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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン そうでございますね……。 まず思いつくのは木琴と鉄琴ですわ。 撥を使い軽い力で叩けば音は出せますし 撥を複数本使えば私の専門である洋琴のように 和音を使った演奏も可能ですわ。 [また、鉄琴はペダルを使えば音の伸びも出せること。 立って演奏する形と椅子に座って演奏する形。 両方に対応した形の楽器がございますことや ベッド等の上でも演奏出来るものがある点を理由に挙げて。] 興味がございましたら私の方から專門の奏者へ ご指導の旨と楽器の貸し出しもお願い出来ますわ。 あとは…… [そう言って、考え抜くことしばし。] (216) 2020/09/23(Wed) 9:53:27 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン そうだわ、アレがありました! ねえファラリス、あの包みを持ってきて頂戴。 [40代程の我がメイドであるファラリスにそう伝えると 控えていたファラリスが黒い鞄のような包みを取り出し 「失礼いたします」と床に敷物を引くと 包みの中にあった黒い鉄骨や黒や銀を基調とした 小太鼓のようなものを上部に二つ。 もう少し大きめな黒の小太鼓を立てかけて中央に一つ。 その周りに小さな黒い銅鑼……シンバルが 左側に2つ、右側2つの合計4つ 中央下の黒小太鼓についたペダルに左側に配置されたペダル。 沢山のボタンとつまみがついた液晶画面式の小さなパネル。] (217) 2020/09/23(Wed) 9:54:10 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[もし見たことがございましたら、 これがドラムであることが分かりますでしょう。 しかしこれは、この国では製造していないはずのもの。] もう一つおすすめいたしますのは、 異国……電子音楽が盛んな国から 輸入いたしました電子打楽器…… 「電子どらむ」でございますわ。 [宮廷楽長を始め、多くの楽士であれば 『何故御令嬢にこれを勧めた』 と総ツッコミを受けること間違いなしの楽器。 ある意味私が『大変人』と口にされる所縁>>0:30] (218) 2020/09/23(Wed) 9:54:55 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン こちらは、この撥で軽く叩けば 『ジャーン!』このように音が鳴りますの。 太鼓の部分を叩けば『ドンドンドン』『トンッ』 このように。足元の太鼓はペダルで『ボンッ』 ……と、このように鳴らせますわ。 [まずはファラリスが用意した椅子に自分で座り スティックを握って御令嬢の前で実演。] 左足のペダルは足元の太鼓の連打や 叩いた際の音量調節にも使えますの。 [そう言って接続線をいじり、連打のリズムや 消音に変えて音が小さくなる様をご説明しながら。 ペダルにはドレスなどの裾を踏まないよう 裾返しで少しばかり裾がめくれて踏み易い旨もお伝えして。] (219) 2020/09/23(Wed) 9:55:20 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 他にも、こちらのパネルを操作すれば ……楽器自体が音を立てた際に こうして光ったり、常に楽器を光らせたり 色とりどりの色で光らせることも出来ますわ。 [パネルの「光」ボタンを幾つか弄れば 小太鼓や太鼓が赤や青、緑に黄色に橙と光り 時間経過で色が変わるようにと自由自在に調節し] それに、音色も変えられますのよ。 [そう告げて再びパネルを弄れば トランペットや洋琴、電子四弦や六弦。 変わり種では猫の「にゃー」や鳩の「クルッポゥッ」など 合わせて60もの音源があること。 楽器一つ一つの音を違う音にそれぞれ設定し、 複数の音源を掛け合わせることも可能なことを 併せてお伝えして。] (220) 2020/09/23(Wed) 9:55:38 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン こちらは拍節……リズムの掛け合わせや パーカッションとしての役割などの 比重が大きい楽器ですわ。 旋律そのものを紡ぐのは難しいですが 音の強弱に高低など拍節の取り方や 叩き方次第では無限の演奏が生まれます。 [演奏の手を止め、椅子から立ち上がり そうご説明申し上げて最後に。] ただ、余り激しい演奏をされると 御身体に触りますから、もし演奏される場合は 初めはゆったりとした、遅めの拍節から 始められた方がよろしいでしょう。 (221) 2020/09/23(Wed) 9:55:56 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン お気に召していただけたようであれば 後に新品をお送りいたしますし、 他の楽士に依頼し講師を派遣いたしますわ。 [私は専門では無いので、その手に詳しいものを 楽士や宮廷楽士養成所経由で依頼出来る旨も お伝え申し上げて] よろしければお試しになりますか? [ファラリスが御令嬢にも使いやすそうな 一番軽い撥を御令嬢に差し出しました。 果たして御令嬢はどのような反応でありましたか。 そもそも御令嬢の参考になったかどうかすらも 定かではございませんが。] (222) 2020/09/23(Wed) 9:56:24 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[巡業のお話について御令嬢は とても上品なご様子で口元に手を当て、>>@2 目を綻ばせたようなご様子はとても愛らしいと お話ししていて思わず感じました。 北部の地域で早朝に演奏する必要があったものの 食事が用意されず空腹のまま辺りをお忍びで彷徨い たまたま見つけた屋台の香辛料入り腸詰肉と 珈琲の味が忘れられない思い出や] (223) 2020/09/23(Wed) 9:57:20 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[日差しのもとに咲く向日葵や領地凱旋演奏で メニュレーに咲く一面のラベンダー畑。 精製されていない茶褐色の砂糖や糖蜜を 暖かい牛乳に溶かしこみ、ステンドグラスのような 赤と黄色・橙の耐熱ガラスの欠片に 一欠片だけペリドットのような 黄緑の耐熱ガラスを柄の中に継ぎ合わせた 美しいスプーンで混ぜて飲む人々の話など、など。] (224) 2020/09/23(Wed) 9:57:39 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[その後私は演奏をお披露目いたしました>>116 お屋敷の方々に惜しみない拍手を送られ、 目尻を潤ませた方に微笑みなどいたしました。 ですが、どこか憂い顔のようにも見える 従者と思しき方のご様子が 少しばかり気になりながら。>>116>>117 御令嬢のご様子も音楽に身を震わせるかのような、 そのようなご様子に思えたものの どこか空虚なご様子にも思えて、 内心で気になったのですが……>>@4 そのことは私、お首にも出せませんでした。] (225) 2020/09/23(Wed) 9:59:02 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン はい、国王陛下から慰問の皆様へと メニュレーへのご注文で職人達が 丹精込めてご用意いたしました。 [病弱な方や入院された方等へのお見舞いとして メニュレーでも注文が入る小型自鳴琴。>>@5 陛下もその旨で命じられたのでしょう。] 意匠は「困難を乗り越えられるように」と それを象徴するものの彫り込みとして オズワルド国王陛下の逸話の場面を彫り込むよう ご指示がございましたので、その場面と 実用性も兼ねて銀縁の時計と 病気平癒の守護石と名高いアクアマリンを 蓋の上部に嵌め込みました。 (226) 2020/09/23(Wed) 9:59:28 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[それが御令嬢にとって>>@6余り好きでは無いお話で 心弾まなくなる可能性や複雑なお気持ちなどが 御令嬢の心のうちに芽生えるかもしれない可能性など 職人達も、そして私も 今時点では気付くことは出来ませんでした。 何せ御令嬢の長年培われた淑女の笑みは>>@6 私視点、見破るには余りに見事なものでございましたから。] ありがとうございます。 陛下もきっとお喜びになるかと。 [しかし、私の直感は何に対してかは不明だが 何かに関する違和感を拾っており。 しかしこの時点では理解出来ず心の隅に留め 私も宮廷楽士として鍛え上げた 楽士としての微笑を浮かべたのでございました。] (227) 2020/09/23(Wed) 10:00:25 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─コンペ会場・審査員席(夕暮れになる前)─ (不思議だわ、こういう時に限って 色んなことを思い出すなんて。) [奇しくもかの従者の方が 足取り重そうに歩いていたその頃。 >>115>>118 私はハイアーム家でのことをふと、思い出す。 感じた違和感の正体が分からなかったことや、 演奏の時の御令嬢や従者の方のことが 妙に心へ引っかかり、調子を取り戻すまで 1週間は掛かった時のことを。] (228) 2020/09/23(Wed) 10:01:13 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[自身が音楽好きであり、平台好きであるからこそ 気付かなかい一つの視点。 「音楽を好まない者もまた、存在する可能性」>>117 多数派の中にある少数派の心を 果たしてこの国は汲み取っているのかどうか? 今の私が決して思い浮かべられない一種の皮肉 音楽に対し恐らく真逆のことを考えているであろう そんな私達は同じ空の下、同じ国土を踏み 今この時を違う想いで過ごしながら。]* (229) 2020/09/23(Wed) 10:02:28 |
