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【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ[感情のない瞳をしていた子が 「たのしいってわらうほうが、しあわせ」と 言えるようになるまで痛いのを食べてやったのは自分だと ただ誇らしげな気持ちになっていた。] (-37) Ellie 2024/05/09(Thu) 22:21:05 |
【赤】 会社員 雷恩まだ俺の質問に答えてない。 「こうするしかなかった」ってのは聞いたけど、 本当に、ストーカー以外の方法、 なりたかったもの、なかった? [掴んだ腕は力を入れると折れそうだ。 時間稼ぎをしなくても、この場から離れようと思えば 離れられるのだ。 離さないのは、そうしたいから。] (*104) Ellie 2024/05/09(Thu) 22:21:31 |
【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ[自分は覚えが悪いから、今ルミが言うならそれを思い出にすり替えられるだろう。 歳の差についての会話があったかのように思えたように。*] (-39) Ellie 2024/05/09(Thu) 22:23:11 |
【赤】 従業員 ルミ[ 美化され続ける思い出と、 色褪せて消える思い出の違いはなんだろう。 失った過去は二度と手に入らないが故にうつくしく、 苦しい記憶を経てきたと思い難い防御本能故に ある程度の痛みならば無かったことになる。 狩人はどうして白雪姫を助けたのか。 見返りも求めずに? 憐憫のただひとつだけ? ────狩人に恋すれば白雪姫は死なずに済んだのに。 りんごは落ちない。 死ぬ" かもしれない "未来から助けたひとよりも 既に骸となった自分を救った王子を選んだ姫。 どうして死して尚、 狩人の救済の尊さを覚えなかったのか。 説明がつかないことを、恋と呼ぶ。 ] (*105) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:03:04 |
【赤】 従業員 ルミ……終われそう、じゃないの 終わらせるの────お兄さんを好きな気持ちごと。 全部、この家で あの公園を見れる場所で、思い出すら消えるくらいに。 [ 随分と口も回るようになったらしい。 あの薬は効果こそ覿面だったけれど、 害さぬよう与えるとなれば時間はこんなものか。 ] ……幻滅できるなら、とっくにしてる。 [ 貴方が見知らぬ女を抱いた日に。 わたしを忘れて楽しく毎日を過ごす様子に。 所詮そんなものか、と手離せる愛ならそうしてる。 出来やしないから、心ごと殺すんだ。 ] (*106) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:03:08 |
【赤】 従業員 ルミ[ ぱち、と目が瞬く。 ] …………ああ。そっか。 わたし、目的を達成した後の自分のこととか あんまり考えてなかったや。 心を殺せば、自分は死ぬのと同じだと思ってた。 お兄さんには、与えた傷と一緒に生きて貰う為に お金を渡すしかないと思って、慰謝料、用意したの どうせ生きてる意味もないなら いつ死んだって同じだし──── [ 新しい発見を得たというように頷いた。 言うことを聞かないなら死ぬと脅した時はただ、 善良な人間なら 目の前で人が死ぬのは嫌だろうと思ったのだ。 そこに期待がなかったといえば、嘘になるけれど ] (*107) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:03:37 |
【赤】 従業員 ルミそっかぁ いつ死んでも同じなら、逮捕とか待たなくて良いよね。 ……でも、生きてれば お兄さんはずっとわたしに怯えてくれるかな? [ " 今の "彼を分析できるほど、彼を知らない。 とにかくこの恋を終わらせるために必死だった。 恋を終わらせて、傷の中で会い続ける。 わたしは貴方の傷になって生きていく。 ────新しい世界を知った子どものような声で、 独り言のように言葉を零して。 ] (*108) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:05:13 |
【赤】 従業員 ルミ──────…… なんで、そんなこと聞くの? 答えたら叶えてくれるっていうの? ばぁか。 なりたいものなんか、……わたしの願いなんて お兄さんにとって、ずっと────…… (*109) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:05:19 |
