情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 XI『正義』 マドカ[朝起きて、最初に鏡を見る。 鎖骨の間に刻まれた、Ωの形をした『証』を、指先でなぞる。 それから、鏡の中から、同じ場所を。] “ お前は誰だ? ” [当たり前だが、返事を返したことはない。 遠い遠い過去から、『正義』が犯した罪を、 今日も『君』は贖い続けなければならない。 その体に刻まれた『証』が。 『君』を『僕』から 逃さない。 ] (140) 2022/12/16(Fri) 19:36:55 |
【人】 XI『正義』 マドカ── 玄関ホール:クロ ── ……そう? なら、行ってらっしゃい。 [じっくり考えてくる、という君を、 引き止めることはせず。 立ち上がった君を、しゃがんだまま見上げ、 握られた手を一回だけ、きゅ、と握って離した。 君が玄関ホールを後にするのを、 そのまま黙って見送って。] (141) 2022/12/16(Fri) 19:37:14 |
【人】 XI『正義』 マドカ[クロは僕に、『どっちがいい?』と問うた。 僕は明確には、 『どっちがいい』とは答えなかった。 そもそも、比較をしなかった。 僕はそのことを自覚していた。 僕にはおよそ『希望』というものがなくて、 だから、答えられなかったのだ。 そこを、クロに掘り下げられなくてよかったと、 内心で安堵する。 いつだって僕の選択は、 『どうした方が良い』で、 それはこの洋館に来てから殊更にはっきりと 形作られた性質だった。 僕は、温もりの名残を、そっと握りしめた。*] (143) 2022/12/16(Fri) 19:37:45 |
【人】 XI『正義』 マドカ── そして、襲来 ── [君はきっと、 僕に近づく前に僕の視界に滑り込んだことだろう。 僕が君と不用意に接触した時、 わかりやすく飛び上がるのを知っていただろうから。 お互い気持ちの良い反応ではない。 ところで君に言ったことはないと思うけど、 君のおかげで僕はめでたく でかい犬がトラウマになった。まぁ、余談だ。 何であれ、僕は君が近づいてくるのが見えていて、 スッと視線と動線をそらそうとしたのだけれど。] (144) 2022/12/16(Fri) 19:38:30 |
【人】 XI『正義』 マドカ……え? あぁ……ウン、 [声をかけられるとは思っていたなかったので、 なんともマヌケな反応を返す。 歯切れの悪さは、往生際悪く、 この後に及んでまだ視線を逸らそうとしているからだ。 こんな些細な会話でさえ、 心臓はバクバク言うし、 冷たく凍りつきそうだし、 君は僕のことが嫌いだと知っているし、 けれど……僕のものではない『誰か』の言葉が 喉奥で暴れ回るし、 なんだかもう……しんどい。 けれどもう、 『餓鬼』 って済まされる歳でもないので、最終的には視線を上げる、君に合わせる。] (145) 2022/12/16(Fri) 19:38:51 |
【人】 XI『正義』 マドカ僕とお茶なんて、 面白くもないでしょう? [いや餓鬼だな。まだガキかも知んない。 これは多分……『憎まれ口』だ。 けれど『僕』は『君』にそんな 気安い口をきく仲ではないはずで、 何だかバツが悪くなって、結局視線を落とした。 君にはただ、拒絶の色にしか見えなかったかも。 だから僕は、君がしれっと口にした、 『最後かもしれない』ってワードを聞き流した。 どういうこと? ]聞き流したくせに、僕の中の『僕』が 聞き咎めた。 僕は気付けない。 (146) 2022/12/16(Fri) 19:39:19 |
【人】 XI『正義』 マドカ……気が向いたら……ね。 [普段なら、これは社交辞令。 『行けたら行く』と同義だろう。 けれど僕は、結局君に会いに行く。 それがどうしてだか……僕にはわからない。**] (147) 2022/12/16(Fri) 19:39:35 |
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。 (a34) 2022/12/16(Fri) 19:46:00 |
【人】 XI『正義』 マドカ―― 訪問 ―― [僕が売店へと赴いたのは、 誰もそこにはいないことを確認してからだった。 誰もというのは、客のこと。 “店主”だけはそこにいることを確認していた。] ……やぁ、フォルス。 [ことり、と、 彼の前に、5エム分の、硬貨を置いた。 店主の名を冠した、コーヒーとお菓子に相当する 小銭だ。] カフェオレの方が好きだな。 [先に有耶無耶にした返答を、添えて。>>230**] (276) 2022/12/17(Sat) 12:39:34 |
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。 (a69) 2022/12/17(Sat) 12:43:02 |
【人】 XI『正義』 マドカ―― 回想:せいと ―― [そのこどもは、4つ年下の少女だった。>>1:389 君はとてもよくできた生徒で、素直な良い子だった。 かつて故郷で、弟をはじめ、年下の子供たちに そうしたように、 僕は君にも読み書きを教えた。 人というものは、文字や言葉を媒介にして、 思考する。記憶する。伝達をする。 文字というのは、人が人として生きるのに 必ず必要な知識だ。 その最初の一歩の導き手として、 求められたことが嬉しくて、僕は笑った。] (300) 2022/12/17(Sat) 18:40:33 |
【人】 XI『正義』 マドカ[ヒナギクはとても良い生徒だった。 いつもは大体図書館で。 時にはカフェテリアでお茶を飲みながら。 希望があったなら、僕の部屋でも。 はじめ、君は、 世の中にどんな話が存在するか、勿論知らなかった。 優しいお話が好きなのか、 心躍るお話が好きなのか。 それとも、夢と魔法のお話が好きなのか、 どこか教育的な、童話が好きなのか。 けれど君が求めたのは、 僕、についての話だった。] (301) 2022/12/17(Sat) 18:40:48 |
