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【人】 III『女帝』 シャルレーヌ 約束は、まだ有効? なら、付け足したいことがあるの。 [今まで当たり前すぎて、あえて口にしなかったこと。] 死なないで。 私より長生きして。 ほんの少しだけでもいいから。 私のすぐそばで生きて。離れないで。 …最期まで一緒にいてほしいの** (84) 2022/12/20(Tue) 16:47:12 |
III『女帝』 シャルレーヌは、メモを貼った。 (a22) 2022/12/20(Tue) 16:55:37 |
【人】 XIV『節制』 シトラ── 選択の時 [ どうしても寝付けずに、わたしは日記帳を取り出した。 文字と文章の練習を兼ねて書き始めた日記帳は 早数冊目になっていた。 日付が新しくなる毎に字が整い、文は長くなり アリアちゃん記録で埋め尽くされていた日記に 記されるひとの名前が増えてゆく。 編み上がったセーターを、 フォルスさんに見せに行ったときのこと。 売店奥のスペースで あまいカフェオレをいただいたこと。 タナトスさんに、字を綺麗に書くには どうすればいいか尋ねてみた日のこと。 マドカさんとユグさんに、おすすめの本を 教えてもらいに行ったときのこと。 エーリクさんに初めて会った日のこと。 キュリアさんに、編み物以外の お裁縫を教わりに行ったときのこと。 カルクさんに慰めてもらった夜のこと。] (85) 2022/12/20(Tue) 16:56:33 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 植木鉢を運ぼうとして落としてしまったこと、 包丁で手を切ってしまったこと、 クッキーを焼こうとして焦がしてしまったこと、 お皿を洗おうとして割ってしまったこと。 話そうとしてくれた誰かが居たのに、 泣き出してしまってうまく話せなかったこと。 失敗も後悔も懺悔も詰め込まれたそのノートは 同じくらい楽しかったこともすべて呑み込んでいる。 言わば成長の記録。眺めていると少し落ち着く。 不意に、窓を開けてはいないのに カーテンの裾が揺れたような気がした。 窓の外を見上げれば冴え冴えとした月が 柔らかな光を放って、こちらを照らしていた。 ……もしかしたら、誰か起きているかもしれないし この景色を見るのも最後になってしまうかもしれないし 夜の散歩に、出かけてみようかな。 そのひとの後姿を見つけたのは 廊下を歩き始めて、すぐのことだった。>>3:3] (86) 2022/12/20(Tue) 16:56:36 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 悲しむひとが少しでも少ない方がいい。 そう思った時点で、答えは出ていたのかもしれない。 わたしの選択は最初からほとんど決まっていたし 神様を前にしたいまも、答えは変わらない。 けれど、 わたしはきっと、いまから このひとを悲しませてしまう。 悲しませたくなかったはずの、このひとを。 襟を正し、長い上着の裾をぎゅっと握った。] …………、 わ わたし、 ……わたしは──── ** (87) 2022/12/20(Tue) 16:56:42 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ―朝:玄関ホール― [ 世界を滅ぼすのはやめにしよう。 神からその言葉が出てきた時、クロが感じたのは安堵。>>3 証持ちたちの多数が世界の崩壊を選ぶなら、それも仕方がない、その考えを支持しよう。クロはそう考えていた。だから、積極的に世界を守りたいとは主張しなかった。 ……でも。 本音を言えば、別に世界に滅んでほしくはなかった。 人がたくさん死ぬのは、やっぱり嫌だし。 裏切られ、切り捨てられる痛みを与える側にはなりたくなかった。だってそれは、とても悲しくて辛いものだと知っているから。 だから、その決定はクロを安心させるものだった。] (88) 2022/12/20(Tue) 17:07:58 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ (89) 2022/12/20(Tue) 17:08:18 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[離れがたく叫ぶのは、運命の輪だろうか。 混乱の初期に死んだ運命の輪は、悲しい崩壊を見ていないからか、神を慕ったままだった。 無意識に涙が一つこぼれた。 けれど、それと同時、すっと自分の一部が消えてしまったような感覚。涙と一緒に出ていってしまったように。>>n1] …………。 [はぁ、とため息を一つ。**] (90) 2022/12/20(Tue) 17:10:30 |
