人狼物語 三日月国

68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】


【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>171>>174) キュー

「……そう」

 彼の顔を覗き込む。定まらない視線から、
 こちらのことは見えていないのだろうとは分かっている。
 けれど、合わない視線を承知で、薄紫で彼の瞳を見つめる。

「死ぬのって、こわいことよ。そう決めていたとしても。
 ……たくさん殺してきたわたしが言うのも、ひどい話だけれど」

 声色に後悔が滲む。今の少女にとって、ここは現実。
 そういう『役割』だったから、と自身を許せるわけもない。

「つらくて、苦しいわ。それで、寂しいの。
 ――あのひとに触れていたかったけれど、
 きっと爪を立ててしまうから、それもできなかった」

 受け入れることを選んだ少女が己に握ることを許したのは、
 彼の手ではなく、無機質なシーツだった。

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(+198) 榛 2021/04/29(Thu) 21:02:28