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【人】 半吸血鬼 クラレンス[ 動き回っていれば脳内麻薬が出るのは本当らしく 街に辿り着き、酒場に辿り着く前には 帰ってきた安心感からか、気を失った ラトゥールがなんとかしてくれたのだろうか 目が覚めれば地下の研究室 ベッドに身体を預ければ痛みがより酷く感じた 時折意識が戻っても ボヤけた視界ではよく見えず 目を閉じれば悪夢も見ない程に 意識を刺激する痛み 傷もないのに、何故なのか 戦っている間は気にもしていなかったことが 今更になってまた湧き上がる 考える脳の余裕もなくまた意識は落ちる ] (2) 2020/03/10(Tue) 11:36:58 |
【人】 半吸血鬼 クラレンス[ 名前を呼ぶ声がする>>20 そちらに目を開けて顔を向けても 身体を圧迫するものは、正常な視界を許さなかった 鈍くぼやけた視界の先、穏やかな緑の眼が見える ] …………っ。 [ 温度の上がる左手 した覚えのない親友を守ったらしい話 痛みが増す。またこれだ 態度の変わりきった相手に どこまでが真の言葉で、などと 疑う悪癖を発動させる余裕もなく 耳に入る優しい言葉 暖かい言葉を聞きながら意識は沈む ] (21) 2020/03/10(Tue) 17:39:48 |
【置】 君の親友 クラレンス信心深い家庭だった 悪鬼が夜を歩く世界において 聖なる教会に毎日祈る習慣がある家庭など 当然に、よくある話だ 村では僕の家は商家で少し裕福で だけどそれに傲る事もなく 教会に寄付などをしていた 身寄りのない子に手を差し伸べたりの 活動だってしていた 僕は僕で両親に愛されて育った “誰にでもどんな人にも 優しい、強い大人になりなさい” そう言っていたのは大好きなお父さんだ (L0) 2020/03/10(Tue) 17:42:28 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 君の親友 クラレンス10歳になる頃 親の仕事の都合で都会に行くことになった 生まれ育ったこの村と たくさんできた友達と離れるのは …もちろん、嫌だったけれど また会おうねって約束した 次に会ったら何をしたいかなども話した それが叶わない日が来るなど 平和しか知らない僕は思いもせずに (L1) 2020/03/10(Tue) 17:42:52 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 君の親友 クラレンス夜を走る引越し途中の馬車は 悪しき吸血鬼に襲われた 優しい優しい両親は 僕だけは助けてやって欲しいと必死に懇願して 煩い奴だ、と目の前で 殺されてグールに変えられるのを見た 少し前まで、昨日まで 僕の事を大好きだと撫でてくれた2人が 意志のなく徘徊する怪物に変わる様を そんな中で僕は 怖くて、ただ怯え続けて 助けを求める声すら出せずに縮こまって 何も、できなかった (L2) 2020/03/10(Tue) 17:43:34 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 君の親友 クラレンスそして僕は連れて行かれた 恐ろしい見た目の怪物の元に 今度こそ自分も殺される そう思っても恐怖で身体一つ動かなかった 目の前に居たのは親を殺した怪物よりも 遥かに強そうだった 生きる事を半ば、諦めてもいた 身体になにか突き刺された。痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い ………………身体が、おかしい (L3) 2020/03/10(Tue) 17:44:34 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 夜に取り残された子 クラレンス身の毛もよだつ恐ろしい響きが 頭の中をガンガンとこだまする 「お前の名前は今日からクラレンス 馬車から拾った子だからな」 違う! 僕には名前が、名前が…… ……………… 何故だか逆らえない。どうして 僕の身体に何が起こっているの? (L4) 2020/03/10(Tue) 17:45:52 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 夜に取り残された子 クラレンス騒ぎが起きたのはその直後 「その子を渡せ」と叫ぶ人が乗り込んできた あまりに目まぐるしく変わる眼前 何が起きたか分からなかった ただ、分かるのは また、僕を守ろうとしてくれた 誰かが死んでしまった、こと 僕を抱えて教会まで連れて来た人が すぐそばで倒れたのを、見て (L5) 2020/03/10(Tue) 17:46:45 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 夜に取り残された子 クラレンスどうしてみんな置いていくの どうしてみんな僕を守るの 何もできない僕のせいで みんなみんな死んじゃったんだ! それなら僕は死んでしまってもいいから みんなの命を返してあげて! (L6) 2020/03/10(Tue) 17:47:40 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 夜に取り残された子 クラレンス身体が吸血鬼にされたと理解していた 心すら作り変えられる筈の その過程が不十分だったことも 僕の為にみんな死んでしまったのに 人を傷つける化け物で 血を吸わなきゃ生きていけなくなった それでもなお、生きていけだなんて できるわけがないだろう!? 皆が生きる事を願って助けた それが理解し割り切れる程に 心はまだまだ大人ではなかった 誰かをまた傷つけてしまう前に もう死んでしまいたい もう生きたくない!嫌だ! (L7) 2020/03/10(Tue) 17:48:17 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 夜に取り残された子 クラレンス叫ぶ。 死んでしまいたいと首を掻く 痛い?こんなの 僕が死ぬはずだったのに 代わりに死んじゃった人の痛みに比べたら あまりにも些細なことだよね? 赤いものが爪を濡らす ごめんなさい。みんなごめんなさい 僕は何もできなかった 僕の為に死んでしまうなんて この程度で償えやしないだろうけども 新たに罪を増やしてしまうよりは 日課だった教会での祈りよりも深く 許されない罪を告白するように 自分の身体に傷を入れていく (L8) 2020/03/10(Tue) 17:48:45 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【置】 夜に取り残された子 クラレンスそんな僕に近付いた、1人の影 その人はこう言った 「あなたの名前は?」 