【人】 ][『月』 エーリク[ 言い表せない、天地がひっくり返るほどの 多幸感を味わった事、少し後悔している。 離れがたくなってしまう。だが、こうなると 知っていても尚、僕は貴方様の胸にすり寄って>>0 いただろう。 そっと御手が、肌に触れる。 途端に、溢れ出した涙は 久方ぶりに、悲壮や悲観、不安からではなく 幸せの色をしていた。 言いたいことも聞きたいことも山ほど あったはずなのに。今この時、 それらはすべてどうでもいいことのように 思えた。 さようならを口にしたことすら、悔いている。 その背を追いたい。やはり間違っていたと 手のひらを返したい。 それでも 呼び止める声は出なかった。 ] (91) 2022/12/20(Tue) 17:26:45 |
【人】 ][『月』 エーリク[ ぽたり ぽたり 素足に落ちる頃に、涙は温度を失って 冷たくなっている。 ついていけたなら、きっと楽なのだろう。 己の抱える苦しみなど、塵のような些事に 様変わりするのだろう。 それでも、崩壊を願わない 誰かがいる。 では、その誰かのために? ――否である。 ] (92) 2022/12/20(Tue) 17:27:02 |
【人】 ][『月』 エーリク[ 苦しみを捨てることよりも、 苦しみと共に生きることでしか、 なし得ないなにかがあると、 身をもって教えてくれた人がいる。 苦しみを乗り越えること、罷りならずとも 苦しみを伴っていたからこそ、 過ごせた時間がある。 それらを全部なかったことにしてしまうには この生命を、謳歌し過ぎた。 ] (93) 2022/12/20(Tue) 17:27:22 |
【人】 ][『月』 エーリク[ 壊れてほしくないものがある では、生きよう。彼らと共に。 なくしてほしくないものがある。 なら、生きよう。彼女らと共に。 実にシンプルな答えを得てしまった故に、 僕は貴方様の背を追えない。 涙に彩られたまま、 月 夜の散歩へ戻るとしよう。なにせ今夜は、月が綺麗に 見える夜だ。* ] (94) 2022/12/20(Tue) 17:28:31 |
【人】 ][『月』 エーリク―― 翌朝のこと ―― [ もしかしたらその後か、 集められる前に、誰かと喋ったりしたかもしれない。 細かな傷を拵えた素足を、 薬師に自ら診てもらいにいったりも、 したことだろう。 再び玄関ホールに集まるようにとの達しが 届けば、重い足取りで玄関ホールへ向かうだろう。 ――どのような結果になるやら、 神妙な面持ちで。 皆が揃った後に、神が呆れたように 口を開いた。滅ぼすのはやめにしよう>>3、と。 ] (95) 2022/12/20(Tue) 17:29:23 |
【人】 ][『月』 エーリク[ どうしてだ、と問うような声に、 返す言葉は持ち合わせていない。 きっと、何を言ったとしても、 選択が覆る事はなく、また 貴方の思いも変わることはないのだろうと 思った故に。 ] ……共が必要ならば そう言えば良かったのです。 ――けれど、全員でないと、 きっと貴方は満足しないのでしょうね 誰でもいいなら、 一人でいいなら、僕などいかがです [ そうすると思わなかったからこそ、 口にした言葉を誰かに咎められる事は あっただろうか、あったとしたら バツの悪そうな顔をしてみせた。 ] (96) 2022/12/20(Tue) 17:29:48 |
【人】 ][『月』 エーリク そうですか――……… [ いらないと神が言う。 ずきり、と心の奥で破裂音がする。 こころがいたい。 けれどきっと、貴方のほうがもっと痛いの ではないだろうか。 やがて貴方がさようなら>>7、を口にする。 昨晩己も言った言葉であるというのに、 貴方からそう言われると、身を引き裂かれるような 心地がした。 ] ――ああ!! [ そうして彼の体が崩れ落ちる。 側近くにいれたなら、その体を支える手伝いを 申し出た事だろう。* ] (97) 2022/12/20(Tue) 17:30:09 |
]『運命の輪』 クロは、メモを貼った。 (a23) 2022/12/20(Tue) 18:41:52 |
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。 (a24) 2022/12/20(Tue) 18:42:45 |
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。 (a25) 2022/12/20(Tue) 20:46:20 |
