82 【身内】裏切りと駆け引きのカッサンドラ【R18G】
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「ああ、『エンヴィー』。準備は終わったかな。
いいや、こちらは後に回したっていいのさ。なにせいつだって構わないのだから、私は。
メインステージは『エンヴィー』によるものだ、そちらを先にやろう」
ぱ、と仕掛けは取り下げられる。船旅は長い。そればかりが演目ではないのだ。
ニコリと微笑みかけて、二人の顔を仮面をつけた『エンヴィー』の方へと向けた。
| 「 ── おめでとう ──Nice win.」 凛とした通る声と共に勝者へチップを差し出します。 ディーラーは例え"抽選"があろうと何があろうと、己の身に何も起きないのならやることは変わりません。ただ自分のやる事を完遂するのみです。 「…………」 カードを集めている時。シャッフルをしている時。 人に見られる仕事柄、常に気を張らなければいけませんが、ほんの僅かな隙間を縫って時折素早く視線をカジノ内に向けました。 (41) 2021/07/04(Sun) 11:30:37 |
| (a28) 2021/07/04(Sun) 11:30:51 |
| (a29) 2021/07/04(Sun) 11:31:02 |
| 「…………」
昨日まで笑って賭け事に興じていたあの豪放磊落なギャンブラーの姿がありません。 野生的な部分のある、けれどカードやチップに触れる手つきは繊細な彼とは少々因縁がありました。
この豪華客船にいる間だけでも、結果だけを見れば良い勝負と呼べるゲームは沢山経験してきました。 けれど、勝負師としての心を燃え上がらせるようなゲームをしてくれる人はごく僅か。豊かな緑髪のあのギャンブラーはその僅かに含まれる者たちの一人でした。
どことなく胸に穴が空いたような心地を覚えましたが、ディーラーはその感覚を捨て置きました。今この場には不要なものです。 芽生えた違和感をおくびにも出さないまま今日もディーラーは沢山の客を相手にゲームを行います。
涼やかな笑みを浮かべたまま。温度のない笑みを浮かべたままで。 仮面を被るのは、慣れっこです。 (42) 2021/07/04(Sun) 11:32:55 |
「……」
一度、スロウスの様子を横目で見やり。けれどすぐに視線を異様な熱気に満ち始めた男二人の元へと戻して進み出る。
深い夜をそのままぶちまけたような暗い色の燕尾服。素顔を覗かれる事を拒むかのようなペストマスク。自分をひた隠しにするような姿をした共犯者は、この空間を見守る賓客たちに向けて優雅に一礼して見せる。
「我が同胞グラトニーが執り行うショーを先延ばしにしてしまったこと、心からお詫び申し上げます。
ですがお楽しみをすぐ食べるのではなく、後にとっておくのもまた一興かと。
またすぐにでもこの偉丈夫二人の睦合いが見れることかと思いますので、今は暫し私にお時間をくださいませ」
「──さて!
代わりに私エンヴィーが行わせていただきます演目は踊り子とギャンブラーの魅力を活かした素敵なゲーム!従業員として躾ける為だけではなく、お客様達にも遊戯に興じることができるでしょう!
この非日常的な空間を観覧なさるお客様達も参加できる……特に踊り子の為に用意したゲームに至っては"乗船客"さえも巻き込んだ大規模なものとなっております!
ぜひ皆様、奮ってご参加くださいませ!」
ぱん、と一つ手を打ち鳴らせば、すぐさま仮面の従業員達が躍り出てゲームのセッティングを始めていく。
放置された踊り子とギャンブラーは、折角決めた覚悟を嘲笑うかのように踏み散らされながら引き離される事だろう。
ギャンブラーはそのままステージの上に。
踊り子は仮面の者に連れられて舞台袖へ。
勝負師だけ残されたステージの上には、男にとって非常に見慣れた光景がみるみるうちに出来上がっていく。
カードを配るための大きなテーブル。集められたトランプ。積み上げられたチップ達。
「踊り子は"仕込み"があります故、一旦下がっていただきましょう!なに、出番が来る頃には非常に美味しい姿となっておりますので是非お楽しみに!
