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【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナル「悲報か、吉報かわからないが」 「……疑ってたナル的には複雑かもしれねぇけど」 「アウレア様のこと、どんだけ調査しても何も出て来ねぇ。 つまり、あの人真っ白だってことだよ」 「──接触、取った方がいいか。 アウレア様がどんな事を今してるのか、とか。 怪しんでる人について聞くかとかした方がいいか?」 「あと、俺はまだしも、 ナルについて明かすかどうかはどう思うか。 当然名が出回るほど俺達が殺される確率、上がるだろうし」 どうする?と貴方に回答を求めてくる。 (-1) 2024/03/29(Fri) 22:18:38 |
【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナル「構いやしないが。その場合アウレア様が手透きの時に何してるかは聞いてきて欲しいもんだな。 とは言え、俺もまた飲む約束してっから俺も接触した時にはなすかもしれねェ」 そうして、無言で出された黒の紙。 最初はなんだこれ、と呟いて、雑然とその紙を見つめて。 見つめて、 見つめて、 その意図に、気づいた時、漏れたのは引き攣った笑い声、 「は、」 「──何、言ってんだよ、ナル。冗談きついぜ。 まあ、俺様を驚かせるのには、ちょっと、来た……」 肩を竦めて、目を伏せながら笑う。 視線は紙から逸らされている。 視線は紙を見る事がない。違う。見れない。その意図を突きつけられるのが、俺は、 嘘、嘘だ、だって、 俺にファミリーの幸福を教えてくれたのは、 他でもないあなたなのに、 なんで、 「──なんであなたが、いないんですか?」 (-22) 2024/03/30(Sat) 0:59:00 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「ユウィさんの人生観、すげぇな……。 どうやったらそんな貫禄積めんのかなぁ。 何かタメになるって言うか、俺の知らない視点をいつも見せてくれるから、いつも旅してるみてェ」 貴方に付き合って幾つもの星を旅してきた。 それだけじゃなく、貴方との会話でも自分はいつでも色々な世界を見せて貰っている。目に映るのは星のような輝きで、それがジャコモの瞳にはいつも焼き付いている。 「──ひぇっ!?」 脇腹から太腿に流れる尾特有の滑らかな感触に思わず停止して、見つめられるだけでビリビリと電流が流れるかのように息が詰まる。 余りに刺激の強すぎる発言と、貴方の獰猛な所作に目が離せなくて、耳だけじゃなく顔にも朱が混じるのを止められない。 「そ、それは、それは……ずるいですよ」 「……だって、臆面もなく、して欲しいって望んじまう。 すっげぇダサいじゃないですか……自分ばっか好きで……」 ずるずると腰が抜けそうになるのを何とか意志の力で押し留めて、ブレる視界の瞳を必死に隠しながら、貴方を見上げて、 「約束ですから」 「俺、ずっと待ってます」 そのまま貴方の唇に口づけを落とそうとする。それが成功してもしなくても、解かれた尻尾を踏まないように丁重に部屋から逃げ出すように走って立ち去る事だろう。 今、自分はどんな顔をしているのだろう。 敬愛。純愛。盲愛。友愛。親愛。……。 どれを自分が貴方に抱いているのか、正式には理解していない。 それでもひとつわかるのは、 自分は貴方を心から愛していると言う事だ。 この感情を、恋と呼ぶべきか今も躊躇っている。 (-26) 2024/03/30(Sat) 1:57:57 |
【人】 機関士 ジャコモ「…………え?」 「……おお?……おー、あー、もう運ぶもん最後か?」 心ここにあらずと言った様子で暫しぼんやりしていた男は、 ラストと言われたことでようやく我に返った。 男はお茶会と言うものがわからぬ。 なのでお手伝いとして行ったことは、机を並べたり、 食器を持ち運んだりするのが中心であった。 用意されていた最後の食器達を展望ドームの 嫌な意味で目映い机の上にそっと丁重に置いた。 見た目が粗野だが機械弄り担当者だ。その辺りは丁寧。 「……まぁ、お茶会って響きがなんか苦手なのは、 正直俺はわかっちまうから、ベルヴァが逃げんのは わかんなくはないんだよな……犠牲にすっけど」 「参加にどこか気恥ずかしさを覚えるのもあるし、 何より俺は茶の種類がまるでわからん」 #展望ラウンジ (27) 2024/03/30(Sat) 13:53:06 |