【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩えへへ、おとなになったらねぇ けっこん? おつきあい…? ……つき……? ……そしたらずっといっしょにいられるんだってー! おいしいのかなー。たべもの? よくわかんないけど、おっきくなったら ルミとたべようね、おつきさま! (-41) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:06:08 |
【赤】 従業員 ルミ…………ひどいね、お兄さんって 叶わないこと言わせてどうするの? それが仕返しのつもり? 好きって、あいしてるって言ったでしょう ……わたしがなりたかったのは、 (*112) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:06:20 |
【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩……あ、でも、ルミしってるよ! こいびとどうしじゃないと、けっこんできないの! しょうらいのゆめ、それにする! (-42) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:09:10 |
【赤】 従業員 ルミ………………これ以外の方法なんか、しらない わたしは、新しいふたりで始めたかったわけじゃない わたしと、お兄さんで、……そうなりたかった [ ほら。もうこれでいいでしょう。 叶わなかった夢を語るほど、苦しいこともないのに。 ひどいひと。 今も昔も、──わたしの柔いところを刺し続ける。 ] (*115) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:12:20 |
【赤】 従業員 ルミ答えたんだから、今度こそ離してよ。 どうせもう動けるんでしょう。 ……いじわるだね、お兄さん。 [ そんなところもやっぱり嫌いになれなくて、 わたしは ぐ、と腕に力を込めた。* ] (*116) 鬼葉 2024/05/09(Thu) 23:13:47 |
【赤】 会社員 雷恩[すべてを知りたいと調べ、 手に入れる為に金を稼いで 本人を騙して傷をつけたかった恋は、――執着は。 計画の完了と共に消せるものなのか。 人生が交わらなかった10数年、 自分に彼女が出来た時にも、 帰省の際に公園を見て懐かしむような素振りを見せなくても 終われなかったのに。 幻滅でも満足でもないなら。 「ずっと」が自分の休暇期間だけで、 その後社会生活に戻れるように手放せるなら。 そうしてもルミは死なないのか。 死ぬことを考えてなかったことに安堵すると同時、 死なずに終わらせると決定されたことを酷く責めたくなる。] (*117) Ellie 2024/05/10(Fri) 0:11:51 |
【赤】 会社員 雷恩抉り続けないと傷は治るよ。 [ルミと再び離れ日常に帰れば、自分には家族や友達がいる。 「ルミしかいない」と当時から思っていたら、 公園に向かう頻度が落ちることはなかった。] 俺がルミに「こうするしかなかった」って思わせた 責任を取らせ続けたいなら、ずっとそのネタ 擦ってないと。 [ただでさえ、人間の記憶は痛みを忘れさせることに 長けているのだから。 ルミが痛みを忘れなかったのは、 折につけて別離の痛みを思い出す自傷を 繰り返していたからで、 自分は残念ながら自傷の癖は持たない。 加害され続けることでしか傷を維持できないと目を細める。] (*118) Ellie 2024/05/10(Fri) 0:12:21 |
【赤】 会社員 雷恩逮捕なんかさせたら、俺はルミを傷つけただけの クソ野郎のまま、罰も受けなくて済むんだけど。 「ずっと」生きて、俺に罪を突き付けてれば いーんじゃねーの。 [これを聞いて、それこそ憑き物が落ちたように どうでも良くなるなら、二人はまた別の道を歩く。 それでルミがもう痛くないならそれで良い。 けれどまだ「お兄さんにルミのことをずっと考えてほしい」と 思うのなら、ずっと視界に映っていれば良いのだ。 24時間後に70%忘れる生き物も、 24時間以内に復習したら記憶が定着するのだから。] (*119) Ellie 2024/05/10(Fri) 0:12:52 |
