人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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 そうだ。
 そちは余と、生まれた時はともかく、死ぬ時は一緒に、だな。 


[そう笑えば、かんぅのびっくなものが自分の中でびっくびくになってしまっているのを感じ、あぁっと体を揺らす。
それだけでなく、かんぅが抱きしめて腰を揺らすものだから、いやいやと首をふり、それと同時に目の端から先ほどの涙が零れ落ちる]

 
 生まれ変わったからって、すぐに出会えるとは思わなんだ
 そちが人間に生まれ変われるかもわからぬぞ?
 どこにいるかわからぬそちを、余はどうやって見つけるのだ

[ぷいっと楽観すぎるかんぅに拗ねたようにすれば、かんぅが額と額を合わせてから軽い接吻をして、そして肩に顔を摺り寄せる。普段は自分の方がすることの多いポーズだが、今日は甘えたい気分なのだろうか。

なぜかお礼を言われて、うむ、とほほ笑んだ―――が]

 ああ、んっ!!

 ……名前……っ


[押し倒されて、ゆっくりと灼熱が中を焦がしていく。丁寧に、じっくりと刻み付けてほしかったから、ひどく抱いて欲しいと言ったのだけれど、かんぅはこういう形の刻み方を選んだのか。

名前を呼ばれて、思わず顔が赤くなる。
なぜだろう、ものすごい照れてしまった。
しかし、それに暇も与えず、ずん、と重く響くような律動でかんぅが動き出す。
かんぅの大きなものが躰を刺し、貫き、引き裂いていく。
痛くはない。痛くはないのだけれど、一突きが重たすぎて、体をひくひくと震わせて受け止めるしかできない。

体を重ねるように彼が乗り上げてくるので、押しつぶされるような気がする。
欲しい場所、触れたい場所に全部かんぅを感じる。
やはり、この抱かれ方が好きだ]

 あ、あああぁっ♡


[きっとこの吐く息や肌の熱気だけでも自分は感じてる。
かんぅの腹部や胸部の厚さや圧迫感だけで、何度も擦られる前だというのに、先に達してしまった。
ぷぴゅっ と頼りない、透明に近いものがヤオディの雄の先端から出て、体を震わせて、感じた*]

  不便かどうかは考えたこともなかったな。
  産まれてからずっとあるものだ。
  これが無いというのもよくわからん感覚になりそうだ。


[ナニやら競うように背筋を撫でながら男は余裕など一切ないことを隠しもしてはいなかった]


  それはお主、鼻も耳もあまり揺れぬだろう。
  こやつはなぶるんぶるん揺れるのだ。
  揺れが大きいと痛いものだぞ。


[ナニしろうっかりと弱点を曝け出した瞬間に水を得た魚のようにはしゃぎまわるのだ。
イカ様にしてこれを止めろというのか甚だ分からぬし、蘇芳と緋扇は苦労したのだろうかと少しばかり会ったこともない二人を思っておくがそれも一瞬のことである]

  邪魔ではないぞ。
  これは予がお主を知ろうとしている行動なのだ。
  なかなかに忙しくてな。
  止めてやることも出来ぬやもしれぬな。


[然しながらリンは此方の弱点を責めているのに対し、此方は背筋を撫でたり項を擽ったりとしか出来ぬ状態だ。
よもや育ち切っておらぬ体に対し春画的な悪戯ができようだろうか、いやできぬ]


  ぐっ、ぐぐ――……お主、そこは、いかんぞ。


[段差を撫でられると腰が退ける。
退けた分だけリンの身が湯舟に沈むが元より溺れることもない深さであろう]


  こうなれば奥の手だ。
  こうしてやろう。


[ほれとリンの身体を横抱きにする形で膝の上に乗せるようにすると男は指先を背筋から離して足へと向けた。
足の裏、そして指先とその間を擽っていくのである*]

