人狼物語 三日月国

75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】


【墓】 甘夢 イクリール

>>+28 スピカ

「受けいれられればいいのになって
 そう思えるなら、きっとスピカは大丈夫よ。」

『みんな』がそうかはわからないけれど。
そう言って、少しだけ寂しそうに、
けれどやはり曇り無く笑って見せた。

「…あら、どうかしら。
 でもね、スピカ。考えることって、ひとを思いやることって
 そこに年上とか、年上とかって、そんなに重要なこと?」

3年前より以前にも。
このギムナジウムで、イクリールの姿を見た者が居る。
この学校の関係者の大人に連れられて。
高等部のスピカなら、それを目にした事もあるかもしれない。
イクリールは、その頃から何も変わっていない。
外見の話ではない。その在り方の事だ。
イクリールは、その頃からずっと、『誰か』に手を差し伸べ続けて来た。


「うん……まずは、そこからね。
 まだ誰が『いない』のかもわからないのだもの。
 これは…手わけをして探したほうがよさそうね。」

まだ幼く、監視の目もあるイクリールの行動範囲は
きっと、スピカほど広くはない。
教師や生徒達に聞くという手段も、今や通用しない。
けれど、『わたしたち』には立って歩く足があるのだ。
今はそれだけで十分だ。
(+29) 2021/05/31(Mon) 18:26:51