ジャコモは、ちなみに公園の季節は春に戻してあるぜ。 (a5) 2024/03/30(Sat) 13:58:34 |
【人】 機関士 ジャコモ「どうもその堅苦しい方のお茶会を思い出しちまってよ。 もうそんなもんに出なくなって久しすぎるが…… 緊張で背筋が伸びて見えない糸に操られてる 重苦しいような感覚が消えないんだよなァ……」 何だか幼少期にお茶会と縁があったらしい。 最初のいっぱいに頂いた茶を口元に持っていき一口。 「…………結構なお点前で?」 それは違うお茶なのだが、うまく感想がでなくて混乱し そのような意味不明な供述をしているのである。 「だめだァー……やっぱお茶ってわかんねぇ。 なんか全部渋いなって思っちまう馬鹿舌なんだよな」 折角の桜の香りも味音痴とまではいかないものの、 違いのわからない男に掛かればこの通りだ。 #展望ラウンジ (30) 2024/03/30(Sat) 14:24:54 |
【人】 機関士 ジャコモ>>32 カテリーナ 「こう言うのストレートでって言う方が格好いい。 でも俺は格好悪い男だから入れちまうけど……」 格好つけたかったらしいです。 勧められた通り砂糖を二粒、ミルクを少々足して飲む。 先程よりは渋みは随分収まって、何とか香りもわかる。 とは言えやはり酒が恋しくなるのは秘密だ。 「すっげぇガキの頃の話だけどな。 何かそういうオアツマリみたいなのに出なきゃでなァ。 だが俺はこんな粗野な性格だろ?やる事成す事上手くいかず、 執拗に執拗に叱られた思い出しか残ってねェ。 渋いって感じるのはその辺りの苦い思い出のせいかもな」 過去に散々飲まされた経験があろうと結局はこの辺りは 嗜好品になってしまう、と身をもって経験した。 「カテリーナは?飲み慣れてるってことは、 昔から家で親が淹れてくれたりしてたのか?」 (37) 2024/03/30(Sat) 16:00:05 |
【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナルこの男からは暫くの間、何の反応も帰ってこなかった。 貴方の話を一応は聞いているようだが、 聞き取ろうとしても脳裏によぎるノイズめいた雑音が妨害し、それも耳をすり抜けて行ってしまう。 今は立ち回りなどそんな事を考える余裕はなく、 当然のように貴方が酒が飲めない事を黙った事に 気付く判断もできず、 辛うじてわかるのは裏切り者の存在が恐らくは一人ではない。 その事くらいで、 「……そ、れは、」 「……嫌だ。大切な人が何処か遠くへ行くのは。 俺だけ、置いて行かれるのはもう……」 「……」 「まだ、ユウィさんが裏切り者じゃない可能性だってある」 「お前の事を信じていない訳じゃないが、100%だとは言い切れないんだろ」 「本人から聞くまで、俺はユウィさんを信じてる。 ……だから、ノッテのユウィさんを手助けする為に、 まだ動けるなら何かしらを得て、本当の裏切り者を探してやる」 「今は、」 「それだけでいいか」 (-51) 2024/03/30(Sat) 16:19:00 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィおつかれさまです。時をかける柴です。 ジャコモの過去について、「これは絶対ユウィさんに過去に話したことがあっただろうな……」と言う案件が多く出てきてしまったので、その設定のご連絡にやってきました。 秘話で触れるかなとも思ったんですが私がうまく書ききれずに半端な描写になってしまって申し訳ない限りです! 以下、ユウィさんが知っていてもおかしくない事になります。 ・ジャコモの元々の生まれはそれなりの名家の子息です ・余りに子息としての才能がなかったため、全身整形(麻酔なしで手術されたようなもの)をされた上で完全に生家と何の関りもない男に仕立て上げられ、入念に捨てられました ・その頃の己の事をずっと「代用品」と形容しています ・本来の姿を奪われジャンクヤードに捨てられ、通称「ジジイ」に拾われ暮らしていましたが、その人も別の人をみるばかりで代用品でした ・ズタボロになってた際、地上げ屋にキレてくれた貴方に人生で初めて「自分の為に怒ってくれた」を感じました。 ・ジャコモの言う代用品として見る事はなく、だからこそ貴方に人間にして貰ったと心に抱いています 上記のような事を時には旅の傍ら、時には酒の席、時にはもしかすると先日の秘話の行間にでも語っていたかと思います。 何分設定が固まるのが遅かった分、ご連絡がするのが遅れまして……すみませんでした!よろしくお願いします。 (-54) 2024/03/30(Sat) 16:59:35 |
