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【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ「……。」 檻の中。 冷たい壁に背を預けて、女は静かに座り込んでいた。 膝を抱えて。まるで、幼い昔の頃みたいに。 「…… ミネ… 」だとすると思い出すのは、どうしてもその名前で。 …そしてあの日に交わした約束のことで。 そっと後ろの壁に振り返り、こん、こんと。 …m.i.n.e……モールス信号。縋るみたいに、拳で刻む。 (-267) 2023/09/25(Mon) 1:00:32 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「……。」 「今はあ…?」 怪訝に問う。正直者はいいことだけども。 口がへの字になるのも許されたい。 「…あははー。ご心配、頂いてますう?」 ひらひら、手を顔の前で振る。 「大丈夫ですよお。…あー。」 「でもそれだとお、お兄さんいなくなっちゃいますかあ?」 「…だったら、大丈夫じゃないで、いいですう。」 どうせ、こんな場所で顔を合わせてはならない人間しか浮かばない。 それもあったが、また別に。甘えるように女はいった。 女は元来そんなに素直じゃない。 そういう言い方をするときは本心だ。 そんなことあなたは、知らないのだろうけども。 (-303) 2023/09/25(Mon) 6:59:07 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ当然、返事の期待はしていなかった。 世の中はそう甘くないのだから、そんなことが起きるのならそれこそ月並みに奇跡とでも呼ばなければならないだろう。 そんなことを思っていたから、壁が鳴った時は自分の耳を疑った。 …声が聞こえた時は、もっと。 それが現実だと受け入れるより前に、ぐ、と目頭が熱くなるのを覚える。 「…言い出したのは、ミネだよお。」 それも堪えて、 本当は堪えきれなかった分を一筋溢れさせ、 女の声音はいつも通り。「あははー。署内に激震走る、だよお。」 「…証拠握られちゃってえ、仕方なくう。」 それでも逃走という手段だってあったものをそれには触れず。 ついでいうなら、その 証拠 が何であったかにも、女は触れはしなかった。「これから尋問らしくてえ。」 「…やったことお?言えばいいらしいんだけどお」 「……。」 「………… ごめんねえ。ミネ。 」そのままの調子で言葉を続けていた女だったが。 あなたの声音に責められずとも。 どうしても、そう零れてしまった。 (-306) 2023/09/25(Mon) 7:28:55 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノふふー、と。あなたの様子に少し満足そうに。 「やっぱり、お兄さんで合ってたんですねえ。」 「リヴィオさんに、あたしのこと頼んだのお。」 余計なお世話だ、とは言わなかったし思いもしない。 あなたのメッセージがなくとも、女がリヴィオ・アリオストにたどり着いていたとしてもだ。 そもそもことの本質は、その部分ではないのだし。 「ええ?指を切るんですかあ。」 「……んー。」 どうしよう。そう悩む小指にはいつものエナメル。 こんな場所でも、ゆらゆら揺れて煌めいて。 「…」 「指切られるとかじゃなくても、守ってくれる方が」 「…そっちの方が、嬉しいですう」 結果、そうへにゃりと笑う。 何となく、同じ『約束を守る』でも意味合いが違う。そんな些細な受け取り方の違い。 (-333) 2023/09/25(Mon) 12:59:28 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ/* ciao〜! そんな気はしていましたが、イレネオさんの顔でciao〜!は職場で見るには危険物ですね! 分かりやすいご解説ありがとうございます! ちなみにダニエラは、魔術師くんのお陰でイレネオさんが暗殺者であることを知っています。 なるほどなあってなるんでしょうね。なるほどなあ。 ひとつめ。 まさに1番聞き出して欲しいのは「幇助しようとしていたマフィアは誰か」また「盗聴器の入手元」となります。 というかこれは確定情報なのですが、 ダニエラは 上記以外のどの情報でも絶対に答えることがありません 。