病弱貴族 アメリアは、メモを貼った。 ![]() (t8) 2020/09/23(Wed) 10:07:57 |
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモを貼った。 ![]() (a38) 2020/09/23(Wed) 10:14:30 |
教会住みの娘 エヴィは、メモを貼った。 ![]() (a39) 2020/09/23(Wed) 10:45:29 |
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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (…………まあ! まあ!まあ!まあ! まあ!!) [美しい茜色に染まりながら 舞台に立つ彼女の歌声、その第一声から 突如胸元を掴まれるかのような、 引き込む引力を歌声から強く感じたのです! >>201>>207>>208] (これよ────これよ!! 私が今ひとつ足りないと思っていたものは!!) (232) 2020/09/23(Wed) 11:09:41 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[出場者には今日も例年と同じく こうすれば伸びるであろうかと考え、 助言はしていたものの物足りなさにモヤモヤし 2日目に期待をかけようとしていたその折に 飛び込みの彼女が魅せてくれた歌。 シン、と静まり返る会場。 誰も一言も発さない静寂。 …………………それを打ち破ったのは。] (233) 2020/09/23(Wed) 11:10:18 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ─────最っっっ高だわ!! これよこれ!私が見たかったのは!! [私大興奮で席から立ち上がり、 惜しみない喝采を送ると周囲からも それはそれは盛大な拍手と歓声が沸き起こりました。 (234) 2020/09/23(Wed) 11:11:31 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[でも────最初で最後なんて206 そんな思いをもし私が知れてたのであれば それはそれはにっこり笑って こう告げてられていたでしょうに。 ────誰が最後にさせると思って?] (235) 2020/09/23(Wed) 11:13:39 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[気付けば王族の方々も何方か御席を立ち、 彼女に賞賛と拍手を送っていらっしゃる。 声楽の楽士に至っては逸材を見つけたとでも 言いたげな喜色満面の笑みと瞳。] あなた……飛び入りの方ね? 飛び入ってくれてありがとう。 お陰で我が国にこんな素敵な逸材が まだまだ存在するという喜ばしい可能性を 今まさに証明してくれて! [歌の最中に何を考えていたか、>>206>>207 普段歌う際に何を考えているかなんて>>0:9 知らずともこれだけは自身の中で確信いたしました。 これは賞賛されるべき才能だと。>>0:30 そして、一つの思惑が沸き起こりました。] (236) 2020/09/23(Wed) 11:15:17 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ねえ、あなた。まだ歌えるかしら? お祈りの歌でも貴方が住む場所の歌でも 好きな歌でも何でもいいわ。 もう一曲歌ってくれないかしら? 今度は私の伴奏付きで。 [私の言葉に周囲の聴衆からはどよめきが、 後ろの王族席、横の審査員席からは 隠しきれない動揺が伝わりました。 私が急遽伴奏を弾こうと持ち掛けるのは、 本気で相手の才能に惚れ込んだ時だけだと。 そう、知る者達は。] (237) 2020/09/23(Wed) 11:16:16 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 再度同じ曲でもいいわ。 勿論伴奏はおろか、 私の要求自体を拒否しても構わない。 これは私の個人的な興味でもあるから。 規則により、拒否したことで あなたが減点・失格になることは 一切無いからそこは安心してちょうだい、 そこは審査員として断言します。 [舞台にいる彼女の方へ顔を向けて 私はきっぱりとこう言い放った。 横にいる審査員が固唾を飲んで、 私と舞台の彼女を交互に見やりその動向を伺いながら。]** (238) 2020/09/23(Wed) 11:17:38 |
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモをはがした。 ![]() (a40) 2020/09/23(Wed) 11:25:19 |
