68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】
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「なーにが、“好きにしてくれ”だ!
絶対そう思ってない癖に!」
腕を振り払って思い切りラスの頬を伸ばそうとする。両方に。
「俺は『それ』を向けられない程度で捨てねェし、狙うなら期待できなさそうなヌボーっとしたお前に向けるワケないだろうが」
あのなあ、と呆れ切った顔で彼の頭をぼっさぼさに搔き乱す。
「俺は『ラス』に言ったんだぞ。『自分が手ごろだったから、』とか言うなよ。さっき言ったように恋したいだけなら幾らでも他を選べる。でも俺はお前に、お前相手だからそう伝えたし、その上で『断られてもいい』って言ったんだ。」
「……でも、“断られてもいい”は“怖くない”とは別だ。お前は大体口にしないから、口にする俺の事を何も恐れ知らずの男と思ってるかもしれないが、……」
「俺だって“お前に好かれているか”……いつも不安なんだよ。お前だけじゃない。なのにこれだけ伝えて、お前が何も本音を言ってくれないのは、……ずるいだろ。」
寂しさを覚えさせない様に自分なりの愛情表現をしてきたつもりだ。それを否定されても平気と言うほど、彼が思うよりもずっと、普通の“人”である。だからこそ、辛かった。
伸ばされた頬。
ぽかんとした顔で見つめ合う男同士のまぬけな光景。
「? ?? ????」
ぼさぼさの頭もそのままに彼を見つめる。
呆けた頭はことばの半分も理解できていない。
けれど聞き間違えでないならば。
彼の両頬を包み、鼻と鼻がぶつかりそうなほどに距離を狭めた。
ゼロになって触れた。
「俺はいつだって怖かった。
あんたは俺を置いていくから。
成したいことがあると知っているから。
気まぐれで、自由で、好き勝手してて」
再び重ねた。
許可なんて取らず、一方的な感情をぶつける。
「……叶うなら。『置いていかないで』。
対価に、俺の『すべて』を捧げるから」
そして三度重ねる。もう懇願というより、子供の我儘だ。
[シェパーズパイとオムレツ]
[ハマルが好きだと告げたパイ]
[あの日ふたりでパーティをした時の主役]
[大事に大事に味わう]
[それは全部ハマルのために作られた]
[美味しくて優しくて、]
「……」
[隣には誰もいない]
[シトゥラもサダルもキファもゲイザーも]
[誰も、誰も、誰も、誰も]
「……美味しいぞ」
「本当に美味しいんだ、ゲイザー」
[なのに]
[どこか味気なく感じてしまうのはどうしてだろう]
| >>129 ハマル 呼びかけに緩慢に頭を上げた。 少年の視線がこの数日で変わったことなど、 まったく気にも留めず。 「こんにちは、ハマル」 あなたを認識すればいつものラサルハグだ。 よく知るものでなければ変化に気づけない、 感情の振り幅の小さな。 「具合は、悪くない。依頼品を運んでいる。 そう、運んで…………」 俯けば、長い髪が表情を隠す。 「サダルはどこに住んでいるのだったか。 彼を待たせてしまっている」 サダルの死が会議場で明らかになったことは、 関係者であれば知っていることなのに、 まるで生きた彼を探すような口ぶりでいう。 平坦なその声に、感情は伺えなかったろう。 (130) 2021/04/26(Mon) 2:15:08 |
『……ゲイザー。ゲイザーはずーっとひとりじゃないぞ。
ハマルがいる。ゲイザーが望む限り、離れていてもずっとだ』
『ハマルは生きている限り、全部覚えている。
覚えている限りゲイザーをひとりにはしない。』
[ハマルは忘れない]
[シトゥラの事もサダルの事もキファの事もゲイザーの事も]
[だから、]
「……ハマルの事も」
[覚えていてくれるかな]
[忘れてしまったかもしれない]
[それでも覚えていてくれたら、]
[また、指で作ったあの歪な笑顔を見せられるかもしれない]
[そうして笑ってくれたら、ハマルはきっと幸せだ]
[ハマルは今日、人々のもとへ走り回った]
[正確には昨日からだ]
[
カウス
、
ヌンキ
、
ルヘナ
、
ゲイザー
]
[四人にこう持ちかけた]
『ハマルはこの事件を解決したい。
