113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】
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皮肉にもそれが、彼女が疑われる理由となってしまったのかもしれない……と思った。
| (a26) 2021/12/11(Sat) 22:46:13 |
| 「……夢見ですか!一体どんな夢だったのでしょう! 素敵な夢を見られていれば、それは現実を生きるにも素敵なことなのですが、悪夢では叶いませんね! 出来ることなら、チェルちゃんが皆さんの夢の中で芸を披露して……笑顔になって欲しいのですけれども!」
道化は、顔を上げて変わらない笑顔を見せた。 そのぐらいしか持ち得ていない。
「チェルちゃんではどうにか出来ないものでしょうかね〜。なにかほら、見たい芸のリクエストとか、皆さんあります? ない?机さんと椅子さんはないみたいですね……!」 (42) 2021/12/11(Sat) 23:48:49 |
いつもの席に忘れ物をしていた。空の椅子の上に赤いリボンがちょこりと乗っている。
「ああ、捕まえてくる。だから……待っていてほしい
……、では……調理場は、たのむ……」
あなたにも協力を頼むほどには、間違いなく、本気だった。
上手いチキンの素材である何かを、狩ってくる。
そう宣言したからには遂げて見せる。
無事に、美味しい明日がやってくるといい。
「…………それで、次は誰を、」
小銃を抱えなおす。ひとまず美味しい食事の話はさておき
できること、やるべきことを、遂行する。
「……ミズチ」
ぽつりと呟いた。自分で決めたというよりは
突然脳内に振って来たような。以前と同じ様式でそうするようだ。
「そこの男連中と一緒に踊らされる夢」
と、酒場にいる面子の何人かに視線を向けた。
「…………悪夢だったわ」
アイシャの姿を見た。こんなことをしていても、あなたには……
レイ
「……レイ」
痛めつけられた身体では、落とし物を拾うこともままならない。
あなたの厚意を拒むことはなく、全てを拾い終えて向き直る。
そして、ため息をひとつ。
「……あいつらから奪われたもの、取り返す手段」
ペトルーシャの姿を見てみれば、いつも持っている装備がない。
肌身離さず持っていた〈匙〉も〈焔喰らい〉も。
あなたはそれらが死霊術師にとって大切ものだと知っているだろう。
とは言え、そんなものを用意しろと言われても無茶がある。
「……それか、何か冷たいものが飲みたいわ。
蒸し暑くて仕方ないのよ、ここの酒場……」
| 「みんなで踊る夢……それって悪夢なんですか〜!? チェルちゃん的には素敵だと思うのですけれど! 女の子の友達と踊る方が好きでしたら、 チェルちゃんは手も足も貸しますよ!」
踊ってあげたらいいんじゃない、の言葉に応えて、 胸を誇張的に張った。
「痛みのお友達の位置にすり代われるぐらい、 愉快なダンスをエスコートしますとも!」 (44) 2021/12/12(Sun) 17:20:05 |
貴方が美味いチキンの素材として魔物も視野に入れているとは露知らず、これは調理場……必要なら調理してくれる人も探しておくだろう。
美味しいならば
「わかりました。私は……」
暫し、悩むように間を置いて口を開く。
「今日は、彼の役者を調べてみます」
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