【秘】 会社員 雷恩 → 従業員 ルミ けっこん?とかよくわっかんねーけど、 つきを食べるのは賛成。 こないだどっかの土産でもらったんだよ、 黄色くて甘いクリーム入った奴。 あれ一緒に食おうぜ! [当時は結婚や恋人という単語に馴染みがなく、 月を食べるという話題で銘菓のことで頭がいっぱいになった。 情緒の発達がもう少し早ければ、結果は違っていたかもしれない。 だがそれではルミが惚れた「笹倉雷恩」ではなくなってしまう。] (-43) Ellie 2024/05/10(Fri) 0:13:27 |
【赤】 会社員 雷恩[振り払われようとしているのか、腕に力が込められる。 そう簡単に振り解けない程に握力も耐久力も既に戻った。] 俺はずっと俺だったし、 思い出せないことがあって、今の俺が昔の俺じゃないなら ルミが記憶を補完してよ。 それとも俺はもう「新しい」俺で、間に合ってない? 違うよな? 新しいって思ってんなら、そもそも「俺」に 跨ってねーだろ。 [間に合う、と睨みつけるように。 酷いと詰って意地悪と責めてもいい。 過去と同じ自分ではないから、これで嫌われて終わるなら それまでの「運命」だったのだろう。] (*120) Ellie 2024/05/10(Fri) 0:14:17 |
【赤】 会社員 雷恩ずっとって言うなら、たかだか10年ちょっとで 終わらせんな! ずっと、ずーっと言えよ! そしたら今度こそ、 ……死ぬまで、忘れないから。 [強く腕を握って、それから撫でた。] いーたいの、いーたいの、おーれがたーべた! [傷つけておいて、その傷を奪う傲慢な男は、 大仰な動作で飲み込んで、 「俺の」と呟いた。**] (*121) Ellie 2024/05/10(Fri) 0:14:52 |
【赤】 従業員 ルミ[ 騙しても犯しても傷付けても手にしたかった。 恋が実にならずに落ちるだけなら、 愛が返ってこずに抱えるだけなら。 責めて詰って喚いて足掻いて 忘れ去られる透明な存在になってしまうのではなく 思い出さずとも痛む傷になりたかった。 その後自分が生きるか死ぬかなんてこと、 心の底からどうでもよくて。 積年の恋を殺して執着を埋めてしまったら わたしはわたしじゃなくなるから。 いっそ本当に目の前で死んでやる方が 深い心の傷になれただろうか。 ] (*122) 鬼葉 2024/05/10(Fri) 18:57:56 |
【赤】 従業員 ルミ[ 抉らなければ傷は治る。 その言葉が出てくる時点できっと、 生涯の傷にはなれなかったのだろう。 ] 責任…… ……責任、じゃ、ない わたしの責任を取って欲しいんだったら それこそ子どもでも作って縛ってる。 …………好きだから、忘れて欲しくないから こうするしかなかっただけ…… [ いや、それもある意味責任のひとつなのか。 貴方が好きで忘れられたことが悲しくて、 こうするしかなかった責任を取って 傷付いてくださいと言うようなものかもしれない。 結局安易で安直だった子どもの計画は、 そうやって穴だらけのまま終幕を、 ] (*123) 鬼葉 2024/05/10(Fri) 18:58:30 |
【赤】 従業員 ルミ[ おしまいを迎え──── ] ………………? ……………………ずっと生きて お兄さんに突きつけ…… 罪を突きつけられるべきは、わたし、じゃ…? [ 理解出来ずに数瞬固まって、 俺に罪を突きつければという言葉を飲み込み 今度は戸惑いながら首を傾ぐ。 脳内処理が追いつかない時にぎこちなくなるのは 幼い頃から変わらない癖だった。 罪には罰が伴うもの。 わたしの罪への罰はこの恋を殺すこと。 彼の忘却が罪だと言うのならば、 その罰は今与えられているのでは無いか。 探るように彼の目を覗き込んだ。 未だなお恋に囚われた亡霊のままで。 ] (*124) 鬼葉 2024/05/10(Fri) 18:59:05 |
【赤】 従業員 ルミ[ 矢継ぎ早に彼の口から言葉が紡がれる。 声が音になって、音が輪郭を持ち わたしに恋の種が降り注いで芽生えて。 執着の果ては絶望のはずでは無いのか。 終着の果てで過去が現在に塗り変わる。 ──なんて、そんな、都合のいい夢は。 ] ……、な、んで? 間に合わない方が、お兄さんにとっては 関わらずに済んで良いんじゃないの……? わたしがかわいそうだから? 罪悪感があるから? [ 睨むような目の色で思わず声が萎む。 間に合うと言いたげな様子を見て、 疑問符ばかりが頭上に浮かんだ。 新しい2人で始めたかったわけじゃない。 昔のわたしたちを無かったことばかりにして 平気なふりが出来るわたしと、 平気なふりをさせるあなたなんてものじゃなくて。 ] (*125) 鬼葉 2024/05/10(Fri) 19:00:01 |
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