81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】
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| >>63 フジノ 「…………。親父サンとふたり暮らしかねェ」 思案する間ののち。 のんびりとした口調で返しながら、 下がった前髪を払ってやる為に手を伸ばす。 「起こしてやってンのに こわい顔されちゃァたまらねェよなァ。 マ、大人は自分でどうにかするさ」 (78) 2021/07/04(Sun) 14:33:27 |
| >>66 メイジ パチ、と驚いた様に大きく瞬きをする。 それから、ヘラリと笑い返して。 「ハハ、お前サンもホントのトシ、 教えてくれねえってンならお相子だなァ。 ――そンなら二十と四つ。 そういうことにしようかねェ」 ひぃふぅみぃと指折り数えてそう答える。 真剣に知る気も答える気も無さそうな、軽薄な調子で。 (80) 2021/07/04(Sun) 15:01:19 |
| 「そうかい」
名前についての受け答えはそれだけ。 どうせ呼ぶことも少ない。
「はいよ。食わずで何日もつかねェ。 おれァいよいよもってダメんなる前には首括ろうかなァ」
話し乍ら何やら耳元を弄っている。 軽い調子でそんな予定を立てた。
「――そいつはどうも。 ハハ、おれァ楽しかねェがなァ」
言葉と裏腹、口元は三日月を模る。 正直なのは恐らく話す言葉の方。 浮かべ慣れた笑い顔の儘で問い掛ける。
「正直だなァ、兄サン。 ンで、気乗りしねェってのはどこのことだろ?」 (-231) 2021/07/04(Sun) 15:39:49 |
| 「何度も告げているとおり、あなたが死ぬことですよ。 私は殺意を向けられる対象であると自負しておりますが。
あなたが死を選ばなければいけない理由がわかりません。 健常者であり、一番活力に溢れ、将来有望なのに、何故終わろうとするのだろうと思っただけです」
男はそう言うが直球で何度も告げたかはわからない。 伝わっているかもわからない。
先程にも聞いたとおり、死にたいわけでは無いのに、 その選択肢をとる必要がわからないのだ。 (-236) 2021/07/04(Sun) 16:44:06 |
| >>G23 >>G24 【調理室】 「そいつはどうも。高くてキレーなモンなんだけども、 銭の代わりにならねェか?」 商人の方を見て、そう言って。 肯定を期待していない様子で直ぐに視線を逸らした。 「あァ、カトリック。だったかねェ。 違いもろくろくわからねェが」 椅子の上で膝を折り畳んだ儘、首を傾げる。 手際の良さを見てか横着したか、 新たに水を沸かす作業は任せっきりにしていた。 「収容所ってどんなとこだろ。 ……米兵サンがいンのはたしかなんだろけども」 (G25) 2021/07/04(Sun) 16:58:49 |
| >>73 >>74 アユミ 「状況ってのはまァ、そうなんだろうなァ」 男は笑い顔でそう答える。 「折よくおれァ覚えンのは苦手じゃねェし、 マ、覚えてはおくが。――、……――」 何事かを言いかけ、それをやめて。 独り言のような、問い掛けのような言葉を零す。 「……これからなにが起こるってンだろ」 (86) 2021/07/04(Sun) 17:28:35 |
| >>83 メイジ 「おっと、こいつは一本とられた」 予定調和の様にそう言って。 どうだろなァ、とこれまた適当な相槌を打つ。 「酒が飲めるっつーと、ハタチかァ。 ……。……マ、正直モンなのはいいこった」 頬杖をついた儘ゆるりと目を閉じる。 これ以上、話を振るつもりは無いらしかった。 (89) 2021/07/04(Sun) 18:34:53 |
| >>G26 【調理室】 ヘェ、と少し前のよりは中身のある相槌。 「自由に外に出れねェのか。 ……そいつはちっとばかし息が詰まりそうだなァ」 中の様子は医者の説明からの想像でしか無く。 張り巡らされた有刺鉄線を思い描き乍ら、 そんな感想を口にした。 (G27) 2021/07/04(Sun) 19:08:50 |
| >>88 フジノ 「そうだなァ。謝りゃァそれでいいだろうよ」 軽い調子で同意を返す。 軽やかな手つきで前髪を払って、直ぐに手を離す。 露わになった瞳に笑いかける。常より少し、柔らに。 「取って食いやしねェよ、お嬢サン。 なにをそんなに怖がってンだい」 (96) 2021/07/04(Sun) 19:36:08 |
| >>94 アユミ 「お前サンは――」 もう選んでいるのか、と。 尋ねようとして、過ぎ去った女の方を振り返る。 そこには、誰の姿も無かった。 「…………。まァた、例のヤツかァ……? おもったより参っちまってンのかねェ……」 ――それにしては、耳障りのいいことのひとつも 聞かせねェで消えちまったモンだ。 ぼやき乍らそんなことを思って。 フラリと、女の消えたのとは反対方向へ歩いて行った。 (99) 2021/07/04(Sun) 20:18:40 |
| >>G29 【調理室】 クツリと笑って、医者の男に同じ仕草を返す。 右耳に下がった十字架が小さく揺れた。 、 それから、汲んで濾した水が煮立つまでの時間。 交わす言葉が途絶えた室内、椅子の上で膝を抱えて。 只、ザアザアと降り続く雨の音を聞いていた。 (G30) 2021/07/04(Sun) 20:36:54 |
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