【赤】 空虚 タチバナ[突き上げと共に事実を確認するような彼の声>>*44。 それを否定したいのか、ただ快楽を逃がしたいのか、 チハヤの身体にしがみついたまま首を横に振る。] あ、ぁ……ッ、 ん、ぅん [他の誰かに聞かれたところで、 その子たちも巻き込んでしまえばいいこと。 生者はみな堕ちて、怪異へと成り果てればいい。 そう思っているのに、人間の頃へ戻ったように 声を唇の奥へ閉じ込めようとした。] ん、んッ ……んぁ ぁ ……ぅ [何もかもが思い通りにならなくて、 眼下の男に振り回されている。 理由はもう分かっている。 彼の興味が、与える悦びや快楽ではなく 目の前の自身に向けられていることを、 その行動すべてが示しているようだったから。] (*49) cle 2022/08/12(Fri) 22:26:22 |
【人】 空虚 タチバナ[誰も助けてはくれなかった。 誰も気づいてはくれなかった。 世間の不幸と比べてしまえば、 自身の地獄は途端に甘えへと成り下がる。 その程度の人生だった。 本当に……生まれたのが私でなければ、 それこそチハヤのような人だったなら、 誰も不幸にしなかったのかもしれない。 それでも、 あの世界しか知らなかった私には、 どうしようもなく耐えがたい日々だったのだ。] (139) cle 2022/08/12(Fri) 22:26:56 |
【赤】 空虚 タチバナ[だから、私はこの男が憎い。 憎くて、羨ましくて、おいしそうで、 ――ほんのちょっぴり、怖ろしい。 彼の欲望が自分に向けられているのが分かる>>*45。 求めた夢を満たすだけの価値を己に見い出せずとも、 チハヤをここに留めるだけの理由はあるだろう。 留まれば、彼の命は喪われる。 あの時>>36は消えてしまいそうだと思ったけれど、 今はどうなんだろう…………分からない。 快楽に溺れるどころか、 それすら糧にして己の欲望を育んでいるような。 自我を失うどころか、 これまで希薄だった分を取り戻すような。 その貪欲さは、執着は、 一度すべてを諦めてしまった私にとって、 生の輝きに等しい。] (*50) cle 2022/08/12(Fri) 22:27:26 |
【赤】 空虚 タチバナ[だからこそ怖ろしいのだ。 家族への怒り、恨み、哀しみ。 生者への嫉妬、羨望、憎しみ。 気づいたら死んで、気づいたらここにいた。 そんな私のしがみつくべき存在理由が、 彼の欲に塗りつぶされてしまうのではないか。 塗りつぶされたら、どうなってしまうのか。 注がれて満たされてしまったら、 私なんて簡単に消えてしまうかもしれない。 それなのに気持ち良くて、もっとして欲しくて、 痛みと恐怖と快楽が頭の中でぐちゃぐちゃになる。] (*51) cle 2022/08/12(Fri) 22:27:55 |
【赤】 空虚 タチバナわたし……は、こわ い。 ……ぁ ぁッ、ふ、ふ。 おそろし い、ひと。 [彼が空虚に舌を這わせる頭上でぽつりと零した。 それは古いベッドが軋む音とお互いの荒い息と かき混ぜられる粘液の音しかしない病室の中でも 聞き逃してしまうくらいの小さな声だった。]* (*52) cle 2022/08/12(Fri) 22:28:40 |
【赤】 空虚 タチバナ[お預けを食らった抗議は痛みも恐怖も掻き消す 深い挿入に吞み込まれた。 意趣返しだと分かる彼の笑い声>>*46が 鼓膜を擽るだけで痺れが指先まで広がるようだ。] や ぁ…… っん ん [次の望みは叶えられ、古いベッドに白い肌が落ちる。 自重から逃れた代わりに彼の腰がより深く穿たれ、 これまでと違う場所を擦り上げられれば 腰の奥から脳天へ、何かが駆け上がる感覚がした。 汗も滲まなければ肌も冷たいまま。 しかし甘く蕩けた声と表情、水音の増した下肢が 彼の与えるものにどれだけ感じているかを 雄弁に伝えてしまうだろう。 腰を逃がそうとしても既に力が抜けきり、 彼が耳元に顔を寄せることも容易に許してしまう。] (*53) cle 2022/08/12(Fri) 22:28:57 |
