人狼物語 三日月国

258 【身内】冬融けて、春浅し


【人】 葛切 幸春


 ……いや、俺も今着いたところだ。有難う。

[メッセージと云う繋がりは確かにあった。
が、直に逢えば矢張り感慨も一入となる。微かな安堵と僅かな緊張感を携えて、隣へ邪魔をしながら首を振った。そうしてまるでデートの定型文だなと考え、否これは確かにデートだったと一人思う。口の端が綻んだ。

鞄と紙袋を膝に置いて腕で囲い、受け取ったカフェオレを指で包む。触れた肌から滲む温かさが、その儘 相手の心のようでもあった。
以前に乗り込んだ時とは異なる心境に 何気なく車内を見回して、目を瞬く事となる。]
(15) toi3 2024/04/27(Sat) 13:09:32