【人】 陽光の元で ニーノ>>117 フィオレ 投げかけた約束が、少し形を変えて戻ってくると驚いた様子で瞬きを繰り返す。 けれどそれは嬉しさを呼び起こすものであったから、当然のようにすぐまた笑みを浮かべた。 「──わかった!約束する! ねえさんは流石だな、オレも頑張ろうにしてくれるんだから」 約束は心の縁だ。 降り注ぐ冷たい雨が頬を打ったとしても、俯いて蹲ってしまわないように。 手渡されたものを真っ直ぐに受け取れるのは貴方と過ごした時間のお陰。 「すっげ〜〜〜楽しい! あ、勿論仕事も頑張ってるけど! 愛されてたら……うん、いいな。 オレはせんぱいたちのことだいすきだから」 向けている好意と同じものが返ればいいと望むことはなんだかくすぐったい。 それでも本人たちが目の前にいるわけじゃないという状況に甘えて、貴方の前で願いを言葉にする。 語る人々が貴方の友人であるということも勿論、知らないままに。 「ホント?じゃあ今度行ってみよ! ねえさんの職場は気になるし、バー初体験もしたいし……あっ」 「やべ、そろそろ行かないと。 ねえさん、道一緒のところまで荷物持ちしようか? それともまだ買い物する?」 (118) 2023/09/10(Sun) 8:15:24 |