人狼物語 三日月国

246 幾星霜のメモワール


【墓】 白昼夢 ファリエ

「え……と」


街中で当然のように湧いてくる野次馬たちをほうぼうの体で抜け出す。

「すいません。あの……ありがとうございます」
「でも、できれば私なんかよりも──」


「聖女様を祀ってあげてください。
 私じゃなくて彼女のためのお祭りですから」


落ち着いて息を吐けたのは郊外まで逃げてきた頃だった。
(+2) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:04:00