【秘】 空虚 タチバナ → 千早 結[むすぶ、と聞こえた。名前だと言っていた。 自分たちの発する淫靡な音だけが支配するこの場で 彼の名前が身の内を満たしていく。] ……あ、は。 チハヤじゃ、なかった……ね。 [名前を勘違いしていた己>>35を彼は知らない。 しかしそんなことを気にする余裕もなく、 零した笑みはどこか幼く、無邪気なものだった。] …………か、 れん。 花連って……よん で。 [家族と違う、私だけの名前。 ほんの一瞬、少なくともこの時だけは、 彼の言う箍>>78が外れたのかもしれない。] (-72) cle 2022/08/12(Fri) 22:29:27 |
【人】 空虚 タチバナ[小学校の頃、名前の由来を発表する授業があった。 「お母さんやお父さんに聞いてね」と先生は言った。 期限は一週間あった。 一日目、母は遅い時間に返ってきた。 二日目、昨日より早かったがイライラしていた。 三日目、話しかけようとしたが睨まれた。 四日目、五日目……プリントを見せるついで、 陽が沈む前に返ってきた時、休日で家にいる日。 タイミングはあった。けれど怖くて聞けなかった。 何か書いてもらう必要はないしと言い訳をして、 結局自分で適当な理由をつけて発表した。] (140) cle 2022/08/12(Fri) 22:29:45 |
【赤】 空虚 タチバナぁ……む、 むす ぶ……ッ [注ぎ込まれたXXXを壊れた玩具のように繰り返す。 むすぶ、むすぶ。 私に恐怖と快楽を与えてくれる人。 下腹部からせり上がってきた感覚が止まらなくて、 ナカが限界を告げるように痙攣を繰り返す。] ん、ん ……ッ ――――― ぁ♡ [ほとんど湿った吐息に近い声をあげて絶頂に達した。 背は弓のようにしなり、 彼の欲望を搾り取るように締め付ける。 すぐには戻れず、投げ出された肢体は成すがままだ。 突かれれば跳ね、抉られば甘く啼くだけの女になる。 しかし注ぐ前に腰を引くことだけは許さず、 最奥に広がる温もりを感じれば手で腹を撫でた。 それから視線を頭上の彼に向け、唇を動かす。] (*54) cle 2022/08/12(Fri) 22:31:27 |
【秘】 空虚 タチバナ → 千早 結( む す ぶ ) [掠れてしまった声はほとんど音にならなかったが 目の前の彼にはきっと届いたはずだ。 覚えたことを伝えるように名前を呼んで、 妖艶に微笑んで見せた。]* (-73) cle 2022/08/12(Fri) 22:31:58 |
【赤】 空虚 タチバナ― それから/名もなき病室 ― [彼の欲は収まっただろうか。 未だ昂ぶりを残すのなら、蜜壺はねだるように蠢く。 きっと溺れさせることはできないのだろう。 それを理解してもなお、獲物を手放すことはない。] …… っ、はぁ …… うふ。 [一度きりにしろ、続きがあったにしろ、 ベッドの軋む音が収まった頃には、 病室の中はすっかり色の匂いだけが漂っていた。 結が眩暈を覚えた甘い死の香りは目の前の己から 発され続けているが、彼の様子はどうだったか。 もしまだ耐えられる様子であったとしても、 腕の中に誘って肺いっぱいに吸い込ませよう。] (*55) cle 2022/08/12(Fri) 22:32:29 |
【赤】 空虚 タチバナ少し、休んだ方がいいわ。 ……そうしたら、また痛くて、また欲しくなる。 [彼が強い意志で抗わない限り、 一人ベッドを抜け出すのは容易いだろう。 脱ぎ捨てた衣服はベッドの下に散らばったままだが、 真っ白な己が裸体は既に元通り、 落ちているものと同じ白いパジャマを纏っている。 質量を得てはいるが、生者と同じではないのだ。 彼の耳元へ唇を押し当て、口づけのように囁く。] (*56) cle 2022/08/12(Fri) 22:32:56 |
空虚 タチバナは、メモを貼った。 (a41) cle 2022/08/12(Fri) 22:42:10 |