今ギャンブラーの彼に行ってもらうものは──
──そう、ブラックジャック!」
仮面を身につけた大男達に合図して、勝負師を無理やりテーブルの前に引きずりだすだろう。
ギャンブラーを連行する時勝負師として最悪の一手を取った"嫉妬"は、平然とした様子で再びディーラーとしての位置に立つ。
「……『エンヴィー』、『グラトニー』。
あの踊り子とは、少しばかり"取引"をしています」
その取引の対価として、
研修を甘んじて受け、『お客様』を楽しませると。
職務に忠実な"怠惰"は、決してその言葉を覆させはしない。
「もし研修中に激しく抵抗するようなら、如何なる罰を与えても
その"取引"の取り止めを仄めかしても構いません
あなた達の判断に任せます。」
踵を返し、俄に盛り上がりを見せる余興に背を向ける。
恰幅の良い仮面の従業員を呼び付け、代わりに扉の前に立たせた。
「僕は少し調べ物をして来ます
次にお連れする方は既に決まっていますので、ご心配なく
あなた達はあなた達の役割に殉ずるといい」
狡猾な白蛇は、獲物を求め去って行く。
『スロウス』は、決して不確定要素のある賭けは好まない。
| >>47 ニア様ぁ〜ん 「おや、ニア様。何かありましたか?」 品のいい涼やかな笑みはいつも通り。でもちょっと今日だけゆったりとした足取りで名前を呼ぶ貴方の元へとやってきました……が。 「ムルイジ様、ですか」 声も顔も、普段通り。お客様全てに向ける公平な態度はそのままでしたが、それでも、どこか纏う空気が重くなります。 「申し訳ありません、私も存じないのです。昨日までポーカーなど楽しんでいらっしゃったようですが。 ……ムルイジ様は賭け事が大変お好きな方ですから、きっとカジノ以外のどこかで誰かとゲームを楽しんでいるのだと思いますよ。 "卓囲まなきゃ賭けが出来ねえほど、落ちぶれてねェよ"……なんて、豪語していた程の方ですから」 船に乗ってすぐ、ギャンブラーが貴方とハマルと一緒になって遊んでいた事をディーラーは話しながら思い出していました。 (49) 2021/07/04(Sun) 16:31:40 |
| >>51 お褒めいただき恐縮ですニア様 「いえ、パイは食べておりませんね。 先日は辛いものが好きでしたのでゲイザーさんのパイをいただきましたが、あんまり甘いのは然程食べられませんので……明日良さそうなパイが出てきたら食べてみますね」 とか言って辛いものが好きなわりに轟沈したわけですが。 「んん……。ですがムルイジ様はどれほど逆境に立たされていても、最後まで諦めない面白い方です。きっとまたどこかで周りを巻き込むほどの喧し……いえ、賑やかで華々しい逆転劇を披露なさっていると思いますよ」 嘘だ。彼はもう勝てない。私がそうした。 色々答えていましたが、ディーラーにとってなんとなく引っかかるものがありました。 「あの。ニア様はチップを賭けるのが不満なのでしょうか。どういったものを賭けてみたいですか?」 (52) 2021/07/04(Sun) 17:42:26 |
| >>53 ニア様 「宝石?ああ、ガレット・デ・ロワみたいで楽しそうですね、それ。遊び心があってワクワクします」 人の為に働く新人クルーらしい、と思いました。 「成る程、そういった類のものでしたか。 でもゲームのセーブデータの消去は人によっては後に人間関係の崩壊を招く恐れがありますから、やめた方がよろしいかと。 それ以外は……ふふ、可愛らしいですね」 ゲームのセーブデータ以外は茶目っ気ある悪戯だな、とにこやかに聞いていたディーラーでしたが。 「…………はい?私が?ムルイジ様のファン? ……………………………………」 ▼ (54) 2021/07/04(Sun) 18:33:16 |
| (55) 2021/07/04(Sun) 18:33:36 |
>>ムルイジ
去っていく『スロウス』を一瞥し、すぐにショーへと視線を戻す。かの者らしいと思った。
「ディーラーは私エンヴィーが務めます!
互いにカードを引き、出た数字を合計して21に近づけていく非常にシンプルなゲーム!
それでは参りましょう。
まずはディーラーの1枚目から!」
そう告げてテーブルの上に乗せたシューからカードを引く。
……スペードのQ。絵札は全て10扱いとなる。
「さあ、華々しい活躍をするギャンブラーはどんな戦いを見せてくれるのか!それではカードをどうぞ!」
/*
(ムルイジ側のみ実際にミニゲームを行ってもらいます。なおディーラー側は数字が決まっている出来レースです。
[[/card]]で一枚引くレスの後、エンヴィーのレスを待たずに続けて2枚目以降を引いたりストップしたりして構いませんわ!オッケーそうならエンヴィーの2枚目のカード引きますわね!)
>>ムルイジ
「そうですか。それでは、今度は私の番。
カードをめくりましょう──いざ!」
威勢のいい掛け声と共に明かされるディーラー側の2枚目のカード。その中身は──
──クラブの7。
ディーラー側の合計は17。ルール上、17以上となった場合ディーラー側はもうカードを引くことができない。
ディーラー側は17。
プレイヤー側は20。
なんてことない、ギャンブラーの余裕の勝利だ。
▼
>>ムルイジ
「
── おめでとう
──Nice win!