協力をしてくれるか?』
『殺すのはハマルがする。
見ないフリをしてくれるだけで構わない』
[言葉は多少違えど、そのような事を]
[―――そうして全員からの協力を取り付けた]
[予想外だったのはゲイザーが
ルヴァ
を殺すと告げた事]
[ハマルはルヴァをよく知らない]
[ゲイザーはルヴァをよく知っているようだった]
[彼女の覚悟を聞いて、ハマルは彼女の背中を押す選択をした]
[ハマルはそう決めたのだ]
「……また、一緒にパイを食べたいな」
[果たせぬ願いは積み上がる]
見つめ合う。伸ばした頬。乱れた髪。
その上であまりに呆然とした顔をしているものだから。
何か言ってやろうと口を開きかけた瞬間、
頬に触れる感触と、気付けば塞がれている唇。
突然の行動に困惑して、彼の言葉を聞き取るのが精一杯で、
あっという間に数度目の触れ合い。
彼がここまで自主的に動いたのは、
先日を除いて初めてじゃないだろうか。
いや──彼にそうさせるほど、怖がらせていたのか。
「──悪かった。
伝えるのが遅れてすまない。
ずっと不安がらせていたのに、気付けなくて。」
自分には死ぬ恐怖がないと、ずっと伝えていた。
そう簡単にくたばる気はなかったし、
寿命で彼の方が先に死ぬ可能性を考えていたけれど、
彼にとっては、『お前を置いて行く』と同義だったのだろう。
「……対価、じゃおかしいな。
取引と『等価交換』は“お嬢”の為に作った規則だ。
だから、」
「俺は、ラスを置いて行かない。ずっと傍にいる。
その代わり全部、文字通り全部貰うって『約束』
しよう。
──『恋人』って言うのは、そう言うモノなんだろ。」
ずっと昔渡した“幼い貴方を守るために魔力を込めた”指輪。
ギルド員の証との名目で渡した、左手人差し指に嵌めるそれを、
人差し指から薬指に付け替え、自分より大きい貴方を抱きしめた。
/*
本日ルヴァ占を頼めるかしら
(以下、キュー・ルヴァから了承もらい済)
投票→ランダム
占でルヴァを落とす
襲撃→ゲイザー
これで3死体を狙うわ
| >>132 ハマル 「……そう、だったな」 指摘を受けても無機質な男に変化は見えない。 「『スクリプト』は自身の用意した台本に殺された。 自分自身を殺すために彼が求めたものはもし望むものがいれば俺は 違う"俺は"考える必要がないそれは /*Role『Sorcerer』*/ の役割じゃない」 操り人形に結ばせた糸を強く引いたように、 ぐわんと頭が引き上がる。 変わらぬ顔の青の瞳は波紋ひとつなく、金を見つめた。 「そうか。サダルに羊を見せたのはあなたか」 『ハマルに牧場を見せてもらったら羊に囲まれたくなりました』 彼の筆跡が脳裏によぎる。 ギフト袋のひとつを手に取りリボンを解く。 羊のぬいぐるみが顔を覗かせた。 抱えられる程度の大きすぎず小さすぎないもの。 「そう、これは彼からの依頼で。 あなたは彼と親しかったのか」 (133) 2021/04/26(Mon) 9:43:20 |
| (a174) 2021/04/26(Mon) 13:17:32 |
| (a175) 2021/04/26(Mon) 13:17:49 |
| (a176) 2021/04/26(Mon) 13:18:07 |
| >>ヌンキの部屋の前 ヌンキの部屋の前、扉をノックする。反応はない。 入れ違いに彼は部屋を出た後だった。 >>a172 扉の隙間、手紙を挟む。 手紙にはこう書かれている。 『吾は見つからない。諦めろ。 だが気に病むことはない。 見えなくったって、吾は此処にいる』 最後の一文が欠けていることを除けば、 そっくりそのままキファから聞いた内容 >>+72 を 記したものだ。 それからヌンキとよく似た愛らしい人形を、 バランスをとってドアノブに座らせた。 扉に背をもたれ、ドアノブに足をかけられる。 そのくらいの大きさだ。 人形は『ひとり』を慰めてくれる。 しかしその題材に彼本人を選んだ理由は、その悪趣味さは、 ラサルハグもわかっていない。 『人形ではない』 という言葉が印象深く残ったからだろうか。 (135) 2021/04/26(Mon) 13:29:11 |
| (a180) 2021/04/26(Mon) 13:37:14 |
| 「?」
(?)