僕はこう答えた 「………僕は、クラレンス」 与えられた名を、その人へ告げて (L9) 2020/03/10(Tue) 17:49:26 公開: 2020/03/10(Tue) 17:50:00 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス[ 身体の痛みが消えた それと同時に流れ込んでくる 色鮮やかな記憶達 そして色濃く爪痕を残したのは ]僕が吸血鬼にされた時の記憶 ……どうして、僕は 生きているんだ、ろう 何もかも忘れて のうのうと生きていたんだろう [ 記憶を消される直前の様に がりがりと爪で首を掻いていく 不安定な心が吸血鬼の面を刺激する 喉が渇いた。その感覚が余計に心を乱す 少しはあの頃より精神が大人になろうとも 抱えた罪は簡単に消えやしない ]* (23) 2020/03/10(Tue) 17:51:46 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス[ 掻いた場所から血が滲む 手首を掴まれる。振り払おうとしても強い ] だっ…だって みんな僕のせいで…僕を守って… 自分の両親も、知らない人も それから君だって 僕が戦わなかったから傷ついたのに [ 吐き出す様に過去の一部を告げる 渦巻いた記憶と揺らぐ心 掴まれた腕が知らずに震えた ] なのに、なのに 生きてって…生きてて嬉しいって! みんなを犠牲に自分が助かるぐらいなら! 僕が代わりに死ねばよかったのに! (26) 2020/03/10(Tue) 19:00:18 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス嫌だ。嫌だ嫌だ 殺したくない!痛いことしたくない! ……だけど、だけど 傷付けたくて、噛みつきたくて、仕方なくて! [ いつかの日、吸血衝動を抑えきれずに 噛み付いてしまった日を思い出す 不安定な心が生み出す不整合性 ] 半吸血鬼になっちゃったから… 嫌だよね。ねえ吸血鬼嫌いでしょ? 憎くて憎くて仕方ないって言ってよ! ごめんなさい…ごめんなさい…… [ 地の底まで嫌われて 半吸血鬼の方が身体が強いからと盾にされた方が 無感動な時期の方が楽だったかもしれないと嘆くのに 抱きしめられるのが温かい 振り払いたくない。どうして生きてるんだろう ] (27) 2020/03/10(Tue) 19:01:33 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス誰も恨まない… 全部僕のせいだから…… [ 思い出したのは辛い事だけじゃない 優しい記憶の方が、たくさんと その分だけ、彼らの死が重くのしかかる ] (28) 2020/03/10(Tue) 19:02:20 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス[ 深い夜に、あの日の闇に 沈んで出られないようなものだった そのまま眠っていても 根元の部分は人は変わらなくて 無意識のうちに苦しみ続けていただろう ずっと前から戦うことを拒んでいたように ] 戦いたくはない…けど…… 何もしてないで見てるのはもう嫌だ それはもっと嫌だ…っ [ 怯えながらでも剣を握った その決意は間違いなく本物だった ] (32) 2020/03/11(Wed) 8:38:40 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス…血は吸いたくない 気持ち悪いし、何より…相手は痛いし でも身体が、ほしいって…飲むと満足して そんな自分が嫌いだった! [ 抑制薬で抑えられない時の苦しみ どうして衝動が急に出るのかの理屈も まだ、うまく理解していなくて 足りないものを埋めるように求めるのだとは 許しを得ては喉の渇きが少し治まった 置き去りになった僕に手を差し伸べられるようで ] (33) 2020/03/11(Wed) 8:39:22 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス[ 知らなかった事実を新しく聞いた 君は昔から優しかったから 僕の前で偽ってくれてただけかもしれないって それでも話される過去のことは嘘には思えなくて ] それは… 君は何にも悪くないでしょ グールは殺してあげなきゃダメだよ ……だって、その 本人達も好き好んでグールしてないだろう、し 弱い相手に八つ当たりしちゃうのは 心理的に普通だろうけど悪いことだし 悪いこと…なんにもないよ…… [ 守られ続けたくせに死にたがる 自分勝手なのは僕だと思い知る。辛い。 僕なんかじゃなくて 世界が君を守れば良かったのにね グールと化した親の事を思い返して ぽた、と一粒だけ涙が落ちた ] (34) 2020/03/11(Wed) 8:39:55 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンスだから世界を憎んでも… 自分だけは憎んだらダメだよ…… その火で たくさんの人が救われたんだから… 君は…僕とは違うよ。いい子だよ [ 手が震える 首に爪を立てようと無意識に向かうのは 抱きしめられていては不可能だ こくん。乾いている喉が鳴る 手で口を抑えて、自分を噛んだ。まずい ] (35) 2020/03/11(Wed) 8:40:18 |
【人】 目覚めた一等星 クラレンス嫌だ…… 僕を守ったら君がきっと死んじゃう 置いていかないで… 無力で無価値な僕の為に 誰かが死んじゃうぐらいなら 守らなくていいんだよ 僕は…いくらでも怪我するから そうしないとダメだ。僕が悪いことしたから [ 自分に関わったから死んだんだ、と 叫ぶ。次はどうなるか分からないのに 決めつけて、右手で首に傷を入れる 痛いけれど、この程度大したことない 僕を庇ってグールの爪を受けた君に比べれば ] (36) 2020/03/11(Wed) 8:40:56 |
【秘】 目覚めた一等星 クラレンス → 聖炎の申し子 ミゲル……… 生きてていいの…僕… [ 辛い 僕を救ってくれた人の分まで 誰かの代わりに生きるのが辛い だけど、君の心は傷つけられない ]* (-6) 2020/03/11(Wed) 8:41:23 |
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