【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナル「……そう、そうか。"そんなこと"か…… それじゃまだ、ユウィさんが黒と決まったとは全然言い切れない段階なんだな。 あの人の事だ。俺達を思って武装を強化してくれた可能性だって、勿論その他の理由だって幾らでもあり得る」 「武装が、多いだけ、なんだもんな」 貴方から告げられた彼を疑う理由が自分の想像よりも幾分穏やかなものだから、内心胸を撫でおろす。 無論、本来異常は異常で不審行動としてとても安心できる事ではないはず。 それでもこの男は"安堵"してしまった。そのデータに。 故意ではない可能性に全てを賭けて。それがどれだけ危険な賭けかも見て見ぬふりをして。 「……ナル」 「気持ちは、同じ。……お前は、」 「ユウィさんが犯人だって安易に決めつけたりしないんだな?」 その言葉を聞いて、少し持ち直したかのように顔色が元に戻る。 ここでデータを証拠に強固にユウィが犯人である事を推していれば、ジャコモの心は頑ななまま、貴方の言葉に耳を塞いだかもしれない。 「……俺は一人じゃない」 でも、そうはならなかった。むしろ貴方の反応は今の落ち込む男の心を明確に解きほぐす言葉で。 「……ああ、すまねェ。迷惑かけたなナル。もう大丈夫だ」 「お前と一緒に乗り越えようって、思えるようになった。 気持ちが同じなら、俺だけが沈んでちゃあ格好がつかねぇよな」 (-70) 2024/03/30(Sat) 21:01:18 |
【秘】 機関士 ジャコモ → バンカー ストレルカどこか浮かない顔。少なくともいい事があったように思えない状況で廊下で呼び止められ、貴方の方を向く。 「おー。お疲れ様、ストレルカ。 毎回その文言言ってるとしたら律儀だな、"全部正常"の一言で済ませてもいいくらいだってのに」 少しだけ表情に笑顔が宿るが、明るい気持ちになったというよりは気を使って表情を作った、に近い。 それくらい今は気落ちするほど気になる事があったから。 「そうだな、……そうかも。非常事態からここまで働き詰めだったからなァ……気分転換もいいかもしれねェ。 一人よりは話し相手がいた方が気が紛れるだろうしな」 手を差し出された事に少し驚いたかのように目を丸くするも、特別迷いもせずその手を取った。少しだけ気恥ずかしそうに頬を掻いていたが、それはこの男がこういった所作に慣れていないからだ。 「そういや公園、元に戻しておいたぜ」 季節は春。色とりどりの色彩豊かな花々が咲き誇り、 穏やかな色で園内は調和を保っていた。 あの猫だるま達はどうなっただろうか、とばかりに、 思い出の礼の場所へと歩いていく。 (-73) 2024/03/30(Sat) 21:44:34 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「わっ!!!!」 少々大げさなくらい飛び上がって、貴方の顔を見ればぱちぱちと二度瞬き。そして貴方の笑みの意図に気づけばすぐ様目逸らし、照れ隠しのように口元を慌てて手で覆う。 「びっくりした…… ユウィさんの事考えてる時にユウィさんが来た…… え?え?早くないですか?俺はすっごく嬉しいですけど……」 明らかに動揺を隠せないままそんな事を言いながら部屋への扉を開けて、中に貴方を案内する。 室内には十徳ナイフや金属板、ペンチ、溶接機、ガラス管にバーナーが無造作に散乱していて、余り整理整頓されているとは言い難い。 それらをやや強引に別の戸棚の上に無理やりどかし、貴方と向かい合って酒を飲めるスペースを作り出した。 「厨房行けばいつでも飲めるしユウィさんなら 飲む相手なんて選り取りみどりだろうに…… 約束とは言え、俺なんかが相手で本当にいいんですか」 口を尖らせて言うも、内心うきうきと喜んでいるのがグラスを用意して置くだけの些細な動作からも丸わかりである。 いつもより明らかに落ち着きがない。 違和感を覚える程、どことなしにそわそわしているのだから。 (-74) 2024/03/30(Sat) 21:48:28 |