? (137) 2021/04/26(Mon) 14:03:01 |
| (a186) 2021/04/26(Mon) 14:03:08 |
| >>ヌンキ宛置きレス
ラサルハグは会議場にいる。
人もまばらな中で、 椅子に腰掛けなにもしていない。
(139) 2021/04/26(Mon) 16:12:11 |
熱を交わすたび── ぶつけてる。奪い取ってる。
受容されてる──、
苦しい熱が肺を満たしていく。
『離さないで』と言いながら『離したくない』と叫んでいる。
口よりずっと体は正直だ。
「随分と色気のないエンゲージリングだな」
覆いかぶさり、耳元で憎まれ口を叩いた。
表情こそ見えないけれど迷いの晴れたことは明らかだ。
その変化は10年もの間、見続けてくれたあなただから伝わる。
そんなあなたの傍で助力をする覚悟をずっとしていた。
そして、同じようにあなたの指先から指輪を
抜くことはなかった。
「ありがとう、メレフ」
『約束』は『等価交換』より軽く誠意によって成り立つ。
そしてあと数年で年齢すら追い越して、
いずれは彼を置いていく自分には、
その誠意を果たし続けることは叶わない。
「俺はあなたがいい。あなただから、いいんだ」
見返りは、縁を結んだ日からずっともらってきた。
それでいい。それでよかった。
| >>140 ヌンキ あなたがラサルハグを見つけたとき、 椅子の前で人形みたいに棒立ちする姿を見つけたろう。 さながら柳の木の下の幽霊。 声をかけられれば、ゆっくりと頭を上げて、 「どうした」と尋ね返す。 手紙も人形も視界に入れておきながら 自分から触れることもなく。 (141) 2021/04/26(Mon) 17:28:35 |
| >>142 ヌンキ 「ああ、俺だ。 手紙を書いたのも、あなたの部屋に届けたのも」 差し出された贈り物を一瞥して、 なんら動じる様子はない。 「代筆を望まれたから。 人形は…………? あなたへの慰めに。 人形は、人がどのような感情を持とうと、 笑い健やかであるから」 その言葉をまともに受け取るならば、 失踪の前に記した手紙と、 それから作成した人形と受け取るだろうか。 死者の姿が見えるなど、 ラサルハグから打ち明けることはない。 (143) 2021/04/26(Mon) 17:59:03 |
きっとノイズ混じりの声が届くでしょう。
ブラキウムは、いつもと違いどこか苦しそうな声です。
「カウ繧ケ縺邪魔し縺ヲ縺阪※行け縺うにないのだ! 譛ャ当にごめん!」
荳肴?迸ュ荳榊庄隗」逅?ァ」荳崎?菴墓腐荳崎ゥウ荳肴?
おや、リリス。はい、問題ありません。
貴女は謝らなくって良いのです。
当方、リリスが此方へ至れない事は知っていました。
当方は兎も角、
リリスがカウスの“スキル”から
逃れられるとも考えていなかったので。
カウスは鼻が利きますよ、
面白い子だと当方は感じます。
リリス、謝らなければならないのは当方の方です。
当方はゲイザーを守れませんでした。
当方、彼女の真っすぐな想いに
感銘を受けてしまって。
彼女は“愛”の為に、
己の為すべき事を為すそうですよ。
当方は彼女を見送ってしまいました。
ソーリー、リリス。そして、
おやすみなさい!
| >>144 ヌンキ 「キファから。親しい間柄ではないのか?」 まさかのキファからだ。 平然とした顔で尋ねる様子に嫌味も揶揄もない。 ──第三者が見る限りでは。 「用意してる間に姿は見えなくなったから 忙しくしていたかもしれない」 言葉に嘘偽りはない。 ラサルハグは常に死者が見えるわけではない。 目の前にいたと思えば不意に認識外へ移行し、 また唐突に視界に移る。 そして 一連の挙動に違和感を持つこともない。 代弁する言葉はシステムから悪意の干渉を受ける。 「人形は嫌いか。ならば悪かった。 あなたと先の二人の関係は知らないが、 やはりキファとは親しかったのだろう。 俺は親しい人と別れた時、人形になりたかった。 だから……────?」 だからといって『悲しむ本人』を模すなど まずありえない。 あなたが苛立っていることに気づきながら、 その原因の一端であると思いもしないようだ。 (145) 2021/04/26(Mon) 19:35:35 |
| >>146 ヌンキ 「知らない。俺が頼まれたのは言伝までだ」 必死な感情を無碍にする、冷たい答えだ。 ラサルハグは、キファの生死を知らない。 キファの居場所を知らない。 キファがヌンキへ向ける想いを知らない。 「『諦めろ』。 それが彼女のことばだ」 人形は言われたことしかできない。 (147) 2021/04/26(Mon) 20:06:23 |
繧ゅ≧繧?a縺ヲ縺上l遘√?隱ー縺ョ豁サ繧りヲ九◆縺上↑縺
ノイズが一層強くなりました。
数秒後、再びブラキウムの声が響きます。
「……そ、うか。きっとサダル縺ョ繧うに、ゲイ繧カーも謌舌@驕げたいん縺?縺ェ縲
成し遂げ偵k縺薙→は喜びだとラス繧りィ?縺」縺ヲ縺た。」
「……窶ヲ…おやす縺ソ縲√くュー。」
遘√′髢馴&縺医↑縺代l縺ー縺薙≧縺ェ繧峨↑縺九▲縺
大きなノイズの後、ブラキウムの声はプツリと途切れました。
| (a221) 2021/04/26(Mon) 20:07:53 |
| >>148 ヌンキ 人形は頷く。 先の件も今のあなたも気にした様子はなさそうだ。 人ならば、心配することばのひとつはかけたろうに。 ラサルハグはこの数日でシステムの干渉を大きく受けた。 『サルガス』の意思の片鱗のもと、行動した。 その結果として今のラサルハグに個人としての意思は、 ほとんど見受けられない。 ──強く感情を揺さぶる『ひと』の名でも 出されない限りは。 (149) 2021/04/26(Mon) 20:36:33 |
「見た目に拘るなら買い替えてやってもいいぜ?
