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![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ「レオって呼んでほしいな。」 それは、やや小さな声。 「ご褒美。いい子にしてたら。」 それは“イレネオ”の愛称ではない。 彼の手帳にも、プロフィールにも、書いていない呼び名。 (-465) rik_kr 2023/09/25(Mon) 23:57:17 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラ男は貴方を従順と思っていた。 男は貴方を扱いやすいと思っていた。 それらはどうやら思い違いだったようだ。面倒な、とわかりやすく男の顔が歪んだ。 「全く違う。」 とん。 「お前は犯罪者で俺は警察だ。」 とん、とん。 「立場を弁えろ。」 とん。と、とん。 響いているのは単調な音。 早まり連続するのは苛立ちの証拠。 「現に俺はこちらに座っていて」 「お前はそちらに座っている。」 「答えろ。盗聴器を仕掛けたのは事実か。」 とん。とん。とん。とん。 (-470) rik_kr 2023/09/26(Tue) 0:08:35 |
![]() | 【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ撒いたのだと確信してさっさと離れていればよかったのだろうか。 否。 それとも気づかないままに走り続けていればよかったのだろうか。 否。 或いはそもそもここに逃げ込まなければよかったのか? それが、最善。 足を止めた貴方は振り向いただろうか。 背後の様子を確認しようと首を回しただろうか。 であれば、そうして意識の外になった前。 そちらから、 ────ぐ、 と。 何かが、貴方の腕を掴み。 ずる、と。強く引いた。 街へ向かうルートは分かっている。 最善を通るだろうということも。 であれば。 待ち伏せることくらいは簡単だ。 (-471) rik_kr 2023/09/26(Tue) 0:14:47 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → corposant ロメオ耳障りな音。音。音。 それに加えて悪趣味な言葉! 男は口を開いただろう。きっと何か言おうとした。しかし、その前に。 ──── キイ 、ィ 、イ、イ イ、ィ。あんまりに、 耳障りな音! 男は思い切り顔を顰めた。そうして去る後ろ姿から早々に視線を外し、大きく舌打ちをひとつ。 それだけ。 男は全く真面目な警官だ。 仕事の時間になればきっと、全てが切り替わる。 貴方の言葉は、毒にも薬にもならない。 名前は、次の仕事ででも聞きだせばいい。 (-478) rik_kr 2023/09/26(Tue) 0:32:33 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → リヴィオ取調室。 そこは最早男の定位置になりつつあった。捕まってからこっち、牢で暮らす時間よりもここにいる方が長いように思う。 嘆かわしいことだ。それはそれだけ、この国に悪人がいたということの証左で。 ため息を吐き、資料に印字された名前を見て眉を顰める。リヴィオ・アリエスト。それは男の先輩であり、同僚であり、善良な警察官であったはずの男の名だった。 そうこうしているうちに、ノックの音。 男は顔を上げて貴方を迎えるだろう。瞳にはかつて向けていたものとは違う、軽蔑の色。 貴方を連れてきた警官らにいつも通り会釈して。 さて。ほとんどルーチン化した作業。ペンで紙面を叩き、席に着けと促した。 (-492) rik_kr 2023/09/26(Tue) 2:17:31 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラガシャン。 突如、大きな音が響いた。 それは男が膝で机を蹴り上げた音。 痺れを切らした男が実力行使に出ようとした音。 「俺は。」 「選ばれたんだよ、ダニエラ。」 「正当な仕事を言い渡されてここにいる。」 たん。 たん。たん。 だん。 苛立ちの証拠。ペンの音が大きく、だんだん攻撃的になっていく。 迂遠な言葉は、それでも貴方の知りたい一端になったかもしれない。 「三度目だ。」 「それだけ答えろ。」 「事実か?」 (-493) rik_kr 2023/09/26(Tue) 2:24:25 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ男は考えている。貴方の扱いを。 それは酷く傲慢で横暴な様だ。男に課された目的は尋問であり、自白の強要であり、こんなお遊びではない。 男は貴方と違う。何も薬剤を投与されているわけではない。 今は。 それでも脳を染めていくのは心地よい、奇妙な万能感。目の前の貴方を自分は好きにできるのだという勘違い。 もう一突きもすれば崩れるかな。 力の抜ける貴方の手を感じて男は思う。 何が? 貴方の理性。何のために? 何の────そう、問いの答えを得るために。 問いって? なんだっけ。 まあいいか。 片手は貴方の背中に添えている。 貴方が暴れたから、机の位置は少し遠くなった。 それを認めて、男はうん、と頷いた。 ▽ (-496) rik_kr 2023/09/26(Tue) 3:27:28 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ貴方の身体を机の方に倒させる。 