【秘】 機関士 ジャコモ → バンカー ストレルカ「お〜!ほんとだ。猫だるま達残ってんじゃねぇか。 誰かが断熱ガラスに突っ込んでくれたのか? ……そうだなァ。こいつらも春が迎えられてきっと喜んでると思うぜ。花見とかしてたんじゃね」 ユウィの雪だるまを見て、心のどこかにちくりとしたものが走る。 あの時はよく見ているだけの事が多いあの人も共に参加してくれて、特に喜んだものだ。 あの頃は、何もかもが順調で"いつも通り"が続くと信じてやまなかった。 だから気分転換に公園を冬に切り替えてみたし、 それを目当てで人が集まってくるのも、少しだけ誇らしかった思い出がある。 「……え?」 ピンポイントに名指しされた名前。 事実を言い当てられて隠しきれなかった動揺が見て取れる。 暫しそんな困った顔をして固まっていたが、 はーー。と大きなため息をついて、「参ったな」と笑う。 「そこまで俺の顔、ユウィさんの事考えてるって出てたか」 「……当たってるよ。……ストレルカは、何だっけ、あれ。 中立、だったりしたんだったか?」 (-82) 2024/03/30(Sat) 22:50:59 |
【秘】 機関士 ジャコモ → バンカー ストレルカ「いい場所、良い舟だったんだ。 今でもそうは思ってるが、今の俺たちは漂流船。 そうさせやがった"誰か"が居やがったって事だ。"誰か"……」 俯いてまた顔を曇らせる。 既に船内のどこにも侵入者はなく、裏切り者の可能性しかない事はとっくに示唆されており、異論を挟む余地もない。 だからこそ、 「……ユウィさんに裏切者の疑惑が上がっている」 「勿論、俺はそんなの一つも信じてねぇよ。あの人の事だし考えがあってやったことだと思って、考えすぎだろ、って思うんだが」 「思うん、だが」 「……やっぱ、ふとした時にチラつくんだ」 「ユウィさんを信じてない訳じゃない。だからこそ頭にかかるこの靄みたいな不安感が一層不快に感じて」 「……それが、ユウィさんに凄く申し訳なく感じて、 ずっと頭を巡ってる。そんな事やってたらちっと浮かない顔になりすぎたかな。ストレルカにバレちまうほどなんだからさ」 「大切さ。誰より大切で、俺は……」 「……愛してるよ、誰よりも。あの人の事を」 その愛の形がなにかわからなくても、確かにそれはそこに存在している。 (-92) 2024/03/30(Sat) 23:23:38 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「あ、いやっ、そう言う意味で言ったんじゃなくて…… ……すみません、全面的に俺が全て悪いです……」 いくらあなたが笑顔を浮かべていても、心外と言う単語を口にしたなら全面降伏をするしかない。事実、自分の言い方が悪かったのだ。躾が足りないとの言葉に、ピクリと耳聡く反応したのは秘密だが、きっとバレる時はバレる。 「その、ほら、前回別れ際に、ですね」 「……あ、 あんな事 、してしまった上の約束でしたから、そんなに乗り気になって貰えてるのが正直驚いて、いて」 あの日、貴方に唇を重ねた事を何度思い返しては悶えたか、思い出せないほどの数だ。 嫌じゃなかったのか、貴方に問いかけたくてもそれは自分からその話題を振ると墓穴になるので、今の今まで聞けずじまいだった。 「浮足立つのはその、その件もあったから、 もしかしたら引かれたり、嫌悪感持たれたりしたら…… どうしようって悩んでいた所に、ですよ。 もう、そんなのどうしようもないくらいに嬉しくならない筈がないです」 「……俺、ユウィさんの時間、 これからもそんな沢山使わせて貰えるんですか?」 そしてこれは自覚が完全にゼロだった状態からの言葉。 自分で口にしたときは自覚がないものの、言い終えた後から急にその言葉が胸に刺さり、心があたたかくなるのを感じた。 (-106) 2024/03/31(Sun) 0:43:07 |
【秘】 機関士 ジャコモ → バンカー ストレルカ「ユウィさんは、」 そんな事決してしないと言いたかったけれど、 自分のこの言葉はただの感情論で、実際はストレルカの言う「その上で裏切った可能性が否めない」ことを突きつけられた気分になり、それ以上言葉が紡げない。 わかっている。100%がないのは、こちらだけじゃない事も。 「昔、助けられた。あの人が初めて、俺の事を一人の人間として見てくれたんだ。 その恩は一生忘れないし、思い出すだけで幸福感が芽生えるくらいだ」 「……そう、だろうな。 あの人は嘘で人を助けるようなお人じゃねェ」 「きっと、大切にしてくれたのだって、 その時に嘘はつかれていたとは、俺も思わない」 もしすべてが気まぐれだとしても、そこに嘘偽りは入らない。 全て彼が己で選択した事には、何ら変わりはないのだ。 「──少しわかった気がする」 「俺、何も裏切られても、失ってもいないんだな」 (-107) 2024/03/31(Sun) 0:55:34 |