“お前の為”を思って唯一造ったヤツなんだが」
そう言わないと分かっていて、あえて告げる。
ラスだ。自分の知ってる、彼がいる。
呪術ギルドの『ギルドマスター』が、幼子を思って、
変に気に病まない様に“みんなそうだから”と渡した、
世界でたった一つの魔法が込められた指輪だ。
「言っとくが俺は、決めたら一途だぞ。
離さないし、死んでも世界に喧嘩を売る男だ。」
けど、……別に心がない訳でもないし、
こう言うのは俺も初めてだから、……ちゃんと言えよ。」
そう言って、自分の指輪を、薬指に付け替えた。
本来着ける必要は無い。全て自分に届くようになっている。
だからこれは、本当にただの『証』でしかない。
「何度も間違えて生きて来たし、間違えないって自信もない。
だから、これからも傷付くし傷付かせるかもしれない。
でも、信じてくれ。俺はお前を信じ続けるから。
俺はお前を愛している。その事は、ずっと。」
占い先は「ルヴァ」
投票先は「ランダム」にしてるわ
という報告を忘れていたわ
| >>150 ヌンキ 人形と揶揄されても「そうか」と肯定するだけであるが、 続いて出された名に、はじめて意思をもった瞳が、 あなたに向けられた。 「どういう……」 メレフとの付き合いは長い。 彼が であったとしても、 これ身内匂わせ+気安い関係だから使える暴言っていうあたしの萌えポイント 『愛』なんて気安く振りまく男に思えなかった。 思いたくなかった。 「あなたは、彼と関係をもったということか?」 声は静かながら語調は強い。 胸に渦巻くものが怒りか落胆か、あるいはその両方か。 経験の少ない身は振り回されるしかできない。 「メレフとなにがあった。 いいや、彼の方からしたということか……。 答えてくれ、ヌンキ」 (151) 2021/04/26(Mon) 21:21:12 |
| (a235) 2021/04/26(Mon) 21:22:52 |
/*耳にだけ音が届きました。脳に届く声はありませんでした。
届くべき者にきちんと届いたかは、定かではありませんが。
/*
ゲイザーが去ってから暫く。
キューはルヴァの死体の傍らに立っています。
「…… ……」
キューは、ルヴァの死体のそばにかがんだ。
「……、…、……」
キューは、何かを言いかけて、口を噤んだ。
少しの間の後、小さな小さなアイテムボックスを取り出す。
「……
ありがとう
、ルヴァ」
キューは、アイテムボックスに死体を収納した。
キューは、森を立ち去った。
/*
キューは、何かをルヴァに問いたかったようです。
ですが、答えが返って来ないことは分かり切っています。
無駄な事はしない方が賢明ですね。
| >>152 ヌンキ 挑発に顔をしかめ、舌打ちする。 「あなたがメレフの名を出したんだろう。 俺は、あいつのことを……ッ!」 胸元を掴む、その眼差しは鋭い。 裁縫師の腕では騎士を持ち上げることはできない。 「キファについては先に話したことがすべてだ。 この会議場で指示されて、あなたに渡せと。 それ以上は知らない。 ただあなたを心配していた、それだけは確かだろう。 わざわざ親しくない俺に言伝を頼むくらいだから」 (154) 2021/04/26(Mon) 21:54:53 |
ひそひそ
[噂話は広がる]
「ほら、あの子もそうだよ」
「でも、あの子はあまり変な噂は」
「あー、何年か前に聞いたな。水の事故だっけ?」
「聞いたことある。子供が流されたんだよ」
「でも、結局無事だったんじゃなかった?」
「二人流されてひとりは助からなかったって聞いたような」
「いやいや!ひとりだけですぐに救助されたんだろう?」
「流されたのは三人じゃなかった?」
「子供といえばさぁ」
[噂話というものは大抵根も葉もなくヒレがつく]
[なにがあっても『ハマル』は、『ハマル』だ]
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