そうすれば背がそこに乗るだろう。男の手による支えはいらなくなる。背中を机に支えられ両足を床に着く姿勢。半端なブリッヂのような姿勢、で伝わるだろうか。 自由になった両手をあなたの身体の両側に着く。さあ、こうすれば貴方は逃げられなくなる。 そうして、そのまま。 身体を添わせるようにして、男は貴方に自らの影を重ね。 これまでもそうしてきたように、 貴方の唇に、自身のそれを重ねようと────勿論、貴方の抵抗がなければの話。それでも男は正気だった。 悪法に身を委ね、狂法に賛成し、その手先となっても。 男はずっと正気だった。これは真面目な警官だ。 正気のまま、貴方を辱めている。 (-497) rik_kr 2023/09/26(Tue) 3:27:43 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ首を傾げる貴方。それに、こくりと頷く。 理由については説明しづらいのだろうか。何も追及してこない貴方に甘えて、それ以上口に出すこともなく、ただ大人しくしている。 誰にも言うつもりはなかった。 強い意志で隠していたのではない。単に、必要なかった。 誰にでもあるだろう幼少期の記憶。そのひとつ。 かさついたあたたかい手に撫でられた想い出。 その人だけが、自分をそう呼んだ。 いい子で待てたら、と言われればそれにも小さく頷いたはずだ。 少し俯いたまま、少し視線を逸らしたまま。それでも安心したように、表情を緩めてはにかんだ。 それは、 勇気を出して渡した宝物を、 受け取ってもらえた子どものような。 そんな顔だった。 ▽ (-543) rik_kr 2023/09/26(Tue) 12:46:00 |
幕の中で イレネオ(匿名)は、メモを貼った。 ![]() rik_kr 2023/09/26(Tue) 12:47:53 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそうして、続く言葉にもう一度頷いて。 「ありがとうございます。」 ようやく目を合わせた男は、憑き物が落ちたようにすっきりと言った。 それは先の約束へのものに聞こえたかもしれないし、単に差し入れに対してに聞こえたかもしれない。 最後にひとつ、名残を惜しむように肌を撫でた。それだけ。 引き留めることはせずに、貴方の背を目で追って見送った。 (-544) rik_kr 2023/09/26(Tue) 12:48:45 |
![]() | 【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ強い腕が貴方を引き寄せる。 それは何もロマンチックな話ではない。場合によっては暴行と呼ばれる点でのみ共通する。 隘路に潜む獲物を引きずり出し、己に有利な状況に持ち込むように。 貴方が連れ出されるのは、先程よりは広い路地だ。 ぶつかっただろう。倒れ込む形。 そうして捕まった。 「逃げたな。」 暗い夜の路地裏。暗い色をした衣服を着た長身の男。 端的な一言は、まるで悪役だ。 「ノッテファミリーか。」 「仕事帰りか? 臭うぞ。」 (-545) rik_kr 2023/09/26(Tue) 12:56:47 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → リヴィオ「そうですね。」 犬は受けた恩を忘れない。 貴方が自分の先輩であったこと、共に働いたことを忘れているわけでは当然ない。 だから一層嘆かわしい。だから一層恨めしい。だから一層憎らしい。 「俺も会いたくなかったですよ。」 そう言った言葉に、実際どれ程の感情が籠っていたのか。 男のかんばせに傷心は浮かんでいない。ただ冴えて冷えた蔑みだけがあった。貴方も見たことがあるかもしれない、それは男が悪人に向ける顔。 こん。 こん、こん。 響く音はここ数日で癖になったもの。 しかし男は、この仕事を、作業にしてはいなかった。 (-548) rik_kr 2023/09/26(Tue) 13:14:42 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラばん。 音。大きな音。 それは男が机を叩いた音。 単純な威圧。分かりやすく、安直な。 「ダニエラ。」 これで、貴方が止めないなら。 それは慈悲だ。男の────善性と言うのは乱暴か。 それでも、ここが境界。越えさせれば、貴方は傷を負うことになる。 男はまた、椅子を鳴らして立ち上がり。 貴方より長いリーチをいいことにして。 その襟元を、締め上げるように掴むはずだ。 (-549) rik_kr 2023/09/26(Tue) 13:28:47 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ男は警察である。模範的で、至極真っ当な警官である。 真面目だから法に従う。 真面目だから忠実でいる。 その病的なまでの生真面目さを育んだのは誰だったのだろう。 さて。 貴方の言葉に対し、男は片眉を持ち上げた。 心底意味が解らない。 それは、そんな表情。 「罰なんか受けちゃいないだろう。」 「ここは留置所だぞ。刑務所じゃない。」 連日に渡って振るった暴力は、何も裁きのためのものではない。 それは手段だった。任務を遂行するための。仕事に熱心な男の、ただの仕事の一部だった。 私刑の意図など毛の先程もない。 「そうだな。受けた後ならいいんじゃないか。」 「それがどうした?」 