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【人】 XIV『節制』 シトラ── 一週間前・お茶会の準備 [ アリアちゃんの後を追って辿り着いたのは、食堂。 手慣れた様子で迷いなく目的の何かを見つけたらしい 彼女が手にしたのは、紅茶の茶葉だった。>>0:632 もしその場に既に他の誰かがいたなら、 アリアちゃんに倣って挨拶を。 時間とお腹に余裕がありそうだったなら お誘いもしてみた、かもしれない。 ふわり、鼻先を優雅な香りが擽る。 祈祷室でカルクさんが淹れてくれるのと同じ、 みずみずしくて甘い、心安らぐ香り。 アリアちゃんの淹れてくれる紅茶は なんだか凄く身体に良いものを飲んでる、って気がして そちらはそちらでわたしはとても好きなんだけど…… 本人は気にしているようだった。 茶葉を探してくれた彼女と並行して 戸棚から取り出したティーセットをテーブルへと置き ] (147) 2022/12/14(Wed) 18:23:22 |
【人】 XIV『節制』 シトラあ、あのね……! わたし、淹れてみても……いい、かな? [ 祈祷室へと足を運んだ折、 どうしたら美味しく紅茶を淹れられるのか どういうお菓子を合わせるのがおすすめか、 思いきってカルクさんに尋ねてみたこともあった。 『紅茶を美味しく淹れてみたい』 火の起こし方はもちろん お湯の沸かし方もわからなかったわたしには、 最初はただ淹れるというだけでも至難の業だった。 それを美味しく、なんて夢のまた夢。 ──そう思っていた頃から気付けばもう三年、 今は、味に支障のない程度には淹れられると思う。 初めて洋館に足を踏み入れたとき 慣れない環境に不安で怯えていたわたしにも、 カルクさんは声を掛けてくれた。>>0:119] (148) 2022/12/14(Wed) 18:24:48 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 初めましてのご挨拶を交わした際 人見知りな上に滑舌の悪いわたしは 初めて彼の名前を呼ぼうとして、 『かるるどらさ……っ ちが、ちがう そうじゃない…… かうくろ………… っじゃ、なくて かるくろらさ………… ご、ごめんなさいぃ…………!!』 ……と、どうしても正しい発音ができなくて カルクさんとお呼びさせていただくに至ったという 今思い出しても泣き出したくなるような過日がある。 そんな失礼を最初に働いておきながらも、 アリアちゃんが調合や他の用事で忙しい時や 悪夢に魘されて眠れないまま夜を明かした早朝、 祈祷室の末席に膝を抱えて座らせてもらう頻度は みんなの中でも割合高い方だったと思う。 どれほど懺悔を重ねても 罪悪感がなくなるわけではなかったけれど、 それでもお祈りを捧げている間は 少し呼吸が楽になるような気がした。 ] (149) 2022/12/14(Wed) 18:25:13 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ お湯の温度は、一番茶葉が開く温度に。 カップは、予めお湯を注いで温めておく。 茶葉の量もティースプーンできっちり量って、 蒸らす時間も、砂時計を使って…… 一つ一つの作業を教わった通りに丁寧に。 進めていく途中、アリアちゃんから 思いも寄らない発言が飛んでくれば>>0:634 ] んぇっ!!? あ、……あるには、ある………… け、ど………… でも、あの、 自分では美味しい……と、 思う………… んだけど、 みんなが美味しいと思う……かは…………………… それに、紅茶に合うか、どうかも………… [ わたしの故郷の村に伝わっていた、 特別な日にだけ食べさせてもらっていたお菓子。 工程が複雑で料理初心者には非常に難易度の高かったそれに 挑戦し始めたのは本当につい最近のことだ。 レシピを調べて、材料を取り寄せてもらって 夜な夜な試作を重ねている話は アリアちゃんにだけは、していた。] (150) 2022/12/14(Wed) 18:25:39 |
【人】 XIV『節制』 シトラちょ……ちょっとだけ、持ってくるから 味見、してみて……くれる…………? [ アリアちゃんからGOサインが出たならば 1から作ったテオブロマが お茶菓子に加わったでしょう。]* (151) 2022/12/14(Wed) 18:25:46 |
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。 (a23) 2022/12/14(Wed) 18:32:35 |
