人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:人

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【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>80 ダヴィード

Certoもっちろん!」

実際のところ、この男の『趣味』は多岐に渡る。
取り繕った顔の数だけ趣味があり、
料理を趣味とした事もあれば苦手なふりをした事もある。

ともすれば、以前にも手料理を振る舞った事があるかもしれない。
けれどそれとこれとはまた別の話。

「ふふー。感想聞くのが楽しみです、どっちも」

料理も、お酒も。

18歳になったあなたに似合うのはどんなカクテルだろう。
幸いにして酒には詳しいものだから、いくらでも選択肢はある。

初めて飲むそれが、良い思い出になるように。
それから、あなたの成長ぶりを楽しみにして。

#バー:アマラント
(81) 2023/09/29(Fri) 21:33:41
ペネロペは、約束をした。
(a18) 2023/09/29(Fri) 21:34:00

【人】 Commedia ダヴィード

>>81 ペネロペ

「ペネロペさん」の手料理はきっと、初めてだろう。
貴方に作ってもらったものならきっとなんだって、それこそ消し炭だって無理矢理に口に詰め込んでから泣くような男だけれど。
これからあるかもしれない、ない話。

「あははっ、来年ですよ。言いましたからね。
 絶対一緒に来てくださいね」

もうすぐ夏が終わり、実りの秋と眠りの冬が来る。
この先にどんな苦難が待っていようと、未来に楽しみな約束があるのはいいことだな、と思う。

目の前の苦難を乗り越えるためにたくさん笑って、たくさん泣いて、たくさん食べて。
すこしだけ貴方に甘えて。
そうして、日常は続いていく。


#バー:アマラント
(82) 2023/09/29(Fri) 22:58:24
ダヴィードは、平穏と日常を愛している。
(a19) 2023/09/29(Fri) 22:58:39

【人】 口に金貨を ルチアーノ

背の低いしっかり者を見送ったあと、通知の鳴り止まない携帯を見る。
まだまだ自分は何処かで必要とされていて。
疲れても歩きを止めることすら許されないような気にさせられた。

「『ちゃんと答えを見つけて、言いたいことを言えるようになるから』……ねえ」

「俺もそれをしないとならんのだよな」

大きなため息をついて空を仰ぐ。
にぎやかなリボンを一つ空中でキャッチしてまた捨てた。

「それにしても今、あの旦那のことを頼まれたか……?
 どうせアレのところに行ったんだろ……人気者め……。
 ……はあ、……俺が吹っ掛けておいて邪魔できるか」

あと何時間だろうか、と凡そ場所ももうわかっている。
片方の事は良く知らずとも、片方のことはよくわかっている。
あいつがやると言ったらやるやつだ、一番とは言わずともそこそこ理解者でいるつもりなのだ。

「アジトの様子見に行くか……あーあと牢屋の中の怪我人……。
 忙しい、忙しいぞアレッサンドロ・ルカーニア!
 お前が放り投げた分全部俺が拾うことになってるの許さんからな!」

#BlackAndWhiteMovie
(83) 2023/09/29(Fri) 23:14:10

【人】 路地の花 フィオレ

>>78 ロメオ

悪戯小僧には、目を細めて悪い女ぶった笑みを返す。
こどもっぽい仕草が、なんだか今は一番似合う気がしたのだ。

「片っ端から気になるもの買ってみちゃう?
 出来立てのお惣菜とか、お店の人の今日のおすすめとか!」

今なら何だかいいものと出会えそうな気がしたから。
あなたが運転席に戻っても、後部座席に居座ったまま。
体は起こして、白いクッションを抱きかかえる。
キャップをかぶり直して、アクティブなスポーツレディの装いをもう一度。

「うん、いつでも行けるわよ」
「安全運転で、でもぱっと済ませちゃいましょっ」

吹っ切れたような顔で、楽しそうに笑ってみせた。

#BlackAndWhiteMovie
(84) 2023/09/29(Fri) 23:27:25
ロメオは、ひとのかたちをしている。
(a20) 2023/09/29(Fri) 23:35:07

エルヴィーノは、イレネオの電話を鳴らした。
(a21) 2023/09/29(Fri) 23:38:24

エルヴィーノは、イレネオに通話が繋がる事はない。
(a22) 2023/09/29(Fri) 23:39:50

【人】 corposant ロメオ

>>84 フィオレ

「アハ、それもいい。
 余ったら家に持って帰って食えばいいしな〜」

すっかり機嫌が直った様子にこっちも気を良くして、
今から何を買ってやろうか計画立てて。
自分もキャップを被り直せば、
バックミラーの位置を調節してハンドルを握った。

