:47

【人】 従業員 ルミ

 


   ────お兄さん、そろそろ効いてきた頃じゃない?


[ 体内に取り込んだ毒は、あたたかな血に混じり巡る。
  もう指先から力が抜けるくらいは起きたかな?

  大丈夫、怖いお薬じゃないからさ。
  少し思うように動けなくなってしまうだけ。 ]

 
(23) 2024/05/07(Tue) 19:11:26

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 話を途中で、唐突に切り替えて。

  わたしは。
  彼をソファへ倒すように、とん、と肩を押した。** ]


 
(*7) 2024/05/07(Tue) 19:12:18

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ

[――明日用事あるって、俺、言ったか?…………]
(-6) 2024/05/07(Tue) 21:33:19

【人】 会社員 雷恩

[季節は夏に差し掛かり、部屋のエアコンは稼働していない。
なのにどこか冷える心地がする。
心が鳴らす警鐘を、罪悪感が打ち消そうとする。]


 ……悪いな。
 手当の間くらいは待てるけど、
 俺が帰った後の方がゆっくり確認できるか。


[ありがと、と受け取ったコーヒーは白を混ぜた薄茶色。
マーブルを作る要素に、頼んだミルク以外が入っているなんて
見た目からはわからない。]
(24) 2024/05/07(Tue) 21:34:12

【人】 会社員 雷恩


 ごめんごめん。
 てかあんなにちっちゃかったのに覚えてるルミが
 すげーんだって。


[それだけ彼女にとって当時交わした会話は少なかったのだと
学校でも家でも会話の絶えない生活をして個々の会話を
忘却の海に流す男は想像できない。

ルミの記憶力が良いと感心して謝った。]


 許して!このとーり!
 な?


[他の誰かにもやっているから身についたままの謝罪。
合わせた手よりも頭を低く下げて、ちらりと上目で伺う。

それを懐かしんでくれると期待する程度には
無神経な男だ。

いっそそこで失望してくれた方が双方にとって思い出を
綺麗なままで残せたかもしれない。]
(25) 2024/05/07(Tue) 21:34:44

【人】 会社員 雷恩



 ルミ…………


[少女の瞳が昏く曇った気がした。
実家を出て、仕事を得て、金に困っていなくても
彼女の心はまだあの公園で無償の愛を求めているのかもしれない。

学校は卒業する日が来るし、親はふつう自分より先に死ぬ。
どんな相手だって、四六時中そばにいることなんて出来ない。

それを普通に育った人間は肌で覚えることができるけれど、
「かわいそう」フィルターのかからない目で寄り添われた経験に
乏しい故に、恐らくルミはその「ありえない」愛を求めているのだ。

役目のある間だけ近寄る相手を拒否する彼女に
そういうものだと諭すのは不可能だ。

せめてこれからの人生で、彼女を満たすものに出逢えたら良いのだけれど。

それを探す為に、通信制高校を自費で卒業するだけの
頑張りを続けられたのだったら良いのに。]
(26) 2024/05/07(Tue) 21:35:12

【赤】 会社員 雷恩

[白雪姫が齧った毒林檎は、喉に引っかかっていたから
バッドエンドに至らなかった。

齧って咀嚼して、細胞となったやさしさどくは、
トゥルーエンドを迎えられるのだろうか。]
(*8) 2024/05/07(Tue) 21:35:49

【人】 会社員 雷恩

[悲惨だっただろう生い立ちを垣間見た後の「話」に
身構えていたら、拍子抜けする。>>21]


 こ、恋バナ……?


[男の意見を聞きたい、とかだろうか。
「好きな人」と聞いてもそれがまさか自分だなんて
夢にも思わない。]
(27) 2024/05/07(Tue) 21:36:35

【人】 会社員 雷恩


 ……うん、うん、そっか。
 「そのひとじゃなきゃ」って人がいて、
 半年前まで恋人がってことは、今はいないんだろ?

 まず関わりを作って意識してもらうのとかは?


[「半年前」のキーワードにも反応せず、
意味のないアドバイスをする。

関りのない相手に恋をしたことがないので
薄っぺらいだろうなとは思っていても、
こういう「相談」に単なる共感ではなく「解決策」を
示したがるのが生物学上の男の生態らしい。]
(28) 2024/05/07(Tue) 21:37:12

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ

[普段呼ばれない名前は
男から肉食獣の野生を奪っていたのかもしれない。
いや、そうでなくともきっと、毒には抗えない。]
(-7) 2024/05/07(Tue) 21:37:49

【人】 会社員 雷恩



 ? は?
 「聞いてきた」? え、好きな人って俺の知り合い、


 
qわせdrftgyふじこ?!