[寂しがり屋の白竜は一つ隠し事をした。
其れを番となった者が察する事はあるかは後次第。今はただともにある未来を大事に抱きしめて、生まれたときは違えども。と笑う彼が死ぬときは一緒というてくれるのなら、其れに応えよう。別れ離れる事がないように。
一人、戦場で死なぬように。

――いやいやと
涙を零す彼の雫を掬い]


 ははっ、確かに。
 だがこのかんぅ、婿殿への思いは
 山をも砕く所存。たとえ蟻となろうと

  馳せる気であったが。


[拗ねる彼に対して笑う声は冗談に聞こえない。
かんぅならやりかねない。そんな実績があったが、あまりの楽観に彼が拗ねるのも道理であろう。普段とは異なり自分の方から彼に甘え、気持ちを伝えていざというところで。

彼の様子がまた変わった]



 …婿殿?ああ。


[顔を赤くする彼に
ふと気づけば、抱き寄せて引き寄せ肉体の奥を熱で突いた。確かに強くされど乱暴には、酷くならぬように優しく抱いて。それから、唇を耳元に寄せれば息を吹きかけ]


 …愛しておるぞ、ヤオディ。


[再び彼を呼んだ。
照れる理由を何となく察すれば、とっておきで彼を呼ぼうと甘い声を寄せ。それから、押しつぶすように彼を抱いた。全身でヤオディを味わっている。其の感覚が堪らなく好きだった。全身で味わう彼は、自分を求め啼いている。

溜まらず掻き抱いて距離を縮め]



 ……むっ!!!!


[くっ、と呻き声を漏らせば
彼の熱から透明に近いものが出、、それと同時に中が締まるのを感じ、気づけば、熱を吐き出していた。其れが元気なのは彼より与えられし熱のせいか。みなぎる力はまだまだ老いをしらず、死から彼を遠ざけるもの。はぁはぁと肩で息をしながら彼を掻き抱いて、頬にかかる髪を避け]


 ……また汚してしまったな。


[折角洗ったのに。と笑い
それから、汚してしまったのだから。と達したばかりの彼を抱きしめたまま、また腰を揺らした。出たばかり、自分の熱もまだ力を出し切らぬ分、彼の中を突く角度は異なり更なる感度を導くか。手はそのまま透明に近い液を出した熱に向かい。

その先端をぐりぐりと押して。
気持ちいいを確かめ

扱きだせば、彼の悲鳴ににた嬌声は聞こえるだろうか*]

【人】 鬼の花嫁 千


[己の過去の断片を前に、変わらず強く静かに振る舞い
惑う手に温度と言葉をくれた鬼が、声を詰まらせる。

その様子を見ても、躊躇い無くその名前を声で教えた。

“何も恐れることなど無い“のだから。>>-111]


 ああ、旦那様
 俺はあんたを見つけてやれたんだな

[既に確信に近かった真実だ、改めて告げられても千に揺らぎはない。

稚気で頼りない反応や朧な声に、振り返り触れてやりたい想いが過るが
それはきっと今するべきことでは無かったから、ただ一言返し震えた声の唯一の傍聴者となった。]
(34) 2021/06/30(Wed) 23:40:20

【人】 鬼の花嫁 千



 …………まるで紅鉄様みたいな人だな

[全てを漏らすことなく聞き遂げて、小さく息を吐いて口を開く。

死を望む者を立ち直らせる真っ直ぐな心、
己を犠牲にするかのように誰かの為に独り生きる様。
やはり鬼の心はかつて大切だった者達が創り上げたもの。

変えられない過去を嘆いたり、人間であった頃の鬼の無力さを否定するよりも
きっと大切だったのだろうその記憶を分かち合うことを、千は選んだ。]