なので何聞いてくださってもどのように脅してくださっても黙秘し続けます。 それだとお困りになりそうなら、少し方向を変えて煽りながらの「愉快犯」アピールでもしようかなといった感じです。どちらの方が拷問しやすいですか? ふたつめ。 爪のことをどうぞよろしくお願いします。 左手の小指が弱点です。その他普通に暴力してくださっても構いません。 みっつめ。 何もなければ「NGないです!」と言っていたのですが、さすがにめちゃくちゃ怒られそうなので、欠損と後遺症をNGとさせていただきたいです。 ただめちゃくちゃ痛めつけられたくはあるので 爪のことをどうぞよろしくお願いします(再放送) 以上、休憩終わり間際にぎりぎりで入力しています内容となりますので、また何かご質問等ありましたら仕事の後にお答えします。 よろしくお願いしますね! (-338) 2023/09/25(Mon) 13:26:01 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ/* 1日目で落ちなくても占われた時点で2日目で落ちることが決まってしまっていた暗殺者さん…(ほろり) ありがとうございます!では悪エラで参りたいと思います。 そして仕事中思い出したのですが、カンターミネさんとの既知にておくすりの治験(?)も多少行っており、自白剤などもがんばって耐えることができます。ご参考までに。 あとは、差分の兼ね合いでどこかで眼鏡を弾き飛ばしてもらえると大喜びします。このくらいかな… 脱臼骨折は◎です!多少の身動き(歩いたり)の余地があると本当は嬉しいですが、なくてもいいです。 本当に 取り返しがつかない範囲 を超越しなければいいかなとPLは思っています。では重ね重ね、 爪のことをどうぞよろしくお願いします。 何かあればまたご連絡をお願い致しますね! (-379) 2023/09/25(Mon) 16:04:31 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 黒眼鏡女がそのメッセージを受け取ることは暫くはないだろう。 リヴィオ・アリオストと共に自首をしたその日にイチゴのジェラートを食べたのが最後になるはずだ。 あとはあなたの耳が聰ければ、【A.C.A】が2人自首した話が拘留所内で聞けるかどうかといったところか。 その名前まで知ったかどうかはあなたの手がどれだけ及んでいるのかによるのだろうが。 (-380) 2023/09/25(Mon) 16:11:03 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ牢の中でも、そこから引き連れられるさなかでも。 女は怯える様子なく、むしろ落ち着きしれりとした様子を見せていた。 ただ飴玉でも転がしているかチューイングガムでも噛んでいるかと錯覚するほどの暢気な雰囲気を纏いながら。 常日頃から好んで行う食べ歩きの延長であるように、かつかつと革靴の底を鳴らしている。 「…あれえ。」 へらりと。 何故か口火を切ったのは、冷たい瞳のあなたなど意にも介さぬ間延びした声。 「イレネオさんってえ、逮捕されたんじゃなかったですっけえ?」 まるでそこがいつもの警察署のデスクであるかのごとく女は囀る。 ことりと首を傾けて、んー?と暢気に、不思議そうに。 /* ありがとうございます! それではその形で、よろしくお願いします! (-390) 2023/09/25(Mon) 17:06:20 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ「あははー。ミネのせいじゃないよお。」 それそのものは事実だと女は思う。 きっとどれだけ小型化しても、あの盗聴器はバレていた。 それは女が甘かったからだ。 非情でいられなかったからだ。 歌声に耳を傾けながら、申し訳ないような、それでも間違えたことはしなかったような、複雑な気持ち。 どっちつかずの蝙蝠は、その心までついにふらつかせてしまったのだろうか。 …そんなことはない、と女はまだ断言ができた。 (-406) 2023/09/25(Mon) 18:34:56 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネだから、歌声のその次に聞こえたその言葉は少しばかり効いた。 …一瞬、言葉に詰まっただけの時間があったように感じるなら、それは気のせいではないだろう。 「……あたしは、」 「でも、…ミネたちを、守れなかった……」 俯いた顔が小さく告げる。ぎりぎり、あなたに届いたろうか。 それはここ暫くずっと胸に刺さっていた棘で、痛んでいたけど見て見ぬふりした棘だった。 「…あは。でもお、うん。」 「だからねえ、…まだ、頑張れるよお。あたし」 「まだ終わってないからあ、…頑張るんだあ」 困った時、女はすぐに笑ってしまう。 だけど今は多分それで正しかった。 …ここで頑張らないと、今度こそ、本当に守れなかったことになってしまう。 (-407) 2023/09/25(Mon) 18:35:24 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ「そんでえ、温泉行ってえ…」 「美味しいもの食べてえ…」 「…あ。」 「アレッサンドロさんにい、困らせたお詫びにコーヒーいれてもらうことになってるからあ」 「ミネも一緒に、飲んでえ…」 いつかと同じように、あなたの語った夢をなぞる。 「…式場はあ。」 「やっぱり、海の近くかなあ…。」 「…うん。そんで、ケーキの美味しいとこお。」 「それでねえ、またミネに」 「ぎゅーってしてもらいながら、寝るんだあ…」 ――うん。冷たいひとりきりの檻の中、薄く笑んで頷いた。 そんな未来のためなら、まだまだ。頑張れる。 「ぜえんぶ、付き合ってもらうからあ」 「覚悟しててねえ、ミネもお。」 咲くような、明るい声。 マリーゴールドの爪に、この日も静かに口付ける。 (-408) 2023/09/25(Mon) 18:37:17 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ「ええー。気になるのにい。」 「はあーい。」 一瞬口を尖らせるも、次の時にはへらへらと。 私語を注意された子供の態度で笑っている。 「……。」 着席をすると、打って変わって、今度は静かな女だった。 ただそのつま先が、ぱたぱたと揺れている。 とん、とん。あなたの鳴らす音。 それに合わせて、音もなく床を叩く。 (-411) 2023/09/25(Mon) 18:52:01 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ「……。」 「…ふふー。…うん。それでえ、ミネもずっと」 「あたしの傍にいてくれたあ。」 ずっとずっと。昔から。今も。 心細い現実をこうして笑えているのは、あなたがそこにいてくれるから。 「アレッサンドロさん、びっくりするかなあ。」 「……。また、なんかたくさん高いものくれそお。」 それもたくさん。容易に浮かんで、また笑んだ。 するり、するりと小指を撫でて。 「ふふー。やったあ。」 「うれしいなあ。…王子様」 「 だいすき 」とくとく、自分の鼓動の音を聴く。 そうして真面目な声音には。 「…んー?…ふふ。」 小さな笑顔を、ひとつ。 女の中では不思議と、あなたの言葉を聞く今も、緩やかな空気が過ぎる。 (-429) 2023/09/25(Mon) 21:57:46 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ「Quando si ama, anche i sassi diventano stelle.」 ささやかな声がいう。 「ありがとお、…ミネ。」 「ちゃあんと、覚えとくよお。」 「ミネが、あたしを守ろうとしてくれてること」 「でも、ねえ。」 「ミネたちのためじゃないと、あたし頑張れないからあ」 「…ミネたちのためだから、頑張れるんだあ、あたし。」 ダニエラ・エーコは、ノッテの一員だ。 だけどそのことを知る人間は殆どいない。 それでもノッテのために、――あなたたちが逮捕されたあとも、頑張れたのは。 あなたたちの“家族”を、守りたいと思い続けたから。 「…だからあ、ミネはあ」 「挫けそうなとき、あたしの心を守っててえ」 「ミネのためならあ、石も星なの。苦しいことも苦しくない。」 「…それよりミネを売る方が、あたしはもっと、苦しいなあ。」 女は歌う。静謐で神聖な、愛の歌。 「…そおいうのは、だめ?」とちいさく、その歌は続いた。 (-430) 2023/09/25(Mon) 21:58:44 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオさて確かに。 