【秘】 機関士 ジャコモ → バンカー ストレルカ「少しじゃねぇよ。めちゃくちゃ役に立った。 苦しめられてきた頭の靄が晴れる気がした心地だぜ」 「ありがとな」 そう言って貴方に笑いかける姿は、先ほどまでの押し殺すような平常心の顔は随分と綺麗に消えていた。 「えあ?あのバックアップ? ユウィさんが取った方がいいって言うから取ってるけど……」 「要するに、ストレルカがバックアップのバックアップを 取ってくれるって事、言ってんのか?」 言葉にすると格好悪い感じが目立つが、一応理解をしているのには違いない。 「……そうだな、俺もさっきお前に言われた言葉を、 胸に刻んでおきたい気もするし……お願いできるか? 具体的になにをすりゃ データを預けられるのかはわかんねぇけど……」 (-131) 2024/03/31(Sun) 13:38:33 |
【秘】 機関士 ジャコモ → 荷物運び エーラ「おつまみの代わりに飴持ってきそうだな、エーラ」 あんまり酒とは合わねぇぞ。と失礼な事を言ってくる。 この時は裏切り者の話も出ていなかった。だからこそ出ていた他愛ない話だったのだろう。 「そうだなぁ。不要になればポイ!ってやつだ。 アンドロイドのほうがまだ幸せな待遇受けてるかもな」 「……変わらないもの、あるかァ。なら、割り切るのは難しいかもしれないな。俺も代用品扱いのままじゃ、幸せでもここまではいえねェもん、やっぱり」 唸り声を苦笑して聞きながら、肩をポンと叩く。 変に悩ませてしまっただろうか、少々デリカシーのない発言だったかと少々後悔したが時すでに、とやらだ。 「エーラが誰かのヒーローに? そいつァ格好いいことじゃねェか。救われた側は一生覚えている。誰かの光になれたとしたら、もっと誇っていい」 「お、背中に乗るの飽きたか?最後の点検も終わったし、今日はそろそろ帰るかね。おつかれさん」 言って今日は解散のながれだ。貴方が下りたなら二人で歩いて帰って行った事だろう。 (-133) 2024/03/31(Sun) 13:48:11 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「……俺、俺あの時、自分がどうしてあんな事をしようとしたのか、実はよくわかって、いなくて。 ただ、どうしようもなくあの時、……」 キス、したくなってしまった。と、 弁解にもならない弁解を述べて、俯きから貴方の方に顔をやる。 「そ、それは!それ、はー……あの、」 小声で呟いた言葉をしっかり覚えられていて、再び顔が赤らんだ。あからさまに動揺するのは、考えていた内容を言葉に出すのがとてつもなく恥ずかしく、羞恥に満ちているものだからで。 「ゆ、ユウィさんに、……触れたくて、 ……それだけじゃ嫌で、触れられもしたくて、」 うー……と唸りながら頭の蛇口から言葉を捻りだすのにも限界が来て、注いでもらった酒を一気に煽る。 勿論そんな一気に酒の効果は出ないから、口を割るのにそれはまだ役に立たないが、貴方のその瞳と目が遭ったものだから体がカッと燃えるように熱くなった。 「その……」 「キスだけじゃ全然足りない」 「滅茶苦茶にしたいし、滅茶苦茶にされたくて、」 「こんなにも良くして貰ってるのに、それでも、」 「それでも貴方が足りなくて」 「もっと深くで感じられたら、って……」 今度こそ顔を真っ赤に染めて、両手を膝の上に置いたまま俯いた。貴方がどんな顔をしているか、どんな風に感じ入ったか、その情報の欠片ですら、頭に入るとおかしくなりそうだったから。 「俺、アンタの部下なのに、」 「こんなこと考えてしまって、すみませ、……」 声が震えた。そう、先ほど貴方も述べたように立場がある。にも拘らず今こんな事を自分は述べて、離してやる気がない、逃がさない、その言葉の数々を内心酷く喜んでしまっている己がいる事に、不敬以外の何物ではないんではないかと言う思考が、さっきから脳裏で渦巻き続けている。 (-134) 2024/03/31(Sun) 14:21:26 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「ん、これ……」 ヴィーニャ様からだ。 簡素なメッセージと名前が書かれたカードを確認し、ふわりと嬉しそうに廊下で微笑む。 