XIX『太陽』 ヒナギク(匿名)は、メモを貼った。 2022/12/20(Tue) 21:28:31 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 経典で語られる『恋人』は、 男女を内包したひとりきりで完璧な存在。 自らの完璧を否定する者以外には等しく慈愛を傾ける。 その存在の特異性以外に語られることはありません。 黄昏ゆく箱庭にて『愚者』の薬で幻を見、 かねてより相容れない『魔術師』との 相打ちの末に死にました。 彼/彼女らの本心が語られることはありませんでした。 ] (98) 2022/12/20(Tue) 21:29:26 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ いなくなる『恋人』から、 いなくなる『悪魔』への声が聞こえた気がした。 本当は『愛して』欲しかった、 『完璧』であることで貫き通した 箱庭の『恋人』の愛が。 それを準えるようにして 『完璧』を偽り続けた苦悩、 それほどまでに失いたくなかった人への想いに重なる。 ……私たちは別の存在だけれど、似た者同士だった。 神にすれば、偽物に与えていた愛を取り返しただけで、 意趣返しのつもりもなかったのかもしれない。 だけど、これだけは奪えない。奪わせない。 思い通りにいかなくてお生憎様、だ。 ] (100) 2022/12/20(Tue) 21:31:38 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ これを分かち合える人がいる。 けれど伝えるのは、彼/彼女らの決意に反する気がして。 それに同じだとしても、それは私の言葉じゃない。 愛して欲しいけれど、それ以上に愛をあげたい。 だから、今はまだ。 言葉にしてもいいかと自信を持てるくらいになったら。 そうしたら ──…… ] (101) 2022/12/20(Tue) 21:31:58 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 護る、>>53という言葉はとても心地よいけれど、 それに甘えるだけの自分ではいたくない。] 私もそうしてあげたいんだけどなあ…… でも今は頼っちゃおうかな。 ちゃんとその分を返すから、待っててね。 [ 何も身に降りかかるものだけじゃなくて。 傷付かないように何物からも護ってあげたい。 今は気持ちばかりで何の力もないけれど、 私たちの運命だったあの日から、 貰い続けた優しさを返していきたい。 それに……きっと盲目なままでは駄目なんだろうと思う。 心を護るのは、きっと心にきちんと触れることが必要で。 時には喧嘩しても向き合わなくちゃいけないな。 でも、それで嫌いって言われたら…… 泣かない練習もしておかないといけないかも。 ] (102) 2022/12/20(Tue) 21:33:46 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ さっきはなんだか泣きそうで、 心がどこかに行ってしまいそうで不安だったけれど、 今はちゃんとここにいてくれる。 触れた手の温もりがそれを教えてくれる。 こちらを見下ろす安堵の顔に胸が締め付けられた。 まるで、寄る方ない子供のような。 遠い昔の傷に触れられたような、 いつかのあなたに手を差し伸べられたような気がして。 大切にしたい。 あなたを形づくる全てがいとおしくて守りたい。 「居てくれてよかった」、と >>54 生きていることを肯定してくれるその呟きに、 ── 私も、と続け ] (103) 2022/12/20(Tue) 21:34:04 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a26) 2022/12/20(Tue) 21:39:54 |
【人】 XIV『節制』 シトラ── 玄関ホール ぁ…………、 [ 神様に意志を告げた瞬間から、迷いはなかった。 いいえ、迷いを抱いてはいけないと思った。 わたしはわたしを貫き通すために 神様の意志に背いたのだから。 滅ぼすのはやめにする。>>3 そのひと言を耳にした瞬間、 ふっと全身の力が抜けた。 言い知れぬ激情が首を絞めた。 (106) 2022/12/20(Tue) 21:40:35 |
【人】 XIV『節制』 シトラ…………っ、 ぅ あぁあ…………っ [ 言葉にならない声が嗚咽とともに溢れ出てゆく。 誰かの声がわたしを激しく責め立てて 神様への懺悔を叫ぼうとする。 深い深い哀しみと罪悪感と後悔。 ごめんなさい。ゆるして。ゆるさないで。 何かに突き動かされるように震え出した両手が わたし自身の意志とは無関係に 衝動的な自傷行為に及ぼうとするのを感じて 強く指先を握り締めようと、したところで ] …………、 ………… ………………ぅ、……? [ まるで時が戻ったかのような錯覚を覚える 凛と涼やかな彼女の声が>>26、 濁流のような激情を堰き止めた。] (107) 2022/12/20(Tue) 21:41:04 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 彼女らしいようで、彼女らしくないような 神様を嗜め、煽り、責め立てる言葉が続く。