おめでとう!貴方の勝利です!いやあ余裕すぎたでしょうか?
それでは配当を出しましょう。華麗に勝利を収めた貴方にはこちら!」
ディーラーはぱんと手を叩いて合図する。
>>ムルイジ
ギャンブラーの前に現れたショットグラス。
本来テキーラなどアルコール度数の高い酒が注がれるはずのグラスには、下品なピンク色の液体が注がれていた。
「即効性の媚薬です。20の数字を出したので、20本用意いたしました。これら全て貴方のものです!独り占め!よかったですね!
それでは祝いの美酒ならぬ媚薬を召し上がっていただきましょう!折角ですので、手を使わず狗のように!」
エンヴィーが言うや否や、大柄な仮面の男性従業員がギャンブラーを囲んでその両腕を後ろで拘束するだろう。
つまり、口でグラスを咥え、上を向いて呷って飲み干せと言う事らしい。
>>
ムルイジ
「──誰が勝手に果てていいと言いました?」
力強く靴音を響かせて男の元にエンヴィーは遠慮なく衣服の下に隠れた男根めがけて平手打ちを一つ。
その衝撃で絶頂してもしなくても、まるでどうでもいいと言わんばかりにディーラーはくるりと踵を返す。
20本も飲んだのだ、1度の射精だけでは高ぶりなど静まるはずあるまい。
「──さて!ここからが皆さんが参加できるゲームです!
従業員の皆さん、お願いします!」
軽やかにそう告げてもう一度手を鳴らす。
▼
>>ムルイジ
合図と共にギャンブラーの体が従業員たちによって卓上に乗せられる。そして男の様子などお構いなしに服を次々と剥いていくだろう。
そうしてギャンブラーの裸体を客人たちに見せるようにした後、両腕両足を金属製の器具で固定する。
あろうことかテーブルの上は片付けられていないままだ。ギャンブラーが出した会心の数字のカードたちも、カジノでよく見るチップたちも、道具は全てテーブルに乗せられたまま。
このままではきっと汗や精液で道具が汚れてしまうかもしれない。
「それでは今度は皆様がゲームに参加する番です!
今から従業員たちに愛撫されるこのギャンブラーが次は何分後に絶頂するか、賭けていただきましょう!
なお、10分経過してからは1分ごとに同じ媚薬を飲んでもらいます。いったいギャンブラーはどこまで耐えるんでしょうか!楽しみですね!」
どれだけ憎悪が膨れあがろうと、どれだけ殺意が芽生えようと。
ギャンブラーの心境など関係ない。そんなものディーラーの知ったことではない。
"嫉妬"が陵辱しようとしているのはその肉体だけじゃない。世界で一番許せない男の魂もだ。
エンヴィーは仮面の下で吐き捨てる。
「さあどんどんお賭けください!いやあ愉しいですね、ギャンブラーもなかなか耐えている様子!」
ギャンブラーはいつ果てるだろうか。
もし10分以上耐えるようなら、"嫉妬"自らが同じようにショットグラスに入った媚薬を飲ませていくだろう。
>>ムルイジ
「…………………………あは」
仮面の下で"嫉妬"が嗤う。
それはそれは心から幸せそうに。
「──皆様ご覧ください!ギャンブラーの愛したカジノのテーブルが、ギャンブラーの欲望で汚れる様を!
とても気持ちのいい果てっぷりでしたね!」
高らかに、唄うように破壊者は告げる。
「結果は十五分!当たった方はいらっしゃったでしょうか?それでは只今からスタッフ達がお客様に配当のチップをお渡ししますので、そのままお待ちください〜!
