人狼物語 三日月国


59 【R18RP】花韮の咲く頃

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【人】 イツキ

……そーいや、美術室の鍵閉めたっけ……?
(0) 2021/03/01(Mon) 7:00:00
  ……そ、その前に、
  ぎゅーって、してもらって、良いですか……?


**

[――可愛い。

 そう思わずにはいられなかった。
 だから店員が去った後の矢川のか細い声で、上原は静かに席を立った。

 歩み寄って、隣に座って、そっと彼女の肩に腕を回す。
 そうすることが自然だと言うように]


  このくらいで足りるのか?


[「ぎゅーって」。
 それは片腕で肩を抱く程度のことではないのだろう。
 だけど、上原にとって矢川はよく知らない年下の女の子で、接し方の匙加減もわからなくて。
 どうしても、少しずつ探っていくことになるのだった]**

[上原さんが立ち上がって、隣に座る。
 それに緊張が高まって固まったままになってしまった。
 けれど、ぎゅーは、肩を抱いただけ。
 ホッとしたような、物足りないような、不思議な気持ち。
 それでも頬の赤みは治らなかった。
 肩を抱いてくれたなら、私は上原さんの肩に
 自分の頭をこてんとのせた。]


  ……ほんとは。もっとぎゅーして欲しいですけど
  今日はこれで良いです。

  その、……これからよろしくお願いします。
  隆司、サン?


[上の名前の方が呼びやすいけど
 きっと。特に上原さんの方からは
 下の名前で読んだ方が"らしい"はず。
 だからそれを促すように下の名前にしてみたけど

 中々これは………………恥ずかしい!]

肩に頭を載せられ、名前で呼ばれると、上原もまた想像以上の気恥ずかしさに襲われることとなった。
 顔を背けて深く息を吐いてみるものの、頬は熱くなっていた]


  おう……蛍。


[記憶にあった名を呼び返しながら、それで合っているかと不安になった。
 不安と緊張のせいか、肩に回した腕に籠った力が少しだけ増した]

[ちょっと、呆然。
 のち、ハッと我に帰って真っ赤になる。]


  さ、最初から呼び捨ては……!


[蛍ちゃん、になるかと思ってた。
 だから真っ赤になった顔を両手で覆う。
 笑ってる。その笑顔もなんだか恥ずかしくて見られない。
 すーーー、はーーー。
 顔を両手で覆って深呼吸したあと、
 私はようやく両手を外してココアに手を伸ばした。]

真っ赤になって顔を覆う姿に、上原は目を瞬いて、その末に笑い出した]


  いや、悪い。
  年下と思っちまうせいかな。


[矢川の照れ方が激しいせいか、上原は逆に気が楽になり始めた。
 ココアを飲むのを横目に見ながら、肩に回していた手をそっと離して髪を撫でた]

  もっと言えば。
  ……もうちょっとだけ、頭撫でて欲しい……です。


[思えば失恋してからずっとだった。
 恭介が失恋したら慰めるのは私だったのに
 私が失恋しても誰かが慰めてくれる事はなかった。
 その痛みに耐えてるときに変なことを言われて
 泣き言を言いそうになって、
 てんやわんやしてるうちにアイツに粘着されて。
 思い切り悲しむ時間もろくにとれなかった。
 誰かに甘える時間もなかった。
 だから、今はなんだかとても安心して
 隆司さんに甘えた事を、やっと言えたのだ。**]

[それでも、ずっと一人で頑張ろうとしていたらしい彼女が、更に一人で頑張ろうとしたとき、引き留めることができてよかったと上原は思う。

 「お姉さん役多いですから」
 それで誰にも甘えることができずにいたのなら。

 ――年上特権で甘えさせて、誰にも見せられなかった顔を見せてもらうのも、悪くない。

 だから、上原は彼女の頭を撫で続けた。慈しむように]


  俺が相手でいいんなら、
  いくらでも甘えていってくれ。


[いいからこそのリクエストなのだろう。
 それなのにわざわざそこを突いてしまうのは、素直で無防備な甘え方に戸惑ってしまうからなのかもしれない。

 抱き締めてみようかとも思った。
 けれど、今はただリクエスト通りにしておくことにした]

[でも、だからこそだった。
 辛いときに隣に立つのは自分ばかりで
 自分が辛い時に隣に誰かいる事はなかったと思う。
 恭介は、いつも誰かが隣にいた。
 それがとても羨ましかったけれど、その反面
 自分が支えなきゃと思っていたようにおもう。