【人】 空虚 タチバナ― チハヤを連れ去る前/精神病棟2F廊下 ― [獲物を連れ去ろうとする直前、 絶叫が廊下に響き渡った>>119。 本来己に与えられるにふさわしい、恐怖、拒絶。 故に驚くこともなく視線を向けた。 既に闇へ飲み込まれつつあった中で残された瞳が ずろりと蠢き、蹲る男を捉える。 嗚呼、あんな子に とびきり優しくしてあげたらどうなるんだろう。 怖いのと、優しいのと、気持ちいいのと、痛いのと。 いっぱい混じって、訳が分からなくなって。 その瞳の奥に潜む後悔や怯え、 あるいは不満や言い訳、自己弁護、 もしくは救いを求める心が僅かでもあったとしたら、 きっと、死んだ後にとびきり悔いてくれるだろうに。 しかし、残念ながらどれだけ手を伸ばしても 新しく蹲った生者を捕らえることはできない。 ならば他の子の獲物になるのもいいだろう。] (155) cle 2022/08/12(Fri) 23:41:41 |
【人】 空虚 タチバナ[理由は分からない。 けれど、彼は――怒りや悲しみ、憂い、迷い、 多くの感情がない交ぜになった瞳をしていた。] (157) cle 2022/08/12(Fri) 23:43:53 |
【人】 空虚 タチバナ[いつ死んだかなんて覚えていない。 だから鏡に映る自分を見たのも遠い昔のことだ。 彼らが己の瞳に何を重ね、何を思ったか分からない。 ただ、彼らの表情に絶望や動揺を与えられたことが 嬉しくて、愉しくて、とってもおいしそうで。 彼らが捉えた眼球に、眼光に、視線に、 彼らの望む痛みを注ごうとする。 その痛みを取り除くことで、忘れることで、 悦びから逃れられなくなるように。] (158) cle 2022/08/12(Fri) 23:44:45 |
【秘】 空虚 タチバナ → 勢喜 光樹[望んで生まれて来た訳じゃないのに、 生むことを選んだのは両親なのに。 全部こっちが悪いように言われて、否定されて。 じゃあ、どうしたら良かったのか教えて欲しい。 何も教えてくれないくせに、与えてくれないくせに。 生まなきゃ良かったじゃん。 そんなに嫌なら殺せば良かったじゃん。 生まれて来たらいつか死ななきゃいけないのに。 ――ううん。そうじゃない。 他人に期待しちゃいけなかった。 これまでだってそうだった。 それなら、自分で。 今すぐ、死ななきゃいけなかったんだ>>*58。] (-84) cle 2022/08/12(Fri) 23:45:16 |
【秘】 空虚 タチバナ → 勢喜 光樹……ね? [闇に紛れた声が届くことはあっただろうか。 にぃ、と。 三日月の形に細められた瞳が彼の前から消える。]* (-85) cle 2022/08/12(Fri) 23:45:50 |
【秘】 空虚 タチバナ → 四谷 隆史[彼の距離からは開ききった瞳孔は見えないだろう。 故に、ただ色濃い死の色だけが蹲る彼に突き刺さる。 怪異は何も言葉にしない。 怯え、蹲り、助けを求める男に視線を注ぐだけだ。 諦め、絶望、失望。 それは一度は信じたからこそ得られる感情。 ――誰が、誰を信じていたんだろう。 ――誰が、誰を裏切ったんだろう。 もし、彼が一瞬でもこちらを見ることがあったら、 彼のよく知る死の色を携えて、 何もかもを許すように微笑んでみせよう。 彼が夢見たかもしれないカタチ、 しかし内に潜む瞳は過去を思い起こす死を湛え。 その心を惑わせようとした。]* (-86) cle 2022/08/12(Fri) 23:47:02 |
【人】 空虚 タチバナ[邂逅は一瞬で、別離は緩慢で容易だった。 周囲に満ちた闇は怪異と似た色をしていたけれど、 そこにあなたを見つめる瞳はもう、ない。]* (159) cle 2022/08/12(Fri) 23:47:43 |
空虚 タチバナは、メモを貼った。 (a45) cle 2022/08/12(Fri) 23:49:41 |
【独】 空虚 タチバナ/* 愛子ちゃんとヒルコさん 勢喜さん四谷さん カナちゃん 千早さん タチバナ こうか 新現在地を提示するか悩む図 千早さんのお返事の自由度を残したいし朝返してくれるゆるぎない信頼があるし更新タイミング的にもちょうどよさそうだしこのままでいいか 千早さんはいっぱい寝てね ありがとね (-87) cle 2022/08/12(Fri) 23:56:38 |
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新