[何が起こったかわからなかった。
「効いて」が「聞いて」だと思う鈍感さを後悔する間もなく。]
(29) 2024/05/07(Tue) 21:38:16

【赤】 会社員 雷恩

[体幹にはそれなりに自信があった。
自分よりも華奢な女の子にちょっと押されたくらいで
簡単に倒れてしまうだなんて。]


 え、 なに、 ルミ……?


[何故自分の目は天井を捉えているのだろう。
すぐに起き上がろうとして、
上手く力が入らないことに気づいた。

一気に血の気が引く。
唇が震えるのはわかるが、身体に震えは伝わらない。
もはや自分の身体は自分の支配下にないことは
明らかだった。

そう知覚すると、上手く言葉すら出て来なくなった気がする。

なんで、と上手く言えただろうか。*]
(*9) 2024/05/07(Tue) 21:38:44

【独】 従業員 ルミ

/*
ばくしょうした>>29
(-8) 2024/05/07(Tue) 21:39:22

【独】 従業員 ルミ

/*
おなかつったかもしれないw
(-9) 2024/05/07(Tue) 21:39:58

【人】 従業員 ルミ

 

  ……ふふ。
  仕方ないな、許してあげる。お兄さん。


[ ────この時だけは、ね。

  懐かしさに緩む頬と、憎らしさが胸を打つ。
  ちらりと上目でこちらを伺う様は
  わたしが絆されると信じて疑わないみたいだ。

  そう、あんなに小さい頃の想い出に固執する方が
  きっとおかしくて、馬鹿だよね。
  お兄さんにとっては家族との会話より些細で短くって
  ──すぐ忘れてしまえるものだったのに。

  お祭りの光を見て、私を思い浮かべもしないんでしょう
  あの時甘すぎると言って渡してくれたりんご飴。

  懐古の海に沈めることに躊躇いがない貴方。 ]

 
(30) 2024/05/07(Tue) 22:28:02

【人】 従業員 ルミ

 

[ どんな人だってずっと片時も離れず、なんて出来ない。
  けれど、不可能でも" そうありたい "と思うのが、
  それを出来る限り伝える努力をするのが愛じゃないの?

  見知らぬ愛を探そうと思える人間なら良かった。
  そうすれば貴方を傷付けることも無かったのに。

  でも、一度味わったが欲しかった。
  どうしても忘れられなくて、手離せなくて、
  ──誰に何を言われたってこれは戀だった。

  愛されないなら、二度と交わらないくらいなら
  わたしのトゥルーエンドはここで散って
  その先でバッドエンドを迎えるの。  ]

 
(31) 2024/05/07(Tue) 22:28:16

【人】 従業員 ルミ

 

  無理だよ。


[ わたしはひどく落ち着いた声音でそう返した。
  何の確証があって、と言われるかもしれない。 ]


  ────そんな希望、とっくに捨ててる。


[ 力になろうとはしてくれているのだろう。
  けれどその解決策は有効性を失って、
  今や毒を巡らせる以外になくなってしまった。

  間抜けな声を上げる彼に、思わず無邪気に笑う。 ]

 
(32) 2024/05/07(Tue) 22:28:21

【人】 従業員 ルミ

 


  っふふ、あはは、……ほんとうに可愛いね。
  お兄さん。
  ────鈍感で、優しくて、無防備で。

  …………ね。


 
(33) 2024/05/07(Tue) 22:28:31

【赤】 従業員 ルミ

 



   ────……やっと捕まえたよ、お兄さん。



 
(*10) 2024/05/07(Tue) 22:28:55

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 彼の身体は、呆気なくやわらかなソファへ沈んだ。
  起き上がらない様子を見て、「やっとだ」と小さく呟く。
  そのまま足の怪我なんて無いように彼の上へ跨って、
  顔を見下ろし、両頬に手を伸ばした。 ]


  " なんで "?
  どっちを聞きたいのかな。
  身体が動かない理由? わたしがこんなことした理由?