「OK〜。んじゃ、行くか」

そうして車は走り出し、きっとどこかの店にでも
そのまま向かうのだろう。
自分のカローン渡し守としての役目も
これで果たされた。

一つの銃声の犯人を連れて、リボン舞う青空からは遠ざかる。
仕事はきっと、これで終わりだ。

#BlackAndWhiteMovie
(85) 2023/09/30(Sat) 0:00:19
カンターミネは、歌う。歌うのが怖くとも。
(a23) 2023/09/30(Sat) 0:45:33

【人】 幕引きの中で イレネオ


まさに蜘蛛の子を散らすようだった。

監獄から吐き出されていく人、人、人。
早朝の白む空に照らされ、昇る朝日に祝福されるがごとく家路に着く。或いはそのまま遊びに赴き、それとも最早この地を捨てて遠くへ駆けて行こうとする面々は、疲弊しつつも各々どこか安心した顔をしていたのだろう。
これでもう終わる。悪人は討伐され、三日月島には平穏が戻るのだ。おめでとうAuguriみんなa tuttiよくやったsono contentoおめでとうAuguri
ぱんぱんと鳴るパレードの花火は拍手にも似て、奇妙にこの日を彩っていた。


しかし。
イレネオ・デ・マリアが牢を出たのは、それから随分後のこと。
日が再び落ち、また高く昇りきり、中天を過ぎた頃​────
つまり、次の日の午後のことだった。

#AbbaiareAllaLuna
(86) 2023/09/30(Sat) 4:59:01

【人】 幕引きの中で イレネオ

 
突然の展開に署内は蜂の巣をつついたようになっていた。情報は錯綜してんやわんやの大騒ぎ。電話対応にも追われ会見の準備、やれあの証拠を持ってこい、やれあれを止めさせろ。末端も末端で仕事・・に勤しんでいた男が法の失効を知らされたのは、ナルチーゾ・ノーノの緊急逮捕が幕を下ろした後のことだった。

事後処理に駆け回った署内の人間の一人が取調室に飛び込んだのは、イレネオがまさに目の前の男の爪を剥ぎ取ろうとしていた時のこと。
謂れのない責め苦に悲鳴をあげていた被疑者は、その知らせにどれだけ安心したか知れない。彼は椅子から転がり落ちるようにして伝達者の元に走り、縋り付いて涙を流したという。


対する男は、当然法の失効に反対した。
これはマフィアやその協力者を先んじて取り締まることの出来る、画期的な法案だと主張した。いつもの生真面目さ、四角四面さ、愚直さで主張した。
しかし全ては終わったことである。
その言葉はひとつも聞き入れられることがないまま​──それは皮肉にも、これまで犠牲者たちにしてきた態度と同じだ​──男は一度落ち着けと犬小屋に戻された。

それはおそらく、暴挙の限りを尽くした愚犬に対する庇護の意味合いもあったのだろう。
混乱に乗じてどんな目に遭うかわからない男を野放しにするほど、この国の警察は終わってはいなかった。


#AbbaiareAllaLuna
(87) 2023/09/30(Sat) 5:01:35

【人】 幕引きの中で イレネオ

 
まんじりともせず夜を過ごした男に沙汰が言い渡されたのは、次の日になってからのこと。


停職処分。
期限については追っての通達。



それは男にとっては重い、しかし見るものが見れば軽すぎる裁定だった。
どうしようもなく愚かで、それでも職務に懸命だった忠犬への、慈悲の意を含んだ処罰だった。

#AbbaiareAllaLuna
(88) 2023/09/30(Sat) 5:02:19
イレネオは、警察署を出た。16時を少し回っていた。 #AbbaiareAllaLuna
(a24) 2023/09/30(Sat) 5:02:39

【人】 幕引きの中で イレネオ

 
故に男は途方に暮れていた。
犬に出来ることは主人の意向に従うことだけである。
身を捧げた正義には手を離され、リードを握る者はいない。従った法は失効し、今や頼るものもない。
明るい陽射しの下に、男は憔悴しきった姿を晒した。