お礼を言いに行かなくちゃな、と、頂いたワイン入りの紙袋をごちゃついた室内の中でもまだ綺麗な場所に置いておき、部屋を出る。 「ヴィーニャ様ー」 のんびり歩きながらその内捕まるだろうと 適当に声を出し、歩く。 (-135) 2024/03/31(Sun) 14:29:26 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「あ、ヴィーニャ様」 「呼びました呼びました。 プレゼントありがとうございます。って礼を言いたくて」 「お茶会、終わったら。 みんなで集まる機会減るかと思って。 そしたらお礼言えないかもしれないじゃないですか」 まあバイタルチェックで集まりはするのだが、 わいわい声を掛け合う昔のような様子になるかは 今となってはわからないから、捜し歩いた方が良いとの判断。 「……なんかヴィーニャ様って」 「猫っぽいですよね」 ひょこっと現れる感じとか、普段の言動とか、行動とか、エトセトラ。猫族の獣人が実は存在したのか、と最初思い悩んだくらいに貴方が猫らしいから、つい雑談を振ってしまった。 (-143) 2024/03/31(Sun) 17:29:12 |
【秘】 機関士 ジャコモ → バンカー ストレルカ「へー。機械管理室、んなのあったんだ。 完全に見落としてたわ。 わかった。スキャン後に取得して貰いにまた持っていくよ。 あんまりにも来なかったら提出忘れてると思うから、 催促しに来てくれたら助かるわ」 うっかり忘れたまま船で何かが起こって、 そのまま記憶が宇宙の藻屑にもなりかねない。 猫だるま達が春の陽気に包まれて、 花弁が落ちてきた瞬間を狙って写真を撮った。 「……いい気分転換になったわ、ストレルカ。 あんがとな。お前が同じ船の仲間で良かった」 今度はガッと力を入れて、手をブンブン振った。 感謝の意を示す握手をしたかったらしい。些か乱暴だが。 「そんじゃそろそろ戻るか。今度平和になったら、 次は夏の気候にしてプールでも置いて、 また遊びに来てみるかね。なんて」 言いながら、二人公園を後にしようとする事だろう。 (-145) 2024/03/31(Sun) 17:34:03 |
ジャコモは、今の公園の季節は夏に設定されている。 (a37) 2024/03/31(Sun) 17:41:52 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「好きなもん押し付けられたらやっぱ喜びますよ。 何より、選んで貰ったって言うのが嬉しいポイントですね。 相手が自分の為に考えてくれたってだけで感謝ですよ。 そう言うの、昔はなかっただけに好きなんです」 全て姿を現されれば、軽く手を挙げて挨拶。 上司にするものではあまりないものかもしれないけど、つい。 「そのままの意味ですよ。誉め言葉」 って、捕捉しなくても貴方には伝わっていたようだが。 「……猫、もちろん好きですけど。 ここだけの話、犬の方が好きで……」 すごくすごく、大変な事のように、少し焦り顔で耳打ち。 (-147) 2024/03/31(Sun) 17:52:06 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「俺もなにか贈ろうかなって思ったけど、 ヴィーニャ様の好きなものっておさかなクッキーしか 知らないんですよね。他の好きなものってなんですか?」 もし普段は貯金生活のなかからお金を出して買って貰ったと聞いていれば、もっと恐縮していたかもしれない。 その分、喜んでいたとも思うのだが。 「いやぁ、わかりませんよ。 ノッテのボスは猫派と有名な話。自分が犬派だとバレたら 昇進にもうっかり関わってくるかも……!」 半分冗談、半分本気で伝えていた。 (-151) 2024/03/31(Sun) 18:18:26 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「他の全てを擲つ事をすぐに判断できるか、心を痛ませないか、全てをノータイムで「はい」とは言いきれるか、正直に言うとわかりません」 「だってそれらも全てアンタから貰った大切なものだから」 「ユウィさんの意に沿わない行動だって、してしまうかもしれない」 「イエスマンじゃない。アンタが大切で、誰より一番想っているからこそ……俺は、アンタの為に動きたい」 慈しみの視線を受けて、ひとつひとつ毅然と、ゆっくりと言葉を積み上げる。貴方の望んでいた答えとは、もしかしたら随分と違うかもしれない。 