【人】 XIV『節制』 シトラ── パーティーの翌日 [ 満を持して、アリスさんへカーディガンを贈った。 この日の為に日夜練習してきた歌も、 自己採点で72点と言えるくらいには歌えた。 アリスさんの嬉しそうな顔を、眺めて ──こんな穏やかな日が ずっと続いていけばいいな、って そんな風に願ったのは いけないことだった? ] (225) 2022/12/14(Wed) 22:52:49 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 俄かに騒然とし始めた洋館の異様な空気 わたしを部屋へ呼びに来たメイドさんの、 普段とは違う表情と、声色>>3 向かった先、 玄関ホールに見慣れない金の髪。>>4 初めて見るひとだ。 ……綺麗なひと、 そう思った次の瞬間 知らないはずの声で発された言葉が>>5 わたしの全身をぞくりと粟立たせた ] …………っ、 [ かみ、さま。神様だ。 このひとが、 わたしを、わたしたちをつくったひと。 何の疑いもなくそう受け止めているわたしに 疑問も違和感も一切抱かなかった。] (226) 2022/12/14(Wed) 22:52:56 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 失った言葉の代わりに大粒の涙が零れ落ち始める。 心臓が痛いくらいに早鐘を打ち始める。 やがて、身体が小刻みに震え出す。 両の脚のバランスが、崩れる。 どうにかして均衡を保とうと 無意識にアリアちゃんへと手を伸ばそうとして、 もう片方の手でそれを制すと同時、胸を抑えて嗚咽した。 とめどなく溢れ出て この心を覆い尽くすのは、懺悔 ] (227) 2022/12/14(Wed) 22:53:06 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ ずっと祈りを捧げ続けてきた神様そのひとに逢えたのに 悪い夢を見ているような気持ちでその言葉を聴いていた。 沈黙も喧噪も一太刀で断ち切るような アリアちゃんの凛と通る声も>>46、 首肯も否定もできずにただぼんやりと聴いていた。 世界を壊して、箱庭で 本当に 皆で 幸せになれるの?あんなに小さなアリスさんが、 怯えて誰かに助けを求めている。>>@0 呆然としているシールさんも、 何かを怖れるような顔をしている。>>@1 世界の破壊を「面白い」と歓迎する トリスさんみたいなひともいる。>>@2 無条件に神様に賛同するひとたちも。 少なくとも、わたしは この世界を見捨てて箱庭へ行って 幸せになれるとは思えない。でも、 でも。 みんなは、どうだろう。 ] (228) 2022/12/14(Wed) 22:54:04 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ アリスちゃんが話しかけたフォルスさんを じ、と見つめてから 此方へ来たアリスちゃんへと視線を移す。 澱みなく告げられる言葉をすべて 声が途切れるまでただ黙って聴いて、呑み込んだ。>>55] う、ん …………、わかった [ ひとりで考えてもきっと答えは出しきれない。 ひとりが不安になるにはまだ早い。 与えられた時間はたった一日、 時間に限りがあるのは彼女も同じ。 向けられた笑顔がどこかぎこちない。 わたしに気を遣ってくれている表情だ。 そう気付いてしまったら、 涙を止められない いつまでも泣いてばかりな自分が、恥ずかしくて ] (229) 2022/12/14(Wed) 22:54:17 |
【人】 XIV『節制』 シトラ…………わたし、 すき、だよ アリアちゃんの、お茶 また、……あとで [ 階段を颯爽と昇ってゆく背を見送って 暫くの間、その場に立ち尽くしていた。 もしも誰かに袖を引かれることがあったなら>>104 そっと握り返そうとは、したでしょう ]** (230) 2022/12/14(Wed) 22:54:29 |
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。 (a35) 2022/12/14(Wed) 23:03:34 |
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。 (a37) 2022/12/14(Wed) 23:26:50 |
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