女はあなたの言葉に素直に従い静かになった。 それを 従順 と呼ぶならそれできっと正しい。「……。」 ぷら、ぷら。足を揺らして。 あなたの問いからほんの少し、たった頃。 「…あー。」 「もしかしてえ」 「もう、口を慎まなくてもいい時間ですう?」 へらりと笑った。 やはり変わらぬ、デスクの態度で。 「なら、こおいう堅苦しいの、ヤなんですよねえ。」 「…それより何で、イレネオさんは逮捕されたのに自由にしてるんですかあ?」 (-436) 2023/09/25(Mon) 22:26:37 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオぱた。 ぱた。ぱた。 ぱた。 真似をして、音もなく足が床を叩く。 「えー。やあですよお。」 けらけらと、女は控えめに笑った。 「なあんであたしだけ答えないといけないんですかあ?」 「イレネオさんだって、逮捕されたんですよねえ?」 「おんなじ警察でえ。逮捕されてえ。」 「あたしと何が違うんですかあ?」 気怠げな声。こてりとまた小首を傾げる。 (-453) 2023/09/25(Mon) 23:28:10 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → また、歌う カンターミネ「…えへへ…。」 どうやらこれは、ずるいらしい。 覚えておこう。なんてこれはしたたかな部分。 「…うん。」 「ずっと、いっしょ。あたし、忘れないよお。」 「…ミネはね、どこにいても傍にいてくれるのお。」 目を閉じればいつだって。 瞼の裏には鮮やかなライムグリーン。 まどろむような心地で、女はあなたと歌を歌う。 「あとちょっとがんばってえ」 「無事で帰って、またミネのモーテルにお泊まりするのお」 「…あれ。結婚するなら、もうお泊まりじゃないかもお?」 けたけたと控えめな笑い声。 それでまた少しだけ気が晴れて、 「…帰ってくるねえ、無事に」 「やくそくう。」 甘えるような、声がする。 (-469) 2023/09/26(Tue) 0:06:38 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 法の下に イレネオ「ええ?そおですう?」 ぱた。 「でもお、イレネオさんも逮捕されましたしい」 ぱた、ぱた。 「犯罪者…はおんなじですよねえ?」 ぱた、た。ぱた。 小さな子供が遊んでいる。 あなたを真似て、揚げ足をとって、そうしてへらりと笑うのだ。 頭のおかしい愉快犯。それが、今の、あたしの設定。 「――あ。」 「もしかしてえ、これが噂に聞く」 「賄賂って、やつですかあ?悪いんだあ」 けらけらけら。また、控えめな笑い声。 そうやって、女があなたのその立場を探っているのもまた事実。 痺れを切らして答えてしまえば棚ぼただ。それくらいの、淡い狙い。 (-475) 2023/09/26(Tue) 0:26:41 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → あなたと共に カンターミネ二重奏の先。 挙げた名前に、覚えはなかったけれども。 「…あー。」 「 ……よかったあ。ちゃんと届いたみたいでえ 」その内容で、誰だかわかった。 安堵の声が、小さく落ちる。 「んん。そおだねえ。お祭りはあ」 「警察のお姉さんにはあ、なかなか縁がないからあ。」 ――この先も、それを続けられるかはさておいて。 「上司さんの許可が出ないとお」 「難しい…と、思うなあ?」 許可が出る、ということはきっとそういうことなのだろうから。 あの人の場合、そうとも限らないような気もしはした。 (-480) 2023/09/26(Tue) 0:40:55 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → あなたと共に カンターミネ「んー、うん。わかったあ。」 「…上司さんに、もし会ったらあ…」 「……。」 「いや、やっぱいいやあ。自分で言うからあ。」 拗ねたような声音。 お怒りだろうか。真偽は不明。 「んー?ふふ、まかせてえ。」 「 …お仕事、早く終わらせて帰るからあ 」あ。新婚さんみたい。 “汚れ”の意味は…その時聞こう。そうしよう。 「そんなのあるんだあ…」 そしたらお隣じゃなくなるのかなあ。 それは少し名残惜しかったけれども。 …女の方も、これから戦いが待っているわけで。 それまでの時間は和やかに過ごす。 入れ替えか、女が呼ばれていくまでは。 まるでここが、牢屋なんかじゃないみたいに。 (-486) 2023/09/26(Tue) 1:19:02 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ「…あは。」 大きな音。女は肩を竦めた。 「選ばれたあ」 「ふうん」 怯むことなく、間延びした声。 いつも通りの笑顔。 笑うのだけは、得意だった。 ぱた。 ぱた。ぱた。ぱた。 「正当な仕事……ああ。」 「つまり、 これ のことですかあ。」「大変ですねえ。イレネオさん」 「何人くらいとお話したんですう?」 「もしかして、ここに来た人全員ですかあ?」 「忙しそお。」 ひとつ答えるとまた次が湧く。尋問とはそういうものだろう。 女は決して尋問をしているわけではなかったが。 また楽しそうにけらけらと笑う。これは必要な事だから。 ………ほんとうは、こわい。すごく。 けれど本心なんてひとつも見せず笑うのだけは、女は得意だった。 (-503) 2023/09/26(Tue) 5:37:44 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「…あは。それはあ、ありがとおございますう。」 「確かに、これはしばらくゆっくりさせられそうですねえ。」 「……あんまり連れてきたい人じゃなかったですけどねえ。」 「でもそれは、ニーノくんもニコロさんも、アリーチェさんも同じですしい…」 ふー、と伸びて。へらりと笑う。 今に始まったことじゃない。あなたが気にしなくてもいいのだ。 「…あー。これはあ」 左手小指のエナメルを見る。 傷が入っても剥がされず、そのままにしているから少し見た目がよろしくない。 それでも女はそれを見て、やおらと揺蕩う笑顔を浮かべた。 「好き、とかじゃなくてえ。」 「この色に意味があったんですけどお」 「…あの、手の甲にメモとか書いたことありません ん ?」「あれと、同じでえ」 「でも…もうその意味も、あんましないかもしれないのでえ。」 「……碧、ですかあ?ふふ。似合うかなあ。」 「お兄さんがそおいうならあ、試してみよおかなあ。」 (-516) 2023/09/26(Tue) 8:05:07 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「ええ?前向きい。」 「…合わせる顔ないですしい。いいですよお」 けらけらと女は笑った。 これに関しては、虚実どちらの笑顔か女にもわからなかった。 「んー?ふふ。お兄さあん」 「前にも言いましたけどお。あたしのあれは、誰の命令でもない独断ですよお」 「…自分の意思でやったんですう」 「誰かのせいじゃ、ありませんからあ」 少なくとも、摘発チームに入ってからの云々は、誰かの指示では決してなかった。 だから女は、その結果として今牢獄にいることに責任を持たなければならない。 …その覚悟は、自首をすると決めた時にもうできていた。 「はあい。じゃあ、やくそく。」 「…お待ちしてますねえ。いつかを」 ショップなんて行ったことないなあ。 プロがやったら、もっと上手に塗れるのかなあ。 酷く場違いに、女はくるくる、楽しそうに思いを馳せた。 (-537) 2023/09/26(Tue) 11:54:17 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ「…なんですかあ。」 「いいじゃないですかあ、別にい」 「あたしは」 「イレネオさんをおもって、言ってるんですよお」 間延びした声で、女は述べた。 女にとって、必要なことを。 そしてあなたにとって、不必要なことを。 ――つ、と一瞬。呼吸が奪われるのはその頃か。 そんな状態で、女の口許はやおらに弧を描いた。 「…もういっかい、聞きます、けどお…、」 絞り出すような声。 塞がれた両手が抵抗を許さないから、そのままの姿勢で。 「 これ 、何人くらいに、したんです、かあ?」なんの危険も感じていなさそうに振る舞う。 こわい。こわい。こわい。こわい。でも。…でも。 (-561) 2023/09/26(Tue) 15:36:35 |