  ……上手く喋れなくて怖いよねぇ。
  でも大丈夫、わたし、お兄さんのことなんでも分かるよ


[ わたしはキッチンのシュガーポットを指差した。
  多少でも首が動かせるなら見えるだろうけれど、
  見えなくても持ってきてあげるつもりはない。 ]

 
(*11) 2024/05/07(Tue) 22:29:13

【赤】 従業員 ルミ

 

  じゃーん!
  あれ、歌舞伎町で買えちゃう" 魔法のお薬 "だよ!

  ……あ。人体に害はないから大丈夫、安心してね。
  わたしがお兄さんにそんなことするわけないもん
  だから、大人しくしてて。

  ──────……悪いことを考えてたの、
  わたしでごめんね?


[ でも、と続けて口を開く。
  彼の反応は視界に入れているけれど、
  どんなものであれ、止める気はなかった。

  指差すために離した手を再度彼の頬へ宛がう。
  伝わる体温はあたたかい。 ]

 
(*12) 2024/05/07(Tue) 22:30:06

【赤】 従業員 ルミ

 


  でも、お兄さんが──、ッお兄さんが悪いんだよ。

  待ってたのに。
  あの公園で、あの場所で、ずっとずっとずっとずっと
  ずっと────待ってたのに。

  わたし、友達じゃなかったの?
  どうして黙って消えていったの?
  捨てたの? 逃げたの? ──そのまま忘れたの?


  わたしには嫌だって言った呼び方、
  どうせ他の女には許したんでしょう!?
  ねえ、 
わたしはずっと待ってたのに!!



 
(*13) 2024/05/07(Tue) 22:30:33

【赤】 従業員 ルミ

 

[ ぜえ、と肩が揺れる。
  言いたいことだけ好きに言い散らかして。
  言葉にするたびに、理性的な自分が叫んでいる。 ]


  ………………わかってるよ、わたしも
  お兄さんが公園に来続ける義務なんかない


  それでも、仕方ないで済ませられる恋でもないの、


[ 許してくれなくて良いよ。
  最初から許されるなんて夢も見てないから。

  頬を名残惜し気に数度撫ぜて、手を離す。 ]

 
(*14) 2024/05/07(Tue) 22:31:19

【赤】 従業員 ルミ

 


  好きだよ、お兄さん
  ──────もっと早くこうしてれば良かった。


 
(*15) 2024/05/07(Tue) 22:31:25

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 彼の腰のベルトに指を伸ばし、かちゃ、と音を鳴らす。
  どうすればいいかなんてもう知ってる。
  だって、わたしも貴方も、子どもじゃないんだから。

  体温欲望を重ねた夜くらいあるでしょう? ]


  ……ごめんね、お兄さん
  そうだ。前の彼女の顔でも浮かべててよ。

  かわいい人だったね、──同僚だっけ?


[ どうして今までの恋人たちが貴方から離れたか、
  ──……わたしは全部知ってるよ。

  バックルを外して、チャックを下ろす。
  そうすれば瞬く間にズボンくらいは下ろせちゃうな。
  触れた熱はきっと、大きくなるどころじゃないかもね* ]

 
(*16) 2024/05/07(Tue) 22:31:43

【独】 会社員 雷恩

/*
ひええ
純度の高いヤンデレを浴びている

ヤンデレられるの初めてで新鮮な気持ちだなあ
自分が狂う側なら何度かあるんだけど
(-10) 2024/05/07(Tue) 22:33:21

【人】 会社員 雷恩

[たとえばここで彼女の機嫌を損ねたとして、
普段関りのない、連絡先も知らない者同士、
子どもの頃の友情に終止符を打って帰れば終わる関係だ、
許しを乞う必要はない。

なのに手を合わせたのは、赦してくれるという甘え。
彼女の甘えを受け止めることなく大人になったのに、
誰かに甘えることを覚えている男は罪深くも
同じ所作をして。]


 あー良かった。
 
 他にも忘れてそうだけど、話してたら思い出すって
 こともあるかも。


[そうしてまた許せと言わんばかりに予防線を張って。]
(34) 2024/05/07(Tue) 23:15:41

【人】 会社員 雷恩

[恋をしていると打ち明けた顔は確かに
歳相応のはにかんだ少女のものだったのに、
その相手と関わりを持てば良いというアドバイスを
一蹴する表情は酷く大人びて見えた。