右を見る。牢に入る前と変わらない人並み。それは既に日常に戻りつつある。
左を見る。紙吹雪が散っていった。昨日あったらしいパレードの名残だろう。
後ろを見る。その門はいつもと変わらず、けれどこの男を追い出して閉じた。
前を見る。一般車両に紛れて通り過ぎた救急車を見て、思い出す声があった。


「バディオリは大丈夫なのか」
「彼なら病院へ」
「撃たれたのは肩だろう。命までは​────」



ざり。
靴底が舗装された道を擦る。
イレネオ・デ・マリアは知らない。
何故彼が負傷することになったか。
それでも。いや、それだからこそ。
足を向けたのは自宅ではなかった。

#AbbaiareAllaLuna
(89) 2023/09/30(Sat) 5:03:13
イレネオは、病院を訪ねた。16時を15分ほど過ぎていた。 #AbbaiareAllaLuna
(a25) 2023/09/30(Sat) 5:03:33

イレネオは、病院を後にした。20時の少し前のこと。 #AbbaiareAllaLuna
(a26) 2023/09/30(Sat) 5:06:11

【人】 幕引きの中で イレネオ


帰路に着く足は酷く重く、億劫だった。
元より姿勢のいいわけではない男の背が今日は更に丸く俯いている。日の暮れた暗さを心細いとは思わないが、明日から過ごさなければならない日々のことを考えれば自然気は沈んだ。

幾日の間を何もせず過ごすことになるのだろう。
どれだけの時間に耐えることになるのだろう。まるで未決囚だ。
趣味も何もない、訪ねるような友人もいない不明瞭な空白を思えば、知らずうちに溜息が漏れた。

こつ、こつ、と石畳を鳴らす足音はいつか砂利を踏む音になる。
裏路地を通るのはいつも通りのだった。
なにも近道というわけではない。ただ、街灯のない細い道を帰宅がてらにパトロールするのはこの男のルーティンだった。
始めた頃には時々目にしたチンピラなども、最近はとんと見かけない。
良いことだ、と男は思う。きっと良いことだ。
だからこの帰宅ルートは、任を解かれた今日だって変えるつもりがなかった。


​────そして、それがいけなかった。


#AbbaiareAllaLuna
(90) 2023/09/30(Sat) 5:07:21

【置】 幕引きの中で イレネオ


猫みたいな人だった。
痩せぎすで、億劫そうで、いつも顔色が悪くて。
気まぐれで毛並みの悪い、野良猫みたいだった。

それでも。
瞳だけはいつも、いつも鮮やかに花やいでいた。
あの目が困って伏せるのが、嫌いじゃなかった。


────好きな花くらい、聞いておけば良かった。


#AbbaiareAllaLuna
(L1) 2023/09/30(Sat) 5:16:45
公開: 2023/09/30(Sat) 5:20:00

【人】 手のひらの上 イレネオ

 
イレネオ・デ・マリアの遺体は見つからない。

一巡査長の身柄は行方不明として結論される。
その捜索も、程なくして打ち切られるだろう。

それはマフィアから警察への手打ち表明であり、
それは警察からマフィアに対するけじめであり、
狂犬が病理を撒く以前に駆除されただけのこと。

誰かが言ったように、署長代理パパにもママにも見捨てられ。
誰かが言ったように、道理と因果に従って。
誰かが言ったように、地獄に堕ちる。


狭い路地裏では空すら見えない。
負け犬が月に吠えることはない。


#AbbaiareAllaLuna


悪人は、等しく裁かれるべきだ。誰かが言ったように。

(91) 2023/09/30(Sat) 5:20:23
リヴィオは、君と友人であるリヴィオは、柔く微笑み君との未来を思い描いた。
(a27) 2023/09/30(Sat) 5:58:09

【人】 口に金貨を ルチアーノ

からん、と靴の先で何かを蹴った軽い音がする。
繊細なグラスに罅が入ったそれは、何の変哲もない眼鏡であった。
裏路地をただいつものように歩いていた男は首を傾げつつも、
それを上着のポケットに入れてそのまま先へと歩んでいった。

「……、何かいるなあ」

漂ってくるのは慣れない鉄の香りだった。
鼻が利く犬でなくとも想像できてしまう程の量が流れていることがわかる。
すえた匂いはしない、まだ時間があまり経っていないのだろうか。

