人狼物語 三日月国


87 【身内】時数えの田舎村【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 未来へ 竹村茜

「……アキラ」

境内の裏、少女は懐かしい出来事を思い出すような 村に響く音を聞いていた。
あの頃は馬鹿な言葉を叫んではこっぴどく叱られたっけ。

「馬鹿だなあ、それじゃあ皆に聞かせてるみたいじゃん。
 男らしいってそういうことじゃないでしょ」

耳に届いた声は、夏の隙間を通り抜けて、さわやかな一陣の風のように頬を撫で。
少女は嬉しさと照れくさい気持ちで、胸がいっぱいになる。

(14) 2021/08/18(Wed) 17:01:00

【人】 未来へ 竹村茜

「……ありがと」


境内の裏から姿を見せた少女は、晴れやかに笑って。


「でも、その言葉……ちゃんと、会えた時にもう一度聞かせてよね。
 それで、皆の事探して―――今度こそ、"また会えたね"って言って、話をしよう。

 あたしも、手伝うから」

不器用で、こうするまで人に頼ることすらも出来なかった幼馴染に。
手を差し伸べて、笑う。

きっと見つけて、この手を取ってくれると信じられる。

また皆で。そして、貴方と一緒に未来を見たいから。
(15) 2021/08/18(Wed) 17:02:02

【人】 未来へ 竹村茜

>>18 アキラ
あの頃触れなかった手は、ずっと大きくて温もりがあった。
夏の暑さとは別に、握った手が熱を持って存在を主張する。

「あたしだって、そうだったんだよ。
 婆ちゃんがいるこの夢にずっといたいって思ってた。
 そうあれば幸せだって信じてた。

 だけど、アキラの言う通りそれは叶わない 泡のような夢でさ」

それでも。

「"忘れてきたもの"が、あたしを―――皆を、前に向かせてくれたんだ。
 アキラや卯波、シュン達と未来に行きたい。
 そして、婆ちゃんに『あたしも負けないくらいオシャレになったよ』って報告したいから」

夢も叶えたよって。ずっと話せなかった分、目いっぱい。

(19) 2021/08/18(Wed) 23:53:14

【人】 未来へ 竹村茜

「……うん、うん。
 待ってるよ、皆より一足早く辿り着いたところに、あたしはいるから。

 だから、今度こそ―――
男らしいところ、ちゃんと見せてよね


くすぐったいような、耳元の声に頷いて。
そのまま、こつんと額をくっつける。密着した顔が、熱くて仕方ないけれど。
あの時のように、悪戯っ子のような笑みを浮かべていた。

それ以上は、"未来"までお預けだ。

大丈夫、もう10年待つ事はないんだから。
待ってるよ、同じ空の下で。
(20) 2021/08/18(Wed) 23:57:52
竹村茜は、未来で待っている。
(a10) 2021/08/19(Thu) 13:28:28