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【人】 サルコシパラ 自分を産み落とすと同時に事切れる母 妻に取り残された事実に絶望し首を吊る父 空腹に泣く人を救うために喰われる家畜 疫病によって命を落とす幼子達 踏みつけられた花々のように 男の周りではいつも誰かが枯れている。 (6) 2022/08/08(Mon) 2:10:38 |
【人】 サルコシパラしかし男だけが死から逃れ 死に取り込まれる人々を見せつけられる。 それでいて、その散り際は美しくも儚く、惨く。 男はいつも怯え、惹かれ、無情を憂いた。 (7) 2022/08/08(Mon) 2:12:12 |
【人】 サルコシパラ───朝の一幕:自宅─── 「今日もお前は可愛いね。」 自宅の花瓶に活けられたバラを撫でると サルコシパラは口角を高く吊り上げる。 W人との関係を持とうともせず、 一心不乱に花を溺愛する青年。W W花と結ばれる為に生まれた男。W すっかり街では奇人の扱いを受け 奇異の目で見られることも何処吹く風。 サルコシパラの一日とは、大体そういうものだ。 (9) 2022/08/08(Mon) 2:18:47 |
【人】 サルコシパラただ以前と違うことを ひとつだけ挙げるとするならば。 「おはようございます。 今日も綺麗ですね。」 数年前から同居を始めた者がいるということ。 血縁も何もない。 仮面の中を見せることも滅多に無い。 それでも身寄りのいないサルコシパラにとって それはたった一人の家族のようなものだった。 (10) 2022/08/08(Mon) 2:21:38 |
【人】 サルコシパラサルコシパラに同居人が増えたと 驚きを隠せない街の人間に サルコシパラは笑いながら言う。 「そんな滅多な関係じゃないですよ。 毎日口説いて、毎日振られてますから。」 そう、サルコシパラと同居人… ウユニ との関係とはそういうものだ。** (11) 2022/08/08(Mon) 2:24:13 |
【人】 サルコシパラ何をもって普通と呼ぶか なにをして奇とするか ただ一つ確かなことは 普通などという不安定で曖昧な戯言には なんの価値もないということだ。** (33) 2022/08/08(Mon) 22:39:50 |
【人】 サルコシパラ(よもやこの私が運命? 滑稽だろう?それでいて光栄だ。 私は貴女に選ばれたのだろうか。 貴女が私の事を選んだのだろうか。) (37) 2022/08/08(Mon) 22:43:30 |
【人】 サルコシパラサルコシパラがウユニと同居を始めてから 最低でも1年は経つ。 しかしサルコシパラが知るウユニなど 氷山の一角、せいぜい数パーセントの欠片だ。 それが証拠に、その言葉が紡がれたきっかけ 過去のしこりをサルコシパラは察することが 出来ずに、見込みのない憶測を浮かべては ひたすらに首を傾けるばかり。 (50) 2022/08/09(Tue) 1:06:54 |
【人】 サルコシパラそう、全ては直感だった。 運命を感じたことも。 この場所で出会った彼女と ここで今生の別れにしてはならないと そう思わずにはいられないことも。 そこには合理性も理性も何もなく ただ情動に赴くままの選択。 己の直感に従った結果だ。 (52) 2022/08/09(Tue) 1:12:23 |
【人】 サルコシパラサルコシパラが彼女を放っておけなかったのは ぽつりと湧いて現れた同族意識のせいだったのか。 「安心してください。 貴女が住む場所を持たずに 路頭に迷っていることくらいしか 聞いてはいませんから。」 意地の悪い答えを返すと サルコシパラは被っていた仮面をずらして 街の人々には魅せない己の心境を零す。 (56) 2022/08/09(Tue) 1:39:50 |
【人】 サルコシパラ孤独にはなりたくないのに いつか自分から人を遠ざけ孤独を選ぶ。 矛盾に満ちた己の行動を 孤独を埋める形でひとつの線に繋げてくれた 彼女はむしろサルコシパラにとっては感謝の相手。 それが、ウユニのか細い不安への答え。* (58) 2022/08/09(Tue) 1:42:25 |
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