 俺は少しばかり埃塗れになっただけだぜ
 頑張ったのはあんただ、そうだろう
 ──なあ、よく戻ってきてくれたな

[余所者の妖怪との戦いで怪我をしたあの日に似た台詞。
鬼の身体は今はずっと傍にあった。だが、心は過去を視た。

その上で常のように呼び掛けてくれる鬼のままで在るのが、とても喜ばしかったのだ。]
(35) 2021/06/30(Wed) 23:40:35

【人】 鬼の花嫁 千



 ……なんだい、随分先の話だなァ
 そんなことを先に言われると、気になっちまうよ

 どうせ俺があんたの言うことを拒むわけがないんだから、
 そこは安心して、他の問題について考えな

[暫くの沈黙の後に、握り、離れてゆく手。切り出された話。
取り戻した記憶が鬼に何かを決意させたのだと千にも分かった。

少しの間を空け首だけが軽く見上げるようにして振り返り、態と茶化すように軽く応え口角を上げる。

本当はその重みを分けてくれと、出来ることは無いのかと言いたかった。
それでも、たかが二十年と少しを生きた人間には背負えぬものだと察して、想いは押し留める。

きっと互いに受け取れない荷と受け取れる荷があるのだ。鬼には握り飯を作るのが難儀だったように。
ならば只、巡る季節の先で来る時を待つだけだろう。]
(36) 2021/06/30(Wed) 23:40:50

【人】 鬼の花嫁 千



なあ旦那様。今日も朝から寒いなァ
だからまだ……このままでいようぜ

[痛い程の力は、しかし抱えた人の子を潰すものではない。
かつて人であり今は鬼である男の、不安や決意、自分への想いが込められた強さ。

だから千は咎める代わりに、もう少し紅鉄坊の時間を奪うことを選んだのだ。*]
(37) 2021/06/30(Wed) 23:41:04

【人】 子天狗 茅

[差し出された手>>18に収まらんと、寄せられた茅の身体をまた、するすると黒い糸が這い、宵闇に似た色の着物がその身を包み込む。
その意匠はまるで、山伏のようなそれで、ついでとばかりに額を滑った黒が、頭襟を形作った。
足元には、高下駄。
背中には、小さいながらも明らかな、漆黒の翼を可視化させ。
そうして子天狗は、天狗さまの腕の中に収まって笑う。

子天狗には、村の様子が聞こえていた。
だから当然知っていた。
今、村は『村長さんの娘夫婦』の『披露宴』の真っ最中。
だからきっと、『天狗の嫁』の『披露』にも、丁度良い。]

 ふふ。
 とっても驚くと思うよ。

[おめでたい話じゃあないか!
なんて。

子天狗は腕を伸ばして、天狗さまの首元に抱き着く。]
(38) 2021/07/01(Thu) 0:06:53

【人】 子天狗 茅

[そうして村に現れた二人に、はじめ村の人たちは唖然とした。>>19
天狗が礼を言いに来た、なんて。
そんな言葉を信じるものなど、この村にはいない。

それから騒然と。
茅がまさか、生きているなど思っていなかったものだから。
そうして何故か、まるで天狗のような恰好をしているものだから。

そうして最終的に彼らが抱いたのは、畏れではない。

                      
敵意
だった。]
(39) 2021/07/01(Thu) 0:06:56
 ありがとぉ、

[茅が笑う。

天狗さまが、好きにしろと言うから。

天狗さまの腕から降りた子天狗の、
高下駄の歯が触れた大地に、
波紋が広がった。]

【人】 子天狗 茅

[次の瞬間、“お嬢さん”が、新郎を匕首で刺した。
さっきまで無かったはずのその刃物は、茅が一度天狗さまに向けたものと、そっくり同じ形をしていた。
新郎はただの人間だから、不意打ちに成すすべもない。
そして刃が刺されば、ヒトは傷つく。
傷の場所が悪ければ、ヒトは死ぬ。
“花嫁”の刃は、“花婿”の喉を、正確に切り裂いた。