お前は何を、当然のことを。 そう言いたげな声音は、男が心からそう考えていることの証左だった。 この男は、法に忠実だ。 法がそう裁いたなら、ひとつの文句も出しはしない。 法がそう裁いたなら。 (-551) rik_kr 2023/09/26(Tue) 13:47:16 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡「そういう話は聞いていない。」 にやついた笑顔、対していつも通りの渋面。 聞きたいのは思い出話でも、女の趣味の話でもない。 「どうしてお前が知っている?」 「彼女の……話は」 「極秘事項だったはずだが。」 彼女の素性。彼女の献金。彼女の交渉。 それらは全て、署長代理との間で行われた物のはずだった。 マフィアである貴方が知りようはずもない。 この男でさえ知らない話だったのだ。あの日まで。それもまた、気に食わない。 「どこで繋がった?」 「どういう話をしたんだ。」 彼女の行動にマフィアの息がかかっていたら。 それを探れ。主人の命令だ。 搦手の使えぬ男には荷が重いだろうに。 (-553) rik_kr 2023/09/26(Tue) 14:15:12 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロここまでしておいて。 こうまでしておいて。 それでもなおこの男は、 貴方に欲情していない。 これは欲からくる行為ではない。 眼鏡が邪魔だ。 気付いて寸前でそれを外せば、貴方が唇を引き結ぶ最後の抵抗が見えた。 死にかけのうさぎのようなささやかなそれに、口角が上がる。 ▽ (-557) rik_kr 2023/09/26(Tue) 14:51:51 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ一度。 唇を重ねる。押し付けるような、触れあうだけのそれ。 同時に男は手の位置を移動させた。貴方が逃げないことを知って閉じ込めるのを止める。片手は貴方の頭に回る。 具合を確かめるようにもう一度。 「口」 「開けましょうよ」 片手は貴方の下肢に回る。 直接は触れない。付け根を撫でるだけ、けれど。 声ひとつが漏れれば、滑り込ませる隙はある。 (-558) rik_kr 2023/09/26(Tue) 14:52:08 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノこれはその後の話。 気を失った貴方の姿に、これは大きく舌を打ち。 けれどその身体を、手酷く投げ捨てるなどということはしなかった。 ゆっくりと息を吸う。 それを長く吐く。 そうして目を閉じれば、そこにあるのはいつもの顔。 冷静で生真面目で四角四面で、正義漢のイレネオ・デ・マリア。 貴方を椅子に座らせて、男は落ち着いて人を呼んだ。 やはり体調が悪い。 治療を優先するように。 男が貴方にしたことは、それきり。 きっと、もう会うこともないだろう。 男にとって、貴方は隣人であった。 それでも、しかし。 隣人を須らく愛するほどには、 男は情深い人間ではなかった。 (-559) rik_kr 2023/09/26(Tue) 15:22:00 |
![]() | 【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ「離すと思うか。」 「全てなら尚更。」 焦った様子の貴方に対して男は高揚を見せない。 これは仕事である。これは責務である。これは使命である。 男の楽しみはそこにない。これから齎されることにもまた。 単に遂行する。過剰なまでにやり遂げる。これは法の犬だ。 隙を、見せてはいけなかった。 がん。 足元に衝撃。払うように一閃すれば貴方の身体は宙を舞うだろうか。そのまま地に叩きつけられるだろうか。 一瞬動きが止まってくれればいい。その一瞬、男の四肢が自由になったなら。 次の瞬間にはより有利な体制に持ち込める。貴方の四肢を上から抑え、携帯を取り上げて────顔認証でもあれば、解除は楽なのだが。 (-562) rik_kr 2023/09/26(Tue) 15:37:34 |
![]() | 【墓】 幕の中で イレネオとん。 ととん。とん。とん。 とん。────とん。 いつもの音。 いつもの音が響いている。 いつも通りの音だけが。 男は仕事中だ。 (+77) rik_kr 2023/09/26(Tue) 15:41:23 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡金属のぶつかる軽い音と共に貴方が姿勢を変える。 それに男は少し身を引いて、僅かに顔を顰めた。 言っても無駄だということは何度も噛みつこうとして知っているし、敵意のない行動をいちいち咎めるのは正義に反する。 顔を顰めるだけ。歯をかち、と鳴らしただけだ。 男は何も知らない。 何も教えられていない。 この男は、過激派一派にとって一員ではない。 足切りが効く程度の駒。 放てば走る忠実な猟犬。 加えて、その一派もまた一枚岩ではない。 指令は、常に最上から最下層に下るわけではない。 鳴らした歯を不機嫌そうに噛み締めて男は黙った。 この男は、そう頭がいいわけではない。 思考するより行動する方が余程得意だ。 おまけにこの歳まで来た頭の固さ。 加えて世の中の複雑さを知らぬ純粋培養。 簡単に導けるはずの答えは、偏見に阻まれて出てこない。 (-568) rik_kr 2023/09/26(Tue) 16:09:08 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラさあな。 とは、言わなかった。 男の腕が貴方の呼吸を奪う。 命まで取るつもりはない。そうすれば貴方は話せない。だから、 ばちん。 頬を打つ音がまず、ひとつ。 一番単純な、一番簡単な、暴力のかたち。 衝撃は貴方の顔にどれくらい伝わったか。 少なくとも横向くくらいはしただろう。それを無理矢理正面に戻させる。 「五人目だよ。」 「お前でな。」 男は真面目な警官だった。 職務に対して真摯だった。 だからこそこの取調べも、 流れ作業にはしていない。 一人一人に対し、きちんと向き合っている。 「一言で答えろ。」 「まだ許してやる。」 「マフィアを幇助する目的でA.C.Aの情報を売ったのは、事実か?」 (-570) rik_kr 2023/09/26(Tue) 16:26:56 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → リヴィオ「拘留者同士で罪の擦り付け合いですか。」 こん。こん。こん。 「嘆かわしいな。」 「警察はいつからこうなったんだ。」 こん。こん。こん。 「お前には。」 「マフィアの内通者である、と。容疑がかけられている。」 貴方の口から出る以上の事実を男は求めている。 話せ、と単調な音が急いた。 (-571) rik_kr 2023/09/26(Tue) 16:40:14 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ男にはそれで十分。 この行為を貫徹するにはそれだけでいい。 開いたと見ればもう一度重ねた。三度。開いたところに舌を潜らせる。 薬剤のせいで止めどなく分泌される唾液がぬるついた。 舌を絡ませようとすれば逃げるだろうか。咎めるように下肢を撫でれば弛緩するだろうか、それとも引き攣るのだろうか。わざと音を立てるようにするのだって辱めだ。 服越しに合わせた肌の体温が上がった気がする。 口の中はきっと一際熱い。その感触に男も目を細めた。 この男に、男を抱く趣味はない。 それでもさして抵抗があるわけでもなかった。 布越しの性器の具合を確認してやろうか。 自分に果てさせられるのはさぞ嫌だろうな。 (-604) rik_kr 2023/09/26(Tue) 19:43:19 |
イレネオは、柔らかい肉が好きだ。 (c45) rik_kr 2023/09/26(Tue) 19:44:20 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラばちん。 二度。両頬がひりつくように痛むはずだ。 しかし話せない程の痛みは当然ないはずで。 笑う貴方を見下ろす男の瞳は冷たい。 困惑はそこになかった。不審そうに眉根を寄せはしたが、それだけ。 「違うならそれも吐け。」 「それから盗聴器の入手元。」 「笑っていたいなら尚更だ。」 ぐ、と首元が詰まる。 窒息しない程度、しかし息が苦しい程度に。 それは男の意思によるものというより、無意識の苛立ちにこもった力のせいらしかった。 徐々に。 徐々に、強くなる痛みの気配が近づいて。 (-608) rik_kr 2023/09/26(Tue) 20:09:47 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → リヴィオ「そうか。」 毅然とした貴方の態度。 それをそのまま跳ね返すような頑なさで男も言う。 「必要ない。」 「お前が早く吐いてくれればいいだけのことだよ。」 ととん。とん。とん。 「それまで帰さない。」 「何から始める?」 目には目を。 歯には歯を。 毅然とした態度には毅然とした態度。 これは根比べだ。 誰にも得はない。 (-615) rik_kr 2023/09/26(Tue) 20:26:55 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡貴方のそういう物言いが男は嫌いだった。 まるで対等な人間同士ででもあるような。 まるで同じ立場で横に並んでいるような。 そうやってのらりくらりとしたところが、 まるで真理を語っているかのような物言いが、好きではなかった。 「それも」 「何故知っている?」 「お前は……」 ととん。 音は僅かに小さく。 苛立ちよりは 興味 。金色は今はレンズ越し。貴方の瞳を覗き込むような温度。 こういう目を、この男は時々した。 何もかも始まる前の時。 まだこの男が真に法の下にいた時の話。 貴方を悪だと断じるくせに、貴方の言葉から何かを受け取ろうとする瞳だ。 (-617) rik_kr 2023/09/26(Tue) 20:37:15 |
![]() | 【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ膝で貴方の身体を押さえつける。 馬乗りにはならない。強姦魔と罵られてはかなわない。 手の届かなくなるまえに携帯を掴めばそのままタップして貴方の顔に翳す。 しかしロックは解除されなかった。舌打ちをひとつしてポケットに仕舞い込む。 「何をしていた?」 「役職は。誰を呼んだ?」 「殺しか?」 「黒眼鏡と言ったな?」 体重をかける。 まだ、それだけ。 (-622) rik_kr 2023/09/26(Tue) 20:44:53 |
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