人狼物語 三日月国

162 【身内】奇矯の森【R18G】


【人】 骨頭 クローディオ

静かに、だとか、寝てる奴がいたら起こしちゃうとか、そんなことも何も考えずに、足音を響かせながら廊下を駆ける。
いつもなら、廊下は走るなって言われたりするんだけど。

そうして、扉の開いた主人の部屋に飛び込んで。
その途端にピタリと動きを止めた。

骨の頭は視界が悪い。音もややこもって聞こえてしまう。
けれど、一つだけ。骨を被っていても邪魔されないものがある。
それは嗅覚だ。獲物を解体するのに慣れた鼻が捉える、この部屋でするには非現実的な匂い。


「………、な、なに」

声が震えたのが自分でも分かった。
(7) 2022/07/17(Sun) 23:34:50