さらに足を向ける。
ここは自分のシマの傍だから、治安は正しく守っていかねばならないと。

#AbbaiareAllaLuna
(92) 2023/09/30(Sat) 7:53:53

【人】 口に金貨を ルチアーノ

路地裏の前に用意された二台の車のうち、大きな黒いずた袋を乗せた車が男を乗せずに何処かへと向かっていく。

「うちの犬も仕事が早くなったなあ。
 猫が関わらなければ本当にいい仕事をする。あ。
 ……今日は猫にすれ違わんかったな、エキスパート失格か?
 まあいい」

車が向かう目的地は知っている、だが自分がそこまでついて行ってやる気もなかった。
そこまで自分達は仲もよくなければ情もない。
俺の方で悪かったな、クソガキ。だが別れの挨拶ぐらいは送ってやろう。


Notte notte e sogni belliおやすみなさい、良い夢を,
 それでは御機嫌よう」

#AbbaiareAllaLuna
(93) 2023/09/30(Sat) 8:05:00

【置】 口に金貨を ルチアーノ

路地裏を縄張りのように歩くどら猫は、常に不幸の傍に、何かを奪って去っていく。

どら猫は気にしない、悪意に手を染めることも。善が尊ばれないことも。
そこには常に理由があり、誰かの利益の為に何かが淘汰され続けている。
世界は独りに優しくなく、価値がわからぬものに救いなど手に入らない。

そんな現実をただ見て歩き、通り過ぎてゆくだけの人生。
仕組みさえわかってしまえばそこまで悪い物じゃあない。

今日も男はその道を歩く、止めてしまえばそれこそ生きることをやめてしまうのと同じだから。

#AbbaiareAllaLuna
(L2) 2023/09/30(Sat) 8:06:24
公開: 2023/09/30(Sat) 8:10:00
エリカは、届いたメッセージ>>-148に、ふ、と笑んで。彼女もまた簡潔なそれを返していた。
(a28) 2023/09/30(Sat) 9:15:15

エリカは、バイトが客を連れてきたその日も#バー:アマラント
を開いていた。いつも通りに。
(a29) 2023/09/30(Sat) 9:16:35

エルヴィーノは、不思議そうにその紙袋を見た。
(a30) 2023/09/30(Sat) 15:54:07

エルヴィーノは、が上げたその慟哭は真昼の庭に響いた。
(a31) 2023/09/30(Sat) 15:58:36

テオドロは、気分だけでも乾杯。本当にしょうがない人だ。>>$5
(a32) 2023/09/30(Sat) 17:01:00

【人】 口に金貨を ルチアーノ

薄く太陽に陰りをもたらす空の下。
ルチアーノは片手にブーゲンビリアの花束を持ち何度も足を運んだガレージの前に居た。
そこに同じく見飽きるほど身近に感じていた赤のフィアット500チンクェチェントが収まることは二度とない。

鍵のかかっていない扉を開ければ真っ直ぐいつもの場所へ。
ここは誰が入ってくるかもすぐわかる席で、カウンターに立つ長躯も良く見えた。


「あんたにじゃないぞ」


花束を置いてから店をじっくりと見渡して、一つ息を吐く。
もうこの空間が無くなるのは時間の問題だ、珈琲は飲めなくなるし、皆でたまに顔を合わせた時間もなくなる。
暫くしてからテーブルにうつ伏せ目を閉じた、ここでもやっぱり眠れそうだ、今はとても疲れていたし誰も来なければ許されるだろう。

何処か穏やかな気持ちで別れを受け入れることができている。
怒りや殺意がないとは言わないが、楽しそうであったのだ、
そんな男の姿が見れて自分が嬉しくないわけがない。

ただ今は静かに休んでいたい。
大好きだったこの場所で、彼の愛したものへの想いが籠もったこの場所で。

#Mazzetto
(94) 2023/09/30(Sat) 18:15:27
ルチアーノは、「爆破でもしてやろうかと思ったんだがなあ」#Mazzetto
(a33) 2023/09/30(Sat) 18:15:48

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>a33

店に置きざりにされていたコーヒーミルには、
「使用禁止 廃棄しろ」という張り紙がある。
どうも食品ではないものを曳いたらしい。
喫茶店の風上にもおけない所業だ。

ガレージはがらんとしていて、
けれど多くのものがそのままだ。
それはきっと、戻ってくるつもりだったからではない。

このままにする以外に、なかったのだ。
それ以外に、何を足すことも、何を引くこともしたくはなかった。

潮風だけが、その憩いを見守っていた。

#Mazzetto
(95) 2023/09/30(Sat) 18:41:27
ダヴィードは、買いすぎた昼食を、一人きりでは食べきれなかった。
(a34) 2023/09/30(Sat) 20:16:09

