[その相談に最初は唖然とした。
普通そんなこと僕に頼るか、それぐらいならモモイの方がいいだろ。

ただ、真剣に話す彼の姿に溜め息を吐きながら、仕方なく相談に乗った。]


　僕はプレゼントなんて人に送ったことないからな
　そのことは前提にしておけ

[警告だけして、首元に手を当てながら考える。]


　個人的にはハズレがないのは花かな
　基本的に喜ばれるし、花言葉があるから
　想いが伝わりやすい

　あとは、ネックレスとか髪飾りとかの
　アクセサリーとかもいいんじゃないか？
　デザインの好みが別れるのが難点だけどね

[他にもいくつかのプレゼント案を出した。
プレゼントの王道っぽいものをいくつかだから、そこまで参考になったかはわからないが、そもそも僕に聞くのが悪い。]

　ま、僕は残るものがいいと思うけどね

[なんともなしにぽつりと、呟いた。]


　いつ死ぬかわかんないんだから
　相手に自分を覚えていて欲しいだろ？

　それに好きな相手がいない時ってのは
　人は物に好きな相手を投影したりする、と思う

[物が残っていれば良いわけではない、辛く思うこともあるだろう。
それでも。]


　独りじゃなくても、寂しさってのは感じるもんだよ

[失ったものの大きさが、空っぽの心に大きな空白を作るのだ。*]