[青年はそれが何か、勿論知らず、知らぬまま、ちかちかと脳裏を占める白い光の中に揺蕩うように、全身を投げ出して、明け渡して、暫くは息も忘れたように、呆然としてしまう。
じわじわと、胎の奥に広げられた熱に呼び戻されるようにして、手足の感覚が戻ってくると、そ、と腹を撫でる。
新たに腹を汚す白は無かったが、それすら気づかぬままに、胎の内で脈打つ熱を、そ、と噛みしめるように、感じて。
漸く、深く深く息を吐いた。
じわじわ、じわじわ。
胎に注がれた毒を、青年の身体は貪欲に飲み込む。
甘い、甘い
蜜
のような
毒
は、
青年の身体を内側から
犯して
、
侵して
、
そうして青年の身体を巡る体液と混ざり合い、
青年の身体はそれを……
受け入れた。
]