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモを貼った。 ![]() (a41) 2020/09/23(Wed) 11:26:48 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―コンペ会場・観客エリア前方― [ 運良く人の流れに乗り、 観客エリア最前列、 舞台全体を見渡せる位置まで出ることができた。 初めて聞くこの軽快なアンサンブルの正体は 何だろうと首を捻っていたが、 舞台上の2人の人間が演奏しているのは、 ベル部分が湾曲した金色の楽器と、 蛇腹を押したり引いたりしながら弾く 鍵盤楽器。>>197 どちらもエリクソンにとって初めてのもので、 呆気にとられて聴き入ってしまった。 ] (239) 2020/09/23(Wed) 13:12:02 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ みな演奏中は静かに耳を傾けているが、 演目が終わるや否や、会場全体が慌ただしくなる。 観客エリアはもちろん、 審査員エリアの周辺でも それは例外ではなく。 腕章をつけた多くのスタッフが、 観客に呼びかけたり、事務連絡を叫んだりと、 忙しそうに立ち回り始めた。 『ご報告申し上げます! 1日目出場予定の挑戦者から……』>>196 『報告です!次の挑戦者が倒れ……』>>199 一連の報告の中に、おそらく、 自分らの出順延期要請も 含まれているのだろう。 この雰囲気なら、特に問題なく てきぱきと要請を受け付けてくれそうだ。] (240) 2020/09/23(Wed) 13:12:19 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 舞台が屋内になるということで多少の 調整は必要だが、 会場側で変更が必要な箇所については、 今回の遠征で渉外役を 買ってくれているディミトリエが、 事細かに話を通してくれているだろう。 …例えば、カーテンを用いて会場全体を 暗くするなど。>>196 また、出順を夜に設定するなど。>>196 ] (241) 2020/09/23(Wed) 13:14:23 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ それに、自国から連れてきた多くの スタッフ達―― 照明や全体の構成をプランニングする 舞台技術者や、 最高の音像を作るための、機器の配置を指揮する 専属の舞台機構調整技能士、 楽器を立てかけるスタンド等の小道具担当者、 衣装・メイク担当者、 他諸々。 総勢50人余りの裏方陣とも 綿密に打ち合わせをしている事だろう。] (242) 2020/09/23(Wed) 13:14:55 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 既に夕刻になりつつある時間帯。 コンペの1日目ももう終わってしまうか… と思ったとき。 今か今かと待っていたあの姿が ついに面前に現れた。 左手首にブレスレットを巻いた彼女は>152 昨日見た、貼り付いたような笑顔とも、 一時だけ思い詰めるかのように瞳を閉じた時の 顔つき>>0:59とも違っていて。 何か一つ、大きな殻を破ったような、軽やかな 表情をしているように… 彼の目には映った。>>204 気づけば辺りは、今まさに 赤く燃える夕日に包まれようとしていた。>>232 茜色に彩られた、非現実的な空間。 それを背景にして、神から賜りし声をもつ娘は、 ――歌う。>>207>>208 ] (243) 2020/09/23(Wed) 13:16:30 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ その歌声は、 昨日の橋の上で奏でられたそれより、 より感動を持って、 そして清々しく晴れやかなものに聞こえた。 賛美歌を引き金に、条件反射のような フラッシュバック>>0:92が起きそうになるのを ギリギリで踏みとどまり、彼女の姿を見上げる。 そのような暗い回想を誘うものは… …もう彼女の歌にはなかった。 ] (244) 2020/09/23(Wed) 13:16:42 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ ――彼女が歌い終える。 今までは演目が終わるやいなや 人々が動き出していたが、 今は誰一人としてそれをせず。 一時の静寂ののち、>>233 ────『最っっっ高だわ!!』 審査員席から放たれた一言を皮切りとして。>>234 割れんばかりの、 拍手。驚嘆。讃辞の声。 それらが怒濤のように吹き上がり、 会場を揺らした。] (245) 2020/09/23(Wed) 13:17:04 |
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