【人】 XI『正義』 マドカそれなら、 僕の生まれ故郷の話をしようか。 故郷って言うのは、ふるさと、とも言って、 自分が生まれた土地のことだけどね。 僕の生まれは海の上、 東地域の港から、ずーっと先に、あるんだよ。 [それはきっと、ヒナギクの知らない世界だろう。 僕の生まれた地域の本は、 大陸のものほどは揃っていなかっただろうけど、 全くない、というほどでもなかった。 けれど、文化の違いがあるものだから、 ヒナギクには少し難しかったかもしれない。 人というのは、自分に身近なものほど 理解がしやすいものだ。 それは、こどもに限ったことではない。] (303) 2022/12/17(Sat) 18:41:04 |
【人】 XI『正義』 マドカ[いつだったか、僕の部屋で行われた授業、 君に読み聞かせる本の準備をしている最中、 君は“それ”を見つけてしまった。 枕を赤く汚した朝は、 早々に片付けるのが常なのだけど、 その日の君は、朝から僕の部屋へと 突撃してきたものだから、 僕も片付けそびれてしまったのかもしれないね。 はたして、見てしまった君は何を言うんだろうね? 大丈夫、怒らないよ。] (305) 2022/12/17(Sat) 18:41:32 |
【人】 XI『正義』 マドカ[僕が教えた文字で、言葉で、 君の世界がひとつずつ、色づいていくと良い。 そう、願って君に贈ったノートには、 色とりどりの花が咲いていた。 君に贈り物をした日、 君はまるで、花開くように笑った。 君の感情が芽吹く度、 僕はまたその眩しさに目を細めたんだ。**] (307) 2022/12/17(Sat) 18:41:51 |
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。 (a77) 2022/12/17(Sat) 18:46:34 |
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。 (a81) 2022/12/17(Sat) 19:11:17 |
【人】 XI『正義』 マドカ―― 回想:故郷の歌 ―― [僕が寝かしつけていたのは誰だったか。 多分、ヒナギクかな。 そっと寄り添うような歌声に、 僕は驚いて振り向いた。 咄嗟に思い浮かんだのは、 君の故郷が僕と同じものなのか、ということ。 けれどその点については、 君によってあっさり否定される。>>1:442] そっか。 それで…… [少しだけ、がっかりしてしまったが、 それを顔に出すことはなかった。] (362) 2022/12/17(Sat) 22:26:13 |
【人】 XI『正義』 マドカ[島ってどんなところなんだろうね。 君が口にするから、僕はゆるりと目元を緩めた。] 広くは、ないかな。 でも、“外”との境界が明確であることは、 こことそう、変わりはないかも。 [君が興味を持ったようなら、ぽつりぽつりと語っただろう。 朝、窓を開けると吹き込む風に混じった、磯の香。 ]時折流れてくる、海鳥の声。 僕の故郷は、島群の中でも割合小さな島で、 1周するのに丸一日もかからなかった。 僕の生家は、島の中では一番大きくて、 ちょっとした由緒のある家だったけれど、 それでもこの洋館よりは小さくて。 そうそう、島で育てていた麦は、 大陸のものとは違うんだよ。 パンよりも麺類を作るのに適していて、 それも太くてちょっと重たい麺が美味しかったんだ。 (363) 2022/12/17(Sat) 22:26:38 |
【人】 XI『正義』 マドカ[焼けた故郷。 もう帰ることはない。 帰ることはできない。 土地としての場所はある。 けれど、人も生活もそこに残っていないなら。 それは、故郷と呼べるのだろうか? 今となっては、記憶の中に、遺るだけ。] ねぇ、チェレスタ。 また、一緒に唄ってよ。 唄も、踊りも教えてあげる。 [だから、君も一緒に覚えていて。 僕の故郷を知らない君へ、 想い出の共有を願った。*] (364) 2022/12/17(Sat) 22:26:54 |
【人】 XI『正義』 マドカ―― 売店 ―― [本当に、とは。>>357 来ないと思ってたんか、とは言わないが、 少しだけ顔をしかめてしまう。 来ない方が良かったんか。 いや流石にそれはなかろうよ。] ……ウン、 [促されるまま、咳に腰かけると、 目の前にクッキーが一枚置かれた。] (365) 2022/12/17(Sat) 22:27:14 |
【人】 XI『正義』 マドカ[注文しておいてなんだが、 占い的なものは若干怖い。 未来は既に決まっていると、 暗に言われているようで。 うだうだと悩みながらクッキーを指先で弄ぶ内、 君が帰ってくる気配がしたから、 腹をくくってクッキーを割った。 お待たせ、とカップが置かれる。 その手を、腕を、肩を、首を、頬の輪郭を、 そして顔を見上げた。] (366) 2022/12/17(Sat) 22:27:29 |
【人】 XI『正義』 マドカ……知ってる。 [嫌われているからと言って、 君はそんな馬鹿げていて面倒なことはしない。 それは、信用とか信頼とか、 そんなモノではなくて、単純に…… そう、解釈していた。 促されたなら、しぶしぶといった様子も隠さずに、 完敗には応じただろう。 もちろん飲み干すという意味ではない。 こちらとて、ある程度話をする覚悟のうえで、 ここまで来た。] (367) 2022/12/17(Sat) 22:28:08 |
【人】 XI『正義』 マドカ[でも、何となく、 占いの結果を見る覚悟は無くて、 中身を見ぬままに黙って相手に差し出した 紙に書かれていた文字は……末吉omikuji。*] (368) 2022/12/17(Sat) 22:28:48 |
(a88) 2022/12/17(Sat) 22:31:34 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新