 でも私だって甘えたがりだ。
 抱きしめて、頭を撫でて、
 もう大丈夫と安心させて欲しかった。
 辛い時に胸を貸して欲しかった。

 ……しがみつけない代わりに、私は目を閉じる。
 こてんと隆司さんに頭を預けたまま
 体の片側だけにその温もりを感じたまま。]

  あんまり甘え過ぎると泣いちゃいそうなんで。
  ……このくらいで、やめときます。


[けどこれだって、やっぱり恥ずかしい。
 甘えるのは慣れない。
 それは、ほんのり染まった頬が明かしている。

 けど、頭を撫でられてその重みを預けるだけで
 ずいぶん心が楽になったのは本当だ。]

  ……今泣くと、このあと大変だからな。


[このあと警察に寄る予定だ。安心し切って泣いている場合ではない。
 だから上原は引き留めることはせずに、そっと撫でる手を離した。

 赤らむ頬を見れば可愛らしいと思ったし、気を張り続けた少女の安心できる場になれることは嬉しいような気もした]

[お菓子を受け取るとき。
 それが意外だったからか、それとも手作りに心を打たれたか。

 上原は紙袋を掴みながら一歩踏み込んで、矢川の体を片腕で抱き締めようと試みた。
 “恋人同士”なら別れ際にそのくらいするのが自然な気がして。

 軽くハグするだけで、すぐ離れるつもりだった]

[だから、と言うわけでもないけれど
 隆司さんが一歩踏み込んできた時には目を見開いた。
 え、何だろう。 どうしたんだろう?
 だからそのまま、軽くでも抱きしめられて
 私の鼻腔を隆司さんの煙草の残り香が掠めて
 一瞬、頭が真っ白になる。
 拒否感はなかった。嫌じゃ、なかった。
 でも、だから、一手遅れて
 わたしから腕を伸ばそうとした時には
 もう隆司さんは離れてしまっていて。]


  あ……、


[私からもしがみつこうとした手が、
 虚しく宙を彷徨って。

 は、と我に帰った私は真っ赤になった。

 抱きしめられていたことにも
 それに応えて縋りつこうとしてしまった事にも。
 だって。 だって!
 
 いやあぁぁぁぁぁ恥ずかしい!!!]

[腕を離して離れたとき、しがみつこうとした腕を見た。
 そして矢川が真っ赤になるところも。

 好かれているのか、無防備なだけなのか、上原は掴みかねていたけれど。
 それでも矢川の姿はとても可愛らしく見えた。

 思わず小さく声に出して笑ってしまいながら、彼女との“お付き合い”はなかなか楽しそうだと思っていた]

  そうだよねぇ……。


[暫く様子を見る。
 確かにそれが妥当な答えだろう。
 油断して元の木阿弥になってしまっては危険すぎる。
 それに、上原さんとのお付き合いも昨日始めたばかり。
 それをいきなり切る気もないし、
 出来れば繋げていきたいとすら思う。
 それは彼が自分にとっての恩人であるからでもあり、

……ええと。]



  ……………………、 なによう。


[凛になんだか微笑ましい眼差しを向けられた。
 唇を尖らせたらニコニコされた。解せぬ。
 なでなで頭を撫でられたけれど、

 
……隆司さんの手の方が、気持ち良いな。

[こんなに簡単に人に甘えるような子は、下心のある相手に簡単につけこまれてしまいそうだ。

 そういう不安感を覚えると同時に、保護したくもなった。

 ――放っておけない。
   守ってあげたい。

 そうは思いながらも、まだ少し、自分から踏み込むのは迷っているのだった]**

[たぶんそれは、私自身がそう思ってるよりもきっと
 私の自尊心が低いからなのだろう。

 恭介は沢山の子に告白されて、付き合って。
 幼馴染の私は誰とも付き合ったことがなかった。
 告白されたことがなかった。
 ブスとかブサイクとか思いたくないけれど
 私よりも可愛い女の子は星の数ほどいるし
 恭介だって、そうだったでしょう。

 私は"女の子"に見られない。
 "恋愛対象"とは見られない。
 無理やりに心を近づけようとしてくる人や
 ストーカー、はいたけれど。
 普通の恋はできないんじゃないかと思ってる。
 女の子として、恋愛対象として、
 その価値はかなり低いんだと思っているから。