ダヴィードは、『イレネオ・デ・マリア』に、生涯出会うことはなかった。
(a35) 2023/09/30(Sat) 20:16:27

リヴィオは、本当はとても、狡い男だ。
(a36) 2023/09/30(Sat) 21:36:16

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>-363

ぐおおおん、と。

尋問と拷問に意識の向いていた構成員たちのなかで、
壁越しに遠く響いていたエンジン音が、ぐんぐんと近づいてきたことに気が付いたものはいただろうか。

──ば がぁん。

甲高く硬質な音が、建物の中に響く。
差し込んでいた日の光が、眩く溢れ出すように強さを増した。

建材がへこみ弾ける音とともに、真っ赤なフィアット500が突っ込んできたのだ。
もうもうと車から吹きだした白煙に、ノッテの構成員たちががなり、銃を向け、あるいは混乱しヴィンセンツィオを引き倒そうとする。
めいめいに好き勝手な反応を見せるものたちは確かに、元から乏しかった統率を欠いており。


ばがん。


──扉の隙間から滑り込んできた男が、両手に構えた拳銃と短機関銃をまき散らす間隙を与えることになる。


#BlackAndWhiteMovie

(1/2)
(96) 2023/09/30(Sat) 23:03:24

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>-363

ぱ、ぱ、ぱ、ぱぱぱぱぁん。

 発砲炎マズルフラッシュと共に破裂音が何度も瞬き、血飛沫と湿った音が響く。
 構成員たちの半数近くを奇襲で叩き、

 がしゃあん!!

 ――照明を打ち抜き。
 暗闇に閉ざされた中で殴打と落下音、銃声がさらに続いて――


「おう」


 ――あなたのそばで、足音が聞こえる。

「生きてるかあ、ヴィンセンツィオ・・・・・・・・


#BlackAndWhiteMovie
(2/2)
(97) 2023/09/30(Sat) 23:06:51

【人】 花浅葱 エルヴィーノ

ゆっくり、上がる。
病院の階段を、一歩ずつ。

それはまるで天国へ続く道のようで、あの屋上への扉を開いたら、あなたが居そうで。

ルチアーノと別れ病室に戻された時は満身創痍だった。
絶対安静の人間が、受けるべき点滴を受けずに外に居たのだから、ナースも医者も皆が青い顔をしていたのは仕方のない話だ。
すぐにまた点滴に繋がれ、青白い顔に生気が戻ってくるのにまた数日を要したに違いない。

歩けるようになって、リハビリを始めた。
手先はなんとなく動くようになったけれど、肘を動かそうとすると痛みが響いて動かない。
砕かれた肩はミリも動かせる気がしない。

本当は、ベッドの上にいるのが一番楽だけど、今はすごく屋上に行きたかった。
金色に輝く太陽の下、広がる青い空を見たい。

だって。

寂しいんだ。
心に空いた穴はルチアが埋めてくれるけど、ずたずたになった心臓が今も血を流しているから。

#BelColletto
(98) 2023/09/30(Sat) 23:13:14

【人】 花浅葱 エルヴィーノ

「やっとついた」

白く輝く扉を開いて外に出れば、涼しい風が男の髪を柔らかく揺らした。
ゆっくり、一歩ずつ前に進んで、
柵に手をかけたらもうだめで、ずるずるとその場に膝を折って座り込む。

身体の辛さよりも、今は、心の震えが止まらないのが酷くつらい。

手の中にあるたった一つだけの贈り物を見つめて、

……ぱた。
ぱたり。


静かに雨が頬を伝った。

「……忠犬は、主を待ち続けるものだろう?」

「な……んで、キミが先に、僕を置いていくの」

僕がもっと、あなたの手綱をしっかり握ってたならこんなことにはきっと、ならなかった。
僕がちゃんと、あなたがしている事を知っていたなら、あなたの頬を打ってでもそれを止めていた。
僕が撃たれてなんてなかったら、あなたを助けに行ったのに。