ダニエラは、笑っている。 (a29) 2023/09/26(Tue) 15:37:02 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ頬に鋭く、痛み。 その衝撃で、眼鏡が飛んだ。 乱視の視界は、ぼやりと霞む。 「…あははっ」 怖いと叫ぶ心を怖くないと騙す。 そうして笑ってしまえば欠片も本心は表へ出なかった。 「マフィアに…売った?」 「【A.C.A】の情報を…、ですかあ?」 「…あははっ、ふふっ、ちょっとお、」 「あんま笑わせないで、くださいよお」 肩を揺らして、控えめにからころと。 ほんとうに可笑しそうに女は哂う。 しかしそれだけ。あなたの問いには、答えない。 (-573) 2023/09/26(Tue) 16:43:31 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 歌い続ける カンターミネふにゃり、と柔らかな笑み。 それは確かに、声音に乗った。 「…うん。」 「 またね え、ミネ。」 その約束を守るためなら。 あと少しくらい、簡単に頑張れる。 (-575) 2023/09/26(Tue) 17:00:11 |
【影】 傷入りのネイル ダニエラいつか描いた、出来すぎた未来をまた描く。 Inutile piangere sul latte versato. …それなら、自分には何が出来るだろう。 細い穴に糸を通す。通していく。 心だけは、もう決めていた。 (&2) 2023/09/26(Tue) 17:11:24 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 歌い続ける カンターミネ/* お疲れ様です。おさとうかえでです。 ご連絡わざわざありがとうございます! お迎え嬉しいです。ダニエラも嬉しいと言っています。 ただ本当に尋問真っ只中なのと、この尋問でやりたいことができてしまったらしいので、エピ後もしばらくお待たせすることがある…かも?未定です。 どちらにせよあとのお話はエピローグ後のdiscordにて、になりそうでしょうか。 (多分間に合わないので……多分。未定)(再放送) この度は大変、大変、大変、大変、お世話になりました。なっています。 先んじてこの場を借りて御礼申し上げさせていただきます。愛。 親愛なる 悪魔を着たプラダ様へ (-592) 2023/09/26(Tue) 18:49:14 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオまた頬へ、鋭い痛み。そうしてじん、と。 触らなくとも、熱を持つのがわかった。 「だか、らぁ…っ」 ――喉の奥。生理的に零れた呻き声。 それでも女は口角を上げ。零れる声も、その色を保ったままだった。 こわくない。笑え。 「売りま、せん、よぉ…っ」 「結果を、見て、わかりま…せんかぁ?」 「――あた、しはっ」 かしゃり、手錠の鎖が鳴って。 「誰が、A.C.Aか、調べ…てえ…っ」 「その人たちを、みんな、逮捕しよおとした…んです、よおっ…」 あは、とまた喉から笑い声が落ちる。 そして。これは。 あなたの望んだ、真実だ。 (-623) 2023/09/26(Tue) 20:45:57 |
ダニエラは、真実を、自白した。 (a33) 2023/09/26(Tue) 20:46:12 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ「こおんな、」 でも。 まだだ。終わらない。笑え。 「悪用しやすい、法案」 「作る方が、悪いってえ…っ」 「だから、ぁ」 「一般人も、巻き込んで、やりまし…たぁ…っ」 口が回るうちに。 …もう機会は、ないかもしれないから。 「――言ってる意味」 「…わかり、ますかぁ…?」 けた、けた。些か力なく、喉が鳴る。 そして。これは。 嘘だ。 …けれど。果たして今すぐに、それを判断することはできるだろうか。 虚実の境を、見つめることはできるだろうか。 女はいう。 自分は確かに悪人であると。 法を利用し、嘲った、 愉快犯 であるのだと。 (-624) 2023/09/26(Tue) 20:46:58 |
ダニエラは、嘘を、自白した。 (a34) 2023/09/26(Tue) 20:47:11 |
ダニエラは、笑っている。 (a35) 2023/09/26(Tue) 20:47:35 |
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