単に恋に臆病になっているとかそんなレベルではない諦念。

相手は死んでしまったのかとか見当違いの予想を立てて、
またどう言葉にしようか迷った隙に倒された。]
(35) 2024/05/07(Tue) 23:16:23

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ

[出逢った頃の少女は表情に乏しく、
笑い声を聞いたのは遊び始めて随分と経った頃。

子どもらしく笑えなかった当時には見られなかった
「無邪気な笑顔」がそこにある。
それが却って不気味さを感じさせた。]
(-11) 2024/05/07(Tue) 23:16:54

【赤】 会社員 雷恩

[ひゅ、と喉が音を立てるのを聞いた。
自分の身体から出た音だとは信じられないくらいに
か細く頼りない音だった。]


 、 や、、め……


[抵抗の為に力を入れようにも、身体の動かし方を
忘れてしまったかのように動けない。
脳内はこんなにも冴えているし、心臓は動いているのに。

上手く動かせない分、恐怖の涙も浮かばないのが
まだ助かった。
この期に及んでみっともない醜態を晒したくない自分がいる。]
(*17) 2024/05/07(Tue) 23:17:27

【赤】 会社員 雷恩

[指さしに反応して僅か首が動く。
キッチンのインテリアによく調和したシュガーポット。
その中身を聞いて込み上げる吐き気に歯を鳴らす。]


 
ぅそ、 だろ、



[身体の自由を奪うと聞いて真っ先に思い浮かぶのは
睡眠薬だが、自分には意識はある。
その時点でメジャーなはたらきを持つ薬ではないと言えるのに
人体に無害だなんて到底信じられなかった。

だがそれを指摘したところで状況は変わらない。
現実問題、上手く身体に命令が行き渡らない感覚がある。]
(*18) 2024/05/07(Tue) 23:18:08

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ

[頬に触れる手を、首を振って弾くことも出来ないまま。

自分がこうなってしまったつみを突き付けられた。]
(-12) 2024/05/07(Tue) 23:18:34

【赤】 会社員 雷恩

[自分の中では「薄れていった関係」でも、
彼女にとっては「切られた関係」だったのか。

ここに至るまでも、彼女は自分の解釈を大事にしていた。
今、口が上手く動かせて何か理由を言ったところで
彼女は納得しないだろう。

クラス替えで疎遠になる友達もいる、
SNSでフォローしあった頃には頻繁にリプを送っていても
1年も経てば日常ツイートはスルーするようになる、
そんな一般的な話をしたところで、

「雷恩お兄さんがルミを捨てた」とルミが結論づけているなら
何も変わらない。]
(*19) 2024/05/07(Tue) 23:18:56

【赤】 会社員 雷恩

[きっとこの再会も仕組まれていたのだと漸く合点する。
そんなにも恨まれていたとは知らず、のこのこついて来て――

殺される、のだろうか。

胃液が内臓を巡る音も聞こえるのに、上手く吐けない。
仰向けに寝かされているから、今吐いても
吐瀉物が喉に詰まって窒息死間違いなしだろうが。]
(*20) 2024/05/07(Tue) 23:19:25

【赤】 会社員 雷恩


   る、 み、


[それは果たして恋なのか。
ルミが思うなら、、、、、、、そうなのだろう。

言葉の通じる相手ではないなら、言葉の自由を
奪われていて好都合だったかもしれない。
対話を試みて絶望することはないから。

麻酔と異なり、触覚は残っているようで、
ベルトを外す時に一旦締められる苦しさに
顔を顰めた。――感覚では。]
(*21) 2024/05/07(Tue) 23:20:15

【赤】 会社員 雷恩

[外気に晒された下着は濡れシミもなければその下の形が
はっきり見える訳でもないのに、羞恥で思わず目を閉じた。
意識的に閉じてしまえば二度と目が開かなくなる気がしたが、
初めて味わう屈辱的な状況に、もう耐えていられなかった。

ルミは甘ったるく言葉を紡ぐ。

別れた彼女が同僚だったことまで知っているとは。

どこでどうやって知ったかは知らないが]


 ス、ススストー、k、


[ストーカーは彼女自身だったのだろう。
わかったところでもうどうしようもないが。

ただ祈るしかできない。
上手く動かせない身体が、これから行われるだろう
ストーカー女の愛撫に反応しないことを。*]
(*22) 2024/05/07(Tue) 23:21:12

