人狼物語 三日月国

58 【R18】しんこんりょこう


【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[……旅行の準備?ホウスケと違ってそれまでに終わらせなければいけない仕事なんてないし引継ぎとかややこしいものないし、
行く場所を決めて所要時間を調べて決めて荷物をひっ詰めるだけなので何も大変なんかではなかったけれど。
ホウスケが忙しそうで任せてもらえた事なんかがあれば、
仕方ないなぁと言いながらも嬉しそうに引き受けた。

飛行機は初めてらしいホウスケに
手荷物検査とか座席の仕様とかべらべら教えた。

でも空を飛ぼうという頃には……流石空の生き物、なんだろうか。
俺みたいに怯える事もなく、
寝ると目を閉じても多くは聞かず、
俺の目の利かないところで配慮をしていてくれた様だ。

心配をかけたなんては気付かないまま、
飛び立った空からの景色に感想を漏らせば、
ホウスケから驚きの返事が返った。>>3
微笑むホウスケに、え?そうなのか?とぱちぱち目を瞬いた顔を向けて、じゃあホウスケはこの世で一番高く飛んだふくろうだな、いや輸入とかでは他にも飛行機に乗ったふくろうは居るか何にせよこの景色を見たふくろうはきっと他にいないぞ、と笑った。

以前乗った時は空を見ている余裕もなかったが……いや別に今が余裕がある訳でもなかったが……
ホウスケと会って、彼の生きる世界を知れた事を嬉しく思う。
空を飛ぶ感覚も、彼の体感する世界の片鱗だと思えば楽し……く思うには、まだ遠そうだったが、

同じブランケットを分けたり、
温かい手で握り返してくれた事は、
この旅行の思い出のひとつになった]
(17) 2021/02/21(Sun) 21:50:08