>>27 普段の冷静沈着な彼女なら人前では 決して見せないだろう笑みを浮かべている。 妙な違和感を覚えた。けれど、 その正体が何なのか、わたしにはまだわからなくて 彼女がいつもの顔に戻ってこちらを向くまで、 呆気に取られていた。] ……アリア、ちゃん [ わたしが口を開くより先、髪に優しく手が触れた。 そのままわたしからすり抜けようとする彼女の手を わたしは、咄嗟に掴んで引き留めた。 繋ぎとめるようにしっかりと握り締めて、 ] ……待ってる から。 [ 彼女の方から解かれるなら力を緩め 解かれないならそのまま、神様の方を見つめた。] (108) 2022/12/20(Tue) 21:41:17 |
【人】 XIV『節制』 シトラかみ、さま どうして、…… わかろうとは……なさらないん、ですか わかりたく…………ない、ですか わたしも、神様が……わかり……ませ、ん 愛する、と そう仰っていた、ものを そんなに……簡単に、 いらない、と 言ってしまえる……あなたが [ どこか強がって聴こえたのは 敢えて突き放そうとするように聴こえたのは>>6 わたしがそう思いたいだけなのかもしれない。 このひとは、ただ淋しかったんじゃないか。 一緒に居てほしいと願うひとたちと離れる淋しさは 傍に居たいと願ったひとが どこか遠くへ行ってしまう哀しみは、 自分の意志だけではどうにもできない悔しさは ひとりになる怖さはわかる、から。 なんて烏滸がましいでしょうか、神様。 わたしはまだ、本当の孤独は知らない。] (109) 2022/12/20(Tue) 21:41:40 |
【人】 XIV『節制』 シトラ……これまで ありがとう……、ござい、ました 私は、あなたの 『愛する子』では……ない、ですが 『節制』は、きっと あなたの、ことを──── [ 金の睫毛が伏せられる。柔らかな金が崩れ落ちる。 エーリクさんが青年の身体を支えようとするのを>>97 落涙しながらただ、見つめていた。]* (110) 2022/12/20(Tue) 21:41:59 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ── 現在:玄関ホール ── [ 翌日、自室から直接玄関ホールへと向かう。 毎日欠かさず行っていた神への祈りは 恩人の姿をした神が現れて以降行っていない。 徐々に集まる『証持ち』達に>>2 昨日も姿を見せた神が居る。 崩れゆく世界の中で 皆はどのような決断を下したのだろうか。 間も無く、神が決断を告げた>>3 とてもつまらなさそうに。 男の中に、真っ先に沸いた感情は “空虚”であり“失望”が近かった。 世界が滅ぶのが止まったのは、当然喜ぶことであり 男自身が昨日神に伝えていたことであり 言わば願望は叶っていた。 それなのに、晴れた気分がしない。 全くしない訳では無いが、見えない世界の様子より 見える恩人の姿をした神の発言の方が、 感じるものが大きかった。 一番腑に落ちないのは、神の反応、漏れる声>>4 それらに対する空虚であり、失望だった。] (111) 2022/12/20(Tue) 21:44:19 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ( ……あなたを信仰し、毎日祈りを捧げていたことが 私にとっては不幸せでした。 ) [ 今にも漏れそうな本音を飲み込む。 よりによって、それをヴェルトの姿で告げるのだから。 苛立ちの感情まで湧き上がってくる。] (112) 2022/12/20(Tue) 21:44:40 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ それでも、次に語り掛けられたことには>>5 若干怯んでしまう。 南地域の自宅である教会で、聖職者になるべく 日々勉強に励んでいた頃の自分がこの言葉を聞けば、 きっと目を輝かせ「一緒に居ます」と叫んでいただろう。 しかし周囲の環境と、神に用意され 敷かれた道程を歩んだ結果、信仰心は綺麗に瓦解。 続く“神から愛されなかった子たちへの別れの挨拶”>>6には 様々な感情が沸き上がってくる。 確かにこの世界は醜い。 この洋館に集められた証持ち達も 大半が酷い過去を背負い育ってきた。 留学中、胸元の痣に気付いた学生に晒され 爪弾きにされ、多大な嫌がらせを受けた記憶は消えない。] (113) 2022/12/20(Tue) 21:44:51 |
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