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 


[ わたしの笑みは、彼と関わるうちに咲いた。 ]


 
(-13) 2024/05/08(Wed) 0:00:17

【赤】 従業員 ルミ

 

  ……あ、お兄さん、吐きそう?
  気分悪いかな。大丈夫……じゃないよね。

  大丈夫、殺したりしないから。
  …………そんなことしないよ。


[ 流石の自分にも、殺人には躊躇いがある。
  夜の街では当たり前のように殺傷沙汰が起きているが、
  刃を他人に向けるほど壊れてはいないつもりだ。
  ──薬を飲ませるのはどうなんだと言われてしまえば、
  言い返す余地もないけれども。

  時計の針は逆向きに回らない。
  砂時計の落ちた砂は元には戻らない。

  犯した罪も愚行も、消えやしないのに。 ]

 
(*23) 2024/05/08(Wed) 0:00:24

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 一般的な話に興味はない。
  そんな物差しで関係性の普遍を決められたくないから。

  世間がなんだというのだろう。
  だから仕方ないことだとでも解かれるのだろうか。
  くだらない、くだらない、くだらない。

  歳を重ねたから? 話も遊び方も合わなくなったから?
  それじゃあ××はどうすれば良かったの。
  片方の都合で、もう片方をないがしろにするのが、
  ────それが一般的な世界なのか。


  まるで女の両親さながらではないか。 ]

 
(*24) 2024/05/08(Wed) 0:01:00

【赤】 従業員 ルミ

 

[ これは確かに、紛うことのない、恋だ。

  楽しくて声を上げて笑ったのも。
  美味しいものを分け合う幸せを知ったのも。
  彼と同じ名前の生き物を覚えたのも。
  明日が来るのが、初めて待ち遠しいと感じたのも。

  あの日々が恋じゃなかったというのなら、
  わたしは二度と本当の恋なんて知らなくていい。 ]

 
(*25) 2024/05/08(Wed) 0:01:12

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 


  お兄さん、あのね、これあげるっ
  いつもアイスとか半分こしてくれるけど
  ……ルミはなにもわたせないから……

  これね、おはなのゆびわ!
  たんぽぽ、きれいに咲いてたの!


[ あの時一度だけ渡した小さな指輪は、
  きっと薬指なんかには入らないくらい大きくて
  不格好で、きれいではなかったけれど。

  受け取ってくれるといいな、と願って編んだ。
  彼に何かを返したかった。

  ──今はもう遠い純粋だった春のころ。 ]

 
(-14) 2024/05/08(Wed) 0:01:24

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 

  このまえねぇ、お兄さんのママがおしえてくれたよ
  お兄さんが言ってたどーぶつ!
  かっこいいのとおなじお名前なんだねぇ。
  みんな、かっこいいからやきもちやいたのかな?

  ルミもひつじさんとかがよかったなー。


[ でもあんなに大きかったら遊べないから、
  お兄さんがお兄さんで良かったーと笑った。
  子ども特有の拙い言葉で好き勝手に喋っても、
  怒られない環境が嬉しくて、鳥の様に囀って。 ]

 
(-15) 2024/05/08(Wed) 0:02:15

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 言葉を交わす暇さえあったなら、
  今何かが違ってくれていたのだろうか。

  早々に話を切り上げてバイバイなんて、もう御免だ。
  それならなにもかも封じてしまって
  ────加害者と被害者になるしかないのに。 ]


  もう! ひどい!
  ストーカー……むぅ、言われてみればそうかもね。

  だって、お兄さんのこと、なんでも知りたいから
  ────大好きだから。


[ とはいえこれが犯罪だとは自分でも分かっている。
  これは線引きだ。

  わたしは加害者。
  貴方はストーカーに好かれた可哀想な被害者で、
  ────……。 ]

 
(*26) 2024/05/08(Wed) 0:02:39

【赤】 従業員 ルミ

 



   ……こうする以外に、
   どうすればお兄さんの世界に戻れたっていうの……


 
(*27) 2024/05/08(Wed) 0:02:48

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 呟いて、目を閉じたお兄さんの顔を見つめる。
  無理に開けさせることなんてしなかった。

  それでいいと言ったのは自分なのに、
  どうしようもなく胸が痛くて、唇を噛む。
  でもここまで来れば戻れない。

  優しい、牙のない肉食獣が、哀れな檻の中。 ]


  ────……嫌だよね。
  だってこういうことは、好きな人とするんでしょう?
  お兄さんは、わたしのこと、嫌いだもんね?


