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【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「良いねェ、こうした下積みが無くては。まるで夫婦の様な二人じゃあないか」 賑やかな公演初日、まだ客のいない客席の上を歩く。身軽な動作は夢の中だからだ。 誰に対するでもなく、キエは独白を口にする。 「しかし此れは僕が常日頃思う事なんだが……。 何故 悲劇と喜劇の導入は同じ なのだろうね。カレーとシチューみたいにさ、途中までは何方に成るか判らないのは良くないと思うなァ。心構えというのは君達に必要だろう?」観客席が徐々に埋まり始めると、キエは舞台裏へ現れた。天井近くに吊るされたスポットライトに腰掛け、トラヴィスを見下ろしている。 「ほら、こうやって。 ……期待してしまうじゃないか」 (-276) wazakideath 2021/10/17(Sun) 14:43:30 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ誰よりも早起きして、劇場へ足を運んだ朝から カーテンコールが終わっても、舞台の照明が全て消えても、 君の姿は一度もここには無かった。 心血注いだ物語は、───まあ、何とかはなった。 所々おかしい部分は隠し切れなかったが、 どうにか千秋楽まで駆け抜ける事は出来た。 初めてそこに立った0番のテープは、酷くくすんで見えた。 君を探しながら、私は一人で座長と呼ばれ続けた。 君が残した脚本は役者から観客、全ての───否、私以外の人を夢中にさせた。 私は閉じた瞼の裏に、 中心で煌めく君を想像しては掻き消すように目を開いて、 君の居ない箱庭を見据え続けた。 もがくように、これまで以上に全てを演劇へ注いだ。 有名な賞を貰った。誰からも祝福された。 そうして演劇の何もかもが、苦痛になった。 知らなければ良かったとさえ思う、 飢えて渇き、注げば注ぐほど満たされない日々。 ───また、ある時。 なるべくして、限界が訪れた。 → (-277) osatou 2021/10/17(Sun) 14:57:48 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエW数年前──とある劇団から座長が消えた。W ぱったりと姿を消し、行方不明。 その真相は誰も知る術がない。 他人の悪夢を覗く、無神経な者でもなければ。 W劇団は暫く低迷の後、現在は軌道に乗り直してきたらしい。W 誰かが残した、大量の台本。演出プログラム。 暫くはそれらを頼りに踏ん張って立て直したそうだ。 ───そうして、微睡みから醒めていく。 薄く瞼を開いて貴方を見た。 未だその意識は、 夢 と夢 の狭間にある。そばにいて 「 、」 貴方の胸の中で、言葉にならない声をぼやいた。 (-278) osatou 2021/10/17(Sun) 15:01:56 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 座長 トラヴィス 内側に欲を吐き出される時、貴方が耳元で囁く時。男の体は過剰なまでに震えて貴方に応えてみせた。 「……ひ、ぅ……っ。 …………ふざ、けるな。畜生……ッ」 人の急所、震える喉元に口付けが降ってくる。その刺激に小さく鳴きこそしたが、次に口から飛び出してきたのは貴方への恨み言だった。 労うことのない、座長の独りよがりの慰めに翻弄された体は慣れない痛みに振り回されたまま。 どうにか体を起こしたものの、一人で立って歩いて出口どころかシャワー室にも行けやしない。 「……チッ。おい、色狂いのケダモノ座長。 誰のせいでこんな顔になったと思ってる。下手に優しくするんだったら肩貸せ、クソッ……」 減らず口は相変わらずだった。散々啼かされて掠れた声で呪詛を紡ぐ男の機嫌は、貴方とは反対にかなり悪くなった。 (-280) もちぱい 2021/10/17(Sun) 15:25:58 |
【秘】 座長 トラヴィス → 酔吟 ミズガネ「色狂いのケダモノだなんて酷いな。 違うよ、狂いたくても狂えないだけさ。」 アルコールに浸った脳が、力加減を誤らせる。 まあいいかと独りごちて。 貴方を乱暴に引き上げて腰を抱き、シャワールームの方へ誘う。 そのエスコートは、優雅さの欠片もないものだ。 「愛しい君よ。 汚したのが私なのだから、 清めてやるのも私であるべきだろうか?」 磨りガラスの扉を開ける。 あまり広くはなく、簡素なシャワーや最低限の洗髪剤、液体石鹸。 ………大きな男が二人で入るには、少しばかり狭そうだ。 「いや、うん、面倒くさいな。 君、好きに過ごすと良いよ。」 掌をくるり。 貴方をそこへ放り込めば、自分はさっさと真白のベッドへ横になりに戻るだろう。 貴方が干渉するならば、勿論その限りではない。 (-282) osatou 2021/10/17(Sun) 16:04:55 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 座長 トラヴィス「……狂えないから人を襲って溺れているのか。迷惑甚だしいな」 優雅さの欠片もないエスコートに時折呻きながら移動し、雑多にシャワールームへの放り込まれる。 「……っ、優しくされても嬉しくないが、むしろ願い下げだが!お前のその乱暴っぷりには反吐が出るな! 普段被ってる紳士めいた仮面を見て頬を緩ませている淑女達にこの悪辣な一面を見せてやりたいところだ!クソが!」 喚き散らかしながら貴方を見送り、暫くしてシャワーの湯が床を叩き続ける音が響くだろう。その合間からは男の恨めしげな声がぽつぽつと溢れては落ちていく。 「畜生、あの野郎中に出しやがって……っ、ぅ、最悪だ、……っクソッ……」 それなりに長い時間が過ぎた後、タオルを巻きたいへんにご機嫌斜めな顔をして浴室から出てきた。 おぼつかない足取りのまま、ベッドに転がる貴方を睨んでから脱ぎ散らかされた服の元へと歩み寄る。 (-302) もちぱい 2021/10/17(Sun) 17:31:59 |
【秘】 座長 トラヴィス → 酔吟 ミズガネ「人の想いは──天秤は、乗せた重さに応じて傾くんだ。 私は君と同じものを乗せて、均等にしただけだよ。」 からからと笑って、貴方の声と水音を聴きながら瞳を閉じた。 貴方がシャワールームを出る頃には、 穏やかに寝息を立てているだろう。 散らかした貴方の服はそのまま床に散らばっているし、 何もかもが先程のまま放置されている。 今この時、貴方がこの部屋で何をしても 男は後手に回らざるを得ない。 仕返しを企てるも、部屋を立ち去るのも、 貴方の意のままに行えるだろう。 (-303) osatou 2021/10/17(Sun) 17:47:52 |
【秘】 巫女 ユピテル → 座長 トラヴィス「私、こう見えて不器用なの。 でもその分他の誰よりも行動力はある自信はあるわ」 「ええ、 例えあなたが開けていた扉だとしても、 そこの部屋に訪れて、そこの部屋に入るのは私」 “この約束”が、“この言葉”が、 いかに儚く消えて散ってしまうものか、 ユピテルは嫌という程、見て、知って、行ってきました。 「 また明日 。トラヴィス」それでも笑顔を作り、貴方にその 明日の約束 を返すのです。 (-309) poru 2021/10/17(Sun) 19:47:54 |
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