――知らないことは、罪だ。

だからこれは、全部僕のせい


#BelColletto
(99) 2023/09/30(Sat) 23:14:13

【人】 今更、首輪を外されても エルヴィーノ

「……レオ……」


あの日約束したその名を呼ぶ。

「レオ………ッ」

何度も、何度だって、その名を呼ぶ。
天国への道を閉ざす、格子の前で。

「約束、守って……る、だろ」
「なのになんで、応えてくれない……っ」

だけどそこに、あなたは居ないのだ。
今更、その首輪を外されても、僕はもう上手く歩けそうにない。

#BelColletto
(100) 2023/09/30(Sat) 23:15:34

【人】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

>>96 >>97
[16:00]

ノッテの構成員が殴り込んできたときよりも大胆な音が響く。
此れより先に追いかけっこに加わるものなんて警察ぐらいしかありはしない。
その筈だった。そうだとしたなら、こんな荒っぽい手立ては取らない。
他の誰が在るというのか。彼らの手を迷わせたのはそうした困惑もあったのだろう。
目を向けるべき相手を誤らせ、その視界を暗く潰した。

男の反応は緩慢だった。薄く雲が張ったような、空の色が向けられる。
人の死体がいくら増えようが男の注意を引くことはない。そうだった。
それが、乱入した男の顔を見て僅かに目を見開く。
確か当初乗り込んで来た構成員達は、ある男の部下だった筈だった。
秘密主義のマフィアたちであっても、多少顔の割れている人間はいる。
そうした者たちの幾らかは、一人の男を信奉めいて仰いでいた筈だった。
少なくとも自分が罪を暴かれ情報から隔離される前はそうだった。

#BlackAndWhiteMovie
(101) 2023/09/30(Sat) 23:27:35

【人】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

>>96 >>97

その男の顔を見上げて、満身創痍の男は笑った。
息だけで、けれどもそこにあるのは嘲弄とはまた違うものだった。
仕方ないものでも見るような、怪訝と皮肉の混じったそれだ。

「……はっ、はは」

「迎えの趣味が派手だな、アレッサンドロ・・・・・・・

#BlackAndWhiteMovie
(102) 2023/09/30(Sat) 23:28:17

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>101

満身創痍の男の前に、黒いスーツを翻した男が立っている。
壁の隙間から差し込む燦光が、ちかちかとその輪郭を彩って。
見やれば、その体のあちこちに乱雑にまかれた包帯や布の切れ端が赤く染まり、彼もまた無傷ではないことが分かるだろう。
そいつはあなたの表情に、に、と笑顔のように口元を歪めると。

「――気安く
 呼ぶン
 じゃッ
   ね えよ、
くそヴィト・・・・
ッ!!!!」

 
――横殴りに銃身を叩きつける。


#BlackAndWhiteMovie
(103) 2023/09/30(Sat) 23:35:27

【人】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

>>103

頬骨に堅いフレームが擦り合わされる感覚があった。
既に大分張られて腫れた頬に、今までの痛みを再生するように神経が痛んだ。
軽く咳き込んで血塊を吐き出す。喘鳴は荒れたものの、悲鳴はあげなかった。
衝撃に流される前に向こうを向いて金属製の扉に叩きつけられた頭は、
まず視線を貴方へと向けて、それを追うように頭そのものが前を向く。

「他人行儀に呼ばれる方が、お前はよっぽど好みじゃないだろう」

立ち上がろうともしなければ、反撃の姿勢も見せない。
ただ、大混乱のさなかにある町工場の中の景色を背景に見上げて、
叩きつけられた言葉と態度を映画のスクリーンのように眺めているだけだ。
それで満足するのなら、それで構わないだろう。
けれどもそれで腹の虫が治まらないのなら、それはきっと不満だ、そうだろう。

「一方的に殴りつけて気が済むんだったらこのまま付き合ってやる。
 で? それでお前は構わないのか?」

#BlackAndWhiteMovie
(104) 2023/10/01(Sun) 0:02:08

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>104
ぷ、と吐き捨てる唾は赤黒い。
ストックに張り付いてしまったような指を引きはがして、
弾切れになったらしい短機関銃ががらんと床を転がった。

「うるせェ。
 舐めやがってマジで」

乱暴に伸ばした腕で、あなたの肩を掴み引き起こす。
その振る舞いに"カポ・レジーム"としての、
あなたからすれば取り繕った、気さくな様子は欠片もない。
──ただ、まったく、見慣れた様子。