[ 呟いて、彼の芯へ布越しに触れる。
  果たしてこんな状況下で反応するかも怪しいけれど
  丁寧に、痛みなど与えないように、
  やわく握って手で擦った。 ]

 
(*28) 2024/05/08(Wed) 0:02:55

【赤】 従業員 ルミ

 

  お兄さん、相変わらず優しいね。
  無防備で。
  悪い人の存在を人に説くのに、自分は無警戒で。

  ────昔からずっと、優しいもんね、お兄さんは。


  ごめんね。逆手に取るようなことしちゃって。
  ……いくら謝っても無駄か。
  うん、……頭のおかしいストーカーだと思っててよ。


[ 昔を懐かしむたびに、愛しさで手先が鈍るから。
  わたしは布越しにカリ、と先端を甘く引っ掻いた。
  そのままするりと下着を下げる。

  悠長にしている時間もあまりない。
  人体を害さないように、微量しか使えていないのだ。
  じきに口の縺れが収まることから始まって、
  四肢も動くようになってしまうはず。

  そうなる前に、この執愛の蜘蛛の糸で彼を搦めて
  ──目的を成さねばならないから。** ]

 
(*29) 2024/05/08(Wed) 0:03:04

【独】 従業員 ルミ

/*
←なんだこいつ…というかお
(-16) 2024/05/08(Wed) 0:03:32

【赤】 会社員 雷恩

[殺さない、なんてのは、ニュースで知る殺人犯の
「殺すつもりはなかった」と同じ意味だろう。

歌舞伎町で出回るような、身体の自由を奪う薬が
臓器にも作用したら人体は簡単に生命活動を止める。
心臓や脳のバックアップは存在しないのだから。

泣くことも震えることも罵倒することも出来ない。
だが意識を手放すことも出来ない。

とんだ地獄だ。]
(*30) 2024/05/08(Wed) 0:50:37

【赤】 会社員 雷恩

[持っている物差しが違えば、
同じ事象を測っても異なる結果が出る。

ルミにとって一般論が響かないこと同様に、
男には一般論がよく理解出来た。

当時やさしくしたのが自分だったから恋したと
聞けば、それはインプリンティングではないかと
答えたくなる。

だが自分もよく知る恋に堕ちる理由だって、
最初は「やさしくしてくれた」とか
「一緒にいて楽しかったから」とかなのだ。
インプリンティングだから恋ではないと
断じることは出来ない。

口が利けたとして、彼女の恋心を否定しなかっただろう。]
(*31) 2024/05/08(Wed) 0:51:23

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ


 えー、俺があげたいからあげてるだけなのに。
 でも「もらう」のって嬉しいからありがとう!

 ルミって器用なんだなー。
 これ茎?どーやって編んでんの?
 よく折れないな。


[大きさを踏まえて親指に嵌めた。
「指輪」は「指に嵌めるやつ」という知識しかなかった。

生花で出来た指輪は花瓶に生けたものよりも
寿命が短いのだと聞いて、親のガラケーで写真を撮って貰った。
もう少し昔なら、写真は全部現像していただろう。
もう少し最近なら、スマホデータはクラウド上に保存してあるだろう。

過渡期に撮ったガラケーのデータはどこにあるのか知らない。

指輪が枯れた時はとてもショックだったが、
写真は撮ってもらったからと安心しきって管理を怠った。

罪の記憶が蘇る。]
(-17) 2024/05/08(Wed) 0:52:21

【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ

[ライオンを認識したと聞いた時には恥ずかしさでどうにか
なってしまいそうだった。
ルミが帰った後に家族に当たり散らした。]


 ルミは「ルミ」でいーんだよ!!
 俺は「お兄さん」って呼んでもらえるからいーけど、
 ルミが「ひつじ」って名前で呼ばれたくなかったら
 どう呼んでいいかわかんないからな?!

 いいかっ!
 変えるの禁止だからな!
 俺が!「ルミ」って呼ぶから!