本日はお集まりいただきありがとうございました!司会進行は私エンヴィーが務めさせていただきました〜!」
弾むような声で締めの挨拶をして、恭しく一例をする。
一人の男を散々凌辱した狼はそのまま従業員にギャンブラーを担がせ、撤収を始めるだろう。
"特別研修"の片方はこれにて閉幕。
次の獲物は、美しき踊り子だ──。
>>ナフ
地下のホールは冷たい空気で満ちている。媚薬と愛撫によって既に蕩かされている少年の体はもしかするとその外気が肌に触れる感覚だけで快感を得てしまうかもしれない。
『さあここだよ。この地下ホールの中心。そこに設けたステージで踊るんだ』
エンヴィーは移動の途中でいなくなった。代わりに、従業員が音声通話を繋いで貴方に声を届けている。
『面白そうだから他の乗船客による救出劇を可能にした筋書きを作ったけど──
──いいかいナフ。もし私の素性を助けてくれた乗船客に話しでもしたら。その客や君と仲のいい人から優先的に君と同じ地の底に引き摺り込んでいくからね。
それじゃあショーの始まりだ。期待しているよ』
▼
>>ナフ
中心のステージがライトアップされる。貴方はそこで踊るよう指示されるだろう。
そこに人の形をした観客などいなかった。
無数のカメラが、ステージを取り囲んでいる。
無機質なガラス。その向こうに少年を熱く邪な目で見ている人間たちがいる。
『なんとこれは淫らな』
『本当にこれで十五歳なのですか?』
あちこちのスピーカーからカメラから貴方を覗く賓客の声が聞こえてきます。
『──さあ、ナフ。開幕だ。皆が期待している。
"ちゃんと"踊るんだよ?』
エンヴィーはそれだけ告げて通信を切りました。
そして。入れ替わるように流れ始める音楽。貴方のための舞踏曲が流れます。
貴方はこれまでに身につけた踊りを、自由にのびのびと踊ってください。
──もっとも。
無事にショーを終わらせるつもりなど、初めからないのですけれど。
>>ナフ
「…………ふうん。招待されただけの事はあるね」
カメラ越しに見ていたエンヴィーは独り言ちる。
エンヴィーには踊りに関する知識などなかった。ただなんとなく眺めているものの、それでも少年の舞には惹かれるものがあった。
あれだけ"仕込み"を行っても自分の役割を全うしようとする姿。
その艶姿にスピーカーから聞こえる歓声はどんどん熱がこもっていて。
純粋な喝采が、湧き上がっている。
「…………」
▼
>>ナフ
「……ずるいな」
舌打ちをして手元のスイッチを弄る。
それは踊り子の体に取り付けられた玩具の電源を切り替えるもの。
女の指が容赦なくスイッチを押し込んだ瞬間。
少年の体を蝕む玩具たちは一斉に激しい振動を始めることだろう。
乳首を噛むクリップが激しく揺さぶる。
男根に絡むローターが酷く震える。
後孔を苛むバイブが荒々しく暴れる。
例え少年がどれだけ果てようと、責め立てているのは玩具だ。無機物だ。
止めてと言っても止まることなどなく、ただひたすらにその役割を果たすだけ。
どれだけ少年が泣こうが喚こうが、その空間にいるのはたった一人。観客さえも見当たらない。
それなのに視線と歓声の雨だけはずっとずっと少年に向けて降り注がれている。
▼
>>ナフ
「そうこなくちゃ」
カメラの向こう、"嫉妬"は満足げに嗤う。
胸に仄暗い喜びが満ちる。自分より優れた者が無様な姿を見るのはやはり気持ちがいい。
「……これ、もう要らないや。捨てておいて」
エンヴィーは従業員にスイッチを渡し、席を立った。
この"研修"はこれでいい。ギャンブラーの時のような撤収は必要ない。
少年への道は開放していた。
写真をばら撒いた時に炙り出された者たちが後はなんとかしてくれるだろう。
それもカメラに映るだろうから、賓客は救出劇も堪能できる筈だ。
今回の"嫉妬"の特別研修はこれで全て終わり。
──次に毒牙にかかるのは、いったい誰だろう?
/*狼お嬢様たちへ
(大変好き勝手してしまいました!!!!)
土下座謝罪侍になりますわ……すみません、めちゃくちゃ好き勝手しましたわ……
グラトニー、順番譲ってくださりありがとうございます……
スロウス、見守ってくださり感謝ですわお熱大丈夫……?
わたくしもう満足すぎるのであとはお二人のやりたいことをサポートする事に徹しますわね……二人ともありがとう……!
/*
♡よくってよ♡
お二人から出てくるわたくしにはできないえっちの福利厚生に
わたくし毎秒マジ尊敬«リスペクト»ですのよ
熱はとりあえず頭は大丈夫になりましたわ!!元からダメですわ
こちらの襲撃ロールも多分、
あと一往復くらいで終わりそうな気がしますの。
締めとなったらいい感じに業務連絡ロールを入れますわ。
あと次の犠牲者の方もエッチがあると嬉しいタイプだそうなので
もしよかったら遊んであげて頂けるとわたくしが嬉しくってよ。
本当にこの社畜エッチを抜きませんわ。無作法ですわ。
/*
ブラボー……素敵でしたわ! ここから先は表舞台の出番ですわね。
エンヴィーもいっぱいおもてなしお疲れさまでした。
スロウスも下ごしらえお疲れさまでしたのよ……。
残りの半時間は体を休めつつやっていきましょう。最高でしたわよ……Kiss
/*
人狼疑い晴らしの為に馳せ参じるか、役者が五人揃って飲むのを見守るか迷っておりますの……
うまいこと座が全部人間で埋まると嬉しいですわね(参加者が増えることがいちばんうれしいため)
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