>>+12 ニエカワ
止まった筈の心臓が悲鳴を上げる
気がした
。
胃が中身を絞り出すように痛んでいる
気がした
。
「……っ、怒ってる、ん、でしょう?」
罰が当たったのだ。
定めに流され、嘆いていれば良かったものを。
人の手で命を選んで、自ら人の道を踏み外して、
……抗ってしまったから。
「な、……何でも、する、からッ…………」
目を逸らせない。
何の力も込められていないのに、
顔に触れる手を振り払う事ができなかった。
「……、許して、ください」
震える声で、唇で、赦しを乞う。
(+13) wazakideath 2021/07/09(Fri) 12:38:11