 だから、なんで言えば良いんだろう。
 手を差し伸べてくれて、この役割を引き受けてくれて。
 心の底から嬉しかったし、
 ……それなら出来る限りの事をしたいと思った。
 
 女の子扱いされるとくすぐったい。
 成り行きとは言え、お付き合いという形に浮かれてしまう。
 誰でも良いわけじゃないんだけど、

 あのとき隆司さんに声をかけてもらえて
 本当に良かったと思ってるんだ。]

手を引っ込めた矢川のしゅんとした顔を見て、上原は自分から手を伸ばしてそっと繋いだ。

 店を出て足を向けたのは、本屋の裏側、店と店の隙間になっている狭苦しい路地。
 裏口から出てくる店員はいるかもしれないが、わざわざ通り道に選ぶ人は少ないだろう。
 本屋の入り口が見えないから、ストーカーが潜んでいることも考えづらかった。

 そういう手近な場所で人目を避けようと上原が思ったのは、矢川の落ち込んだ顔を長々見たくないからだった]


  悪い、人目が気になって……。


[申し訳なさそうに声をかけながら、上原は矢川に両腕を伸ばした。拒む様子が無ければ、そのまま抱き寄せるだろう]**

  ……? 隆司、さん?


[手を離したのに、その手が繋がれて。
 それだけで私は少し気持ちを持ち直していた。
 きっと嫌がられてるんじゃない。
 場所が悪いもの、だからだよね。
 そう自分に言い聞かせながら手を握る。
 けど、連れて行かれたのは路地裏……まではいかない?
 けど、人のあまり通らない店と店の間。
 だから、どうして? と呼ぶ声に疑問符が乗る。
 でも、隆司さんの言葉と、伸ばされた腕。
 それに目を丸くしたけど拒むわけなかった。
 嫌がるわけ無かった。
 でも、じわじわ、頬に熱が宿る。
 恐る恐る私からも手を伸ばして
 隆司さんの背中側に手を回して、ぎゅっと。
 肩のあたりに頭を押し付けながら、抱きついた。]

  ううん、私も、場所は選ぶから……。
  そ、れに、ぎゅーって出来るなら、
  出かける場所はどこでも良いって、
  そう言うつもりで…………。


[もっと言えば。]


  ……わたしからぎゅーってするつもりだったから
  して貰えるなんて、思わなかった……。


[どうしよう、耳まで赤い。
 引き剥がされなければしばらくそのまま
 時々すり、と頭を肩に擦り付けて。

 どうしよう、良いのかな、でも、
 ……嬉しいって気持ちを、噛み締めていた。**]

  蛍に落ち込んだ顔されると……落ち着かない。


矢川に疑問の声をかけられて、上原は小さく答えた。
 おずおずと抱きついて擦り寄ってくる矢川が可愛らしくて、片手でそっと髪を撫でた。

 人目につきにくいと思えば上原の気恥ずかしさは和らいで、代わりに満たされる思いがした。
 自分がそばにいるだけでこんな風に幸せそうにしてくれる人がいると思うと、応えたくなってしまう]

[とはいえ、冬の屋外なわけで]


  寒いからほどほどにしとこうな……?

  それとも、場所変えるか。
  どこなんだろうな……、あまり不健全じゃないところって。


[矢川を無理やり離れさせる気こそなかったものの、あまり長い間ここにいられるとも思えず、上原は尋ねた。
 尋ねながらも、矢川の髪は優しく撫で続けていた。

 登下校でストーカー以外の目にもついているだろうと思うと、行き先は選ばなければならないだろう。
 いくら安らぎや身の安全のためとはいえ、矢川に余計な疑いがかかることは避けたいというのが上原の考えだった]**

  えっ、私そんなに落ち込んでた……!?


[確かにしょげてはしまったけれど。
 そんな風にわかりやすかったなんて!
 何だか申し訳ない気持ちと、
 気持ちを汲んでくれて嬉しい気持ちが混ざり合う。
 でもきっと嬉しい気持ちの方が強かった。
 だから抱きついて擦り寄る姿勢のまま
 頭を撫でられる心地よさに目を閉じる。
 このまま、ずっといたくなってしまうけれど。]


  ……逆に不健全なところって。


[風営法により高校生のうちは18になっても
 ラブホテルは使えないと知ったのは何でだったのか。
 まあ私服の穂含高校の面々は誤魔化せそうでもある。
 と言うかたぶん恭介は誤魔化すどころか知らないと思う。
 教える機会も無いわけだけども。
 そこくらいしか不健全な場所が思いつかず
 首を傾げながらもまだ抱きついていた。
 お互いの家。
 ……一律に不健全では無いが、妄想は掻き立てられる、
 かもしれない。]