「でも、」 「俺が最後にひとつ、選ぶのは」 「他の誰でもない、ユウィさんです」 「──それだけは、信じて欲しい」 「俺、もう雛鳥なんかじゃないですよ」 「盲目なままじゃなく、無垢な背中をついて回る雛鳥でもなく、俺の意思で貴方と生きたい」 橙色の目が貴方を象徴するような緋色の目を見据える。 もしかしたら貴方を不快にさせるかもしれない。そんな不安も微塵も見せずに話せるのは、今まで貴方に貰った愛の証明で。 「これが俺の"覚悟"です。 ……貴方を、誰より愛しているから」 「こんな俺でも、許していただけますか」 「それとも、雛鳥のままの俺を愛して下さっていましたか」 こうして覚悟を、己の意思をここまで示したのは今回が初めてだ。ある意味、ジャコモと言う男は今初めてこうして生を受けたのかもしれない。 貴方に拒絶される可能性をもってしてもなお言葉を紡いだのは、全て貴方に愛されたいから。▽ (-172) 2024/03/31(Sun) 23:27:49 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「もし、許してくれるなら俺は、……っ、」 告げられた情熱的では済まない火傷のように熱い言葉に、 先程までの毅然とした態度が消えうせ、貴方を恋焦がれる一人の雄になる。本当は今すぐみっともなく這いつくばって、貴方を欲すのを、せめて最初くらいは格好良くありたいと理性が許してくれない。 「……欲しいです。アンタの肢体も、心も、全部。 誰よりも恋焦がれて与えられるのを待ちわびて、 奪うのも奪われるのも、全部欲して堪らなかった」 くれない、はずだったのだが。 言葉は何事よりも明瞭に本来の姿を晒す。言い終えてはっとしたころには貴方の身体はすぐ近く。思わず喉を鳴らしてしまうのは、アウターの下がどうなっているかなんて想像したことがないとは言えないからで。それを乱暴に脱がす夢をみなかったかと言えば、それも嘘になる。 「ほら」 貴方に惚けていた顔も顔を強制的に向けさせられれば、 その笑みと比例するように昂進の籠る笑みを湛え、 顎を掴む手をゆるりと解かせ、今度はこちらが貴方の頬、輪郭、唇へと手を滑らせて、噛みつくようなキスをした。 「そう言った事、後悔するくらい、 早くアンタを抱き潰してやりたくて仕方ないんだ」 (-173) 2024/03/31(Sun) 23:28:37 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「手料理、ですか。 おかあさんの手料理に叶う気は全くしないが…… いつも趣味で作ってるアレなら……」 母親の手料理に匹敵する程の物を作れる気はしない。 だがそこまで期待のハードルを上げて行ったわけではないだろう。まずはチャレンジ。望まれるものを渡す方がいいのだから。 「それじゃあ今度、 料理と言えるほど大したものじゃないんですが、 今度作った時にできたら持っていきますよ」 (-174) 2024/03/31(Sun) 23:36:21 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「喜んで貰えるのは嬉しいですけど、 ただの目玉焼きパンなのでがっかりしたらすいません」 あの某ラピュ……の映画にもでてくる、ケチャップとチーズをのせた食パンに、フライパンで焼いた目玉焼きをのせるだけの簡単きわまりない料理だ。ジャコモはそれが好きだった。 「ヴィーニャ様とは船の約束させて貰いましたから、 これくらいの約束引き受けて当然です」 「そんじゃ、また作った時に呼びますから」 お礼もいったし、今日は一度お暇の構えだ。 (-176) 2024/04/01(Mon) 0:45:30 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「あ」 忘れてたとばかりにUターンし、小型端末を操作すると、 貴方の端末が反応がある。 開くとそこにはみんなで作った猫だるまが、春の陽気に包まれながらも花弁が落ちてきた瞬間を撮った写真だ。 「なんか誰かが耐熱ガラスを置いてくれたみたいでよォ。 春にした公園いったら猫だるま達が春を楽しんでたんで 撮ってきた写真、よかったら記念に」 「家族みたいで、かわいいっすよね」 (-183) 2024/04/01(Mon) 6:08:47 |