紅い血潮が夜空に舞う。

しん、と辺りが静まり返る。
どさ、と“新郎だった骸”が大地に倒れた。]
(40) 2021/07/01(Thu) 0:07:03

【人】 子天狗 茅

 
    あーぁ。
      
しちゃった。

 
(41) 2021/07/01(Thu) 0:07:05

【人】 子天狗 茅

[子天狗が呟くと、ざわ、とヒトに波が立った。
驚く声、叫ぶ声、問いただす声。
あぁ、ぐちゃぐちゃだ。
ぐちゃぐちゃ。

『だってこの人、私のこと馬鹿にしたんだもの』


うつろな表情で、“花嫁”が言う。
同時に別の所で、誰かが誰かを殴り倒す音がした。
それを機に、あちらこちらでヒトとヒトの争う声がし始める。]
(42) 2021/07/01(Thu) 0:07:08

【人】 子天狗 茅

 
 あーぁ。
 いつだって、ヒトを
ぼすのは、ヒトだよねぇ。
 
(43) 2021/07/01(Thu) 0:07:10

【人】 子天狗 茅

[子天狗はただ、そのきっかけを与えただけだ。
子天狗の妖力では、ヒトに特別な力を分け与えることはできないししないけれど、代わりに幻聴を聞かせることはできた。
ただ、ほんの些細な悪口を、隣の誰かが囁いたように、聞かせただけ。
それからちょっと試しに、“花嫁”の手に、刃を握らせただけ。

聞こえた声に何を思ったかは勿論、どんな行動に出たかなんて、そんなのは子天狗の預かり知るところではない。
ヒトとヒトが争うのを眺めつつ、と、と、と天狗さまに近寄って、寄り添う。]
(44) 2021/07/01(Thu) 0:07:13
 
      あは。

            こわぁい。
 

【人】 子天狗 茅

[気づけば紅く濡れて倒れている身体は一つや二つではない。
村長の家の屋根に、火が付いた。

悪意の声が聞こえた所で、普段の行いが良かったならば、それが幻聴であることになど容易に気づけたことだろう。
何せ、長く共に暮らした隣人だ。
けれど、悪意の声を疑いなく信じてしまった時点で……彼らは元々、そういった疑いを互いに抱いていたということだ。
何て哀しいことだろう!]

 案外、幻聴でもなかったのかなぁ。

[くすくすと、子天狗が笑う。
笑う。

……嗤う。]
(45) 2021/07/01(Thu) 0:07:18

【人】 子天狗 茅

[どれだけの時間が経ったろう。
決して小さな村というわけでもなかったと思うが、その割に終わりは割合あっさりしていたかもしれない。

子天狗が、と、と、と大地に波紋を残す。
じゃり、と砂を踏むような音がして、幻覚が霧散した。

後に残ったのは、死屍累々。
そしてその真ん中に座り込む、『お嬢さん』の姿。
真っ白だったはずの着物に、誰かの赤を浴びて、がたがたと震えていた。
その眼前に子天狗がしゃがみ込む。]

 どうしたの?
 “お嬢さん”?

[はじかれたように顔を上げ、『お嬢さん』は怯えたように、後ずさった。
子天狗は、まるで心外だとでも言いたげな顔をする。
ついと近寄って、その冷たくなった両手を握ってにっこり笑ってあげた。]
(46) 2021/07/01(Thu) 0:07:20

【人】 子天狗 茅

 泣かないで?
 綺麗なお顔が、台無しだよ?

[にっこりと、優し気に。
なのに“どういうわけか”、『お嬢さん』は震えたまま、涙を流し続けている。
可哀想だなぁ、と思った。]

 しょうがないなぁ。
 じゃぁ、
『夢』
を見せてあげようか!

[きゅ、と冷たい指先を握りしめると同時、『お嬢さん』が眼を見開いた。
いやぁぁ!と叫んで、白眼を剥いてしまう。

おかしいな。どうしたのかな。
“家族”や“旦那様”との、
甘い夢
を見せてあげてるはずなのにな。

子天狗は首をかしげる。
そっと手を放すと、
自らの手で死んだはずの彼らに追い回され続ける夢に堕ちた
『お嬢さん』は、ぱったりとその場に倒れてしまった。

なるほどきっと、“歓喜の”叫びなんだろう。
俺にはわからないけれど。]