[いつも以上に大きな声を出してしまった気がする。

今も「雷恩」まで呼ばれるのを厭うから、
彼女にも「ライ」と呼んでもらっていた。
別れた理由に、「そんな小さいことにこだわるなんて」と
いうのがあったことも、ルミは把握しているのだろうか。]
(-18) 2024/05/08(Wed) 0:52:55

【赤】 会社員 雷恩

[ストーカー呼ばわりで怒らせても、
今度は許しを乞わなかった。
訂正をする気はない。

その「好き」は、自分が思っているものとは違う。]
(*32) 2024/05/08(Wed) 0:53:22

【赤】 会社員 雷恩



 ――――……



[声が出なかった。]
(*33) 2024/05/08(Wed) 0:53:39

【赤】 会社員 雷恩

[目が開けられないというのは自己催眠かもしれないが
実際に瞼は強く閉じられてしまった。

衣擦れの音や陰茎に触れられる感触で恐怖が煽られる。
何度か擦られたがそこは芯を持たないままだ。]


 ル、ミ…………


[首を横に振って否定したかったのは何か
自分でもわからなくなっていた。

先端に爪が食い込むと痛みを感じる。
動けないのに痛覚は通っているのか。理不尽だ。

それとも薬は本当に効果が人体に害とならないように
濃度は抑えられていて、下肢に感覚が戻り始めているのか。]
(*34) 2024/05/08(Wed) 0:54:13

【赤】 会社員 雷恩



 ルミ、


[そのまま続けて、行為が可能な形を作ったとして、
ルミはそこに跨るのだろうか。
もしかすると、それが命に繋がるかもしれないのに。

望まれないで生まれてしまう命がどうなるのか
ルミが一番よく知っているのに、
自分と繋がることだけを目的としているから、
そのリスクは考えていないのか

何れにせよ、本懐を遂げられてしまうのだろうとは思う。
頭ではどんなに拒否していても、身体は少しずつ
生理的反応を見せてしまっている。**]
(*35) 2024/05/08(Wed) 0:55:05

【独】 従業員 ルミ

/*
えりーさん寝てる?大丈夫!?
(-19) 2024/05/08(Wed) 7:05:52

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 恋にもっと理由は必要なのだろうか。
  ただあの時わたしに優しくしてくれたから、
  だから彼を好きになったでは足りないのか。

  インプリンティングと言われればその通りで、
  けれど女は確かに己の意思で恋をしている。
  毒林檎からキスで目を覚ましてくれたから?
  或いはガラスの靴を届けてくれたから?

  お姫様たちの恋だって、
  始まりは皆思ったよりも大仰では無いのに  ]


 
(*36) 2024/05/08(Wed) 8:54:55

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 相手を傷付けないのが愛ならば
  自分にはやっぱり人を愛する資格が無いのだ。

  彼は今度は許してと甘えなかった。
  過去すら容易く掘り起こすあの惨さはなく、
  代わりに別の痛みが横たわっている。 ]


  
(*37) 2024/05/08(Wed) 8:55:11

【赤】 従業員 ルミ

 

  ………綺麗な思い出として忘れられるくらいなら
  私みたいに、痛いってこと、覚えててよ


  ふふ、名前ばっかり呼んでどうしたの?
  ルミだよ。

  …………嬉しいな
  久しぶりに名前、いっぱい呼んでくれた。


[ 働き始めてからは源氏名でしか呼ばれず、
  ルミという名前で呼ぶ存在もいなかった。
  ひつじが良かった、と憧れた少女はそこにおらず
  いるのはボタンを掛け違えた亡霊だけ。

  ──ああ、こんなことなら
  正しく愛する方法を知っておけばよかった。
  傷付け方なら、いくらだって分かるのに。 ]

  
(*38) 2024/05/08(Wed) 8:55:26

【赤】 従業員 ルミ

 

  …………………雷恩お兄さん


[ ライ、は他の人も呼んでいるから嫌だった。
  けれど雷恩と呼ばれるのを厭われてしまえば
  我儘だけで通せる呼び名でも無かった。

  別れた理由なんてどんなものでも知っている
  ──そうなるように仕向けたんだから。

  呼び方なんて小さいことに拘るのが不満だと
  そう言っていたのは何番目の女だったか。
  わたしはただ、呼び出した場所で
  ブランドバッグを差し出してお願いしただけ。 ]

  
(*39) 2024/05/08(Wed) 8:55:39

【赤】 従業員 ルミ

 


  私の、お兄さん、  



[ ────彼と別れてください、って。 ]


  
(*40) 2024/05/08(Wed) 8:55:51
 




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