かつてソルジャーとして纏っていた、当時の顔をすっかりと取り戻した顔で。

「ここで元部下の代わりをやってやってもいいンだが──」

じろ、と目だけで横を見る。

「………」
「乗れ」

車体のひしゃげたフィアットを指さす。

「これ以上話を聞いてやる気も、解釈してやる気もねえ」
「ただ、ここにいると邪魔が入るだろ」
「──ンなことしてる時間も余裕も、暇もねえ」

だろ、と。
答えも聞かずに、車の方に向かっていく。
(105) 2023/10/01(Sun) 0:10:00

【人】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

>>105
上体さえ浮き上がらせられたなら、それに追従しないわけでもなかった。
何もかもに無気力であるのとは異なる、他から見て違いはわからずとも。
打撲程度の損耗はあるものの無事な方の腕で体を支えて立ち上がる。
片足は引きずり気味ではあるものの、体重を支えられないわけではない。

点々と血が尾を引く足跡を残しながら、助手席の方へと歩いていく。
時間が無いのは確かだ。そして目の前の相手を見れば、互いにそうなのも確かだった。
皮肉るような物言いはされど相手の提案を蹴って立ち止まったりするものではない。
そればっかりが事実であって、心中の内を饒舌に語ったりはしない。

「話くらいは聞いていけよ。何も聞きたくないわけじゃあないだろ。
 もしそれくらい呆れてるなら、お前は此処にわざわざ来ない」

決めつけるような物言いのどれだけが真を得ているのだろう。
長い月日の中で互いがどういう人間か霞んだか、或いは。
少なくとも、聞けと言うほど自分から話したりというのも、男はやはりしなかった。

「……お前の運転する車に乗るのは、そういや初めてだったかな」

#BlackAndWhiteMovie
(106) 2023/10/01(Sun) 0:26:40

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>106

怪我を慮る様子など一切なく、力任せに腕を引き起こす。
手招きも指図も、説明も気づかいも無い。
奇妙で不格好な、それは信頼ににた形。
ここ十年ばかりお互いの間に横たわっていたさまざまなしがらみや思惑、年月や歳月。

そういったどうでもいい・・・・・・もの全て、
ばたんと乱暴に閉じられる扉の音にかき消えていくようだった。

「……カー・ラジオ代わりに流してやるから、勝手に話せよ」

分泌される脳内物質のせいか、
それとも流れ出す血のせいか。
なにもかもを走り切った直後のような、気怠さと自由の境目のような空気。
──この十年ばかしあった微妙な距離感の代わりに、そういったものがぶちまけられたような感覚。

それを形容する名前を、ふたりは持たなかった。
あるいは、必要としなかった。


「たりめーだろ。
 カポの車に乗る警部がいるかよ」

がたがたと煙と異音をあげながら、フィアットのタイヤが滑り出す。

行先は、港。
ゆっくりと沈みゆく太陽を追いかけるようにして、ひびの入ったフロントガラスが瞬いた。

#BlackAndWhiteMovie
(107) 2023/10/01(Sun) 0:35:59
リヴィオは、君と同じものを見ている。
(a37) 2023/10/01(Sun) 0:40:35

【人】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

>>107

その日の空は晴れていた。
緞帳を割るように光は破砕された開口部を割って差し込む。
パレードが幕を開けた頃に比べれば随分と光は色を帯びていて、
道向こうの目的地であるように主張する夕の色がやけに視界に眩しかった。
僅かな隙間を縫って吹き抜ける風が傷をひりひりと傷ませる。

「お前をパトロールカーに乗せてやることはしょっちゅうだったけれどな。
 性懲りも無い暴れ方ばかりするもんだから、ガソリン代を請求してやりたかったくらいだ」

まだお互いが若く未熟で、ちょうど今の夕焼けのように昼と夜の交わりとの関わり合いを、
どんなふうに図るべきなのか探るようにしていた頃の話だ。
今、或いはこうなる直前よりもずっと上手く切り抜ける方法なんざ知らなくて、
どちらも自分の上、社会だとかそういうものに叱られため息を吐かれていた、
あの頃の夕日が一番眩しかった。

「お前は引き継ぎは終えてきたのか。どうせろくに話もしてないんだろう。
 口を開かないことばかり得意になっちまったもんだな」

#BlackAndWhiteMovie
(108) 2023/10/01(Sun) 0:59:55
 


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