 よかったねぇ。
 “皆”にまた
えて。

[一度だけ、『お嬢さん』の頭を撫でて、子天狗は立ち上がった。
振り返った先、天狗さまの姿を見つければ、また嬉しそうに笑う。
そうして子天狗は、天狗さまの元へと駆け寄った。**]
(47) 2021/07/01(Thu) 0:07:23

【人】 鬼 紅鉄坊

── 来たる冬 ──


では、行ってくる

見つければ村近くまで届けねばならないのでな、
遅くなるだろうが、心配しなくていい

[ 戸口に立った千を見下ろし、頬を撫でる。
 人よりずっと強く逞しくある鬼の身体とはいえ、
 凍える空気の中その命の温かさが愛おしい。

 少しばかりの名残惜しさを覚えながら、背を向け山の奥へ歩き出す。

 その日、独り寺を出たのは陽が昇りきった刻
 薬屋の店主が訪ねて来た後だった。 ]
(48) 2021/07/01(Thu) 1:56:16

【人】 鬼 紅鉄坊


[ 奪い合った時間、抱いていた温かさはもう名残も無い。>>37
 その分過ぎた日々で、幾度も触れてきた。

 すっかり梔子の実が橙に染まり、収穫を終えたのは数日前のこと。

 辺りは白に包まれ、すっかり姿を変えている。
 この百数十年山で過ごし、数える程しか見たことのない雪。
 やはりこのところの気象が影響しているのだろう。

 店主曰く、その中で一人の子供が朝から山に遊びに行ってしまい
 昼を過ぎても帰ってこず、村人が立ち入れる範囲では見つからない。

 先日実を引き渡した際、寺を気にしている様は気に掛かったが
 村の者など皆、どうせ千を嫌っている。早く喰われろと思っている。
 引き合わせたわけでもないなら、そこまで気にすることもない。

 千について口に出して何かを言うでもなかった男の願い、
 小さな子供の命が掛かっているとあれば、引き受けぬ理由は無い。 ]
(49) 2021/07/01(Thu) 1:56:32

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 独特の感触を踏みしめ、音を吸い込む世界を征く。

 吐いた息が白く煙のように立ち上り、消える。
 ──どんなに寒い思いをしているだろうか、可哀想に。

 鬼が探しに来ても、きっと迷子は怖がるだろう。
 共に帰るどころか逃げてしまうかもしれない。

 それでも、鬼の歩みは途絶えない。
 恐ろしがるからこそ、在るべき場所に戻さなければならないから。
 誰かに見つけてもらうのは>>34
 とても救われることだと、知っているから。 ]
(50) 2021/07/01(Thu) 1:56:54

【人】 鬼 紅鉄坊

[ だが─── ]
(51) 2021/07/01(Thu) 1:57:06

【人】 鬼 紅鉄坊



……一体、何処に行ったんだ

[ 山は何処までも静まり返っている。
 どれ程歩いても、痕跡は見つけられなかった。

 同胞が騒いでいないのなら、つまり襲ってはいない。
 雪はとうに降り止んでいる、
 途中からでも隠されていない足跡がある筈だ。

 陽の傾き始めた空を木々の合間から確認し、ふと気づく。
 ああ、
そういえば性別も名前も聞いていなかった。
 ]*
(52) 2021/07/01(Thu) 1:57:19

【人】 鬼の花嫁 千


  ─ 必然の冬 ─


 寺の中を暖めながら待ってるさ
 精々あんたに怯えた迷子の捕まえ方でも考えとけよ、ひひ

[口角を歪めた笑みで可愛げのない事を言い、千は鬼を見送った。
自分など気にせず、子供を見つけることに集中出来るように。

その目立つ姿が白に消えるまで、中に戻ることなく見つめていた。

こんな寒い日に迷惑な子供だと思う。だが、雪が物珍しい気持ちは、分からなくもない。
村人が門前まで訪ねて来るまでは、千と鬼も外の景色を寄り添って眺めていた。]
(53) 2021/07/01(Thu) 1:57:45