【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナル「それは……」 そうだ。普段ならそもそもユウィさんが規約違反をするはずない、なんてそっちの方に噛みついていた。 そんなことをする立場の人ではないのは明確で、以降のナルの話にもなにも言い返せなくて俯くばかり。 「……単なる、ミスだよ」 本気で信じられるように、言い聞かせるように呟いたが、どこか空虚な言葉へとなった。 「ナル、俺は……」 忘れるはずないだろう、なんて、どの口で言えたのだろう。言えるはずもなかった。 ナルの想定を否定できない。もしユウィさんがファミリーの不幸を望んだとして、その時俺がファミリーをとれるか。自己に責めるように突く問いかけは、その答えを出せないまま胸の痛みとして消える。 「……お前こそ、そんなガンガン走り回って無理すんなよ。そんな体力ある方でもないんだし。 ……お前が倒れたら嫌なのは、本当だ」 エーラの名前がでる。随分と絆された相手だ。自分一人であったなら、そしてもし彼女が黒なら、恐らく見つけることはできなかったくらいの。心がざわめいた。ユウィさんとエーラが裏切り者の想像をして。 「無理はしてねえよ。体力的にはむしろあり余ってる。……俺はベルヴァを調べる。何かわかったら、また。……次がないまま死ぬなんてやめろよ」 言って、貴方と別れて。 あなたにとっての幸福であったのなら。 「それでも俺の幸福は」 「…………──」 (-194) 2024/04/01(Mon) 12:39:49 |
【秘】 機関士 ジャコモ → palla ヴィーニャ「でしょ?会心の一枚と思ったんですよ。 これは絶対ヴィーニャ様に見せようと思って。 まだストレルカやユウィさんには送れてないから、 機関室当たりの見回りを終えたら送るつもりです」 「耐熱カバーがあるから、夏や秋の猫だるまもきっと見れるはずですよ。ほら、実はあの公園って季節の書き換えは管理室横のボタン一つで行けるんで」 「もし今度暇があったら、 猫だるま達に四季を見せてやれば喜ぶと思いますよ」 なんて、満足げに言い終えたら、今度こそ手を振って立ち去って行った事だろう。 (-224) 2024/04/01(Mon) 21:36:18 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「ユウィさんの背をずっと見て育ちましたからね」 「未練がないとは言わないですよ」 「正直、望まれるならそのままでもいいというくらい、 あまりにも尽くして貰った生だから」 生き方を他者に預けるのはとても心地が良かった。 貴方の後ろを歩いて、貴方の庇護の元大切に守られ続け、貴方の後悔と責任感に付け込んで、微睡みの中幸福を享受し続けていてもよかった。 「でも気づいたら」 「その横顔も見たくなっちまったから」 幼い頃。貴方が彗星のようなヒーローに見えた頃から、 貴方の生き方を見続けていた。そして知った。 その横顔を見るには、今のままだけじゃ足りないのだと。 「俺にだけ見せてくれる表情が沢山あった。 それだけで十分すぎるほど幸せだった筈なのに、」 どうしてか、貴方の全てを見れないと思うと、胸が苦しくなるんです。 これを恋かどうか躊躇うようになってから得た感情である事には、ようやく今の今、気づいて。 「だから、お望みならば……いいや、望まれなくったって 全部奪って見せますよ。アンタの全てが欲しいから」▽ (-228) 2024/04/01(Mon) 21:54:41 |
【秘】 機関士 ジャコモ → ブチ抜く ユウィ「──はい。 好きにさせて貰うのに、 好きにするのを許さないなんて勿論ないです。 「何を取って何を取るか、無い頭で必死に考えて、 そんで、ユウィさんと幸せになるんです」 結論は柔らかすぎるようにも聞こえる、そんな言葉だが。 男にとってはそれが全てだ。喧嘩するのも、取捨選択も、 全ては悩んだ末の、男が出した幸せな結論の為のもの。 それだけは何を以てしても変わらない。 「……やっべ、緊張してきた」 「……服、邪魔ですから取っちゃいますね」 たわんだ布は、遠慮なく剥がす為に引かれて。 少し背伸びした啄むようなキスを落とした後、首から胸へと同じくらいの軽さで音を鳴らしながら口付けて。 それから前に伸びるもう一つのファスナーに視線をやって、 破ろうか迷った思考の末に、しかしながら結論は思ったよりも早く、破くというものに至った。正直色々と我慢がならなかったからだ。 早急に、焦るくらい、貴方に焦がれた熱に焼かれるように、この先を知りたくて仕方がなかったから。 (-230) 2024/04/01(Mon) 21:56:23 |