  無難なのはカラオケ……ですかね?
  漫画喫茶とかだとお話できそうに無いし。
  あーでも、……。


[トイレに行った時にあいつとばったりとか。
 そんな場面を思い起こして眉を寄せる。
 そんな怯えた毎日は懲り懲りなのに。

 お互いの家に、いければ良いのに。
 そう考えてしまって、一度腕の力を抜いた。]


  ちょっと充電できたから大丈夫です!
  ……別に、うちに来てくれても良いんですけど、
  それはちょっと危ない……ですよね?


[でも、念の為にその提案を口にする。
 毎回どこかのお店に寄るよりは
 資金的にも申し訳なくは無いのだけれど
 まだ、アイツが本当に手を切ったのか分からないから。**]

  俺が気にしすぎなのかね……。


[沈んだ顔をされると気になってしまう。
 思えば上原が一昨日矢川に声をかけたのもそれがきっかけだった]


  不健全なところ……、
  ……なんかこう、誤解を招きそうなところというか。


[邪推しようのある場所と言い出すと、どこへ行くのも難しい気はしてしまう。
 そもそも行く気が無くて避けたいという話なのだが。
 ラブのついていない普通のホテルでも、やはり邪推する人はするだろう。

 外で長時間過ごしても平気な季節なら、公園のベンチだとかでのんびりできたのかもしれない]

[話しながら、矢川が腕の力を抜いたのを感じると、上原も腕の力を緩めた。
 彼女が離れるなら引き留めないつもりだった]


  カラオケは気楽そうだが……。
  店内に監視カメラもあるだろうし。
  でも、独りになるの不安か?


[トイレのたびにいちいち同行というのも微妙な話ではある。とはいえ、ついてきてと頼まれたらついていくだろう。
 むしろ矢川が個室に残ったときのほうが問題な可能性もあった。

 家を提案されると、上原は危険性よりも気後れするのだった]


  単純に行きづらいんだよな……。
  蛍の親が同居してると思うと。

  俺の家までは電車代かかるし、
  その辺の店に入るのとあまり変わらない。

  ……ストーカーが1人いるってだけで気が重いな。
  今日はおとなしく家帰ったほうがいいかねえ。


[どこに行こうにも簡単に決められないぐらい自由が薄れている。
 それを実感して、上原は深くため息をついた。
 矢川さえ割り切れるなら、このまま家まで送ってお別れでも良いとは考えていた]**

  あ、でも気にしてもらえて嬉しいです!
  思えばそれで救われたんですし……。


[あのまま一人で塞ぎ込んだままだったら。
 警察に相談するのも遅れたかもしれない。
 遅れれば遅れるほど、手遅れだったかもしれない。
 だとすれば、きっかけをくれた隆司さんは
 本当に私にとって救いだったのだと思う。

 ……けどまあ、誤解を招きそうな所は
 その覚悟が決まるまで、無しなのかなと思うけど。
 それは、お互いに。]


  まあでも、一人になるのが不安だからって
  いつまでもべったりはいけないですし。
  ただ、やっぱり昨日?も言いましたけど
  何かあった時に声がかき消されてしまいそうで。


[一人になって叫んだ時、どうなるのか。
 それならまだ漫画喫茶の方が
 そもそもが静かな施設な分良いような気もするけど。
 だからちょっと。
 でもそもそも個室で甘えたいから個室をえらぶ、
 その選び方が問題な気もしてきた。
 もちろん、私の問題である。
 個室じゃなきゃ良いじゃない!?]

  ……その、ごめんなさい。


[でも、深いため息には罪悪感が募る。
 たぶん、自分が悪いわけじゃないのだけど。
 だから隆司さんからそっと離れて、
 その代わりに彼の手をそっと握った。
 指先じゃなくて、その手全体を。]


  本当に同居って感じで
  最近は会話らしい会話もないのにね。
  ……うん、今日は、帰る。


[帰りたくないな。
 そんな風に我儘を言えたら、可愛らしいのだろうか。
 小説や漫画で見たシーンがふと脳裏をよぎる。
 でも実際は我儘を言いたくない。
 迷惑をかけたくない。そんな気持ちが強いから。
 だから笑顔で、帰ることを告げる。

 その代わり、繋いだ手は離さないで。]